[スポンサーリンク]
三里塚

管制塔元被告連帯 9.18集会が会場満杯で開催!

 昨日、東京の文京区民センターにおいて、かねてよりお知らせしておりました「管制塔被告への不当な損害賠償請求に抗議する9・18集会」が開催されました。

 開催決定当初は、主催者でさえ「このような集会に、もし100人でも集まれば大成功だろう」という、非常に悲観的、消極的な意見が大半でした。会場の選定も、当初のこの見通しを前提に進められたようです。しかし、ふたを開けてみれば、主催者の予想を倍する200人の結集で、用意された会場の席は満杯となりました。

受付テーブル、物販スペースの設営がはじまる中、俺は机椅子並べを手伝っていました。リーダーとおぼしき方が、いくつ並んだ?机ひとつに椅子3脚,3列で10ずつ並べたから、90人分。とりあえず、こんなものか。足りなくなったら、また並べようという話になり作業終了。
(中略)司会者が前に詰めて座ってくださいとしきりに言う。後ろを見ると、立ち見状態になっている。(俺は前から5列目ぐらいの「いい席」を確保していた)開始前に並べた机椅子よりはるかに多くの机椅子が出され、後ろの方は、4列になっている。なんか、すげぇぜ。主催者発表で参加者200名。今日、来れなかった人のためにも、是非、大阪集会ぐらいはやって欲しい。

(kamakazuさん「別に気にしなくてもいいんだが」より)

 参加人数としては机+イスの定員252人がほぼいっぱいとなりましたから、200人はまちがいないでしょう。うしろの入り口付近には急遽、机なしのイスを並べていましたので、主催者の見込みを遥かに超える人々が集ったのはたしかです。

(主義者Yさん「つぶやき手帳」より)

 ネット上でのこの運動の盛り上がりを見てきた者としては、これでもまだまだ随分と控えめな結集だと思います。四トロ掲示板などは例外として、この問題を討議している各種の掲示板の書き込みを見ると、私のように「本当に参加したいけれども都合がつかない」という地方在住者を中心とした人々の声が大変に多いです。私のところにくるメールなどでもそういう声は非常に多くよせられており、カンパ運動が尻上がり的にどんどん盛り上がりつつあることを実感します。

 そういう意味では9・18は、運動を支持している人々の「総結集」ではなく、その「代表」達が被告を支援し、励ますために集まったと考えていいと思います。ですから、昨日この集会に参加された皆さんは、文字通り全国の無数の人々の代表として、非常に意義深い行動をとられたんだということを確認しておきたいと思います。

 昨日より今日、今日より明日と、どんどん連帯の輪が広がっていくことを実感できる左派系の運動など、昨今あったでしょうか。しかもその中心となって運動を担い、盛り上げているのは、党派やその支持を受けた団体ではなく、自主的に集まってきた全くの個人なのです。

 また、当日は折り返し地点に差し掛かった、カンパ運動の総額についても報告されました。
 昨日現在で、合計約6638万円。内訳は以下の通り。

●連帯基金へのカンパが20,385,072円(インターとプロ青分を一部含む)。
●党派集約分として、インター1,200万、プロ青900万、戦旗500万。
●被告団へのカンパが2,000万。
●合計約6,638万円。

 前半戦の終了地点としては、まずまずの成果です。これからはじまる後半の闘いで、残り4000万弱のカンパを集めきりましょう!

 ゴールは見えてきました!是非とも腐れた奴らどもに1億たたきつけて、それでもまだお釣りがくるくらいのところを見せてやろう出はありませんか!そしてそれは全国の三里塚に心をよせる人々の力によって、充分に可能なところまでたぐり寄せられてきたのです!我々の目を覚まし、起ちあがらせてしまったことを、奴らに心底後悔させてやりましょう!

応援歌合唱中

 運動は時間がたてばたつほど盛り上がり続け、私のように一度は戦線を離れた人々が、この運動を通じて次々と名乗りをあげ続けています。そしてそんな個人が、ネットなどを駆使して再び手を取り合おうとしている。

 この運動においてネットの果たした役割はとてつもなく大きい。ネットを使えば、組織や党派を介することなく全国の人々が手を結びあうことも可能になる。以前から言われていたことですが、今回の運動はそれを実例で示した点でも意義が大きいと言えるでしょう。

 今まで組織や党派が旗を降っても、そのような現象がおこらなかったのは、単にそれらの運動に魅力がなかったに過ぎなかったということがわかりました。

 「100人も集まらない」という従来の運動組織の常識を突き破った結集。そしてネット上での声は、その背後にそれを数十倍する人々が存在することを示唆しています。たとえリアルの世界で何ができなくとも、ネットなどを介して、今後も個々人ができることを続けていきましょう!

