イスラエルの家屋破壊を許さない!キャタピラー社に手紙を!

パレスチナの家屋を破壊するキャタピラー車のブルドーザー
アカバにおける家屋と道路の破壊」キャタピラー社のブルドーザーが、2つの家族をホームレスにした。一つの家には11人の子供がおり、もう一つの家には7人の子供がいた。
 ある日、自分の町内に自衛隊のブルドーザーがやってきて、何もしていないのに自分たちの住む家屋や田畑、病院や学校を根こそぎ破壊し、更地にして去っていく。抗議する者には銃口を向ける。こんなべらぼうなことが突然おこったらどうしますか?想像してみてください。

 近年、イスラエル軍と治安部隊は、占領地や領内において、広範囲のパレスチナ人の農地、公共の建築物および民間の商業的財産はもちろん何千戸もの個人の家屋を取り壊してきました。この際、頻繁にキャタピラー社製のブルドーザーを使用して行われました。何万人もの男女、子どもが強制的に家から退去させられ、ホームレスとなったり、生活の手段を失ったりしています。
他に何千戸もの住居および財産が損害を受け、多くは修復不可能です。加えて、何万戸もの他の家屋も取り壊しの危機にあり、居住者は強制退去やホームレスになることに怯えながら暮らしています。

 何十年もの間、イスラエル政府は西岸地区およびガザ地区で占領下に暮らすパレスチナ人およびイスラエルに住むパレスチナ市民(イスラエル・アラブ)の住居を取り壊す政策を行ってきました。ここ3年半、占領地区におけるイスラエル軍によって行われた破壊の規模は、前例を見ないレベルに達しています。

 キャタピラー社製のブルドーザーは、長年イスラエル軍および治安部隊によってパレスチナ人の住居、土地または他の財産の破壊に使われてきました。破壊のペースが増していることから、いくつもの団体が、このような侵害行為にキャタピラー社の製品が使用されている懸念を示しています。キャタピラー社は、この事実を知らないとは主張できないのです。

 多くの人々がこの家屋破壊に抗議してきましたが、イスラエルは聞く耳をもちません。そこで今度はこの家屋破壊に間接的にかかわるキャタピラー社に対し、企業としての社会的責任を果たすよう要請する行動が、アムネスティなどの人権団体を中心に呼びかけられています。

 近年、企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility:CSR)、すなわち企業は利潤追求だけでなく法律の遵守や社会的倫理の尊重といった責務を果たさなくてはならないことが国際的に強く求められています。企業の人権問題への意識・取り組みが問われています。ぜひ、以下の内容をご一読の上、今回のアクションにご協力ください。

※以下はアムネスティ国際事務局が制作した行動の呼びかけと手紙の例文の転載です
 キャタピラー本社への手紙のコピーは、日本支社にも送りましょう。

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■■■■ TAKE ACTION ■■■■■ TAKE ACTION ■■■■

● キャタピラー社をターゲットとして ●

 キャタピラー社が占領地域でのイスラエル治安部隊による人権侵害に間接的に関与しないことを確実にするために、以下の手紙を参考にして手紙を書いてください。もし米国のキャタピラー社から返事を受け取った場合は、アムネスティ東京事務所までお知らせください。

■キャタピラー社の宛先と手紙の例文

<宛先>
James W. Owens
Chairman and Chief Executive Officer
Caterpillar Inc.
100 N.E. Adams St.
Peoria, Illinois 61629
USA

<要請文の例文(英語)>
(日付)
Dear Mr Owens,

I am writing to express my concern about the extensive use by the Israeli army of bulldozers produced by Caterpillar Inc. to commit human rights violations in the Occupied Territories.

More than 3,000 homes, vast areas of agricultural land and hundreds of other properties have been
destroyed by the Israeli army and security forces inIsrael and the Occupied Territories in the past
three and a half years, frequently using bulldozers produced by Caterpillar Inc. Tens of thousands of men, women and children have been made homeless orhave lost their source of livelihood. Thousands of other houses have been damaged, many beyond repair, and tens of thousands are under threat of demolition.The destruction of homes, land and other properties have resulted in widespread violations of the rightto adequate housing and the right to adequatestandard of living for tens of thousands of people and violate fundamental principles of international human rights and humanitarian law.

