京都市南区の京都朝鮮第一初級学校で「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などが民族差別発言をしたとされる問題で、京都地裁(小河好美裁判官)は24日、在特会などに学校周辺で誹謗(ひぼう)中傷を伴う街宣活動を禁止する仮処分を決定した。
学校側が、28日に在特会が街宣活動を予定しているとして、19日付で仮処分を申し立てていた。
申し立てによると、在特会のメンバーらが昨年12月4日、学校による近隣公園の使用方法を批判するため、授業中の学校前に訪れた。約1時間、拡声器を使って差別的発言を繰り返したという。
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抗議集会に900人 円山からデモ行進 京都朝鮮初級学校に差別発言
(京都新聞 2010年03月28日)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P20100328000121
昨年12月、京都市南区の京都朝鮮第一初級学校に、「在日特権を許さない市民の会(在特会)」を名乗る団体が押しかけ在日朝鮮人を差別する発言や脅迫を繰り返したとされる問題で28日、差別的攻撃に抗議する集会が東山区の円山公園であった。
集会は、大学教授や弁護士らが呼びかけ人となり、実行委が開催し、900人(主催者発表)が参加した。
集会では、攻撃を受けた初級学校生徒の保護者らが登壇し「子どもたちは心に大きな傷を負った」などと話した。高校授業料無償化から朝鮮学校を排除する動きについてもアピールがあり「すべての在日・滞日外国人が民族性や文化を尊重され、共に生きていくことができる多民族共生社会の実現に力を合わせよう」とする宣言が、拍手で採択された。
集会後には、参加者らが円山公園から市役所前までデモ行進した。四条河原町交差点や市役所前で、在特会のメンバーらが「日本から出て行け」などと叫び、デモ隊ともみ合い府警の機動隊員が割って入るトラブルもあった。
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朝鮮学校への攻撃許さない 円山集会900人
(京都民報 2010年3月29日)
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2010/03/29/900_1.php
昨年、京都の朝鮮学校を市民グループが襲撃したとされる事件に絡んで、民族差別に反対する集会が28日、京都市東山区の円山野外音楽堂で行われ、市民ら900人が参加しました。集会は、昨年12月、「在日特権を許さない市民の会」が、京都朝鮮第一初級学校(南区上鳥羽)前で、拡声器を使って大音量で生徒らに差別的罵声を浴びせ、学校に押し入ろうとしたことに抗議するためのもの。高校授業料無償化対象から朝鮮学校を除外しないよう求め、「多民族共生社会の実現」を呼びかける宣言を採択しました。
「朝鮮学校を支える会・京滋」の仲尾宏さんが、「外国人をなぜ排除するのか。しかも、学校を襲撃し、暴力的に排除するやり方は、許せない。戦前のあやまちを繰り返してはいけない」と訴えました。
国連人種差別撤廃委員会へ参加した東京造形大学の前田朗教授は、「高校の授業料無償化から朝鮮学校を排除することについて、国連の委員会で批判が出され、差別をもちこまないよう求める勧告がだされた」と報告しました。
集会後、参加者は円山公園から中京区の京都市役所前までデモをし、「朝鮮学校への攻撃を許さないぞ」「高校の授業料無償化から朝鮮学校を排除するな」と訴えました。
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報告 : 朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3・28京都集会デモ
(レイバーネット)
http://www.labornetjp.org/news/2010/1269868578050staff01
集会は、14時に始まり最初はまばらだった会場も徐々に参加者が増えていった。主催者挨拶や在日朝鮮人のからの訴えなどのあと、東京造形大教授で、在日朝鮮人人権セミナーの前田朗さんが、スイス・ジュネーブで2月に開催された、国連人種差別撤廃委員会における在特会をめぐる議論などが紹介された。
在特会が、日本では合法的に活動している状況にほんとなのかと問いただす委員が多く、さらには、中井大臣が、高校無償化から朝鮮学校を除外するよう口火を切る発言をしたことに、これから起こる差別として、在特会と共に、日本の人権状況が問題にされた。そして3/16に日本への勧告として、『人種差別禁止法をつくれ』『人権委員会を作れ』『教育の現場に明らかな差別がある』として朝鮮学校に対する問題に対する対応が求められた。これに対して政府側は、「(差別禁止法について)差別があるとしても、それは表現の自由だ」などと居直っていることが明らかにされた。日本政府は、勧告に従わない。国際的に、国際的な基準から、差別が認定されているのに。この国際的な勧告を広げていくことこそが、私たちのやるべきことだ。在特会などを一部の輩がやっているものとはせずに、私たちの社会の問題として、「勧告」を手がかりとして、運動していこう、と訴えられた。
そのあと、弁護士が、在特会を上回る法的措置を取っていくと力強くアピールされた。連帯するさまざまな団体からのアピール後、観光客などで満杯の円山公園から、京都市外にデモで出て行った。
今回は、400にも上るヘルメットと盾で完全武装した警察機動隊がデモに張り付いた。 通常の市民デモなのに、 この物々しさは、 デモにたいして市民の恐怖感を煽り 市民とデモを分断する意図がみえみえだった。(私は用事で、デモに参加できなかった。400は、機動隊員の漏らした動員数)
さらに、デモ参加者からの報告では、「デモは17時前に終わりました。先頭はサムルノリ団。四条河原町辺りでやはり在特会が「朝鮮へかえれ。」とわめきたてていました。私たちの方へむかってこようとした彼らを機動隊の車や楯が防ぎ、ものものしい雰囲気でした。市役所前の解散場所では乱暴しようとした数名の彼らと機動隊、怒るこちらの人たちとのこぜりあいもありました。わめき攻撃的な彼らをまのあたりにし、どこからそんな憎しみが生まれるのかと思いました。(朝鮮学校教員の) ○○○さんは『情けない日本の姿です。』と言われていました」
機動隊が多かったのは、彼らが在特会の動きをつかんでいて、混乱を起こさないよう、つまり、彼らの秩序維持という目的のために対応したようです。決して、わが方の防衛のためではないことは、警察機動隊の本来目的から、明らかです。
それにしても、参加された皆様、ほんとにご苦労様でした。多くの市民・観光客などにアピールできたと思います。
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「高校無償化」 京都市円山野外音楽堂に900余人が集結 集会とデモ
