(「四トロ同窓会二次会」掲示板への投稿より)
◆もし私が右翼だったら屈辱だな
投稿者:草加耕助 投稿日:2009年 4月21日(火)11時39分48秒
たとえば最近、私が「不法滞在の外国人を規制するべきだ」とごく素朴に考えている、そんな右翼市民だったらどうしたかなと考えることがあります。
まず、13歳の女の子の個人宅や小学校にデモをかけるなどという非人道的な行為には絶対に反対したと思います。
旧ソ連や北朝鮮を見ればわかるように、そういう非人道的な行為を正当化する理論や理屈やイデオロギーには、何か根本的な部分において致命的な欠陥があるのです。そこに目をつぶって理屈をこねくり回し、自分たちの正当性を主張する点において、まさに彼らはひと昔どころかふた昔も前の左翼運動の最悪の部分、その正統にして漫画的な後継者であり、それを裏返しただけの醜悪なパロディでしかありません。
だいたいこの子は日本で生まれ育ち、中身は私たちの子供となんら変わらないごく一般の人間です。さらに子供には両親の入国になんらの責任もありません。かつ、この子供を追い出すための今回のデモ(というか単なる嫌がらせ行為)は、この子が日本の法の手続きによって完全に合法的に滞在許可を得た後で行われています。
にもかかわらず、完全に合法的に滞在している子供の実名を、横断幕に「犯罪者」などと書いて、義務教育期間中の子供が通う小中学校の児童相手にデモをかけるなんてレイシストの鬱憤晴らし、人権侵害と言うのももったいない嫌がらせ行為以外の何の意味もなく、まさに自分達の運動の自殺行為です。到底一般の理解が得られるとは思えません。
そうではなく、もし私が右翼なら抗議先は子供に正式な在留許可を出した法務省にするように強硬に主張したと思う。それもデモなどではなく、今回の在留許可に対する抗議なり意見の提出という形で。その上でこう主張したでしょう。「子供には罪はないし、私たちは彼女を責めているではありません。しかし冷たいようですが・・(以下自分たちの主張を述べて)・・そこで例外を認めることはできません。ただ、彼女が日本を好きでいてくれることは嬉しく思いますし彼女の将来の幸福を願います」と
そしてもしこの意見が却下され、大勢で一人の子供を吊るし上げに行くことが決定されたら、私は失望してその運動から離れたでしょうね。こんなクソどもと行動を一緒にはできないと。
このデモは桜井誠氏という人が中心だったみたいですが、この人はこういうこと(ヘイトスピーチパフォーマンス)を熱心にやっている人だそうです。欧米で言えば外国人や移民の排斥運動を専売特許にしている極右政党やネオナチなどに相当する位置にいる部分だと思うし、日本でこういう人やパフォーマンスが主流になるかもしれないと思うほど、私は日本人を卑下していません。
もちろん、そういう極少数派を一手に集約することで一時的には「爆発的に伸びている」かのように見せかけることは可能でしょうし、今回のような人権侵害事件への対応は必要でしょう。ドイツでは外国人の流入に「抗議」する極右の行動で、彼らが多く住むアパートが放火されて罪のない子供(彼らに言わせれば子供も「犯罪者」なんでしょうが)が焼け死ぬようなこともありました。ですから危機感を持つことも絶対に必要ですが、こういう確信犯たちと直対応するのではなく、基本的には余裕を持って、かつ対応を誤らないよう慎重に、被害の拡大を防ぐという視点が大切だと思います。
左翼業界でも、たとえば共産党などが自分の議席拡大に結びつかない自立的な運動に対して酷い敵対をすることなどがあり、市民主義者などから批判されたりしています。右翼業界でも桜井氏など、もともとの「右翼の理想」を裏切るようなトンデモ君がいるということにすぎません。まあ、左翼的には桜井氏のような人が「右翼の主流」になってくれることは批判がしやすくてありがたいわけですが(笑)特に日の丸を林立させてくれたのはありがたかった。ですが、本物の右翼思想の持ち主にとっては、あんなことで日の丸を使われるのは屈辱でしょうね。