I would like to reiterate the concerns we have about bulldozers produced by your company are used by Israeli security forces to commit human rights violations, and urge you that:

・ Caterpillar Inc. should take immediate measures – within the company’s sphere of influence – to
guarantee that its bulldozers are not used to commit human rights violations, including the unlawful destruction of homes, land and other properties.

・ Caterpillar Inc. should adopt a code of conduct which complies with the United Nations Human Rights Norms for Business (UN Norms) and should respect and ensure the application of:

– Article 3 of the UN Norms, according to which transnational corporations and other business
enterprises shall not engage in, nor benefit from,inter alia, violation of international human rights
and humanitarian law.

– Article 1 commentary (b) which states that “…businesses shall have the responsibility to use due diligence in ensuring that their activities do not contribute directly or indirectly to human abuses and they do not benefit directly or indirectly from abuses of which they are aware or ought to have been aware.”

– Article 11 which states that companies shall “…seek to ensure that the goods and services they provide will not be used to abuse human rights.”

Since the bulldozers are used by Israeli security forces to demolish property, which leads to human rights violations of tens of thousands of people, it is incumbent upon your company to take steps to prevent such use of your product. Therefore, we would like your company to ensure that your bulldozers or other equipment are not being used in Israel or the Occupied Territories to commit the human rights violations cited above. What measures has your company taken to ensure that such use of your bulldozers and other similar products does not take place?

Amnesty International also calls on Caterpillar Inc.to apply the UN Human Rights Norms for Business in contracts and other dealings with subsidiaries, contractors, sub-contractors and any other associates, or natural or other legal persons, including the Israeli authorities.

We thank you for your urgent attention to this matter, and look forward to receiving your response.

Sincerely yours,
(あなたの署名)

<要請文の例文の日本語訳>

親愛なるオウエン会長

 私は、イスラエル軍により占領地域において貴社により製造されたブルドーザーが人権侵害に大規模に使用されていることに関して懸念を表明するためにお手紙しました。

 過去3年半に渡り、イスラエルと占領地域において、3,000戸以上の住居、広大な農地および他の何百もの財産がイスラエル軍と治安部隊によって破壊されました。このことは多くの場合、貴社によって製造されたブルドーザーを使用して行われました。何万人もの男女、子どもがホームレスとなったり、生活の手段を失いました。他の何千戸もの住居も損害を受け、その多くは修復不可能であり、さらに何万戸もの住居が取り壊しの危機にさらされています。これらの住居、土地および他の財産の破壊は、何万人もの人びとの最低限の住居を持つ権利と適切な生活水準を保つ権利を踏みにじり、国際的な人権および人道法の根本的な原則を侵害する結果となっています。

 わたしは、貴社により製造されたブルドーザーが、イスラエル治安部隊によって人権侵害に使用されていることに関して、再度懸念を表明し、下記の処置を行うことを貴社に促したいと存じます。

・ キャタピラー社は、貴社の影響力の及ぶ範囲で、貴社のブルドーザーが不法な住居、土地および他の財産の破壊を含む人権侵害に使用されないことを保証するために直ちに何らかの手段を講ずるべきです。

・ キャタピラー社は、「ビジネスについての国連の人権規範(国連規範)」に沿った経営規定を適用し、下記の条項を重んじその適用を確実にするべきです。

– 国連規範の第3条によると、多国籍企業および他のビジネス企業は、国際的な人権および人道法の侵害に関与したり、とりわけそれにより利益を得てはならない。

– 第1条の注釈(b)では次のように述べられています。「ビジネス活動は、自らの活動が人権侵害に直接的または間接的に寄与せず、自覚しているか、自覚しているはずである侵害により直接的または間接的に利益を得ないことを保証するために適切な努力をする責任がある」

– 第11条では次のように述べられています。企業は「自らの提供する製品およびサービスが人権侵害に使用されないことを保証することを追求」しなければならない。

 イスラエル治安部隊により財産を破壊するためにブルドーザーが使用され、何万人もの人びとの人権が侵害されたことから、貴社が製品のこのような使用を防ぐためになんらかの手段を取ることは貴社の義務です。従って、わたしたちは貴社が貴社製のブルドーザーあるいは他の製品がイスラエルあるいは占領地域で上に述べた人権侵害に使用されないようにしていただきたいのです。貴社は貴社製のブルドーザーおよび他の同様な製品がこのような使い方をされないように今までどのような手段を講じてきたでしょうか。