(朝鮮新報 2010年03月29日)
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2010/03/1003j0329-00004.htm
朝鮮学校を支える会・京滋など日朝友好親善に尽力する日本市民らによる「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう!朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3.28集会」(主催=3.28集会実行委員会)が3月28日、京都市円山野外音楽堂で行われ、900余人(うち同胞150余人)が参加した。集会後に参加者らは市内をデモ行進し、「民族差別をなくそう!」などと強く訴えた。
集会ではまず、共同アピールの呼びかけ人として、「朝鮮学校を支える会・京滋」の仲尾宏さん、フェイスプロジェクトの山根実紀さんがあいさつと報告を行った。
仲尾さんは、「日本を作ってきたのは純粋な日本人だけではないのに、外国人を排除するというのはありえないこと。(今回の集会が)日本社会のあり方を見直し、いろんな文化、人がともに生きる社会を作る契機になってくれたら」と語った。
山根さんは、すべての在日・滞日外国人が民族性や文化を尊重しともに生きていく、真の多民族共生社会をつくろうと呼びかけた。
京都民族教育対策委員会の柴松枝さんは、「在特会」らによる京都朝鮮第1初級学校への襲撃(昨年12月4日)、高校無償化制度からの朝鮮学校の排除を許さないと訴え、「1世の同胞たちが命をかけて守ってきた民族教育を私たちも命がけで守っていく」と強調した。
在日外国人への差別を許さない北九州市民会議の内岡貞雄さんも応援に駆けつけ、3月26日に北九州市長に「高校無償化」の朝鮮学校除外に反対する要請書を手渡したと報告し、ともに連帯し暴挙を跳ね返していこうと発言した。
集会に参加していた国会議員の服部良一議員が紹介され、参加者から拍手喝采を受けた。
つづいて東京造形大学教授の前田朗さん(朝鮮大学校非常勤講師)がで国連人種差別撤廃委員会(スイス・ジュネーブ)への訴えに関する講演を行った。前田さんは18人中12人が参加した国連委員とのやりとりを紹介。「在特会」の蛮行と高校無償化問題の実態をビデオで見て説明を聞いた国連委員らが、人種差別禁止法や人権委員会の制定などを求める勧告を含む対日審査最終所見を3月15日付で提出した経過について話した。
一方、前田さんは日本政府がこうした勧告を受け入れるよう日本国内での活動、アピールを通じ、政府を変えていく活動が必要で、「在特会」問題のあった京都での今回の集会に大きな意義を感じていると述べ、「これは私たちが住む社会の問題。この社会の歪みを正し、差別をなくしていこう」と呼びかけた。
弁護士の豊福誠二さん、劇団水曜日の田中ひろみさん、全国同時証言集会京都実行委員会の浅井桐子さん、にっこりネットの瀧川順朗さん、排外主義とたたかうネットワーク・関西の内山悠さん、5.30関西集会実行委員会の南守さんが、日本社会の歪みに対する不当性とともに差別をなくすためともにたたかっていこうと連帯のアピールをした。
集会で採択された集会宣言は、2月から行われてきた「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう 朝鮮学校への攻撃をゆるさない」という趣旨の共同アピール運動により、現在、賛同人・賛同団体が1312に達するなど、日本人と在日コリアンの連帯、共同のたたかいが大きくつくりだされており、このような動きを今後、すべての在日・滞日外国人との連帯へとおし広げていこうと訴えた。
その後、集会参加者らは留学同京都のサムルノリ隊を先頭に、音楽堂から祇園、四条河原町、京都市役所前までの道のりを約1時間、「民族差別をなくそう!」「外国人排斥に反対しよう!」などとシュプレヒコールをあげながらデモ行進し、高校無償化除外の不当性などを市民らに訴えた。途中、日本国旗を手にブルーリボンをつけた日本人らによる罵声や嫌がらせがあったが、デモ行進は多数の市民らの拍手や声援、機動隊の警備のなか、安全に行われた。
先日、留学同活動の一環で朝鮮学校「無償化」除外に反対するビラ配りを行ったという朝青京都・右京支部の金正弘さん(23、京都中高出身)もこの日の集会、デモ行進に参加した。「朝鮮人が自由に住めない現状を見ると、在日1世が作ってきたものを守らなあかんという気持ちが沸き起こってくる。後代がしっかりと生きていくために、先代がそうであったように、朝青世代としてがんばる出番がきた」と語った。
また、日本に居住するようになって数ヶ月だという南朝鮮のある神父は、「(デモ中に在特会らの罵声や嫌がらせを通じ)民族差別の現場を見た。デモに参加した在日同胞や日本人の団結力、行動力が日本社会をよりよく変えていくのだと思った」と話していた。
一方この日、「在特会」と見られる集団が京都朝鮮第1初級学校周辺までデモ行進を行おうとしたが、機動隊などが制止した。
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国連人種差別の撤廃に関する委員会による日本への懸念と勧告
(国連人種差別の撤廃に関する委員会最終見解より抜粋 2010年3月16日)
原文英語(試訳版「ニートのあした」様)
2010年3月16日
人種差別の撤廃に関する委員会
第76会期 2010年2月15日-3月12日
条約第9条に基づき締約国によって提出された報告審査
人種差別の撤廃に関する委員会の最終見解
日本
C. 懸念と勧告
22. 委員会は、バイリンガルのカウンセラーや7言語による入学ガイドといったマイノリティ集団のための教育を促進する努力が締約国(注:日本のこと。以下同じ)によってなされていることに懸念を抱きつつも留意するが、教育制度における人種主義を克服するための具体的なプログラムの実施に関する情報がないことは遺憾である。さらに委員会は、子どもの教育に対して差別的な影響のある次のような行為に懸念を表明する。
(a) アイヌや他の民族集団の子どもが自らの言語であるいは自らの言語についての授業を受ける十分な機会がないこと。
(b) 締約国が人種差別撤廃条約第5条(e)(v)、子どもの権利条約第28条、社会権規約第13条(2)に従って義務教育の原則を外国人の子どもに対して十全には適用していないという事実。日本はこれらすべての条約の締約国である。
(c) 学校課程の認定や同等カリキュラム、高等教育への進学に関連する障壁。
(d) 公的援助や助成金、免税措置に関して締約国に居住する外国人や朝鮮人・中国人の子孫の学校が異なる取り扱いを受けていること。そして、
(e) 公立・私立高校や専修学校、高校カリキュラムに相当する様々な施設の授業料を無償化する締約国の現在の法改正案から朝鮮学校を除外することを提案している一部の政治家の姿勢。
