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以下、ブログ「Proxyとか」様の「運が悪かった警察官」という記事に対する 1)草加のコメントと、2)Proxy様のご回答。および 3)それへの草加の再反論。4)Proxy様の再回答。5)草加の撤退宣言の転載保存。

1)Re:運が悪かった警察官 2004/12/08(Wed) 16:42:20

はじめまして!TB送らせていただきました。

エントリーの内容につきましては、特に反論など申し上げることはございません。
ただ、

>特に東京都内は日本人と同じ様な顔つきの外国人も多く、
>彼らが犯罪に加担している可能性も否めない。もしそれ
>が本当の犯罪者なら極めて凶悪であり武器の所持も当た
>り前だろう。

これにはちょっと頷けません。
「日本人と同じ様な顔つきの外国人」つまり非欧米系のアジア系外国人(とりわけ中国・韓国人)は「犯罪に加担している可能性も否めない」「極めて凶悪であり武器の所持も当たり前」とはいったいどういうことでしょう!?
理念的に「差別だ!」というノリで申し上げているのではありません。私には仕事の関係で在日韓国人の友人が多く「友達を愚弄された」ように思えます。
99%の在日外国人は、日本の法律を守り、平穏に日本社会で暮らしています。「犯罪者扱い」するのはやめてほしいと思います。

現在はProxy様のサイトでは「日本人と同じ様な顔つきの外国人」 という表現に消し線を入れて訂正しておられます。

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2)上記に対してProxy様からいただいた回答 2004/12/08(Wed) 20:35:42

草加耕助様コメントありがとうございます。

是非以下を参照下さい。

都内の犯罪概況(平成15年中)警視庁
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/hanzai/image/to_hanzai.pdf

国籍別検挙人数は、中国が1,484名・韓国・朝鮮が221名で、両国で全体の検挙人数の72.8%を占めています。
更に犯罪件数で見ると、中国が3,824件・韓国・朝鮮が1,040件で、両国で全体の犯罪件数の80.6%を占めています。

本邦における不法残留者数について(平成15年1月1日現在)法務省入国管理局
http://www.moj.go.jp/PRESS/030328-1/030328-1.html
平成15年における入管法違反事件について 法務省入国管理局
http://www.moj.go.jp/PRESS/040518-1/040518-1.html

どの資料を見ても恐ろしい数字です。

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3)これに対する草加の再反論

あまりエントリー本文と関係ないところで「論争」もなんだと思うのですが。。。

まずもって、私が書いたコメントの一番の要旨は
>(単に外国人だというだけの理由で)「犯罪者扱い」するのはやめてほしい。
ということにつきます。最低限これに同意していただけるなら、エントリーと直接は関係無い問題で延々とコメントを書き連ねるという、荒しまがいの野暮はいたしません。矛を収めて撤退いたします。

次にご指摘の文書の通り、警察庁は「平成15年中における来日外国人犯罪の現状について」という文書を発表し、朝日新聞と毎日新聞が一面トップで「外国人犯罪が増加」という記事を大きく載せました(読売は社会面扱い)。これによって、私の友人達(特に一人暮しの男性外国人)は、随分と肩身の狭い思いをしました。

発表されたグラフで見ると、実際には「外国人犯罪」の3分1くらいはオーバーステイ(超過滞在)などの入管がらみのようですね。私が身近で見聞きする「外国人犯罪」もこれが唯一のものでした。その幅も数ヶ月から数年と様々でしたが、在留資格がない以外は、普通の日本人と何ら変わらない生活をしている人達です。私はオーバーステイが「悪くない」とは言いませんが、そのほとんどは(というか、私が会った人はすべて)刑法犯罪を犯すような人たちではありませんでしたまた、オーバーステイをどの程度取り締まるのかは、実際には警察のさじ加減一つなんです。大阪の在日韓国人街を本気で取り締まれば、警察も入管もパンクするくらいオーバーステイの「外国人犯罪者」で埋め尽くされることは間違いありません。警察もわかっていてそこまではしません。「外国人犯罪者」の数は、こうしていくらでも「調整」することができます。

オーバーステイは日本人には犯すことが不可能な犯罪です。国策として「外国人犯罪」一般を、外国人労働者の受け入れや難民認定、移民政策なども含めて総合的に考えるのなら、これも考慮に入れてもよいでしょう。
しかし、「治安悪化」「恐ろしい」「極めて凶悪」だから「武器の所持も当たり前」というような文脈で「外国人犯罪」を語るのならば、刑法犯罪に限定して考えるべきです。この点については、刑法犯に占める「外国人犯罪者」の比率は、発表されたグラフでも、1993年の2.4%をピークとして、その後は1.7~2.3%と、だいたい2%前後で推移しており、警察庁が「増加」を強調した2003年(平成15年)も2.3%です。つまり全然増えていません。また、「外国人犯罪」に占める凶悪犯(強盗・殺人・強姦・放火)の比率も1%程度です。

