天皇代替り-Xデーを撃て
戦旗社
1988年11月15日発行
Xデーとは、天皇の代替り、つまり昭和天皇が死ぬ日のこと。昭和天皇ヒロヒトの高齢化をみすえた自民党政府は、その日を「Xデー」として彼の死を最大限に利用するべく、以前から周到な準備をこらしていた。 そしてついに1988年9月、ヒロヒトの吐血で Xデーは秒読みに入った。
政府・自民党、財界、右翼ファシストなどは、総力をあげて記帳運動、催事の自粛、天皇賛美を強要した。社会党などの野党勢力やマスコミはむしろ率先してこれに追随。天皇制やヒロヒトを批判する人々のみならず、単に「自粛」に不満をもらしただけのような人々にさえ「非国民」「反日分子」としての排除・圧力・弾圧が加えられた。
しかしやがてそのことがかえって物議をかもすようになり、徐々に天皇制そのものをめぐる議論が内外において活発となる結果をもたらしたのは皮肉なことであった。さらに当初は「自粛」に追随していたマスコミの論調も、このような声に配慮して微妙に変化していく。
このパンフレットはそのような攻防と議論のさなかに発行された。内容的には一般向けより、すでに天皇制やその押し付けに反感を持っている人に向けて、反天皇制の方向について一石を投じ、何より日々の運動実践に役立つよう配慮された構成となっている。
(以下目次)