棄権も含めていろいろ考えたのだけれど、それもシャクなので、いろいろ注文はありつつも保坂のぶとさんに入れてきた。
特定の政党の支持者でない限り、多くの人にとって今回の選挙は「入れたい政党」はないだろうと思う。前の総選挙の時にあった期待感のようなものがまったく感じられない。社共両党にとってはまさに今こそ出番のはずなのに、そのチャンスを生かしきれていないようだ。
いまや議会制民主主義の閉塞感は深刻なものだけれど、社共はそれを突破することができていない。これはマスコミの報道がどうの、宣伝の仕方がどうのといういいわけはいろいろできるだろうけど、より根本的には社共が民衆の期待に応えきれていない無力性の問題として、主体的に考えてほしいし、考えるべきだろう。
事前の予想で見る限り、どこの政党も思ったような結果(得票数)を得られそうにない。そういう意味では勝者のいない選挙となりそうだ。そうはいっても定数は変わらないのだから、どこかの政党に議席を割り当てざるを得ないし、その中で増減はあるだろう。その程度の状況で議席の増えた政党が大喜びしていたらシラケもいいところだ。
こんな状況だからマスコミ的には与党・民主党の議席数がどのくらいになるかということだけに焦点がしぼられざるを得ないのであり、それ以外に特に注目点はないということになる。「自民党時代も同じだろ」と言われそうだが、民主と自民の政策に差がなくなった今回は意味合いがかなり違う。
もう一つの注目点は、投票率がどのくらいになるかということだ。もう棄権する人を責めてすませられるような状況ではないと思う。それに加えて私としては、棄権も含めた全有権者数に占める、主要政党の絶対得票率の増減に興味がある。
さて、そんな中で「憂鬱なる投票」にいってきたわけだが、今回の投票指針としては、プレカリアートさんのブログにある、下記の一節になるだろうと思う。
せっかく政権交代したのに、次々に公約を反故にして、辞めていった前首相。 その後を受けて登場した今の首相は、盛んに「強い日本にする」と言う。 しかし、実際にやっている事は、前政権やその前の自公政権と全然変わらず。 普天間基地の沖縄県内たらい回し? 消費税値上げ?そのくせ法人税は更に値下げ? 後期高齢者医療制度の廃止も、派遣法改正も、口先だけだったしな。 このままでは、強めるのは自分たちの私腹や利権だけで、 庶民生活はますます痛めつけられる一方だ。 挙句に、国会比例定数削減で批判の声まで封じ込めるつもりか。 もうエエ加減にせえよ。是非、今度の選挙で思い知らしてやろう!
ブログ「アフガン・イラク・北朝鮮と日本」より
というわけで、いろいろ考えた末に・・・・・・・・
比例区は社民党の保坂のぶとさん、東京選挙区は共産党の小池あきらさんに入れてきた。これは「私はそうした」という体験談であって、誰かに「そうしろ」という趣旨ではない。とりわけ東京選挙区の無党派系左派は森原ひできさんを支持している人が多いだろうと思う。確かに主張内容で言えば森原さんのほうが私たち無党派の人間にとっては近いものがあるんだよね。だから最後まで迷ったけれど、地方区では「反民主・反自民で一番有力な人」という基準で選んだ。だいたいいつもこういう基準で地方区(選挙区)と比例区を使い分けて別の党に入れてきたしね。思えば昔は地方区では「唯一自民党に勝てそうな候補」ということで民主党に入れることもあったけれど、沖縄基地問題に加えて比例定数削減まで加わっては、たとえ死票になろうと民主にいれることは絶対にできない。「沖縄・消費税・比例削減」の3点セットは自民も民主もまったく同じ。民主党に入れることは自民党に入れるも同然だということを忘れてはいけない。社民党はまだちょっと「与党の尻尾」を残しているところがあるので、そういう意味でも地方区の共産党でバランスをとりたいと思ったわけだ。自分としてはまあこんなところだろうと思っている。
保坂のぶとさんは今回は全国比例なので、全国どこでも「保坂のぶと」の名前を書ける。こないだまで中国地方や関西にいた私としては、もしそのまま関東に移住しなければ、投票用紙に保坂さんの名前を書けるのは「地方在住者」としては感慨無量だったろうと思う。もう当落関係なしに喜んで書いちゃったろう。つか、保坂さんへの投票は参院の選挙制度では社民党への投票としてもカウントされるので、最低限比例区で一人でも社民党候補が当選したら死票にはならないので問題ナッシングだ。でも東京に移住しちゃったのであんまり感動がないのが残念だった(笑)。
ここから先はただの雑談なんだけど、保坂さんは左派系の候補の中でもネットでは一番人気である。しかも本人の人柄と政治姿勢のゆえ、もはや左右を超えた支持がある。
なんだけれどネットで人気のある人は、例外なく実際の選挙では弱い。これは「リアルとネット」が別の世界みたいに並立(対立)しているからではなく、ネットはリアルを構成するその一部分のパーツだと考えると、それは人気の質の問題なんだろうと思う。
ネットで人気(有名)になりやすいタイプの人というのは、「全国的に広く浅く」タイプの人で、知名度や人気が実際の投票に結びつかないのだろうと思う。また同じ広く浅くタイプでも、タレント的にまんべんなく人気があるのではなく、ネットみたいな現実社会のごく一部分のパーツに偏ってそれがあるだけでは、全くもって何のあてにもならない。それは単に目に見えないくらいの少数派がネットで可視化されているだけであって、同じ偏るなら特定地域(選挙区)に偏って狭く深く集票力があり、全国的には全く無名であるという候補のほうがはるかに強い。
社民党は同党内での得票数上位2人に入らないと(それでも?)比例当選は危ない。選挙には弱い保坂さんはよくて「社民党3位」の情勢らしい。一位は福島みずほ党首であろうし、その当選は動かないようだ。だからまあ、少なくとも死票にはならないみたいなので安心している。マスコミなどの分析で社民党2位に入りそうだと言われているのは、全国的な人気はないが、特定の組織に偏って深い支持のある人、要するに労組(自治労)の組織内候補ということらしい。組織票おそるべしというところだが、こういうのを選挙用語で「足腰」というのだろう。その足腰は異様に弱いが、全体的に浅く広く人気のある保坂さんが続いてるというところかな?