私も別にこの問題を研究しているわけではないので、これ以上は何とも言えないのですが、結論としては、こういう「数字」は見方によってどうとでも結論を導き出せるということです。たとえば犯罪の総数(認知件数)が増えていけば、「外国人犯罪」の比率は同じでも、件数は増えます。ここだけを取り出して「外国人犯罪は増えている」というのも「嘘」とまでは言いきれませんが、きわめて偏向した、特定の結論を導くための情報操作だと言えます。

かつて小沢一郎氏などがよく「普通の国」と言っていたわけです。これは防衛などの軍事面で「国力にみあった水準の装備と兵力および法制度の整備」という脈絡で語られることが多かった。
確かに、日本も「国連常任理事国入りを目指す」なんて路線では、「普通の国」であることを求められる場面も増えてくると思います。しかし今後、おそらく国際社会から日本に求められるであろう「普通」は軍事だけではありません。たとえばよりいっそうの「市場開放」「談合・系列などの日本的慣行の廃止」などの経済的要求もそうです。日本では美徳とさえ思われている薄利多売も、ダンピングと言われかねません。

それ以外にたとえば「国力に見合った難民の受け入れ」という問題も出てくると思います。現在の入管政策は、とにかく「摘発・排除」で、ビルマの軍事政権から逃れて日本に密かに入国した難民を「不法滞在者」として逮捕し、軍事政権のもとに強制送還しようとしています。これは欧米の基準では、絶対に「普通の国」ではありません。
また、売春のブローカーに売られて日本に送られてきた被害者女性も、同じように「犯罪者」としてただ逮捕し、本国に強制送還するだけです。人身売買は麻薬密売と並ぶくらい国際的にも注目されつつある問題であり、日本の対応はもはや非常識とさえいえます。人身売買の根絶を政策の一つとして掲げるアメリカ国務省は今年の6月にこの問題で報告書を出していますが、その中で日本は「要監視国」に指定されるという屈辱的な事態になっています。

これ以外にも、刑事司法における手続きの公正化、たとえば取り調べ段階での弁護士の立会いなども、欧米では「常識」です。「別件逮捕」にいたっては、その概念すらありません。日本が国際社会で大きなプレゼンスをしめたいと思うなら、たとえ多少のリスクを負ってでも、こういう「普通の国」になれ!という要求を「日本には日本の事情や文化がある」とは言えなくなります。そんな言い方をするなら軍事面においても「日本には9条と過去の痛苦な歴史がある」とも言えてしまうのです。都合のいいとこどりはできません。

それ以外にも、もはや避けがたい少子高齢化、将来における人口減少の流れの中で、今の生活を維持したいのであれば、いつかは「外国人労働者」を受け入れていかざるを得ません。いえ、すでに私の知っているいくつかの中小企業は、実はオーバーステイや就労ビザの無い外国人労働者なしでは操業できないくらいの所もあります。要するにすでに(私の実感では)日本経済の一部を担いつつある彼らを「合法化」「非犯罪者化」するということにすぎないわけです。その時には統計上の「外国人犯罪者」は激減するはずです。

警察や入管も所詮は役所であり、官僚にすぎません。役所や官僚は、自分の権限(縄張り)を強化し、拡大し、自分の役割を過大に評価し、予算を獲得したがるものです。
外国人を受け入れ、文化的に共生していくことは、30年~50年のスパンで見ればもはや避け難いことです。逆説的に言えば、「外国人犯罪」が喧伝されるようになったということがその証明です。欧州では移民や外国人の排外を主張する勢力との衝突もおきています。こういう先例をよくみて教訓としつつ、排外的な思想を克服し、日本の社会でいかに軟着陸をはかるか。今からすぐに取り掛からねば間に合いません。
ともかく、100年の大計も持たず、問題先送り・見て見ぬふり・権限拡大しか頭にないような官僚に踊らされて、「いざその時」が来たら、外国人労働者の存在と排外主義思想と、そして外国人なしではやっていけない日本経済という状況の中で、もうぐちゃぐちゃだった。。。そんな事態は是非さけたいものです。

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4)Proxy様の再回答 2004/12/09(Thu) 22:54:13