 もう「できないこと」を無理にする必要はないし、そのことを恥じる必要もないのですから。私もできる限りその媒介となれるように、今後も「できること」を続けていきたいと思います。

 以下、連帯基金のサイトより、集会の式次第や主要な発言の要旨などを転載・保存しておきます。また、今後、連帯基金の公式サイトや、個人のブログなどで、いろいろと報告や感想がアップされていくと思います。随時このエントリーの末尾に追加してリンクしておきたいと思います。

※なお、集会写真は連帯基金サイトと、かめよんさんのサイトからお借りしました。かめよんさんのサイトには集会や闘争の貴重な写真も数多くアップされています。また、画像つき掲示板も運営されておられますので、是非ご訪問ください。

9・18集会式次第

元被告たちへの連帯あいさつ

 四トロ掲示板などを見ると、中山千夏さんの連帯アピールが評判がいいみたいですね。「あっ、中山千夏さんの話はビンビン伝わってきました。ほれ直しました(大汗)。」「千夏ちゃんが最高だった。」とか(*^д^)ノ

◇吉川勇一氏挨拶(要旨)

 私はベトナムを訪れた時、成田空港は使わず関西空港を使った。ベトナム侵略戦争に荷担した三菱系企業のキリンビール、伊藤園、ニコンなどを飲まない、使わないようにしている。また、『週刊新潮』の取材は一切拒否し、買わない。三里塚闘争はこういうルールを課させるほど、大きな意味を持っている。管制塔占拠闘争は大事な闘いであり、不正を許さない闘いだ。その闘いに対する報復的な罰金を許せない。管制塔元被告たちに連帯しなければならない。

 無理のない範囲で結構ですが、と言ってカンパを求められることもよくあるが、今度の場合は違う。今回のカンパを無理をお願いしなければならない。私もいくら出せば良いか一週間考えた。私も、もう一度考える。みなさんも考えて欲しい。

(全文は吉川勇一さん個人サイトへ)

◇鎌田 慧氏基調報告要旨

 様々な運動の高まりのなか、民衆の攻勢的運動として3.26管制塔占拠がある。
そして、この三里塚空港反対運動に心を寄せた様々な人、また、運動の最中でなくなった人の思いが、この管制塔占拠にある。

 殺人罪でも12年であり、15年たって給料に手をつけるというのは罰金刑でもで許されない「罪」だ。これを管制塔戦士だけにおわせるわけはない。

 金を集めるだけというのは後ろむき、守るだけの運動ではいけない。金をあつめながら、思い新たにもう一度各地、社会に打って出るる運動にしよう。農民が現地で生活している以上三里塚闘争は続いている。

 果敢に戦ったものが損をするというのは正義に反する。
 すでにかなりの額があつまっているということは支持があるということ。
 果敢に戦ったものは支える、後に続くモノに果敢に戦ったものは報われるということ(=正義)をしめそう。
 1億円を集めきって真に被告を奪還しよう。

◇弁護団の虎頭弁護士の報告

 今年の七月が時効になるということで、賠償請求をやってきた。なぜ、3・26闘争があったのか、政府の責任が大きいのに、こうしたカネを払うことは気分が悪いが、法的には無理だった。弱者が切り捨てられる時代に、闘うものを見捨てないという、新しい運動の始まりにしようではありませんか。

◇中山千夏さんの連帯アピール

 あの頃はウーマンリブをやっていました。今もウーマンリブです。イラク戦争があり、これはなんとかしなければと思い、反暴力社会を作ろう『おんな組いのち』を立ち上げた。個に立脚したものでなければならないと考えるとどんどん国家がきらいになっていった。

 国家を叱る歌を歌っている。三里塚で国がやったことは地上げ屋だ。国がやればまかり通って、反対した人たちを徹底的にやっつけないと気がすまない。これから憲法改正が始まると徹底的に国家との闘いになっていく。国家に勝ちたい、だから、いっしょにやりたい。

◇水原博子さん(日本消費者連盟)の連帯アピール

 私は子どもを連れて愛知から三里塚にかけつけていた。怒りはずっと続いている。国家が賠償金を科すのは悪徳業者と同じだ。怒りをもって、権力をたたきつぶすまで闘い続けていこう。

◇基金運動の現状報告(被告団事務局中川憲一)

 毎日10名を越えるカンパが集まっている。
 すでに国によって400万が四月以降に差し押さえられている。しかもこれは延滞金であり元本ではない。八月二十日以降、それまで毎日二、三人だったカンパは、コンスタントに10名以上になっている。

 カンパは個人(連帯基金)、党派、当該被告団で集めている順調に集まっている。
 今日現在連帯基金20,385,072円(インタープロ青分一部含む)。党派集約分として、インター1,200万、プロ青900万、戦旗500万、被告団2,000万の合計約6,638万。

