肝付兼太さんのご冥福をお祈り申し上げます。ドラえもんのスネ夫役などこの方も特徴的な声の持ち主でした。たてかべさんにはお会いできたのでしょうか。さて今年もくれようとしております。遅くなりましたが今期のアニメをレビューしたいと思います。
「舟を編む」
三浦しをんさんによる小説が原作のアニメです。辞書編集および出版を題材にした珍しいアニメです。同じ小説原作でも「すべてがFになる」のような意味不明な内容ではなく、ニッチなテーマながら楽しみやすい内容でかつ独特な風味を漂わせています。
「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」
前のクールの続きです。もう、ほとんど語ることはありません。原作の味を活かした素晴らしいアニメ化でした。吉良吉影の異常さも岸辺露伴の「だが断る」も良い味を出していました。
「3月のライオン」
ヤングアニマルで連載されている漫画が原作のアニメで、今期のシャフト枠です。高校生プロ棋士が主人公で、将棋がテーマのアニメですが、将棋の試合を細かく解説する内容ではないので、将棋のルールを知らなくとも楽しむことが出来ます。シャフトらしい独特の演出、主人公の葛藤と苦悩の一方で、もう一つの「家庭」がこころをなごませてくれます。まだ続くようなので見ていく予定です。
「響け!ユーフォニアム2」
今期の京都アニメーション枠です。二期になり青春アニメの色が薄れ、ますます百合アニメの色が濃くなってきました。滝先生と吹奏楽部員の実力と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、青春アニメでありながら吹奏楽に関して主人公たちの成長劇がないのはどことなく寂しい気がします。
「オカルティック;ナイン」
ニトロプラスの空想科学ADVシリーズを手掛ける志倉千代丸さんによるライトノベルのアニメ化です。空想科学ADVのようによく練られた設定はフォローするのが大変です。それで十分に見応えがあり、ハラハラさせられる作品でした。いろいろなメディアミックスが行われているようで、気が向いたらその他のメディアでも楽しんでみることとしましょう。
「終末のイゼッタ」
今期のオリジナルアニメです。第二次世界大戦前の世界とよく似た世界が舞台の魔法少女アニメです。序盤はとても楽しめたのですが、終盤の展開(特に最終話の残り5分)がとても早く感じられました。1クールで収めるには無理があったのではないでしょうか。せめてあと2話ほど必要ではなかったかと思えます。
「魔法少女育成計画」
ライトノベルが原作のアニメです。ファヴの身勝手さや魔法少女が死ぬ設定など、「魔法少女まどか☆マギカ」の二番煎じのような感覚は消しきれませんでした。しかし、魔法少女となったものは何らかの事情を抱えており、それがこの作品にまどマギ以上の救いの無さを与えています。ある意味この救いの無さを楽しむ作品であったといえます。
「www.working!」
「Working!!」の高津カリノさんがウェブ上やヤングガンガンで連載している漫画が原作のアニメです。「Working!」よりもキャラクターの癖が強く、それがこの作品を楽しむ大きなポイントになるのですが、キャラクターに頼り過ぎているところがあります。また個々のキャラクターのエピソードを詰め込みすぎて物語に深く入り込めず、物足りない印象もありました。
「Show by Rock! #」
昨年放映されていたアニメの二期目です。相変わらず勢いで見る作品ですが、展開が早すぎるということは今回ありませんでした。ただ物語の作りが粗いところがところどころに見られました。最初に登場した者たち(名前を忘れてしまいました)は結局何のために過去に来たのでしょうか。
「Vivid Strike!」
「魔法少女リリカルなのは」のスタッフが手掛けるアニメです。リリカルなのはシリーズをよく知らないものとしてはそこそこ楽しめました。ヒロイン二人の友情、支障と弟子の信頼、様々な人間関係が私を楽しませてくれました。
「タイムボカン24」
タイムボカンシリーズの一環です。現代の子供も往年のタイムボカンシリーズファンも楽しめるかと思いきや、オープニングはジャニーズ、本作の主眼となる「新歴史」も単なるオヤジギャク、やけに多いコスプレドッキングメカなど、制作側の意地汚さがすけて見えた作品でした。年が明けてからも続くようですが、タイムボカンシリーズとして見続けるかは未定です。
年が明けてからは「昭和元禄落語心中 助六再び篇」や「カオスチャイルド」などを観る予定です。では皆様、良いお年をお迎えください。