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三里塚

2011.02.04 空港会社が市東さん宅前の道路切り替え工事を強行

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許しがたい矛盾に満ちた二枚舌の暴挙

 成田空港株式会社は、今日(もう昨日か)の夜明けと共に、現在使われている市東孝雄さん宅前の道路を封鎖して、「切り回し道路」への切り替えを強行したそうです。

 すでに昨年から切り替える切り替えると言い続け、最終的に「1月中に切り替える」と言明したもののそれもできず、今頃になって、しかも朝まだ暗いうちからの闇討ち工事でした。

 これによって、ただでさえ地域住民の生活道路である団結街道を封鎖され、一日に何回も危険なトラクターでの県道走行を長時間強いられている市東さんは、今後さらに自分の畑まで、遠回りの迂回を強いられることになります。
 団結街道を封鎖すると言い出した時に、「迂回路があるから問題ない」とうそぶいてきたはずが、その「迂回路」を封鎖するという矛盾!まさに空港会社の行き当たりばったりな二枚舌の暴挙です。

 しかし写真や動画などで見ますと、空港会社は鉄板で農業破壊のための壁を建て、その内側で工事をしているらしく、一般の人からはその影も形も見えません。さらに驚いたことには、警備の機動隊まで空港会社と一緒になって壁の内側にいるとのこと。空港会社の農業妨害に抗議する人々は、その農業破壊壁のすぐそばまで行って、壁の外側から抗議しています。

 抗議の人が脚立で壁の中の工事を覗いても何も言わない(普段なら、ただ見ているだけなのに機動隊がとんできて無駄な大騒ぎである)。いわば空港会社が警察とグルになり、耳をふさいで冷や汗をタラタラ流しながら壁の内側に立てこもっている(しかも早朝にコソコソと)わけで、本当に何をしているのやらと呆れてしまいます。

地元民の生活を破壊するために、そこまでやるのか

 ブログ「農家便り」によれば、その後、市東さんの家の前に、機動隊が入る「鳥かご」などが道路の両側に作られ、検問体制を敷こうとしているらしいです。

 市東さん宅前の道路というのは、いわゆる1.5車線の生活道路です。団結街道封鎖前は、毎日100台以上の車が通る地域の人たちの道路でしたが、封鎖によって市東さん宅への道は袋小路になってしまいました。その自宅から農作業に出る道に、さらに検問所を作るとはどういう了見でしょうか?たった一軒の農家の農作業を妨害するために、そこまでやるか!という思いです。

 これがどんな無茶苦茶なことなのか、現地に行って市東さん宅前のT字路に立ってみれば、誰でも一目瞭然にわかると思います。これは素人の写真や動画では今ひとつ伝わらない。とにかく一人でもたくさんの人に、現地に入って現状を見てもらうことが大切だと思いました。

むしろ押せ押せムードの農民のコメント

 それにしても、今のところ、農民のコメントや発言などはどれも元気です。来るべきものが来たというところではありますが、それが年も明け、明言した一月も過ぎ、二月も半ばになり、そのあげくにこの無様な工事です。どうしたって「押せ押せ」なムードになるでしょうよ、そりゃ。

 この先、すでに没落する空港会社は、「お願い!見捨てないで!」と叫びながら、「ナリタ」延命のためだけに、そして市東さん一軒を追い出すためだけに、億どころか100億単位の金をかけ、周辺の人々を空港内部に囲い込み、そして実際に農民が耕している畑をブルドーザーで押しつぶし、現に人が住んでいる家をユンボで叩き壊すというのでしょうか。道の付け替え一箇所でこれほどのていたらくなのに!?

 私もなんか、「とうとう来たか」とか、「やられた」という気持ちはなく、「ざまあみろ!」とか「思い知ったか!」という気持ちのほうが先にたってしまいますね。

空港会社のゴネ得を許すな

 空港会社は道路の付け替えた合流部分のセンターラインさえ引かずに開通させて帰ってしまったとか。なんというドタバタ!そして危険なことをするのか。自分のことしか考えていないのでしょうか。

 団結街道が封鎖された今もたくさんの車が通行していますが、多くのドライバーがどう進んでいいのかわからず、みな一様に速度を落として徐行で通り過ぎるそうです。こういう付け焼刃のドタバタ、帳尻あわせのエゴはこれっきりにさせたいものです。
 いまや「ゴネ得」とは没落するナリタ空港会社のごり押しのことなのですから。

   

<参考リンク>
切替強行に怒りの決起(反対同盟ブログ)
こんなヒドイやり方はない! 空港会社の道路切り替えに抗議の声を(市東さんの農地取り上げに反対する会)
続けて抗議を(農家便り)
市東さん先頭に「切り回し道路」への切り替えを徹底弾劾!(『前進』速報版)

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