◇反対同盟(東峰の石井紀子さん)からの報告

 今回の損賠攻撃は北側延伸攻撃と同じだ。現地的には運動が遅れたが何とか協力したい。

 東峰現地は工事現場のようだ。北伸が決まっても何も変わらない。六年後には、ジャンボ機を飛ばし増便する計画だ。ひどい騒音になるだろう。

 私は国家権力と闘うというより、自分が三十年作ってきた畑を守っていきたい。全国で闘っている人たちが押しつぶされないように連帯して、生きていきたい。いっしょにがんばっていきましょう。

◇静岡からのアピール(静岡空港反対闘争の報告)

 静岡空港の建設で、土地収用のための強制測量が九月五日から六日間行われた。ミニ三里塚のように地権者を先頭に闘った。これからもがんばりたい。

◇熊本からの連帯アピール

-割愛(詳細記事が見つかりませんでした)-

◇樋口篤三氏(「労働情報」主催)の連帯アピール

 私は楽観論者だ。時が経てば龍になって立ち上がると信じている。一億円の損賠にはふざけるな!と久しぶりに国家・政権に怒りが燃え上がった。みんなに訴えようと三百人にアピール文を送った。

 開港阻止決戦の時、『労働情報』は毎号三里塚の記事を載せた。労働者が農民と連帯することは当然のことなのだ。情勢は厳しいが、勝てる闘争もある。靖国や教科書ではあんなに権力ががんばっても押し返している。闘う魂があればカネは集まる。現地の闘いと同時にカンパを集めて、叩き返していこう。

◇柳川秀夫さん(三里塚農民)の連帯アピール

 本来ならば、今日の集会は反対同盟が主催しなければならない。1971年に強制代執行があり、その時『世直しの旗』を掲げて闘った。これが空港闘争の本質だ。

 話し合いで、法的には強制収用しないと決まった。もし、それでも今後一坪共有地に対して強制的に土地を取り上げれば、私は一人でも闘う。闘ってきた質をもって最後のひと花を咲かせないと死に切れない。

 韓国ではWTOに対して十万人の農民が集まって闘うとしている。『ノー』という力をつくるところから始めなければならない。最大限がんばって、被告たちを解放させたい。

管制塔被告団からのアピール

○前田道彦管制塔占拠隊長

 一億の損賠はえらいことと思ったが、むこうの失敗だっだろう。売られたケンカは買ってやろうと思った。今回の国家の失敗は被告を合流させてしまった、昔戦ったものと今戦っているものを合流させてしまった、そして職場で生活している職場仲間をも合流させてしまったこと。普通に生活している私たちの同僚を敵にまわした。

 この間、いろいろの所で訴えて感じたことがある。一つに、電通労組のアピールにも表れているが、三里塚闘争によって、職場を解雇された人は怒りが強い。二つ目に3・26をいっしょに闘った人が政府がだましたと怒っている。三つ目に、あの当時、ニュースを見ていた団塊の世代が怒り出し、カンパを寄せてくれている。あの人たちもいっしょに管制塔に登ったのだろうと思う。怒りを集めましょう。

○中川憲一さん

 占拠した時、13階で洋上管制をやっていた。その一部を私が壊した。もし、本当に壊したら、いまでも獄にいただろう。給料の差し押さえの書状が冗談のように『る326号』となっていた。延滞金は1978年3月27日からかけられている。許せない。

○石山さん

 逮捕当時二十歳だった。一階のエレベーターを待っている所で捕まった。闘いからは遠ざかっていた。ずっと気にはしていた。一度だけ請求書がきたがほっておいた。

 今回社長に『一億円も借金があるのか、どうするのか』と言われた。中川さんに連絡がとれ、何とかしようとなり、運動につながれた。この運動が三里塚闘争の盛り上がりにつながればいいことだ。

○中路秀夫さん

 会社で二百万円以上を集め、三多摩地域でも三百万円以上を突破した。3・26を闘った人たちと連絡がとれてうれしい。何とか、目標に達成しそうなので、本当にありがとうございました。

○児島純二さん

 久しぶりの方々にお会いできたことに感謝したい。請求が届いた時はビックリし、怒りがわいてきた。3・26闘争へのしっぺ返しだと思う。共同共謀正犯の仲間の力ではねかえしていこうとなった。

 ウエブサイトを見るのが楽しみだ。カンパを寄せてくれた人のコメントをみると、目にあつくなるものを感じる。同志が同じ世界に暮らしていることがわかって励まされている」。

○和多田粂夫さん

 当時、私は裏方をやっていた。あそこに張ってある『先鋒隊』の旗が当時管制塔に掲げられたものです。インターの旗は、管制塔に入れなかった人が持っていました。管制塔部隊は二十二人で編成しました。なぜかと言えば、南ベトナム解放戦線がサイゴンのアメリカ大使館を占拠した部隊が二十二人だったからです。