委員会は、市民ではない者への差別に関する一般勧告30に照らして、教育機会の供給に関わる差別がいっさい行われず、締約国領土に居住するいかなる子どもも就学と義務教育の修了に関して障壁に直面することがない状態を締約国が確保することを勧告する。この点についてはさらに、外国人向けの多様な学校制度と、国家による公立学校制度の外部に設立されたオルタナティブな施設が選好されていることについての調査が締約国によって実行されることを勧告する。委員会は、締約国がマイノリティ集団に自らの言語によってまたは自らの言語について授業を受ける十分な機会を提供することを検討することを奨励し、締約国がユネスコ教育差別禁止条約に加入することを検討することを求める。
<参 考>
1)関連リンク
◇集会要綱と呼びかけ(反戦カレンダー)
◇糞をよけるのは怖いからでなく汚いからだ-「在特会」の小学生襲撃事件について考える(ブログ旗旗)
◇在特会に襲撃された朝鮮小学校の被害児童に励ましの手紙を送ろう(ニュースとお知らせ)
◇排外主義とたたかうネットワーク関西
◇私の友人へ手をだすな!(サロン吉田山)
◇28日の抗議集会(Carlan’s Dream いまのきもち)
◇動画】ドイツ極右デモ 人間の鎖で阻止(ブログ旗旗)
◇ドイツの反ネオナチ市民運動から学ぶ(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
◇「行動する保守」活動家・槇泰智被疑者、公明党中野区議らに「因縁」で逮捕(広島瀬戸内新聞ニュース)
◇朝鮮学校問題、保守を分かつ(vanacoralの日記)
◇在日朝鮮人の歴史的経緯に基づいた権利を(も)強調すべき―朝鮮学校排除問題(私にも話させて)
◇在特会の論理と全く同じじゃないか(アフガン・イラク・北朝鮮と日本)
◇ちょうせん がっこうの せいとたちは すんだ めを している(やねごんの にっき)
◇(追加情報更新)朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3・28集会(切り刻まれる私)
◇在特会の京都朝鮮初級学校襲撃事件抗議集会・デモに900人(薔薇、または陽だまりの猫)
◇朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3・28集会(ソウル・ヨガ(イダヒロユキ))
◇朝鮮学校への攻撃を許さない!3・28円山集会へ(たたかうあるみさんのブログ)
◇あの朝鮮学校除外の問題―28日に京都で大きなデモ、そして歴史(園良太の日記)
◇3・28円山集会のお知らせ(ニートのあした)
◇3/27:東京代々木公園、3/28:京都円山公園(こころ世代のテンノーゲーム)
◇民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう!(川瀬俊治の「森羅万象」)
2)実行委員会からの第二次呼びかけ
昨年12月4日の在特会らによる朝鮮学校襲撃事件は、大きな社会的衝撃を与えました。これに対して、朝鮮学校への襲撃に抗議する12月22日の緊急集会が600人の結集で成功し、京都弁護士会会長声明などいくつもの声明がだされました。しかし、在特会は1月14日に朝鮮学校にデモをしかけ、これからも学校への攻撃を続けると予告しています。また、2月10日には、京都弁護士会に抗議するとしておしかけました。
このもとで、朝鮮学校とその子どもたち・保護者は、またいつ襲われるかわからないという緊張した状態を強いられ続けています。いま求められていることは、在特会らによる朝鮮学校への攻撃を許さない!という声を大きく広げていき、彼らを社会的に包囲・孤立化させ、朝鮮学校をかんたんには攻撃できないような状況をつくりだしていくことにあると思います。そして、民族差別・外国人排斥に反対し、真の多民族共生社会をつくりだしていくことを広く訴えていくことにあると思います。
このようななかで、京都の16人の弁護士・知識人・宗教者などの呼びかけによって、「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう 朝鮮学校への攻撃をゆるさない」という共同アピール運動がはじまりました。京都から発信し、いま関西・全国へとこの運動が広がっていこうとしています。できるだけ多くの個人・団体の賛同をお願いします。
そして、この共同アピールへの賛同をさらに拡大していくために、ぜひご協力をお願いします。家族・友人に伝えていただき、さまざまな社会運動にともに取り組む仲間に伝えていただき、在特会らを圧倒するような大きな社会的なアピールとしていければと願っています。
また、この共同アピール運動の第一次の集約点という意味も含めて、3月28日(日)午後2時から京都の円山公園野外音楽堂において、「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう!朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3・28集会」(主催・同集会実行委員会)が開催されます。集会のあとには、デモも予定されています。京都のみならず関西各府県からの広範な個人・団体の結集を実現し、私たちの思いを広く市民に訴え、また全国に発信していきたいと思います。急ぎご検討いただき、ともにこの集会を成功させていければと願っています。
3)実行委員会からの追加情報:「在特会」の行動情報
この日、在特会らは、午後3時に京都朝鮮第一初級学校の近くの北岩本公園に集合し、学校にデモをしかけるという形で、朝鮮学校への三度目の襲撃を行なうと宣言しました(この日は学校は休日で誰もいませんが)。なお、彼らはこの日の行動開始時間を午前12時30分としており、北岩本公園に集合する前に何らかの予告無しの 行動を予定している可能性もあります。また、在特会らは、朝鮮学校への襲撃にとどまらず、3月6日には在日コリアン生活センター・エルファへの襲撃、 3月9日には朝鮮総聯京都府本部がある朝鮮会館への襲撃など、京都において在日朝鮮人への直接的な襲撃をくり返してきました。
「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう朝鮮学校への攻撃をゆるさない」という共同アピールへの賛同は、すでに個人・団体をあわせて1000を越えてきています。この力を結集し、3月28日には在特会らを圧倒するような広範な参加で集会とデモを成功させていきたいと願っています。また、高校無償化制度からの朝鮮学校の排除というあからさまな民族差別、憲法違反の措置をとろうとする動きが引きつづくなかで、3月28日の集会・デモでは高校無償化制度からの朝鮮学校の排除を許さないということをあわせて訴えていきたいと思っています。
関西以外の個人・団体には無理をお願いできませんが、一人でも多くの方に3月28日の集会へのご参加をお願いしたいと思います。また、5月20日を最終集約とする共同アピールへの賛同、3月28日の集会への参加を友人やともにさまざまな社会運動に取り組んでいる仲間の皆さんに、ぜひ呼びかけてください。
4)共同アピール
朝鮮学校への攻撃をゆるさない!