草加耕助様度重なるコメントありがとうございます。
私は草加耕助様の様なプロではないのでお手柔らかにお願いします。

草加耕助様のおっしゃる事は正しい事ばかりです。しかし私の言っている事も正しい事です。

草加耕助様も言っている通り

>こういう「数字」は見方によってどうとでも結論を導き出せるということです。

そう言う事です。

ちなみに私も個人的にはアジアの友人も多く、家族ぐるみで食事したり楽しく付き合って居ります。しかし個人なら何ら問題は無いですが国家単位になると戦略はは違ってくるかもしれません。

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5)了解です(‘-‘*) (草加の撤退宣言) 2004/12/10(Fri) 08:21:14

>私は草加耕助様の様なプロではないのでお手柔らかにお願いします。

え~っ。何か勘違いされてるかな?何の「プロ」なんでしょうか?
ちっちゃな飲食店で細々と生計をたてているケチな野郎ですよ。

とりあえず了解いたしました。「荒しまがい」はやめて退場いたします。

PS:ちょっと前まで「保守派」と言えば、箸にも棒にもかからない「プチ右翼」ばかりでしたが、最近はちゃんと会話のできる方が増えてきて、嬉しく思います。また、「左派」にしても、徐々に(少なくともネット界からは)「硬直左翼」は駆逐されつつあるように思います。
違う価値観の人々によるブログ同士のつながりで「何か」が生まれればいいなと漠然と思っています。面白い世の中になってきているのかな?

それでは! ((((((( ‥)ノ |EXIT|

コメントを見る

  • 「法律時報』という雑誌03年11月号の対談で、興味深い発言がされています。
     『法律時報75巻12号』の対談「『監視社会』に向かう日本と法」に参加している浜井浩一氏は、龍谷大教授(犯罪学)で、今年3月まで法務省に勤めていた人。
    「『犯罪白書』を作りながら、日本の治安を数字的に追いかけるということをして」いたんだそうです。この浜井さん、対談のなかの「二 治安の現況とモラルパニック」(p13~)のなかで、こんなことを言っています。
    「私が特に犯罪統計に関する論文を書くようになったのは、犯罪白書を作っていた者として、どうしてこんな治安が悪化していると誤解されかねない白書が出てしまうのだろうという思いからです」。
    法務省職員だった浜井さんはそれが誤解であることをこの対談の中で具体的に説明しています。 そして、「犯罪社会学的にこういった現実に存在するリスク以上のリスクを市民が感じ危機感を抱く現象はモラルパニックといわれています。モラルパニックは、ある種の出来事、集団または個人が既存の社会的な価値や利害に対して脅威として受け取られた場合に起こりやすく、特にマスメディアが脅威の対象を選定してモラルパニックを引き起こす重要な役割を果たしているといわれています」と言うのです。この浜井さんは統計学の専門家らしく、「モラルパニックが発生させる(ママ)ときには、脅威が現実のものであることを示す誇張された統計が示されることが多いといわれています」と統計操作について説明。
     (不況・先行きの不透明感の増大・リストラの不安) 「そういった大人の不安を子どもたち、あるいは外国人に投影して見ているのではないかという感じがします」
     外国人そのものがテーマの対談ではありませんが、法務省の中にいた人から、こういう冷静な発言がされていることに注目していいと思います。図書館等で全文を是非どうぞ。

    参考
    http://www.geocities.jp/kumstak/intro.html

  • ありがとうございます>かめさん

    >法務省の中にいた人から、こういう冷静な発言ががされていることに注目していいと思います。

    同感です。役人だって、良くも悪くも人間であり、全部が全部、保身や政治的な思惑、自己正当化などの視点からしか物を言わない人ばっかりでもないということでしょうか。中にはこういう合理的な思考をする人もいるのですね。
    こういう人にこそ「出世」してもらい、政治的にニュートラルな立場で仕事をしてもらいたいものです。
    自民や民主といった似通った政党間だけでなく、もっと幅広い勢力間での政権交代が定期的ににあれば、いろいろな毛色の官僚も活躍できる場もあるのかなとは思いますが。現状は「似通った政党間」どころか。。。の状況ですから、官僚の世界も空気が濁り切っているのが想像できるというものです。

    しかし「法律時報」かあ。懐かしいなあ。私は学生時代は「法学セミナー(通称:法セミ)」を読んでいましたが。あと、たまに「ジュリスト」くらい。

    ともかく、長文のご教示ありがとうございました。
    もう数字のトリックに騙されるのは嫌です。これを読んで、しっかりとした視点をもてるようになりたいものです。