左翼組織に潜入したスパイが何をするのかを考えてみればわかること。スパイは「そんな過激なことはやめよう」とは絶対に言わない。「もっともっと!」「こんな奴ら許せない!今こそ叩き潰せ」と煽りまくる。「それはやりすぎでは…」という意見には「裏切り者!日和見主義!」と排除していく。そして無謀な「決起」で運動は大衆から見放されて潰れていく。桜井氏のやっていることはまさにその右翼版。
ただ、このようなクソどもを批判するのに、非人道的という以外に、あれこれ理屈をこねる必要はまったくありません。ウヨサヨ思想や国家論なんて何の関係もありません。右翼も左翼も、国家概念を相対化したい人も強化したい人も、みんなで声をそろえてこう叫べばそれだけで充分です。「それでも人間か!この屑ども!」と。
<愛国者の正体>
左)車椅子の人に「この障害者!障害者!」「朝鮮人!ゴキブリ」「日本から出て行け!」(3分50秒過ぎから)
右)100%合法的に日本に滞在している13歳の子供を吊るし上げるため100人の大人で小中学校に押しかけ
へぇ~、これが↑愛国者というものなんだ。
ふーん、なるほど!愛国者って、ゴロツキの別名だったわけね. (* ̄m ̄)プッ
(以下、掲示板ログより転載)
◆外国人追い出し反対行動
投稿者:茶畑進 投稿日:2009年 4月16日(木)14時15分46秒
http://d.hatena.ne.jp/oidashino/
この件についての情報を求めます。
ネット上だけだった草の根ファシスト達の動きが公然化している件について相当な危機感を持ってます。
◆まるごと転載します!
投稿者:まっぺん 投稿日:2009年 4月17日(金)14時51分48秒
救援会声明
4月11日、外国人「追い出しデモ」に抗議した二人の男性が埼玉県警蕨署に逮捕される事件が起きました。ひとりは「追い出しデモ」の主催者が掲げていた紙製の横断幕を「盗んだ」容疑で、もうひとりはそのおよそ3時間後、公務執行妨害容疑での逮捕でした。彼らの友人として、私たちは両名の救援を呼びかけるとともに、彼らの行動の意義と逮捕の不当性を訴え、埼玉県警に即時釈放を求めます。
この日、外国人「追い出しデモ」を主催したのは、「在日特権を許さない市民の会」という右翼団体でした。彼らはこれまであちらこちらで「外国人=犯罪者」という扇動を続けてきた団体です。彼らはあたり前に地域と関係を作り暮らしている外国籍の人々を「犯罪者」扱いして、国外への追放を求める活動を続けています。そのあげく彼らは個人攻撃を開始し、長期に地域に滞在する一家を「追い出せ」とまで言いだしたのです。
このことをネットなどで知り、当日「在特会」のデモに抗議しようと蕨市外から駅前に40名ほどの個人が集まりました。それぞれの思いは異なるにしても、共通していたのは彼らの煽る排外主義への危機感と、弱い立場にある人を標的にして攻撃する彼らの卑劣さへの怒りでした。
あろうことかこの日のデモコースには、長期滞在の外国人ご一家のお子さんが通っていた小学校と、現在も通っている中学校が含まれていました。そこで彼らが「一家を追放せよ」と叫ぶことは、その一家に対してだけでなく、長期滞在するすべての外国人に対する暴力です。「特権を許さない」と彼らは言います。しかし、彼らが攻撃の標的としたのは、もっともこの社会の特権からは遠い外国人の、しかも子どもです。彼らの言う「国民大行進」は、そのような卑劣かつ卑怯なデモだったのです。
