いよいよ本日!蕨市の少女追い出しデモを忘れてはいけない

尾瀬先生ごめんなさい 今日はいよいよ「外国人排斥を許さない6・13緊急行動」の当日です。賛同人は大方の予想をはるかにこえて754名にも達しました。

 しかし大変に残念至極なのですが、私は参加できないことがさきほど最終的に決定しました。先にも書いておりました通り、もともと参加は極めて厳しかったのですが、最後まで参加を模索していましたところ、最終的にどうしても代勤の人が見つからなかったせいです。あとは無断欠勤扱いで参加する以外ありませんが、そういう「勝負どころ」はまだちょっと先だろうとういう判断で、今回は断腸の思いで参加を見合わせます。参加されるみなさんはどうぞ挑発・妨害行動に充分に注意のうえ、狭量な排外主義に対置するパフォーマンスを、断固として、そして同時にのびのびと楽しんでいただければと思います。

 名古屋では、排外主義デモの参加者が、カウンター情宣の現場に現れて挑発行為を繰り返したそうです。蕨市での事態をみてもわかるとおり、警察は右翼が左翼や市民運動にからんできた時、決して公平には見てくれないし、むしろ右翼と連携して動きます。しかも彼らは近年まれに見るほどに「戦闘的」な右翼です。こちらの蕨市デモの映像を見ても、マンションのベランダから自分たちに抗議している人に向かって、集団で「ここにおりてこい!」とか「おりても来れないくせにつべこべ言うな!」とか、マイクを使って集団でニコニコしながら嬉しそうに罵倒している。

 これねー、どんな「過激派」でも絶対にしない(爆笑)。いくら自分たちに反対したからって、沿道の市民をマイクで罵倒しまくるなんて。相手が右翼だってここまでの過剰反応はめったにしないですよ。だって客観的な絵的にもすごく印象悪くなるからね。それを自分たちの印象が最悪になっていることをまったく気にもしないで「外国人ハケーン!」とばかりに罵倒しまくるこいつらって、なんて「戦闘的」な人々なんだ!と本気で驚きましたって。「過激派もびっくり」っすよ(笑)。まあ、「おりても来れないくせ」と言っている本人たちが、相手がマンションのベランダにいたからこういう態度がとれたんだろうし、だいたいがこういう時にニヤニヤしている人たちに限って、一人にされたら自分では何も言えない小心者(卑怯者とも言う)なのは経験上わかってはいるんですけどね。一人でも言える人は抗議する時ももっと真剣で毅然としています。そして逆にピンチの時にニヤリと笑える人なんですよね。

 だいたいが彼らの現在の戦術は、一般の人の目に見える場所では「外国人参政権反対」を前面に出す、つまり、この業界の人々がちょっと前に「国籍法改正反対」で一般の素朴な不安を煽りながら、ネット上でおさめた「成功」の段階まで一度撤退して体制を立て直すということになろうかと思います。ですが私たちは、まさに彼らがその「次の段階」に一歩踏み出したものとして、彼らの正体と本音を現した蕨市の少女追い出しデモを絶対に忘れてはならないと思います。

 現在の入管法などの妥当性や「あるべき社会論」はひとまず置いた上で、現行法の枠組みからいってすら、この少女は彼らの追い出しデモに遭遇した時点で、完全に合法的に日本に滞在していたのです。だいたいが彼女は両親が日本に入国した後に日本国内で生まれ育ち、「今まで自分を日本人だと思って生活してきた」というくらいに、中身は完全に私たちの子供や同級生とまったく変わらないんです。100%普通の子供です。たとえ両親と引き離されても、いろいろな希望を捨ててまで、行ったことも無い「外国」に移住する決心がつかなかったのは当然です。100歩譲って両親に咎があるとしても、生まれてきた子供にはなんの責任もないではありませんか。

 それをこの業界の人々や、それに扇動されたネトウヨたちは、まるで「親子で密入国した」とか、法律で定められた正当な手続きでの一つである特別在留許可申請を「超法規的に滞在させろと言った」などどいうデマを飛ばしまくり、あげくの果てに、在留が認められた少女の近隣住宅地や、この少女がこの間まで通っていた小学校や、さらに現に通っている中学校の児童・生徒に対し、少女の実名をマイクで「犯罪者だ!」とデッチあげる誹謗中傷を連呼しながら100人の大人で練り歩いたのです!どんなテロリストだって、「親が悪いからお前も同罪だ」と、ばかりに、最初から子供そのものをターゲットにした例など、近年あったでしょうか?

 だいたいこの界隈の人々は、「右翼」と言われると、「俺たちは右翼じゃない」と言うことが多いのです。ああ、そうとも!お前らが右翼であるものか!それでは右翼に失礼だ!だいたいが「頭でっかちの左翼に人情の右翼」が昔から右翼が言ってきたこと。君らは単に、30年前以上前の左翼運動の悪いところをそのまんま裏返しただけの突然変異種にすぎないのだ。しかも笑うべきことに、この自分たちの人権侵害行為、名誉毀損の犯罪行為(しかも自分たちよりも圧倒的に弱いたった一人の子供に対する)を、「言論の自由」だという妄言を吐いている(証拠映像)。これではそのうち「気に入らない奴を殴る権利」を主張しかねないでしょう。これでは他人のブログや掲示板を荒らしまくって罵倒を書き散らかしておきながら、その明々白々な言論弾圧を、まったく逆に「言論の自由」だと強弁しているような輩といったいどこが違うと言うのか!

