30数年ぶりの統一候補実現
都知事選での市民派と左派陣営は、実に30年以上にわたって分裂し続けて相争い、ために石原都政の継続を許し、長年にわたって自らの力と影響力をすり減らし続けていく結果となった。
だが、今回早々と統一候補の擁立に成功。左派のみならず、多くの市民は長年にわたって熱望し続けた統一候補が実にあっさりと、しかも従来にない幅広い陣容で実現したことにわきたち、これなら他の主要候補とも互角以上に闘えると、全国の市民からも、都民の選択に熱い期待と注目がよせられている。
宇都宮健児氏が都知事選出馬へ 前日弁連会長
共同通信2012/11/08
前日弁連会長の宇都宮健児氏(65)=東京弁護士会=が、石原慎太郎前知事の辞職に伴う東京都知事選(29日告示、12月16日投開票)に立候補する方針を固めたことが8日、分かった。9日に都内で記者会見し表明する。 宇都宮氏を支える市民団体「人にやさしい東京をつくる会」によると、無所属で出馬し、政党からの推薦は受けない。石原氏の下で続いたトップダウンの行政を改め、都民の目線に立った都政を目指す。 宇都宮氏は、ヤミ金融による多重債務者の弁護や、オウム真理教事件の被害者支援、貧困問題などに取り組み、2008年には「年越し派遣村」の名誉村長を務めた。
11日の脱原発国会前行動に参加された宇都宮さんは、通りがかりの市民からの握手攻めと激励の声に取り囲まれ、上々の滑り出しを見せた。本日(14日)の夕刻からはキックオフ集会が予定されている。
以下、各所から無断引用させていただきます。お手数かけて申し訳ありませんが、不都合があればお知らせください(引用責任・草加)
「土佐高知の雑記帳」様のコメント欄より
都知事選
メディアによって接戦が伝えられていたアメリカ大統領選挙でロムニーが思いの外伸びなかった。アメリカにおいても既に新自由主義勢力やカルト右派が頭打ちになって来ているということじゃないかな。
仏・露の大統領選挙結果などとも併せて、こういう状況は日本にも必ず伝播すると思うよね(中国の「薄失脚」の一件も根は通底している)。
「第三極」の乱立であれ、政治的山師の続出であれ、こういうインチキ処方箋ではもう、誤魔化し切れない状況が日本にも生まれ始めているように思いますね。原発問題でも雇用・経済対策でも財政・税制問題でも、日本の有権者は「劇場の観客」に安住し続けることが許されなくなって来ている。左派的無党派層だけじゃなく、近年は新自由主義的思潮の土壌になっていた都市部の中間所得層なども含めてね。
党派選挙の前哨戦にもなり得る首長選挙で間違わないことが肝要ですね。今日の『赤旗』はこの件、一行も伝えていないけど、志位指導部もその辺を考えているということかな?
本当は坂本龍一クラスの勝算が見込める人物が望まれる土俵際状況なんだけど、それでも彼は過去の候補者の中では最上の部類じゃないのかな?宇都宮氏は、人格、思想、能力、実績、知名度などの点で、現在入手可能な最高級のカードでしょう。
相手側は、猪瀬、松沢、東の我利我欲三兄弟に割れるんだろうから、勝算もある。
あとは、共産党系人士や組織が賢明に立ち回ってくれることを強く願うだけです。出過ぎず憶せずで。
「四トロ同窓会」 バッジ@ネオ・トロツキスト 2012.11/09 08:47分
闘争戦術
候補者本人には他候補批判をあまりさせないで、ネガ・キャンは共産党国会議員・幹部と共産党系団体が一手に引き受けるべきだと思うね。その方が、直後(同時?)の党派選挙を考えてもメリットがある。原発問題にしろ雇用・景気対策にしろ、どうせ東京では国政問題とほとんど重なるんだからね。
あと、そのまんまのヤローと食い合うことになるだろう青年層・若年女性票への特別の対策が必要だろうね。政策内容的にも伝達表現面でもね。それから、都政政策でも自党の社会主義論同様、宇都宮陣営を「分配問題至上主義」にはさせないこと!