午後1時から「在特会」は「一家の追放」を叫ぶ集会を駅近くの公園で開始しました。その集会の終わりごろになって、公園の入口に彼らが作成した紙製の横断幕が運ばれてきたのです。そこに書かれていたのは「不法入国は犯罪だ。『かわいそう』のペテンにだまされるな」という文字でした。蕨に住む家族を明らかに標的としたこの言葉は言葉の名に値するものではありません。これは地域に住む超過滞在の外国人を攻撃する暴力なのです。「追い出しデモ」への抗議に参加していた彼が行ったのはこの暴力への抵抗でした。警察は当初、彼に「任意同行」を求め、彼もそれに応じました。ところが「在特会」はあろうことか「窃盗」事件として被害届を出し、そのため彼は「窃盗犯」として逮捕されいまなお蕨署に留置されています。
その後、抗議活動に参加した人々の多くは蕨署に集まり、正規の手続きに則って逮捕された人への面会を求めました。ところが蕨警察署はバリケードを築き警察官を配置し、根拠も無く面会を拒みました。それどころか弁護士が身分を提示して面会を求めても1時間以上にわたって面会を拒否し続けたのです。そして突如そこに蕨警察署に先導された右翼が登場しました。彼らは抗議活動に参加した人々に罵声を浴びせかけ、その際に生じた混乱の中で一名が公務執行妨害容疑で逮捕されたのです。
今回の行動については、参加者の間に充分な意思統一がはかれず、抗議行動を呼びかけた側の不手際も多々あったようです。抗議行動を呼びかけた側はその点を十分認識しなければならないと私たちも考えます。しかし、抗議行動が企図した「在特会」への抗議そのものは正当なものだと私たちは考えます。彼らの行ったデモは多くの外国籍で暮らす不安定な法的地位の人々を恐怖にさらす重大な犯罪です。裁かれるべきは彼らです。
一方で、「在特会」が「犯罪者」と叫び排除を求めているのは、この社会で生き、働き、人々と友情関係を結ぶ人々です。ビザがないことはだれを傷つけているわけでも誰を侵害しているわけでもないのです。
生きることは犯罪ではありません。私たちは排外主義扇動を終らせることを求めて逮捕された二人をただちに釈放することを要求します。
2009年4月12日
「外国人追い出しデモ反対行動」救援会
連絡先:oidashihantai@gmail.com
ブログ:http://d.hatena.ne.jp/oidashino/
◆在特会批判をそこまでするなら
投稿者:ぴよ丸号 投稿日:2009年 4月19日(日)22時18分43秒
国家論を左派は明示する必要があると思います。社会契約論によりますかね。
例えば、不法滞在という概念はおかしい、なぜならば権利はそこに住んでいる人に
与えられるべきもので、国籍に規定されるべきではない、とか。
ならば、在日朝鮮人とかの「永住権」と矛盾しますね。朝鮮国籍を認めることが
前提になりますからね。
何にせよ、感情論と国家論の両方を見なければならない問題で、様々なこじれが
感じられます。
ちなみに、私は在特会を右翼団体とは思えませんね。事情があって日本に流入してきた
アジア人を食客などとして遇して来たのが右翼なんですから。むしろ、アカ崩れにしか
見えませんね。藤岡某などと同類の。(挑発的に書きました)
◆「国家論」ってそんなにえらいもんですかね。
投稿者:黒目 投稿日:2009年 4月21日(火)00時10分57秒
だいたい、日本で生まれて日本で育って日本語を話す人を捕まえて「日本から出て行け!」とか言っているカスを批判するのに、「国家論」だの、あるいは右翼だの左翼だのまで持ち出さなきゃならん話ですかね。
これは単に倫理の問題であり、倫理の問題というのは感情の問題などではなく、それを踏み外したら社会が機能せんようになるから倫理というもんがあるんであって、国家の理屈と倫理が対峙するのであれば、そんなもん国家の理屈の方を是正するしかないのが当然です。
そもそも、生まれた時にたまたま自分の親が日本国籍の保持者だったという、たかがそれだけの根拠で、どんだけ吹き上がるねんという話ではないのか。
「俺様は日本人」とかゆうてる奴が、「日本人」たる根拠なんかどんだけあるのか。
あれを見て、「民族の恥」という言葉が頭に浮かびましたが、これって民族主義的偏向ですかね?