昨年12月4日午後、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などが京都朝鮮第一初級学校に対して、学校前の児童公園を「不法占拠」していると言いがかりをつけ、門前におしかけました。この公園は、校庭のない朝鮮学校が管理者である京都市や周辺の住民と相談しつつ、50年以上にわたって朝礼や体育の授業・運動会などに使わせてもらってきたものです。「不法占拠」というのは、まったくの言いがかりであり、朝鮮学校を攻撃するための口実に過ぎませんでした。
彼らは、公園にあった学校の備品を暴力的に撤去・破壊し、学校の門前から大音量のマイクを使って、「こんなものは学校ではない」「スパイ養成学校だ」「キムチくさい」「朝鮮人を日本からたたきだせ」などあらんかぎりの罵声をあびせかけました。そして、力づくで学校におし入ろうとまでしたのです。このとき、学校では多くの子どもたちが交流会や勉強をしていました。とつぜん悪意に満ちた暴言をあびせかけられ、学校を襲われた子どもたちの恐怖と屈辱は、想像にあまりあります。彼らは、さらに1月14日にも学校前の公園で集会をおこない、朝鮮学校にデモをしかけようとしました。
朝鮮人であるということだけで、なぜこのような攻撃を受けねばならないのでしょうか。子どもたちが、民族教育によって朝鮮の歴史と言語・文化を学び、朝鮮民族の一員として胸を張って生きようとすることが、なぜ許されないのでしょうか。在日朝鮮人への民族差別と外国人排斥の立場から、朝鮮学校を攻撃することなど、絶対に認めることはできません。朝鮮学校を暴力的に襲撃することなど、決して許されることではありません。
私たちは、このような民族差別・外国人排斥に反対し、真の多民族共生社会をつくりだしていくことを呼びかけます。在日・滞日外国人は、それぞれが独自の民族性や文化をもっています。すべての在日・滞日外国人がその民族性や文化を尊重され、ともに生きていくことができる多民族共生社会をつくりだしていくために力をあわせましょう。それはまた、一人ひとりの個性と尊厳が尊重された、日本人にとっても生きやすい社会をつくりだすことでもあります。
2010年3月28日
5)共同アピールへの賛同のお願い
(いちばん後の、賛同フォームをご活用ください)
私たちは、このような襲撃事件に対して、昨年12月22日に「朝鮮学校への攻撃を許さない!12・22緊急集会」を開催し、600人の日本人・在日朝鮮人の仲間が参加しました。しかし、在特会は今年の1月14日に朝鮮学校前の公園で集会をおこない、学校にデモをしかけようとしました。そして、これからも朝鮮学校への攻撃を続けると予告しています。第一初級学校では、毎日教職員が警戒態勢をとり、保護者が子どもたちを送り迎えし、警察が校門前や通学路を警備するという緊迫した状況がつづいています。
このような事態に対して、私たちは在特会などによる朝鮮学校への攻撃を二度と許さないために、そして民族差別と外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだしていくために、別紙の共同アピールへのできるだけ多くの個人・団体の賛同をお願いしたいと思います。
12月4日の襲撃事件が伝わるにつれて、多くの日本人が事態を憂慮してきました。いま求められていることは、できるだけ多くの個人や団体が「朝鮮学校への攻撃を許さない」という声をあげ、在特会などが二度と朝鮮学校を攻撃できないような社会的状況をつくりだしていくことにあります。すなわち、これ以上朝鮮学校への攻撃を続ければ、ますます社会的に非難をあび、孤立していくことを彼らにつきつけていくことです。そして、民族差別・外国人排斥に反対し、真の多民族共生社会をつくりだしていきたいという共通の願いを広く訴えていくことにあります。どうかご協力をお願いします。
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●(1) 最終集約日 2010年5月20日
●(2) 送付先アドレス ■メール kyodo20100328@yahoo.co.jp
●(3) お名前について
個人についてはお名前と肩書き、団体については団体名のみを公表します。
団体については、支部・分会なども含めて賛同をお願いします。
氏名、肩書き、団体名のそれぞれについて「公表可」か「不可」かを明記してください。
●(4) 共同アピール運動についての問い合わせ先
共同アピール運動事務局 電話075-771-5418
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コメントを見る
お久しぶりです。
在特会側は何を思ったのか国連大学の前で抗議活動を行い、国連に送られた映像を「著作者に無断で流された」「左翼NGOによる一方的な糾弾」として反論文(英文)を作成中(らしい)です(詳しくは在特会のウェブサイト参照)。どのような判断が下るか注視しなければなりません。
国連大学に抗議?????
その上動画共有サイトに自分で公開したものを「無断で見せた」と抗議すると?
商用に使ったのならその理屈も通りますが、それを自分たちの人権侵害の証拠と
して提出した(しかももともと自分で公開したもの)わけでしょ。そんなの防犯
カメラの映像を裁判に提出された泥棒が、「肖像権の侵害だから」という理由で
無罪を主張するようなものです。
そんな無茶な理屈は日本のネットで振り回すならともかく、現実社会、ましてや
国際社会では通りません。2ちゃんねるで左翼叩きしている時の理屈が、国連で
通用すると「本気で」思っているのでしょうか?