「エコ・エネルギー革命」や「未来都市構想」などと絡めた雇用・経済対策とか、情報通信・交通政策と結んだ「新しい福祉」政策のような都市勤労者向けヴィジョンが欲しいですね。
ま、前々回の浅野、吉田合計表が約230万なんだから、東に変な食われ方さえしなければ今回は十分勝てるよ!
(しっかしさぁ、前回まではタマ選びや体制づくりであんなに毎回毎回苦労していた都知事選だったのに、今回の円滑な経過といいワイドな陣容といい、、、かえって「ローグ石原様々」だったってことなんじゃない?これも「弁証法」の発現形態の一つなのかもよん?www・・・・・後、最後に怖いのは唯一、共産党陣営の楽観論と手抜きが出ることですよ。左翼内には多い選挙半可通たちが、あまりに上手く行きすぎたことに安心しての)
<声明>私たちは新しい都政に何を求めるか
惨憺たる石原都政の一三年半であった。
福祉は切り縮められ、都立病院は次々と統廃合された。都民の安心を奪い、人々を生き難くさせて切り詰めたお金は、都市再開発や道路建設に回され、知事が旗を振るオリンピック誘致や新銀行に無意味に蕩尽された。
惨状を極めたのが、教育現場である。民主主義が破壊され、強制と強要と分断が横行した。教師たちは誇りを踏みにじられ、精神を病み、教壇を離れていった。子どもたちは競争に追いやられ、教室は荒んだ。都立大学は破壊されてしまった。
知事の思いつきと独善、押し付け、決め付け、他者を命令・服従の対象としか見ることができない貧困な想像力、剥き出しの偏見と差別意識、公私混同、乱暴な言葉――それらが多くの人の心を傷つけ、公正と公平を貶め、排外主義を助長し、弱い者をさらに追い詰め、社会を荒廃させた。
昨年3月11日の東日本大震災と福島原発事故は、改めて私たちに、原発に依存する暮らしのあり方、社会のあり方に反省を迫るものだった。福島や新潟にある原発から生まれた電気は、ほとんどすべて東京など、首都圏に送られ、使われているのだ。震災と原発事故直後の石原知事の発言は、「津波をうまく利用して、我欲を洗い流す必要がある。これはやっぱり天罰だと思う」という驚くべきものだった。さらに、原発事故による未曾有の被害が徐々に明らかになり、おびただしい人々が避難生活を余儀なくされているとき、市民の間で広がり始めた脱原発運動を罵倒しつづけてきた。
そして最後は、東京都政とは何の関係もない尖閣問題に火をつけ、日中関係を極度に悪化させ、経済を大混乱させたのである。その挙句、何の責任も取ることなく、知事職を放り出した。この尖閣問題の経過ほど、石原都政の年月を象徴しているものはない。
来る都知事選は、このような都政と訣別し、人々が人間らしく生きられる街、平和と人権を尊び、環境と福祉を重視する、いわば「当たり前の都政」に転換する絶好の機会であると私たちは考える。
石原都政の継続や亜流を、決して許してはならない。
自治とは、住民の暮らしを守り、福祉を増進させることを本旨とする。教育とは、自ら学び考え、議論を深め、合意を作り上げていく、民主社会の次の担い手を育てることである。東京都政を、こうした自治の原点に戻さなければならない。荒れ果てた教育現場を建て直し、次の世代と私たちの未来を救わなければならない。
あまりにも、いまの時代は人々が生きづらい。失業、非正規労働、過労、格差・貧困の拡大と福祉の切り下げによって、若者も子育て世代も高齢者も苦しんでいる。その上、国政は、混迷、混乱に加えて右傾化の度合いを増し、改憲や集団的自衛権の行使、近隣諸国との紛争に突き進んでいるように見える。この流れを止めなければならない。
いま、東京都知事を変えることは、日本の右傾化を阻止する力になると私たちは考える。
では、どのような都知事を私たちは求めるか。
第一は、日本国憲法を尊重し、平和と人権、自治、民主主義、男女の平等、福祉・環境を大切にする都知事である。
第二は、脱原発政策を確実に進める都知事である。石原知事は、原発問題を「ささいな問題」と呼んだが、冗談ではない。東京都民は福島原発からの電気の最大の消費者であり、東京都は東京電力の最大の株主だ。福島原発事故の結果、豊かな国土が長期にわたって使えなくなり、放射能汚染による被害は、むしろこれから顕在化する。原発事故と闘い、福島をはじめとするこの事故の被害者を支えることは東京都と都民の責任である。これまで原発推進政策を推し進めてきた政官業学の原子力ムラと闘うことは、この国の未来を取り戻すことである。政府、国会、経産省、東電を抱える東京での脱原発政策は、国全体のエネルギー政策を変えることになる。
