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8.15天皇出席の全国戦没者追悼式典反対!講演集会「さぁ戦争…をするのか!?」井筒高雄さん/大阪

全国戦没者追悼式は次なる戦争を準備する

 8月15日戦後77年目の全国戦没者追悼式が開催され、天皇とともにする全国一斉黙祷が強要される。追悼の対象は軍人・軍属230万人と「国民」80万人の計310万人であり、アジア太平洋で殺された2千万人以上の民衆ではない。
 天皇の戦争を担って死んだ軍人・軍属を「英霊」として顕彰し「聖戦」への参加者だけを追悼する国家式典は、死者を「今日の平和と繁栄の礎」であると虚言で飾りたて、次なる戦争に向けて民衆を動員するものだ。侵略戦争と植民地支配を謝罪しない「追悼式」を弾劾し、「靖国合祀」を拒否しよう。

ウクライナ戦争で煽られる軍備増強と憲法改悪攻撃

 今、ウクライナ戦争を口実として9条憲法体制が解体の危機にさらされている。参院選では公然と軍事費倍増と敵基地攻撃兵器の整備が叫ばれ、核兵器の共有さえ要求されている。
 ウクライナの次は台湾有事だと危機を煽り、琉球弧の島々にミサイル基地を配置し、日米に豪欧まで加えて対中包囲の軍事訓練を繰り返している。憲法に自衛隊を書き込み、緊急事態条項を作る憲法改悪には維新や国民民主も先頭に立ち、改憲勢力による選挙圧勝を狙っている。

自衛隊の外国派兵は新たな戦死者を作り出している

 自衛隊はイラク派兵に8800人、インド洋派兵に2400人派遣したというが、帰国後56名が自殺したと政府が公表した。この自殺率は10万人あたり500人となり、自衛隊全体での自殺率が10万人あたり30人程と比べると桁違いに大きい。明らかに戦争によるPTSDを発症したと推測される。自衛隊はこの死をどのように扱っているのか。これは実質的な「戦死」ではないのか。
 外国派兵において戦闘による死者が出なかったのは偶然にすぎない。イラク戦争への自衛隊派兵のときには、戦死者の棺桶を用意し、賞じゅつ金(戦死者への特別功労金)増額(6千万円→9千万円)、勲章制度の創設、メモリアルゾーン(殉職自衛官慰霊碑)の整理拡充も行い、小泉首相は「靖国」参拝を強行し続けたのだ。
 すでに進行している戦争国家を拒否し、世界の民衆と「戦争反対」の行動を起こそう。

8.15天皇出席の全国戦没者追悼式典反対!! 井筒高雄さん講演集会

■ 日 時:2021年8月15日(月)PM1:30~4:30

■ 場 所:エルおおさか 南館・734号
 〒540-0031 大阪府大阪市中央区北浜東3-14
 京阪本線・地下鉄谷町線「天満橋駅」より徒歩5分
 京阪本線・地下鉄堺筋線「北浜駅」より徒歩8分
 https://tinyurl.com/z8c72e48

■ 講 演:「さぁ戦争…をするのか!?」~元自衛官の立場から、戦争のリアル、
      PTSD、コストなど戦争のリスクを訴える!
■ 講 師:井筒高雄さん(ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン共同代表)

■ 資料代:800円(経済的に厳しい方は受付まで)

■ 主 催:参戦と天皇制に反対する連続行動

井筒高雄さん
 ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン共同代表。元陸自レンジャー隊員。
 1969年東京生まれ、高校で陸上部主将。自衛隊体育学校をめざし1988年陸自に入隊。1992年PKO法が成立し、海外派兵の任務遂行は容認できないと1993年依願退職。大阪経済法科大学卒業後、加古川市議を2期。2017年平和を求める元自衛官と市民の会(ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン)を結成し、共同代表。戦争のない社会を目指し、戦争のリアル、コスト、PTSDなどを訴える活動をおこなう。

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ウクライナに平和を!市民と自治体議員の緊急アピール行動での
 井筒高雄さんのスピーチから

2022.4.10新宿駅東口アルタ前にて

 みなさん。ロシアが攻めてくるというが、台湾有事よりも危険なところをご存知ですか。
 国後は北海道からたった30kmです。その国後にはロシア軍が3000人駐留しています。台湾へは110kmあります。台湾有事より国後有事を言ったほうがいい。国後にロシア軍が駐留していることをどれだけの人が知っていますか。

 戦争したら日本が備蓄しているエネルギーなんて半年しかないのです。これで、どうやって戦争するのですか。小麦はありますか。みんな輸入ですよ。カロリーベースの食料自給率はわずか38%のこの国に、戦争は無理なのです。戦争という選択肢はとってはいけないのです。

 今ウクライナはどうなっていますか。18歳から60歳までの男性は出国禁止です。国外に出るなという法律を決めました。ウクライナ政府、大統領の政策はほんとうに正しいのですか。武器を持て、武器を持たないと非国民。こんな同調圧力で圧迫されているのがウクライナ国民の実態です。

 どうか、みなさん。自分が赤紙をもらって、ウクライナ国民のように、18歳から60歳は逃げずに武器をもって戦えと強制されたらどうしますか。今のウクライナは、大統領も外務大臣も、武器くれ武器くれ、戦え戦えと言うだけです。これでウクライナは平和になるのでしょうか。ロシアは撤退してくれるのでしょうが。

 私は必要なのは、ウクライナに戦わせることではないと思います。日本が東アジアの一員としてその先頭にたち、中国にしっかりと働きかけ、国連決議を棄権したインドをはじめ58か国の国々と連帯してロシアに対して対話の圧力をかけることが、ウクライナに平和を実現するもっとも有効な手段ではないかと思っています。

 9条があるから自衛隊は戦争ができないとか、9条を変えれば緊急事態も戦争もできると言う人たちがいますが、それでは問題は解決できません。私達の意思が政治に反映し、その政治が自衛隊を動かすのです。

 どうかみなさん。戦争というとんでもないこと、逮捕令状も、裁判所もいらない虐殺が許される、そんな世界にこの日本が加担をしない、そういう国をみなさんと一緒につくっていければと思っています。

 元自衛隊レンジャー部隊にいた私が言います。みなさんは、武器を持たないほうがいい。みなさんは、軍事訓練なんかうけないほうがいい。軍隊や国家のコントロールにおかれないほうがいい。自由も民主主義もなくなってから気づいては遅いのです。

<井筒高雄さんの著書>