NPO法人731部隊・細菌戦資料センター
第9回総会・記念講演
『南方軍防疫給水部の研究状況について』
■ 日時:2020年7月11日(土)
13:45開場 14:00~17:00
■ 会場:港区立商工会館2階研修室
〒105-0022 東京都港区海岸1丁目4−28
JR浜松町北口から徒歩7分
https://minato-shoukou.jp/access
■ 資料代¥500
■ 講師:渡辺洋介さん(大阪経済法科大学・研究員)
専門:アジアにおける戦争の記憶と歴史認識。
著書:『大東亜共栄圏の文化建設』(人文書院、共著)、『シンガポール(旅行ガイドにないアジアを歩く)』(梨の木舎、共著)、「歴史教科書に見る『戦争の記憶』」(『シンガポールを知るための65章』所収、明石書店、共著)など。
■ 主催:NPO731部隊・細菌戦資料センター
http://www.anti731saikinsen.net/
お問い合わせは一瀬法律事務所:東京都港区西新橋 1-21-5
Tel:03-3501-5558 Fax:03-3501-5565
Email:info@ichinoselaw.com 担当元永(もとなが)
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◎南方軍防疫給水部(通称岡 9420 部隊)とは
シンガポールを中心に設置された南方軍直属の部隊で731 部隊のネットワークの一つでした。
・南方軍防疫給水部で働いていた静岡県出身の軍属竹花京一氏(著書・私家版『ノミと鼠とペスト菌を見てきた話 ある若者の従軍記』)によると、同部隊は3隊に分かれ、井村隊(軍医中尉)はネズミの捕獲や飼育を担当、中安隊(同)はノミの養殖とその研究、江本隊(軍医大尉)はペスト菌株の保持、菌の増殖、少量のワクチンの製造の他に「毒化作用」(ペスト菌を注射して発病したネズミにノミをたからせて血を吸わせ、ノミの胃袋にペスト菌を吸入させる)を行っていたという[このペスト感染ノミは陶器爆弾に入れ投下する等して細菌兵器として使われた]。
・1993年に全国を巡回した「七三一部隊展」が始まったとき、南方軍防疫給水部に所属した元輜重隊員から「日本からシンガポールまで5万匹の鼠と、蚤(のみ)を、731部隊の専用機3機で何回か輸送しましたよ。…ペスト蚤を作るため大量の鼠が必要でしたが、その飼育は埼玉県でやっていたんです。埼玉から東京の軍医学校に運ばれてくる。立川の飛行場に持って行き、そこから飛行機でシンガポールに空輸したわけです」という証言が寄せられました。
・シンガポールの日本占領期の研究者・林少彬(リム・ショウビン)氏は南方軍防疫給水部は「シンガポール支部の下にさらにマラヤ、インドネシア、フィリピン、パプア・ニューギニア、タイ、ミャンマーに支隊があった」と語り、高嶋伸欣氏(琉球大学名誉教授)は「岡9420部隊はペストノミの生産をやったが生体実験はやっていなかった、実戦で同部隊の細菌兵器を使う前に敗戦になったようです。しかし、世界に秘密にして細菌兵器を製造した犯罪自体が問われています」と指摘します。【2018/10/1 赤旗電子版の要約抜粋】