10・10三里塚(成田)現地闘争報告(その1)ー前日から現地入り

10・10 三里塚(成田)現地闘争にて◆前日から現地入りしました

 10・10の三里塚現地集会に参加してきました。今回は少し休みを多めにとることができまして、10・8から三日間の休みを確保しました。そのために2週間前から休みなしに働いたのでボロボロ状態(笑)。いつも集会が終わると現地からはトンボ帰りですが、今回は事前に現地に入って、少しでもお手伝いや、現地の状況が見れればと思ったわけです。前回の集会の時に、反対同盟農民の鈴木加代子さんから、「たとえ一日でも半日でも現地に来れるなら来てほしい」と言っていただき、連絡先まで教えていただきましたので、それに甘えさせていただこうと考えました。

 しかしながら現地は数日前からあいにくの雨模様。さらに仕事疲れで帰宅と同時にバタンキュー状態が続いたこともあり、鈴木加代子さんへのご連絡が遅くなってしまいました。結果、大雨洪水警報まで発令される中では、援農などの仕事(農作業の素人にまかせられるような)があまりないということでした。それでも鈴木さんのご好意で、9日の昼から、市東さんのご自宅にあるヤグラからの監視行動に参加させていただけるように手配していただけました。「少しでも手伝う」どころか、結果的には鈴木さんや現地の支援の皆様におんぶに抱っこ状態ですっかりご迷惑をおかけしてしまい、考えが足りなかったと大変に反省しています。本当に申し訳ありませんでした。

 さて、9日の当日ですが、前日は「朝から現地入りして、自分一人でも少しあちこち回ってみよう」と考えていました。そのために、以前会員日記で書いた携帯自転車の準備などしていたのですが、早朝に起きて天気予報など確認してみるとやはり大雨です。この天候では携帯自転車の使用はかなり危ない。ちょっと考えましたが、慣れない現地で無謀なことをして、またご迷惑をかけることになるのを恐れ、大変に残念でしたが、現地を回るのは次の機会とし、教えていただいた時間とおりに現地入りすることにしました。

◆監視行動に参加

三里塚・監視ヤグラ(市東さん自宅)からの風景

 雨が降りしきる中、昼前に天神峰の市東さん宅前に到着しますと、ヤグラ前に乗用車を停めてお二人が監視行動をなさっておられました。声をかけて挨拶をしますと、鈴木さんからお話が通っているらしく、「勝手連の方ですね」と言われました。「もうすぐ中核派の人が来ますので、その人と一緒に交代してください。引継ぎはその時にいっしょにしましょう」と大変に親切な口調で言っていただきました。あとから知ったのですが、このお二人は解放派の方だったようです。

 そうこうしているうちに、中核派の全学連現地行動隊の青年が一人で来られまして、その方と二人で解放派の方から引継ぎを受けたあと、監視行動を開始しました。私が「とにかく初めてで何をしていいかわかりませんし、役にたたないと思いますが、雑用でも何でもいいからやりますので、何でも言ってください」と頭を下げますと、中核の青年は「いえいえ」とちょっと苦笑しておられました。そりゃ普通、こんなおっさんがいきなり初対面の学生さんに、超低姿勢で深々と頭を下げたらそうなるわなあ。かえって不自然だったかなと反省。

 それからその学生さんは、ヤグラの昇り降りから座る場所にいたるまで、私に大変に気を使っていただき、監視行動でやるべきこと、ヤグラから見える現地の様子などもすごく親切に教えてくださいました。具体的に監視行動でどういうことをやっているかは、外形的に見てもわかること以外は書かないほうがいいと思いますのではしょります(別に特殊であやしいことをしているわけでは全然ありませんが)。また、この学生さんともヤグラの上でいろいろ話しましたがそれも同様です。別にここで書いても全く問題の無いような会話でしたが、やはり立ち話や雑談の内容まで、本人の同意なくブログで公開されるのは不愉快でしょうし、ルール違反だと思いますので。

 ヤグラから見える暫定滑走路には、大雨の中、数分おきに激しい水煙と爆音を響かせてジェット機が行き交い、市東さん宅のすぐそばを通り過ぎていきます。後で鈴木さんに聞いたことですが、最近の航空不況の中で、もう日によってはA滑走路だけ使えば済むじゃん!としか思えない程度の便数しか飛ばない日も多いそうですが、そんな日でも、意地でも暫定滑走路に飛行機を着陸させているそうです。「どうしてもナリタは満杯という宣伝を演出したいんだろうねえ」とのことでした。この暫定滑走路は日韓ワールドカップの年に、地元の反対を押し切って供用を開始したものです。なんで「暫定」なんて名前がついているかと言えば、空港会社(当事は空港公団)が「農民との話し合いによる事前の合意なしには絶対に供用しない」と明確に約束していたものを、「あくまでも暫定的に」という名目で勝手に工事を再開し供用した滑走路だからです。

 現在の第3誘導路問題や、団結街道の封鎖、東峰の森伐採、市東さんの農地取り上げ、滑走路の北進延長による東峰部落の爆音地獄など、すべての元凶はこの暫定滑走路にあります。そもそもが将来的な廃止を前提に「供用しない」と約束していたものを、「暫定ですから」と勝手に供用しだしておきながら、それを理由に農民を迫害して暴力で追い出そうとするとは、二重三重の意味で嘘吐きの裏切り行為です。「暫定」の理由としていたワールドカップが終わってもう何年たっているのか。もう「暫定」の意味はない。さっさと供用を中止するべきです。

 と、ここまで書いたところで、夜中の12時を過ぎて日付も変わりました。もう少し書いておくつもりでしたが、明日(もう今日か)は仕事で朝5時起きですので、今日はここまでにして寝ることにします。また明日☆(ゝω・`) 。

その2へ続く