◆国家が担保するものとは?
投稿者:スマイス 投稿日:2009年 4月21日(火)10時23分46秒
>>黒目さんへ
>だいたい、日本で生まれて日本で育って日本語を話す人
他人名義のパスポートで不法入国し、不法滞在した親子という
前提を抜かしてはいけません。
>「日本から出て行け!」とか言っているカスを批判するのに
不法入国・不法滞在ですから日本から強制送還されるのは当然です。
>「国家論」だの、あるいは右翼だの左翼だのまで持ち出さなきゃならん話ですかね。
基本的人権とは神から与えられたものですが、
それを保持・行使するには国家の担保が必要です。
ですから、
人権論を主張するときは、目に見ることのできない「国家」を論じる必要が
出てきます。
>これは単に倫理の問題であり、倫理の問題というのは感情の問題などではなく
倫理ですから、不法行為はいけません。
で、黒目さんの主張は、感情論です。
>国家の理屈と倫理が対峙するのであれば、そんなもん国家の理屈の方を是正するしかないのが当然です。
不法入国・不法滞在については、国家の理屈(法)と、
倫理(自然法common law)という問題でないでしょう。
>そもそも、生まれた時にたまたま自分の親が日本国籍の保持者だったという、たかがそれだけの根拠
それが実に大きな事なのです。
意識せずに過ごしていますが、我々は常に国家に期待と承認を
求めているわけです。
◆もし私が右翼だったら屈辱だな
投稿者:草加耕助 投稿日:2009年 4月21日(火)11時39分48秒
茶畑進さん>
> ネット上だけだった草の根ファシスト達の動きが公然化している件について相当な
> 危機感を持ってます。
たとえば最近、私が「不法滞在の外国人を規制するべきだ」とごく素朴に考えている、そんな右翼市民だったらどうしたかなと考えることがあります。
まず、13歳の女の子の個人宅や小学校にデモをかけるなどという非人道的な行為には絶対に反対したと思います。
旧ソ連や北朝鮮を見ればわかるように、そういう非人道的な行為を正当化する理論や理屈やイデオロギーには、何か根本的な部分において致命的な欠陥があるのです。そこに目をつぶって理屈をこねくり回し、自分たちの正当性を主張する点において、まさに彼らはひと昔どころかふた昔も前の左翼運動の最悪の部分、その正統にして漫画的な後継者であり、それを裏返しただけの醜悪なパロディでしかありません。
だいたいこの子は日本で生まれ育ち、中身は私たちの子供となんら変わらないごく一般の人間です。さらに子供には両親の入国になんらの責任もありません。かつ、この子供を追い出すための今回のデモ(というか単なる嫌がらせ行為)は、この子が日本の法の手続きによって完全に合法的に滞在許可を得た後で行われています。
にもかかわらず、完全に合法的に滞在している子供の実名を、横断幕に「犯罪者」などと書いて、義務教育期間中の子供が通う小中学校の児童相手にデモをかけるなんてレイシストの鬱憤晴らし、人権侵害と言うのももったいない嫌がらせ行為以外の何の意味もなく、まさに自分達の運動の自殺行為です。到底一般の理解が得られるとは思えません。
そうではなく、もし私が右翼なら抗議先は子供に正式な在留許可を出した法務省にするように強硬に主張したと思う。それもデモなどではなく、今回の在留許可に対する抗議なり意見の提出という形で。その上でこう主張したでしょう。「子供には罪はないし、私たちは彼女を責めているではありません。しかし冷たいようですが・・(以下自分たちの主張を述べて)・・そこで例外を認めることはできません。ただ、彼女が日本を好きでいてくれることは嬉しく思いますし彼女の将来の幸福を願います」と