 損賠の請求が来たとき困りました。海外逃亡しか逃げようがない。そうするわけにもいかず、支払うしかないと決めました。会社に一週間に二回くらい督促の電話がかかってきました。被告たちに会社をやめさせようとする圧力を会社にかけるのがねらいだったのでしょう。

 私は、十九歳で活動を始めて四十九歳で出獄しました。その間、十五年間刑務所に入っていました。出てから十五年になります。小泉の先導のやり方はナチスと変わらない。小泉の親衛隊の右翼・暴力団・機動隊などとのものすごい闘いが予想されます。私はマルクス主義者ですが、理論家でなく、どっちかといえば、戦術家として感覚はいまも衰えていません。私はもう一度運動に復活したい。

◇柘植洋三さんの閉会挨拶

「後四十日頑張りましょう!」

◇応援歌合唱、閉幕。

集会報告とリンク集

●公式系(連帯基金サイト)

速報!会場を満員にして9.18集会開催
200余名の結集で、カンパ満額達成に向けた大きな一歩を踏み出す
【9.18集会】 元管制塔被告の発言

●主催・呼びかけ人系

三里塚管制塔闘争被告団を支える9・18集会のご報告(吉川勇一の個人ホームページ)
樋口篤三氏からの支援要請メッセージ(連帯基金サイトより)

●個人による報告・感想系

9・18集会に200名余!!! (自由と正義)
9.18集会参加してきました(つぶやき手帳)
「三里塚管制塔占拠闘争元被告への損害賠償請求執行に抗議する」集会(つぶやき手帳)

集会に行ってきました-その1(別に気にしなくてもいいんだが)
集会に行ってきました-その2(別に気にしなくてもいいんだが)
集会に行ってきました-その3(別に気にしなくてもいいんだが)

9・18集会、行きたかったなぁ(アッテンボロー)
「PEOPLE」(大木晴子の明日も晴れ)

9・18三里塚管制塔被告支援集会(「珍左翼語録」附設部落)
元管制塔被告を応援する集会(好きなだけ眠る)

●写真集系

9・18集会写真集(かめよん写真館)
会場ステージデコレーション(レッドモール党)
「正義は私たちの側にある」(Wattanの秘境探訪)
9.18管制塔元被告団への損倍請求執行への抗議集会(ブログ版 労働情報)

●党派系

すでに6638万円が集まった元被告を支え三里塚農民に連帯を(週刊かけはし)
1億円カンパ達成は闘いだ (BUND Web Site)
9・18集会報告(グローカル)

コメントを見る

  • うわ、なんか素で行きたかった気がする(笑
    主義主張は真逆の私ですけどね。いろんな物事を見聞きして・・というより好奇心で。
    でも広島の人間ですから遠すぎるなあ。

  •  健康状態が優れなくて集会参加は断念しました。でも報告を読んでいると行きたかったなあと思います。カンパ達成後の勝利集会をやってくれないかな。それまでに何とかして体調を整えて今度は参加できたらいいなと思います。

  • 行って来ました。飲み過ぎて、ボロボロです(^^;

    ここに書くべきことではないかもしれませんが、ボクはボクなりの筋で呼びかけた2名の仲間が来てくれました。その二人の面倒(?実はボクが面倒を見てもらったのだが)を見るべく、ネットつきあいのみんなにあまりあいさつできなかったこと、謝ります。久々に、血湧き、肉踊ったといいますか、気分は20代前半に戻っていました。個人的な交流会で暴言を吐いたかもしれませんが、許して下さいませ。暴言を吐いてしまうほど、20代前半に戻っていました。

    さて、もろもろ合わせまして、約2/3はなんとか到達したそうです。かなりきびいしい額を一発目に出した方からの追加カンパは苦しいと思います。あとは、あまり出せていない人間も含めた、より多くの人の「五月雨的なカンパ」を結集して、なんとか、目標を達成しよう!闘い抜こう!勝とう!そんな思いです。

    ボクには、「今日は勝ったぞ!」という記憶があまりないのです。涙がボロボロ流れて停まらないような勝利の日を夢見ています。

  • 象の喧嘩で蟻がつぶされるということは主張したかったため、AMLではまっぺんさんにこの件で噛み付いたんですが、
    やっぱりこうやってかつての同志を見捨てず助ける義理人情に篤い仲間が集うところ、主義主張を超えて感動いたしました。
    がんばってください!

  • 賠償金を超えるカンパができると、いいですね。

    一昨日K君のカンパと併せて、僕と僕の家族の分をいれて、振り込みました。

    さあ、後ひと踏ん張りをしなくては。