しかし考えてみれば、保坂さんのような「市民運動的」なあり方のほうが、議会制民主主義で想定されている、本当のあり方だと思うのだがな。「どんな選挙をしたかでどんな議員(知事・市長etc)になるかが決まってしまう」といったのは、前回の都知事選で石原さんに挑んだ浅野さんの弁である。
浅野さんはこの信念から、常識で考えるとかなりマズイ闘い方をした。市民選挙、手づくり選挙にこだわった。集まってくるのは「反石原」な市民運動が中心だった。一方で組織・団体票をもっている人を排除はしなかったし、それなりに最低限の気は使ったが、こういう人に事前に何かの見返りを約束することはしなかった。それが響いたかもしれない。
確かにちょっと中途半端だったかもしれないけれど、保坂さんだの浅野さんだのいうようなタイプの人はどうしたって勝ちあがってこれないことが決定しているのなら、もう「現行制度内に限った議会制民主主義」には見切りをつけたいとさえと思うのは私だけではあるまい。
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お久しぶりです。
なんとういうかね・・・フフフ
でもまぁ・・・マスコミが反共シフトなのは事実だと思いますよ。
なんというか・・・ねぇ・・・・なんなんでしょうねぇ
共産支持とかそういの関係なしに
色々な希望を国民からむしりとってくるような選挙制度ですよねぇ
小選挙区制ってすごいね。本当。みーんな引きづられちゃうんだからね
なんだか、とても、疲れましたよ。
「あ」さん>
選挙戦ごくろうさまでした。
なかなかそういうわけにもいかないんでしょうが、ゆっくり休んでください。
ちゃんと共産党にも入れましたからねー。
現在最後の1議席を超接戦で争っている小池さんが当選したら感謝してね(笑
でも選挙報道を見ていてもぜんぜん楽しくもなければ残念でも悔しくもなんともないですね。
ただ脱力するばかりです。唯一与党が過半数割れしたのは当然ですけど。
まあ、そうも言っていられないですから、「政局」とやらとは別に、明日から民衆の苦しんでいるその現場で頑張っていきましょう。
「あ」さんとは道は違うとは思いますが、お互いに頑張るのみですね。
ども、こんにちは。
私も保坂さん好きです。表現の自由に対する規制問題で規制反対の先頭きってくれてますからね。
「表現規制」と「おせっかいファシズム」の時代錯誤 - 保坂展人のどこどこ日記
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/c1b759d573ee20d87dfb3d531ae32eb0
私は以前ちらりと言ったように沖縄県内基地移転容認派ですが、光速の手のひら返しをやらかした民主党政権に対する不信感は言葉で表現できないほどですし、筋を通した社民党に対し一定の評価をしておりますので、今回の選挙で社民が埋没気味だったのは非常に残念。
「やっぱり辺野古だよねよかったね」と、単純には納得できないのであります。性悪女に散々振り回され浮気され捨てられた挙句、ある日突然「やっぱあなたでいいわ」とか言われた気分であり「ふざけんな」であります。
共産党の小池さんは意外でした。
同じく保守派の祖母と二人で「え?なんでこの人が落ちるん?おかしくない?」とニュース観ながら唖然。私も祖母も個人も比例も自民党に投票はしましたが、TVで見る小池さんの話にはうなずくところも多く共感しておりましただけに残念。選挙区が全然違うのでまぁ東京の人が何を思ったのかは知る由も無いのでありますが。
まぁなんといいますか、えー…ほんと言葉に困るのですが今回の選挙、疲れました。