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沖縄連帯

辺野古〈埋めるな!連〉新宿情宣に飛び入りで参加してみた―30年ぶりに街頭演説

辺野古〈埋めるな!連〉新宿情宣

 こういう行動があることを、前日の夜になって知り合いのFacebookで知りました。気にはなりましたが、昨日は現場の仕事が入っており、行けないなあと思っておりました。ところがあれよあれよというまに、仕事が予定外に早く終わってしまいまして、「うーむ、これも何かの導きかもしれん…」と思い、仕事道具を抱えたまま、ふらりと応援のつもりで参加させてもらいました。

本土の民意も捨てたもんじゃない

 現場に着きまして、まずはマイクのそばにおられた女性に「すみません…初めて来た者なんですが…」とお声をかけさせていただきますと、「それではスタンディングしてください」と笑顔で『翁長知事の遺志を継ぐ』というプラカード(?)を渡していただきました。それを持って情宣現場の周りに立って見守る(下写真)。うん、これなら初めて来た市民でも気楽に参加できるね。いろいろ考えられているなあ。

翁長知事の遺志を継ぐ

 知り合いが〈埋めるな!連〉のリーフレットをまいていたので、その側で見守りながらスタンディングしました。見ていると私が思ったよりも反応がよく、他の方々も「以前よりかなり反応が良くなってビラがはける」と口々におっしゃっておられました。私も通行人から「頑張って」とか言われてびっくりした。いや、そこでびっくりしたらいかんのだけど(笑)。

 私は翁長知事が亡くなられた時にすごくショックを受けて、「翁長さんが命を削って沖縄のために闘ったのに、必死で日本全部の人に訴えたのに、それを本土の私たちが耳を貸さずに見殺しにしたのだ」という気持ちが強いのです。『翁長知事の遺志を継ぐ』というのも、本土の人間が覚悟もなしに気軽に言えるものではないと思います。そういう意味では少し“本土の民意”というものに偏見があるのかもしれん(特に東京の)。案外捨てたものでもないのかな?

街頭演説をすすめられて緊張

ニヤニヤ笑いの公安さんの態度に腹が立った

 私は10代の終わりから20代前半にかけて「元サヨ」でして、その当時に情宣の経験も実はある。マイクでアジ演説したり、ビラ巻いて署名も集めた。
 それから今日の情宣の途中で公安警察がおっとり刀で様子見に来て、いろいろ「注意」というか嫌がらせみたいのしてから笑いながらのんびり帰っていくのを見たりして、なんかまた腹が立つやらなんやらで、後半はスタンディングだけじゃなく、とりあえずビラまきとか頑張ってみようかなと思いました。

 とか思っていたら、情宣責任者のお一人で顔見知りの方から、「このあとひとつ草加さんもアジってみて」とか言われてしまって、それどころではなくなってしまった。この人、私が「元サヨ」だって知ってるんだよね(笑)。他のしゃべっている方々は左翼ではない市民運動の人がだいたいで、たまに労組関係の方もおられましたが、みなさん通行の人々を説得というか、わりと静かに語りかけておられます。今さらアジ演説でもあるまいと思いましたが、少しみんなに言いたいこともたまってたので引き受けてしまった。

 それからはスタンディングだけじゃなく積極的にとかいう気持ちも飛んじゃって緊張してきた。デモではコールとか呼びかけとかしてますよ。集会や抗議行動で発言したこともありますよ。でもまあそれって「身内」がたくさんいたりとか、その人たちに向けてしゃべってるとこがあるじゃないですか。圧倒的多数な通行人の前に基本的にひとりで立つ街頭演説ってまた違うんですよね。

参加者が交代で自分の思いを語る

 それでも慣れてきたら違いは感じなくなるんですが、実に30年近くやってませんでしたから。サヨク時代には生まれて初めて街頭演説に立った女の子が急性の神経性胃炎で倒れたくらい。普通の人ならそんなもんですよ。その女性も数年後には宣伝カーに立って演説をこなすくらいになったんだよなあとか、いらんことを遠い目で考えているうちに私の番になりました。

 それでやはり怒りというか腹立たしさのようなものが先に立って、(実は緊張してよくおぼえてないんだけど)大意以下のようなことを言いました。

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通行人を責めまくる演説をしてしまった

「初めてこの場に来たものです。みなさん、よく安保はいいとか、安保条約は必要だとか言いますが、そういう人はそのための犠牲を全部沖縄に押し付けているじゃないですか。

 沖縄の運動がいいとか悪いとかいろいろ言われているんで、私は実際に沖縄の現場に行って見てきました。現場にはとても高齢のおじいさんやおばあさんが沢山おられました。そのおじいさんが杖で歩いて、基地のフェンスを見つめながら『70年たっても、まだ返ってこない…』と、ボソっと私に言いました。私はその時にとてもショックをうけました。その言葉を言わせたのは本土の私たちなんです。

新宿駅西口の情宣風景

 本土から『応援』に来た人が、安保はダメだと演説してました。それを聞いた女性があとから、安保がどうかなんてどうでもいい、沖縄の人にそんなこと言うな、それよりさっさと基地をのけろ、もって帰れと言いました。別の女性は子供が小さい頃、米軍ヘリが墜落した沖国大の近くに住んでた。頭上に飛行機が通るたびに子供が『お母さん飛行機なの?また落ちてくるの?』と怯えるようになったのを、抱きしめながら育てたそうです。

 そういうことなんです。私たちが沖縄にしているのはそういうことなんですよ。法律がどうとか、政策がどうとか、そういう問題じゃない。私たちが沖縄の子供たちにしているのは『そういうこと』なんです!

 そんなことを強いているのは、本土の私たちなんですよ。政府がどうとか、米軍がどうかというのはもちろんあります。ですが嫌なところは全部沖縄に押し付けて、その上でのうのうと安保は必要だとか平気で言える。そんな私たちが沖縄にそういうことをしているんです。

 想像してください。普天間だったら、東京の真ん中に皇居の3倍くらいの基地がある状態を。嘉手納だったら、東京湾から池袋あたりまでを全部基地にとられる状態を。それが沖縄の状態なんです。それを認めているのが私たち自身です」

次があればもう少しマシにしたいものです(涙)

 こんな感じで最後のほうは絶叫してたかも。うん、あんまり呼びかけとしてはよくないな。スタッフ(?)の方は「元気があったよ」とか「他の人と感じが違うのもいいね」とか“初心者”と思って気を使ってくださりました。

 知り合いは「なんかすごく責められてる感じがして、頑張らないとと思った」とかいいように言ってくれたけど、たしかにこれ、通行人を責めてるよね。まあ自分自身を含めて言っているので、その点は翁長さんの訃報を聞いて以来の自分の正直な気持ちなんですが、運動的に「一般人を責める」ことで作っていくようなタイプの運動は、本来嫌いなんだけどなあ。

リーフレットを配る仲間

 演説(とすら言えないが)のあとも気持ち的になんか高ぶるというかガクガクしてしまって、やはりスタンディングだけになってしまいました。すこしだけビラまきもしてみたけど、顔が怖くなってるのか、他の人より受け取りが悪かったです。
 次に機会があれば、もう少しうまくやりたいです。

集まろう!統一行動第二弾
新宿駅南口前で、リレートークと〈埋めるな!連〉リーフレットの配布。
■と き・2018年9月22日(土)14時~16時
■ところ・JR新宿駅南口前(甲州街道側)
〇下記からリーフレットとプラカードをダウンロードして自由にお使いください。リーフレット「ぜったい埋めちゃダメ」A4の裏表に印刷して二つ折りのA5リーフレットにしてご活用を!
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