ダイヤの価値を決める“4つのC”
COLOR(色) CUT(カット) CLARITY(透明度) CARAT(カラット)
…しかしダイヤには、5つ目の“C”─CONFLICT(紛争)が存在する。
レオナルド・ディカプリオは周知の通り映画「タイタニック」(ジェームズ・キャメロン監督)で世界的な超人気俳優となりました。日本でも大変な人気で、「レオ様」と呼ばれています。まさにアイドルです。
しかし、彼はアイドル路線は進まず、影のある役柄を演じる映画に進んで出演しつづけてきました。南北戦争時の移民集団の凄惨な抗争を描いた「ギャング・オブ・ニューヨーク」、現在上映されているサスペンス「ディパーティッド」、自己崩壊の道を転げ落ちていった大富豪ハワード・ヒューズを演じた「アビエイター」(いずれもマーティン・スコセッシ監督)、リゾート地で狂気に陥る若者を演じた「ザ・ビーチ」(ダニー・ボイル監督)、そして愛に飢える天才少年詐欺師を哀感たっぷりに演じた「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(スティーブン・スピルバーグ監督)などに出演しました。彼は顔が良いだけでなく、しっかりとした演技力を持っています。
さて、レオ様の次の最新作は、国際問題になっている「血まみれのダイヤ」がテーマです。
アフリカのアンゴラ、シエラレオネ、リベリア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)では、産出されるダイヤモンドをめぐって1990年代から最近まで陰惨な紛争が続いていました。各国政府や武装集団、企業が醜い奪い合いを行ってきました。これにより数十万の人々が殺され、数百万人が難民となり、国家そのものが崩壊しました。また子どもたちが自動小銃を握らされ、戦場に送り込まれました。
シエラレオネを例に挙げると、1991年から2002年の間に5万人以上の人びとが殺害され、200万人以上の人々が難民となり、何千人もの人びとが手足を切断され、強姦され、拷問されました。産出されるダイヤモンドは、シエラレオネの人々の頭上を素通りして、欧米や日本などに密輸され、一握りの人々に莫大な富をもたらしました。そして国家組織は崩壊し、教育や医療などの社会制度が消滅しました。世界有数のダイヤ産出国でありながらシエラレオネは世界の最貧国です。
そのシエラレオネを舞台に、元傭兵(レオナルド・ディカプリオ)と、シエラレオネ人の漁師(ジャイモン・フンスー)が、彼が掘り当てたピンク・ダイヤモンドをめぐって出会います。元傭兵は大金を得るため、漁師は子ども兵士にさせられた息子を取り戻すためにダイヤを探す旅をします。目的が全く異なる二人は、陰惨なシエラレオネ内戦と醜悪なダイヤ争奪戦の地獄図絵を駆け抜けます。そして「血まみれのダイヤ」を取材にきたジャーナリスト(ジェニファー・コネリー)も加わり・・・。
4月から全国各地で上映されます。ご覧ください。
(坂井貴司 福岡県 転送・転載歓迎 )
映画「ブラッド・ダイヤモンド」公式HP
アムネスティ・インターナショナル日本による紹介
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