そうではなく、普段の彼らの主張にそって反論するのなら、「これは人権侵害で
はなく、朝鮮人なんぞ攻撃されても仕方のないやつらなんだ」と、いつもみたい
に言えばいいではないですか。「それこそ差別じゃないか!」と認定されないと
思うのならですが。まあ、いくら言っても墓穴を掘るだけでしょう。
だいたい自分の人権侵害を批判するものは「全部が左翼だ」とでも言う気かな?
それが国連で通用すると本気で思っているのかな?いや、皮肉や批判ではないん
ですよ。本当に純粋素朴にさっぱりわからないんです。現代(国際)社会の秩序
=人権思想にまっこうから挑戦しているんだという自覚がないのかな?
思うに「在特会」の主張でいけば、「すべての人権関係の条約を破棄せよ!」お
よび「国連から脱退せよ!」と言わないと、筋が通らないと思うし、そう言って
はじめて論理的にはすっきりすると思うのですが。つまり戦前の日本がたどった
道と、そこでの靖国ー天皇制ー日の丸ー君が代といった日本型ファシズムの全面
肯定です。でもそれで日本は壊滅したわけで、もう決着はついている。
少なくともそれを望む人なんて、もうほとんど存在していない。それに依拠する
にはあまりにも絶望的な少数派だという自覚だけはあるのでしょう。それで「外
国人参政権」などの大衆運動課題で一般人を引き入れようと必死なんでしょう
が。その「定住外国人の地方参政権」に反対するにしても「憲法違反だ」なん
て、反憲法である彼らの立場からはありえない理屈を言うので、前からずっこけ
ていたんですけどね。
彼らの普段の主張から言えば、現憲法は無効で守る必要がなく、国連などの世界
秩序も否定しないといけない。それを肯定するなら、日本はまだまだ外国人の人
権保障に関しては遅れているという国連と同じ結論にしかならない。
いくら現在の人権基準の枠内で「反論」したところで、そもそも「在日特権」と
いう言葉自体が、差別と認定されるしかないと思います。「嫌なら朝鮮に帰れ」
というのも、古典的かつ典型的な差別表現なのですが、そもそもそれすら「差別
ではない」という感性なんですから、戦後の西側先進国における世界基準自体を
否定する路線をとるしかないと思うんですよね。
なんか最近は老人福祉のことを「老人特権」とか言い出したみたいで、これじゃ
あ弱者保護や福祉政策は全部「特権」になっちゃう。でもそれは恩恵でもまして
や「特権」でもなく、権利だというのが今の考え方です。まだまだ不充分にしか
保障されていないその権利を実現するために国連は活動しているのですから、そ
もそも「反論」のしようがない。人権の否定と社会的(国際的)孤立という、北
朝鮮と同じ道しか彼らの選択はないんですよ。実際そうなってますしね。
だいたいそういう戦後秩序からする批判が全部「左翼」だというなら、現代社会
はもう世界共産主義社会ですよ(笑)。実際にはそういう立場からこそ、いわゆ
る「共産主義国家」が批判されてきたわけで、彼らファシストも国連などから見
たら、それと同等の存在だというのがわかんないのかなあ。
私もかの主張の内容には笑うしかありませんでした。
自分たちの主張が通ると思っているから、抗議をするのではないのでしょうか。彼らは自分たちの主張が絶対に正しく、自分たちに反対するものは全員「反日左翼または反日外国人」と思っているような処があり、自分たちがかつての「反日左翼」系市民団体とそっくりになっていることに気づいていないようですから、彼らの思考では、間違っているのは常に相手であり、自分は何も間違っていないと思い込んでいるのではないでしょうか。
むしろ自分たちの主張が卑屈であることが分かっているからこそ、昨年の総選挙の例をみるように、自分たちでない別のものに原因を求めることで彼らの小さな小さな自尊心を保っているのではないでしょうか。実際に在特会の活動を見て、私はそう考えました。
本当の事を知りたいと思っています。
京都朝鮮第一初級学校に対する行動の認識が、
・児童公園に置かれた備品の撤去要請「デモ」なのか、
・子供達に直接襲い掛かるような「襲撃」をしたのかは、
立場の違いや個人の感じ方で、違いがあるのも当然でしょうが、
近隣住民と行政に了解済みで、合意もあるのなら、
・根拠を丁寧に説明して「詳細」を明らかにすれば終わってしまう話です。
初級学校の対応は、在特会を納得させる根拠の提示ではなく、
・撤去要請の「無視」と「告訴」です。
以下一般論ですが、
迷惑行為を黙認することは、良いことではありません。
在特会の抗議の元になっている根拠が間違いなら、
正確な情報に基づく反論で、説明すれば良いのです、
嘘や欺瞞を、排除した話し合いが必要です。
それが出来ない組織(個人)というのは、
根拠のない嘘を基にした、「理想を提示するだけの運動」であって、
現状を、より良いものに変革できるものではありません。
真実に反論する事ができない人が、何をするか?
暴力か、印象操作で、真実を皆の目に見えなくしようとするでしょう。
暴力で解決なんてのは、無能と権力と暴力団がする事ですし、
真意を捻じ曲げる印象操作が主たる活動なら、それは悪意からの言論封鎖です、
どちらも、庶民にとっては迷惑で大嫌いな行為だと思います。
在特会が、デタラメな根拠で批判するのなら、正確な事実資料で反論して、
事実を力強く主張するべきじゃないですか、
主張するべき事実の中身が、問われているのではないですか?