 アムネスティ・インターナショナルはまた、キャタピラー社に対して、ビジネスに関する国連の人権規範を、イスラエル当局を含む子会社、請負業者、下請け業者および他のいかなる関係者、または普通の人びとや他の法人との契約や取引にも適用することを呼びかけています。

この問題に対する貴社の関心に感謝し、貴社のご返答をお待ちします。

敬具

(参考リンク)

米キャタピラー本社(英語)
サイト内のContact Form

キャタピラー日本支社
メールアドレス:cpsi-webmaster@cat.com
住所 :〒158-0097 東京都世田谷区用賀四丁目10番地1号 SBSタワー 14階
Tel:03-5797-4300(代表) Fax:03-5797-4359

関連会社
新キャタピラー三菱株式会社

5件のコメント

むう、これはどうでしょう?
キャタピラー社としては、「我が社は政府機関にブルドーザーを納入しているだけで、使い途は政府が決めていること。ブルドーザーの用途は広く、たまたま、パレスチナ人の家屋の破壊にも使われているに過ぎない。我が社が納入をしなくても、他社の同様な製品が使われるだろう。」と、答えると思うのですが。
それに対しては?ブルドーザーメーカーは、「ブルドーザーをパレスチナ人迫害のために使わないように」とこぞってイスラエル政府に訴えるべきなんでしょうか?

>>47 nog様
コメントありがとうございます。
そういう批判というか疑問は、当然予想しておりましたし、当然のことと思います。
しかし、キャタピラー社は、自社の製品が、罪なき一般人の家屋を破壊するためだけに使われることを知りつつ、大量に購入してくれる「上得意様」としてイスラエル軍にブルドーザーを売却しつづけているのです。「知らなかった」とか「使い道までは関知しない」とは言えません。儲かれば良いのだという、まさしく「死の商人」の論理です。
さらに、もちろん今までアムネスティをはじめとする人権団体は、主としてイスラエル政府に対する要請・抗議行動を行ってきました。しかしイスラエルは、世界中から抗議の嵐が吹き荒れることなど、最初からおり込み済みでこの暴挙を行っています。いわば「やったもん勝ち」であり、蛙の面になんとかです。
そこで今回の行動です。イスラエル軍の暴挙に協力する企業は、儲けだけを優先した非人間的な堕落した会社であり、社会的責任において非難をうけてしかるべきだということを明らかにするのです。確かに「他の会社から仕入れれば同じ」と言えるかもしれません。しかし、まともな会社は誰もイスラエル軍にものを売らないとなれば、イスラエルにとってはかなりの打撃になるはずで、その道徳的敗北の影響は、決して過小評価できるものではありません。
いわば、からめ手から攻める戦術です。確かに気が長い話かもしれませんが、私達は決してあきらめず、自分にできる範囲のあらゆる方法を根気良く続けることが大切です。
一言で言って「やってみる価値はある」と思います。

 キャタピラー社は使い途を十分知っていてイスラエル政府に納入しているというわけですね。これが、武器を輸出してるのだったら、断固反対するのですが。どこが違うのだろうか、少し考えさせてください。

使い道によるということではないでしょうか。
イスラエル軍はブルドーザーを「兵器」として使用しています。キャタピラー社はそのことを知って売却しています。つまり「兵器」を売却しているのです。
日本や米国にいるとよくわからないかもしれませんが、国連や国際社会では、一般市民まで根こそぎ攻撃するイスラエル軍のやり方には昔から轟々たる非難が繰り返されています。つまりもう「慣れている」のです。
特に国連に対しては、イスラエルの政府のみならず、一般世論でも不信感が根強く、その勧告を無視してもかまわないかのような風潮があります。また、国連の勧告をせせら笑い、それを無視しようとも、米国がイスラエルの後ろ盾にいて庇護しているため、実効のある圧力や制裁を加えることが極めて困難です。イスラエルはそのことを充分に知って安心して行動しています。
このような現状では、イスラエルに直接意見をとどけるのも重要ですが、その周辺の協力者にも協力をやめるように求めることが大切なゆえんです。

 自分のブログにアムネスティへのリンクを張っておきながら、このことは知りませんでした。恥ずかしい。
 新キャタピラー三菱のページを見てみましたが、「新潟中越地震の復旧を支援します」とか書いてますから、パレスチナ人の弾圧を支援している件については有罪ですね。

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