第三は、石原都政によってメチャメチャにされた教育に民主主義を取り戻し、教師に自信と自律性を、教室に学ぶ喜びと意欲を回復させる都知事である。
第四は、人々を追い詰め、生きにくくさせ、つながりを奪い、引きこもらせ、あらゆる文化から排除させる、貧困・格差と闘う都知事である。
以上のような都知事を私たちは心から求める。このような都知事を実現するため、私たちは全力で努力する。
2012年11月6日
赤石千衣子/雨宮処凛/池田香代子/稲葉剛/上原公子/内田雅敏/内橋克人
宇都宮健児/大江健三郎/岡本厚/荻原博子/奥平康弘/海渡雄一/鎌田慧
河添誠/北村肇/木村結/小森陽一/斎藤駿/斎藤貴男/早乙女勝元/佐高信
佐藤学/澤田猛/澤藤統一郎/柴田徳衛/品川正治/杉原泰雄/高田健/俵義文
崔善愛/辻井喬/暉崚淑子/寺西俊一/中山武敏/西谷修/堀尾輝久/前田哲男
山口二郎/渡辺治
以上、40 名(11月5日23時現在)
東京を変えるキックオフ集会
~宇都宮けんじさんとともに人にやさしい東京を!
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□■□■ 東京を変えるキックオフ集会 □■□■
■□■ 宇都宮けんじさんとともに人にやさしい東京を! □■□
□■ 11.14(水)19:00~なかのZERO □■
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宇都宮さんは、多重債務問題をはじめとして、弁護士として貧困問題に長くかかわってきました。リーマン・ショックのあった2008年暮れから翌年にかけておこなわれた「年越し派遣村」では名誉村長をつとめました。その後、完全無派閥の弁護士としては初めて日弁連会長となり、人権擁護活動や、東日本大震災と原発事故の被災者・被害者支援などに積極的に取り組んできました。
都民みんなの声を集めて、宇都宮さんとともに、「人にやさしい東京」をつくっていきましょう!
◆東京を変える4つの柱◆
1 原発のない社会へ――東京から脱原発政策を進めます。
2 誰もが人らしく生きられるまち、東京をつくります。
3 子どもたちのための教育を再建します。
4 憲法のいきる東京をめざします。
★日時:11月14日(水)19:00 (開場18:30)
★会場:なかのZERO 大ホール
中野区中野2-9-7
※JR・東京メトロ「中野」駅 南口徒歩7分
http://www.nicesnet.jp/access/zero.html
★出演:宇都宮けんじ
★応援出演予定者
雨宮処凜(作家)、松元ヒロ(コメディアン)ほか多数。
★集会の日時が迫っています。
1000名以上が入れる会場を埋めつくしましょう。
呼びかけの輪を広げてください。
メールだけでなく、電話などで声をかけあっていらして、ご家族・ご友人などとご一緒にいらしてください。
★主催・問い合わせ先
人にやさしい東京をつくる会
東京都中央区銀座6-12-15 COI銀座612ビル 7F階東京市民法律事務所内
TEL.03-3571-6051
携帯電話 080-6724-6746
http://utsunomiyakenji.com
twitter:@utsunomiyakenji
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決して水を差したいわけではありませんが「勝つ」ためには、まだ『上々』と思わないほうがいいと考えます。まだ、一時的であれ民主党が政権奪取のために成功した「保守層、ノンポリ層の取り込み」にはまだ入っていない。もちろん、それはこれからなんでしょうけど。
今集まっているのは「確信的支持層」だと思います
私の勝手な予想ですが、たぶん東国原氏は出馬しないと思う。基本的には猪瀬氏との戦いですね。
宇都宮氏が勝つためには、繰り返しますが保守層に食い込めるか否か。それは氏一人ではなく、周囲の努力にかかっているでしょう。
私はある保守派の方に立ってほしかったのですが、それは実現しませんでした。あとは次善の選択を考えます。