羽賀さん>
まずもって、私は「在特会」による子供たちへの襲撃事件について、直接の関係がないそのような話を持ち出すこと自体が、結局は「在特会」を擁護する悪質なものであり、典型的な論点ずらしだと考えています。
朝鮮人は、黒人は、ユダヤ人は、これこれこんな奴らで、こんなことをしているから迫害しても当然だとか、だから差別ではない、襲撃してもかまわないのだという差別団体やネオナチ勢力、それらの主張に対して、いちいち朝鮮人なり黒人なりは「そうではない、誤解をといてくれ」などと、弁明してからでしか批判してはいけないとは、私は髪の毛の先、蚤の目玉、しらみの爪の垢ほども思いません。差別とは、そんなものを飛び越えていきなり批判してもいいし、するべきです。実際、差別を受けた少数派が、差別ゆえに貧困層を形成したり、その結果として平均的に充分な教育を受けられないとか、犯罪に走ることだって各国の歴史で見られることです。だからと言って、それは彼らを社会的に援助すべき理由にはなっても、差別したり蔑視する理由には絶対になりません。
同じ人間を人種・国籍・性別・門地・民族などで区分けし、レッテルを貼り、不利益な扱いをする発想そのものが、その一点において唾棄すべき全否定の対象でしかありません。それは「在特会」などというちっぽけな集団ひとつがどうのこうのという問題ではなく、それによって表面化した問題を、日本社会のすべての人がいかに克服、是正すればいいのかという問題であり、在日朝鮮人とは別に、私たち日本人自身につきつけられた問題なのです。まず、そのことにどう対処するのかに答えないといけないし、自分とは関係ない他人事のようなコメントは許されません。つまり「在特会」は「悪」で自分たちが「善」であり、善が悪をやっつければそれでめでたしというような、安易な発想に私(たち)は立っていません。これは在日との関係以前に、まずもって私たち日本人同士の内部問題であると考えています。
「暴力で解決なんてのは、無能と権力と暴力団がする事ですし」などとのん気なことを書いておられますが、そういった「在特会」の児童襲撃が、「近隣トラブル」程度の問題だとでも思っておられるのですか?あるいは「在特会」の差別言論に対して多少なりとも容認する気持ちをもっておられるのでしょうか?それとも単なる興味本位(いわゆる素朴な疑問)なのでしょうか?いずれにせよこの3つ以外には考えられませんね。
以上のことを充分に踏まえていただいた上で、私が断片的に聞いたことを書いておきます。まあ、法廷の場などで論点が出そろわないうちに、まだちゃんとまとまっていないことを言うのは、どうしても推測(個人的見解や主観)が混じるので嫌なのですが、そこまでおっしゃるのなら仕方がないでしょう。
まず、法的な問題につきましては、私の個人的な意見ではなく、京都市側の見解として、公園は誰でも使ってよいのだから、朝鮮学校の生徒たちがそこで体育をしたり朝礼をしたりするのも問題がないということのようです。つまり、朝鮮学校に限らず、各種の課外活動で生徒が公園などの公共の場を使用することはままあるわけですが、それは特に違法なことではないということらしいです。これは今回の運動とは直接関係のない方が、電話で京都市に問い合わせた際の回答として教えてくださいました。羽賀さんも「在特会」の民族差別を考えている場所に、その話題とは直接関係のないことを書いている暇があったら、ご自分で調べてみられてはいかがですか。まあ、おそらくこういう回答がすらすら出てくるまでには、それなりの接触や協議があったと考えるのが自然とは思いますが、そのあたりは具体的に知りませんので、推測でものを言わないようにします。
次に、朝鮮学校側の対応ですが、すでに羽賀さんも当然にご存知だと思いますが、「在特会」の襲撃を威力業務妨害として告発しています。これは当日の公園の使用が合法で問題がないということを前提にした法的措置です。「在特会」も公園無断使用か何かで京都市に通報するような行動に出たようですが、京都市側の見解としては上のような見解らしいです。また、支援の弁護士などは、今後次々と「在特会」側に対して告訴・告発などの措置をとっていくという方針のようです。私としては、法廷などの場で双方の主張が出そろうまでは、朝鮮学校側にしろ「在特会」側にしろ、勝手に双方の(とりわけ法的な)主張を推測して先走ったことを言うつもりはありませんのでご了承ください。ただ、今回のようにマスコミなどのローカル記事を引用したりご紹介する形で、途中経過を報告することはあるかもしれません。
要するに、朝鮮学校側は「在特会」の言い草に対しては法的措置をもって対抗しているのであって、あたかも沈黙しているかのように言うのは少なくともフェアな態度ではないし、印象操作(つかデマかな)と言われても仕方がないと思います。
むしろ、「そういう問題ではないだろう」という考えから、羽賀さんのおっしゃるような問題にはあまり重きを置いていないのは、日本人の側なのであり、その中でも私のような種類の人間(要するに左っぽい人)の発想です。
ざっと見渡したところ、ネットでいろいろ書いているのはこのあたりの発想の人が多いようですが、「在特会」に抗議しているのは、そういう人たちばかりではないということも知っておいてください。そのあたりは同じく「在特会」の襲撃を非難するという一点で集まっている「左翼」から「愛国者」までの幅広い人々の中で、少し(かなり?)各自の感覚にはずれがあると思いますので、その点には注意が必要です。が、別にそれは悪いことではないでしょう。私は私の考えで重要だと思う点を述べるだけですし、羽賀さんは羽賀さんの考え方で「在特会」を批判すればいいだけの話にすぎないと思います。実際に被害が出ているわけですから、差別に反対している者同士が、右だの左だので喧嘩しているような悠長な事態ではありません。
最後に、近隣住民との関係ですが、これは最も水掛け論の泥沼に陥りやすく、論点ずらしに使われやすいので、私としては慎重にならざるを得ないところです。147万人の京都市民、あるいは朝鮮学校周辺の数千人の中の一部の事例を取り出して、あたかもそれが全体であるかのように、関係が良好だとか敵対しているとか、差別があるとかないとか、そんなことはいくらでも言えるからです。
