by 常磐在来線主義者
ここに日記を書かなかった間も地元で、東京で様々な取り組みをしてきました。残念ながら安保法制成立までに国会前に行くことはできませんでしたが、国会前の運動が継続しているため、これを少しでも支えていければと思います。
さて、今回ここに日記を書こうと思い立ったのには理由があります。それは今日飛び込んできたこのニュースです。
監禁:中核派2人逮捕 元活動家の男性、5階から転落 – 毎日新聞
この見出しだけ見れば「あぁ、中央派のゲバ体質によるものか」と思えますし、僕自身その可能性は否定できません。
ところが、実はこの逮捕事件の真の「発端」は2月に起きた福島大学での学生弾圧事件なのです。
この時逮捕された「A君」の救援運動の先頭に立っていたのは「H君」でした。彼の尽力もあって「A君」を3.11集会までに奪還することができました。この時は「H君」を僕も信頼していたのですが…
その後、「今年5月」に「H君」が公安のスパイであったことが発覚しました。2月の「A君」への不当逮捕も「H君」がスパイであったがゆえのものだったというのです。前進社に「監禁」されていたのも、事の真相を聞き出すためのものでしたが、結局「H君」は逃亡を図り、記事にあるようにビルから転落してしまったというのです。そして今回逮捕された2名のうち1名こそ他ならぬ「A君」なのです。
「公安のスパイなら監禁しても良いのか?」という批判は当然あるでしょう。それでも、僕は仲間を2度も売り渡した「H君」の行いもまた許されざるものであると思います。
何よりも「中核派」に対する印象操作としてこの事件を「安保法案成立後」に、かつ、「たたかいはこれからだ」というムードも存在する中で発表したことに僕はものすごく危機感を覚えます。
それはSEALDsとその防衛隊の存在とのかかわりを考えるとより鮮明になります。「安保法制反対」「民主主義って何だ?」と言いつつ、SEALDs防衛隊は国会闘争のさなか「中央派」の学生に対し、ただ単にビラ配りを「やめてくれ」と要請するだけならともかく、その学生たちをあろうことか警察に差し出すという暴挙にでているからです(https://www.youtube.com/watch?v=ZJnPOza0hX4)。
この「暴挙」は日々エスカレートし、全学連系の学生団体の旗を破るの行為に平然と手を染めています(https://youtu.be/9C3N1cByO-s)。そしてSEALDs本体としても16日深夜、国会前で逮捕者が13名出た時に(9月29日時点で全員奪還)、「SEALDs」代表奥田氏は「中核・革マルまじでやめてほしい。何なんだよあれ」 と、あくまでも中核派(中央派)や革マル派が「運動つぶし」をやっているようなつぶやきをtwitterでしています。実際動画を見れば判りますが安保法制反対の抗議のはずが「中核帰れ」のコールを優先させる始末です。
これらのことから考えるに、今回の件はSEALDs(防衛隊)に「排除は正当」のお墨付きをあろうことか日本の「権力」が与えてしまった面が強く出たと思います。というかSEALDsは日本の警察を「民主主義を守ってきた存在」と規定していることから警察とSEALDsの「親和性」が見えてきます。
無論SEALDsとてネトウヨからは例によって「在日」認定されて忌み嫌われ、前出の奥田氏には殺害予告(それも家族含めて)まで出ているというこれはこれで「許し難い」ことも起こっています。ですが、この「殺害予告」すら「極左過激派の仕業」というデマが飛び交っています。
このような状況の中での「中央派による『総括』」報道と言うのは非常に意図的と言わざるをえません。まして、監禁の「被害者」が「公安のスパイ」なら尚更です。SEALDsを「国家権力が認めるデモ」の代表に仕立て上げ、それ以外(つまり「中央派」以外であっても)は「運動を壊す過激派」であるという認識を、「右でも左でもない」人はおろか「リベラル層」の中にすら植え付けるための工作であると「疑う」には十分であると思います。
このままでは「過激派」と規定された全ての「新左翼」及びそのシンパの「孤立化」は進んでいくことでしょう。この動きは「オール沖縄」をも危機にさらし、それが抱えていた「体制内」の側面を表面化させ、「民族解放闘争」の側面が消されてしまうかもしれません。
さしあたって「中央派」に対しては簡単にスパイをのさばらせてしまった体たらくを糾弾し、SEALDs防衛隊の姿を自らの「写し鏡」として猛省することは求めるとしても、それ以上に内部からの運動破壊を狙う公安及び彼らのやり口に強い怒りを覚えます。
SEALDsが首都圏反原発連合と同じく「入りやすい運動」を発展させた意義は認めても、「中核排除」を暴力的に進めるのはそれこそ彼らが『過激派』と呼ぶ人々が行ってきたことそのものである事にはいいかげん「自ら気付いて」欲しいものです。そんな運動は結局国家に「飼いならされる」だけでしょう。
問題は色々ありますが、とにもかくにも「戦争絶対反対」をこれからも諦めない決意でこれからもたたかっていきます。共に頑張りましょう!!