 「他人の人権を侵害する権利」など誰にもありません。このような妄言、まったく笑うしかありません。そもそもが外国人問題にしても、国籍法改正問題にしても、いずれにしても人権の問題です。にもかかわらず、彼らがそういう「人権を守るにはどうしたらいいか」という問題意識や感覚をいっさい持ち合わせていないこと、自分に都合のいいときだけ御都合主義的に「人権」を持ち出している(しかも間違った解釈で)ことは明らかです。だいたいが国籍法改正問題にしても、今回の改正は単に日本国籍取得における、婚内子と婚外子の差別をなくするというだけの小幅なもの。誕生の時に親が法的に結婚していたかどうかなんてことは、子供には何の責任もなく、「親の因果が子に報い」は近代法では許されません。

 国籍や外国人問題ではいろいろ立場があるし、左右ともに様々な意見があっていい。だけど今回の国籍法改正は、そういう様々な立場の人が、現行法の不備を最低限改正し、婚外子差別の悲劇をなくそうという意味で、お互いに反対してはいけない「とりあえず」なレベルのものにすぎなかった。これで救済される子供は数百人と見られていますが、一方でフィリピンたった一国だけでも、日本人の父親に放棄された、まぎれもない「日本人の子」がなんと2万人はいると言われています。その子らの多くは今回の改正でも救済されない。この数万人の子を救済するためには、出生地主義の一部導入などの国籍法の抜本的な見直しが必要です。ですがこの改正は全然そんなレベルではない。現在の国籍法はそのまんまで、ただ、婚外子差別という、「人権」を語るみんなが左右ともに共通して理不尽と認めうる部分を訂正しただけなんですね。

 どうか皆さん、繰り返しになりますが、排外主義者に対置する行動を断固として、同時に楽しんできてください。報告を楽しみにしております。

4件のコメント

草加さん、こんにちは。

私たちの側のデモは250人ぐらい。私が歩いていた位置によるのかもしれませんが、挑発とかはなかったみたいでした。

もう一つのほうのデモは100人弱ぐらいかな。歩き始めたところだけ見て、帰ってきてしまいました。

変なことが起こらなかったことを祈ります。

 変なことも起こらず、逮捕者も出ず、無事終わりました。それにしても、こんなこと言ってはなんですけど、あっちのデモはわたしの想像を上回るダメそうな人たちばかりで、ヒトゴトながら心配になりました。

うにさん、労働者Lさん、どうもおひさしぶりです。
ご報告をありがとうございます。それと参加ほんとうにご苦労様でした。

何事もなく、私たちの抗議の意思を表明できて本当によかった。
参加者の皆さんは全国の人々の代表だったと思う。心から感謝申し上げます。
そして何より、声をあげる機会を作っていただいた主催者の皆様には、いくら感謝してもしたりません。

もし何かあるとしたら、あちらさんの参加者の先鋭部分が、ビラ巻き情宣の現場に押しかけて・・・という展開を考えていました。あちらさんは、とにかく「こいつ、殴ったろか」と他人に思わせる方法に長けておられるようですから(笑)。
しかしまあ、こちらもそこそこの人数が集まったことが大きいでしょうね。名古屋で情宣を妨害された時は、こちらが40人で向こうが100人だったみたいですから。

> こんなこと言ってはなんですけど、あっちのデモはわたしの想像を上回る
> ダメそうな人たちばかりで、ヒトゴトながら心配になりました

わはは。労働者Lさん、それは言いっこなしですよ、お互いにね
しかし、今の世の中の基準で「ダメ」の烙印を押される類の人でも、自分を押さえつけて「ダメ」にしているような輩と闘っている人は、自分なりの生き方や基準を持っているだけで、本当は「ダメ」ではないんですよね。だから目がキラキラ生きています。

正真正銘の「ダメ」は、自分より弱い者を叩き、強いものに媚びへつらい、そのことで自分のダメさ加減を慰める。そしてなんだか自分が「強いもの」の側の一員になったように錯覚しているような人でしょう。こうい本物のダメ人間にとって、排外主義的なナショナリズムというのは、まさに麻薬なみの効果と依存性があるのだと思います。

在特会全体がそうかどうかは別にして、こういう人が支持者の中の少なくない部分を占めているということは言えるのではないかと、ネットを見ているとそういう感想を持ちました。

二つのデモ

昨日京都で行なわれた「外国人排斥を許さない6・13緊急行動」のデモに行ってきました。参加者は250人ぐらいだったと思います。京都のデモとしては大きいほうですし、ビラの受け取りもよかったようで、大成功と言ってよいと思います。

「人らしく生きられる社会を!」など、シュプレヒコールにも能動的な言葉が入っていて、よかったです。「外国人排除を許すな」みたいな対抗的なメッセージもありましたが、右翼のデモに対抗して行なうデモだという事情を道行く人が知っているわけでもないので、もっと一般的に、「寛容な社会を目指す」とか「多様性を受け容れよう」といったことを訴えてもよかったかもし…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です