ただ、政治とはまったく関係なしに、仕事の関係で京都の朝鮮学校校庭を会場とした催しなどに参加した経験から言いましても、「在特会」側が描き出しているような、日本人の子供たちはみんな泣いているとか、まるで朝鮮人に対する怨嗟の声が満ち満ちた異常な地域であるかのような描写は、政治宣伝という点を差し引いても、あまりといえばあまりに現実離れした誇張です。逆にそれくらいのことを言わなければ正当化しえないような行動って何なのだということですよ。ただし、朝鮮学校一帯では何の差別もなく、あらゆる人々が共生しているパラダイスのようなモデル地区かと言われれば、そりゃあきっとそんなこともないんだろうなと(これは勝手な推測ですが)想像しています。
どちらにせよ、そんなに常識はずれな極論をならべて、「実際にはどっちなのか?」と言われても、目が点になるだけで答えようがありません。もう少し普通に考えられたほうがいいのではないでしょうか。別に朝鮮学校に限らず、近隣の住民と接触を持ち、行事などについて話し合ったりするのは当たり前にどこの小中学校でもやっていることですし、私が在籍していた大学の学園祭などでも、近隣住民との騒音や、はめをはずした一部学生のマナーなどをめぐるトラブルや苦情はよく聞かされました。それを朝鮮学校にだけ特殊な基準をあてはめたり、悪意をもって厳しく考える必要はないし、そこまで言い出したら、それこそ「在特会」とまったく同じ差別以外の何者でもないじゃないですか。
私のいた大学の例で言えば、いくら一部にマナーの悪い学生がいたからと言って、やっぱり襲撃されたらみんな怒るわけで、大学側も抗議だってしたと思う。世論もそういった抗議を批判することは普通ないでしょうよ。ましてや襲撃の理由が「こいつらはチョーセン人だ」ときてるんですから、とんでもない日本人の恥さらし以外ではないですよ。そんなごく当たり前の常識感覚が、どうして相手が在日朝鮮人の時にだけは働かないのですか?一度よく考えてみてください。そういう近隣トラブルは普通に近隣トラブルとして考え、朝鮮学校にとって良い意味でも悪い意味でも襲撃事件とはまったく別問題として考え、対処しなくてはいけないんじゃないですかね。
なお、一応参考までに生まれてから京都市に40年住んだ経験から言いますと、被差別部落をめぐるトラブル(=差別事件)は何度も見聞きしたことはありますが、在日朝鮮人をめぐるトラブル(というか外国人関係のトラブル)は一度も聞いたことがありませんでした。同級生や幼馴染や近所の方、自分の子供の同級生やその親御さんで、朝鮮韓国籍の方を含む外国人がいなかったわけではありませんよ。大阪ほどではないでしょうが、むしろたくさんいた中でです。だからと言って、私一人の経験をもって、147万人京都市民全員を代表させることなんてできないでしょ。
つか、「襲撃かどうかは主観」とか本気で言ってます?当日の動画とかご覧になりましたか?あれを「抗議デモ」だと強弁できる「主観」って、いったいどんな主観ですか?小学生の子供に向かって拡声器で「キムチくさい」「スパイの子」とか罵声を浴びせている映像を見て、思想や理屈以前に人間として何も感じないのですか?だいたい蕨市のハラスメントデモの時もそうでしたが、子供や小学校そのものをターゲットにした「デモ」をしかけるという民族差別主義者独特の感性が、私の「主観」ではまったく理解の外なんですがね。それを「愛国」なんて言うから右派からさえ批判がでるんですよ。
ここは管理人の草加さんや、他の左派の多くの方々と違うと思いますが、私は反共・反北の立場から、朝鮮総連も、また今のままならば朝鮮学校もはっきりと「敵」だと認識している。ですから総連には、たぶんもう10回くらいは抗議にも要請にも行ってます。どこも報じてくれないし話題にしてくれないだけでね(笑)まあ総連も相手にするつもりはないらしい。
ただ私が言いたいのは、組織として総連も学校も敵だが、別に朝鮮民族は敵ではないし、生徒も敵ではないの。そして、仮に敵であれ、敵を倒すためにも、戦い方は重要だし、国民を、場合によっては在日をも味方につける戦いをしなければいけないんです。
私は朝鮮学校無償化に反対している。
この文章を書くことによって、正直、これまで近い味方だった人も私から離れていく人もいると思う。組織内部でも異論はある。しかし、私はあえてこの問題は反対の立場の文章をネットで公開しました。http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00197
こうやって言論で総連と戦えばいいし、学校にだって必要なら抗議してもいいんですよ。ただ、やり方があるでしょう。
私は結構極右の方とも、それこそ維新政党新風の方とも多少お付き合いありますよ。
しかし、差別主義を前面に出したりヘイトスピーチをするのは日本精神からいって受け入れられないし、国民大衆にも一部を除いては嫌悪感しかもたらさないことは明らかです。
三浦さん>
私は別に離れませんよ(笑)。もちろんけじめは必要だと思うけれども。
確かに高校無償化から朝鮮学校をはずすべしと言っている人が、イコール「在特会」のような主張や行動の人たちだという印象を持たれることは、右派にとってはすごくマイナスでしょうね。
高校無償化の問題については私は何も語っていませんが、一番最初に思ったのは、拉致問題がその理由にされていることはすごく問題だろうと思いました。つまりこれは国際法上も禁止されている「集団懲罰」ではないのかと。このあたりのことを政府は(少なくとも当初的には)しっかり考えずに軽く発言している印象を持ちました。
ご紹介いただいた三浦さんの論考も読ませていただいています。総連を支持することはできないというのは私もそう思います。もし、無償化措置にしろ何にしろ、朝鮮学校だけを特別に優遇するということだったら、私も無条件には賛成できなかったと思う。でも今回はそうじゃない。朝鮮学校にだけ特別な不利益を課すべしということにも、私は同じように賛成しかねる。
左派でも「朝鮮学校に対して総連と手を切ることを同時に要求するべし」という人もいます。それは正論です。正論なんだけど・・・と思う。実際には運営上も財政的にも無理だろうと。現実には極めて酷な正論を掲げて、それをやりきれなかったからと言って非難するという手法は、一部の左派がよくやる論法ですが、私はちょっとそこまでは言い切れない。
