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「歌会始」が強化する天皇制―序列化される文芸・文化/早稲田

 「歌会始(うたかいはじめ)」とは、年始に皇居で開催される歌会(集まった人びとが共通の題で短歌を詠む会)で、あらかじめ天皇が出した題にそって「一般市民」が歌を送り、秀でた作品を詠んだ人びとが皇居に招かれる「儀礼」です。
 毎年テレビでも中継され、2万ほどの「詠進」(一般からの応募)された短歌から選ばれた10首、短歌を詠むために選ばれた「召人」の歌、短歌の「選者」に選ばれた歌人の歌、天皇皇后をはじめ皇族の歌が詠まれます。

 歌人である内野光子さんは、天皇と「国民」をつなぐ場として機能する「歌会始」と、その選者となることを誇るかつての前衛歌人たちの政治・国家権力への傾倒、天皇が詠む短歌の強い政治性や「国民統合」に果たした役割などを批判し、短歌と天皇制をめぐるさまざまな論考を発表してきました。
 今回のセミナーでは、内野光子さんに天皇制を維持し強化する装置としての「歌会始」についてお話を伺います。ぜひ、ご参加ください。

■ 日 時:2021年2月23日(火・休)15:00~17:30

■ 定員40名(予約制・先着順
 予約申込み:Googleフォームはこちら
 ・メールでお申し込みの際は、必ずお名前・電話番号と参加希望の回を明記ください。

■ 場 所:アバコチャペル(wamと同じフロア)
 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 AVACOビル2F
 地下鉄東西線「早稲田駅」から徒歩5分
 地下鉄副都心線「西早稲田駅」2番出口から徒歩10分
 JR「高田馬場駅」から徒歩20分
 https://wam-peace.org/about/access

■ 参加費:1000円

■ お 話:内野光子さん

■ 主 催:アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館(wam)
 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 AVACOビル2F
 電話:03-3202-4633 FAX:03-3202-4634
 E-mail: wam@wam-peace.org

<参加にあたってのご注意>
・ご来場の際はマスクをご着用ください。
・新型コロナの感染拡大を防ぐため、会場の定員の半分に制限し、間隔を空けてご着席いただきます。
・後日、録画映像のオンライン配信も予定しています。ご希望の方は事務局までお問い合わせください。

【ゲスト紹介】内野光子(うちの・みつこ)さん
 1940年東京池袋生まれ。1959年東京教育大学短歌研究会で作歌を始める。1960年からポトナム短歌会で活動。学習院大学勤務を経て、1965~1976年国立国会図書館、以降1994年まで、私立大学図書館勤務。1998年、立教大学社会学部修士課程修了。

 歌集に『冬の手紙』『野の記憶』『一樹の声』、評論集に『短歌と天皇制』(風媒社/1988年)『短歌に出会った女たち』(三一書房/1996年)『現代短歌と天皇制』(風媒社/2001年)『天皇の短歌は何を語るのか』(御茶の水書房/2013年)『斎藤史~「朱天」から「うたのゆくへ」の時代』(一葉社/2019年)。

 共著に『知識の組織化と図書館』(1983)、『扉を開く女たち』(2001)、『女たちの戦争責任』(2004)、『象徴天皇の現在』(2008)、『<3・11フクシマ>以後のフェミニズム』(2012)、『昭和前期女性文学論』『昭和後期女性文学論』(翰林書房/2016、2020)など。

◆wamセミナー 天皇制を考える◆
 天皇の戦争責任・植民地支配責任を問い続けてきたwamは、「女性国際戦犯法廷」(2000年、東京)から20年の節目にあたって、2020年9月から天皇由来の「祝日」のうち4日間を「祝わない」ために開館することにしました。
 天皇制を維持してきた私たちの責任を見つめなおし、議論する場を作っていきます。