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永島慎二「旅人君」

 昔読んだ永島慎二の漫画(「漫画家残酷物語」だったかな?)に、 永島慎二が東大闘争のテレビ中継を、仕事もせず、眠りもしないでずっと見つづけているシーンがあった。
 奥さんに「また寝てらっしゃらないんですか」と聞かれて、「はい、安田砦も今夜が峠ですから」と答える。
 差し出されたご飯茶碗を片手に暗い表情で「僕はあれを見ていると、自分が責められているような気がするんです」とうなだれる。

 「だったらさっさと自分も決起せいよ!」と単純に思ったあの頃。
しかしこの漫画の永島慎二の姿こそ、辺野古闘争の報道を見ている今の自分の姿そのものです。

 組織と運動から召還し、結婚して子供が生まれたとき、これでもう二度と「決起」することはあるまいと思った。けど、妻よ子よ、許してくれ、今回だけ、それもほんの少しだけ、お父さんは「決起」したい。

 辺野古の人々を見捨てたくない。日本人全員がやらなければいけない困難な仕事を、もうこれ以上彼らにだけ押し付け、自分は口をぬぐって平穏に暮らしていく事に耐えられないのです。

 国会前ではずっと辺野古の座り込みに連帯した座り込みが続いています。臨時国会の開会中に、たとえ一日でも二日でもいいからここに合流したい。また、毎週月曜の夕方には、防衛庁への定例抗議行動が続いています。これにも参加したい。

 サービス業なので土日祝に動くのは難しいけれど、むしろWPNとかのお祭りのような集会には大勢の人が集まっているのに、こういう地道な活動にはあまり人が集まらない現状のほうが問題であると思う。