そこまで言うなら、対案が必要だろうと思う。たとえば「障害」児のための養護学級や学校というものがあるのだから、公立学校の中に民族学級を作るとか、何らかの民族教育を保障しないままに朝鮮学校だけを否定しても、単純に民族教育の権利を否定するだけの結論しか導かないのではないかと。
あと、私がこう言う背景には、実際に民族学校の卒業生や、子供を民族学校に通わせておられる親御さんと、普通の生活の中でおつきあいがあったという経験があると思います。三浦さんと同種の主張をしておられる皆さんの文章を読んで、はじめて総連の上層部の幹部の発言や公式文書に書いてある内容を見ました。それだけを見れば、三浦さんの主張に一定の説得力があると思いました。
けど、私から見たらそれらは、呆れはてた建前であって、幹部たちの自己保身に満ち満ちた大本営発表、旧ソ連や北朝鮮の幹部たちが上層部にあげていた「われわれは力強く前進している」といった類の報告書と同等のものとしか思えません。現実の市井の民衆の「生活」といったもの(子供・親・現場の教師)は、それとは全然別のところで存在し、動いている。私が見たのはそちらの現実でしたし、そこからの判断になっています。彼らを総連の側に追いやっては絶対にいけないし、それは旧ソ連がアフガン民衆を、アメリカがイラク民衆を、それぞれイスラムゲリラの側に追いやったのと全く同じ傲慢さに、私たちが陥ることを意味する。
とりあえず、民族教育を受ける権利を含めた「子供の権利」を第一に考え、子供たちを国家間の争いに巻き込まないということが一番の判断基準になるのではないかと思います。まあ、そのあたりのことについては、もうちょっと考えさせてください。
(追記)今気がついたのですが、こういう書き方をすると、「これまで近い味方だった人も私から離れていく人もいる」のかな?まあいいや。三浦さんみたいに自前の運動しているわけでないから、そのあたりはずっと身軽ですしね。
「在特会」の言動については論外(つーか、ほぼ全否定)ですが、朝鮮学校の無料化除外の件については「高校の授業料の無償化自体がおかしい」と考えています。
義務教育でないことも要因のひとつなのではありますが(最終的には義務教育となるのかも知れませんが・・・)、むしろ、カネと教育面における行政の影響力の強化が目的のように思えます。
学校側からすれば国からの補助がなければ経営は成立しないでしょうから、国の指示には従わざるを得ないでしょう。
現状では政治が教育に口出しすることは無いと思いますが、将来的にはどうなるかわからない。教員にしても財布の中身の出所を考えれば・・・
行政側にしても獲得した予算を分配せんといかんでしょうから、それなりの人員が必要でしょうし、その分の人件費だって必要でしょう。
もしかしたら独立行政法人なんか作るかもしれませんね。そうすれば天下りのポストが増えることになる。
悪知恵が働く人達ですから、「反対しそうな連中は『差別』に目を向けさせておこう」とでも考えているのでは?
たけさん>
>朝鮮学校の無料化除外の件については「高校の授業料の無償化自体がおかしい」と考えています。
ああ、それはそれですっきりしますね。
補助金が同時に教育内容への介入に使われる可能性も考えておくべきだというご指摘も、わりと忘れがちなことなので、その点への注意も忘れないのは卓見だと思いました。
たとえば宗教への国家の支援が憲法で禁じられているのは、他の宗教への圧力になるということだけではなく、保護された宗教が国家に従属したものにされ、自由な信仰ができなくなることを防ぐという趣旨もあるわけですからね。
そういえばかつて自民党の幹事長が、「党員党友は産経新聞を購読して経営を支えるように」なんて深い考えもなしに指示を出し、それは政府与党によるマスコミの支配につながる(産経は経営上、二度と自民党批判ができなくなる)わけで、ずいぶんと批判されたことがあったと記憶しています。
ただ、そうなるとまるで論点が変わってきますね。私は高校無償化については制度の内容とかその設計思想の問題と思います。無償化は別に悪いことではない。育児や教育(あるいは介護や医療)の責任を個人に押し付けず、それを社会化し、みんなの問題として社会全体で負担していくのは必要なことです。その点を従来のような「税額控除」などに求めると、税法は毎年のように改正されて、その内容も申請手続きも複雑怪奇で専門家しかついていけないような制度になってしまう。
これを「控除から給付へ」と転換して、明快ですっきりした制度に変えていくという発想自体は悪くないと思うんです。その流れの中で配偶者控除を廃止するのも、反対どころかむしろ賛成です。しかし、それを長期にわたる国の形の問題ではなく、短期的な景気対策とかで語られたり、実際にそういう短期戦略や、まして「人気取り」でやられてしまうと絶対にうまくいかないだろうし、かえって後世に負のイメージを残しかねないという危惧はもっています。
基本的に国家が(無条件で)福祉教育を支援するのは悪いことではない。その場合は教育内容についてはすべて不問でなくてはならないと思います。三浦さんが紹介しておられるご自身の論考では、この点、「ものには限度がある」とされているわけですが、こういう理由付けだと、たとえば「大東亜戦争は正義だった」とするような理念を持った校長がいたら、その学校の生徒に対しては補助金で差別してもかまわないという理屈も成立するわけで、そこまで言われると「うーん、どうかなあ」と考え込んでしまう。
差別的な暴言を吐くな! だけの怒りの表明だけでは、薄っぺらすぎて
下記の件を無視(目をつぶることが)できないのです。
児童公園の中に、私学の備品(サッカーゴール・朝礼台・放送設備)を設置(占用)
していた、根拠(近隣住民の理解と行政の許可)を説明して下さい。
こちらの事情を考慮してくれと、主張するだけで、
行政への申請書も、許可証も不要になるのですか?
私学の運動場としての使用時間は、近隣の住民と相談されているのですか?
そんなのは関係なく、児童公園使用は当然の権利だろ、という認識なのですか?
撤去しなかった理由は説明しない、告訴する、ではなく、
これこれこういう理由で、正当な根拠があるから、不当な抗議はやめなさい、
と説明してくれれば、それで納得できるのです。