そしてもしこの意見が却下され、大勢で一人の子供を吊るし上げに行くことが決定されたら、私は失望してその運動から離れたでしょうね。こんなクソどもと行動を一緒にはできないと。
このデモは桜井誠(この字でよかったかな)氏という人が中心だったみたいですが、この人はこういうこと(ヘイトスピーチパフォーマンス)を熱心にやっている人だそうです。欧米で言えば外国人や移民の排斥運動を専売特許にしている極右政党やネオナチなどに相当する位置にいる部分だと思うし、日本でこういう人やパフォーマンスが主流になるかもしれないと思うほど、私は日本人を卑下していません。
もちろん、そういう極少数派を一手に集約することで一時的には「爆発的に伸びている」かのように見せかけることは可能でしょうし、今回のような人権侵害事件への対応は必要でしょう。ドイツでは外国人の流入に「抗議」する極右の行動で、彼らが多く住むアパートが放火されて罪のない子供(彼らに言わせれば子供も「犯罪者」なんでしょうが)が焼け死ぬようなこともありました。ですから茶畑さんのような危機感も絶対に必要ですが、こういう確信犯たちと直対応するのではなく、基本的には余裕を持って、かつ対応を誤らないよう慎重に、被害の拡大を防ぐという視点が大切だと思います。
*
左翼業界でも、たとえば共産党などが自分の議席拡大に結びつかない自立的な運動に対して酷い敵対をすることなどがあり、市民主義者などから批判されたりしています。右翼業界でも桜井氏など、もともとの「右翼の理想」を裏切るようなトンデモ君がいるということにすぎません。まあ、左翼的には桜井氏のような人が「右翼の主流」になってくれることは批判がしやすくてありがたいわけですが(笑)特に日の丸を林立させてくれたのはありがたかった。ですが、本物の右翼思想の持ち主にとっては、あんなことで日の丸を使われるのは屈辱でしょうね。
左翼組織に潜入したスパイが何をするのかを考えてみればわかること。スパイは「そんな過激なことはやめよう」とは絶対に言わない。「もっともっと!」「こんな奴ら許せない!今こそ叩き潰せ」と煽りまくる。「それはやりすぎでは…」という意見には「裏切り者!日和見主義!」と排除していく。そして無謀な「決起」で運動は大衆から見放されて潰れていく。桜井氏のやっていることはまさにその右翼版。
*
ついで(飽くまでもついで)に書けば、21世紀の課題は人権の国際化、つまり国家や国籍や民族、宗教、住んでいる場所に関係なくすべての人に同等の人権が保障されることです。だからこそ私たちは北朝鮮や中国国内の人権状況について口を出して非難したり、そこから逃げてくる難民をかくまうことが堂々と許されるのです。それは「内政干渉」ではありません。自国の政府の外交に人権問題という視点を要求できるのもそうです。
ただ、このようなクソどもを批判するのに、非人道的という以外に、あれこれ理屈をこねる必要はまったくありません。ウヨサヨ思想や国家論なんて何の関係もありません。右翼も左翼も、国家概念を相対化したい人も強化したい人も、みんなで声をそろえてこう叫べばそれだけで充分です。「それでも人間か!この屑ども!」と。
◆件のデモ
投稿者:伊達 純 投稿日:2009年 4月21日(火)13時11分8秒
に私が出くわしたら、「弱いものいじめの卑怯者!」「恥知らず!」「人でなし!」と罵詈雑言の限りのシュプレヒコールをたった1人でも加えるだろうな。彼奴めらは右翼でも愛国者でも何でもない。単なるヤクザもの、チンピラ、愚連隊の類だ。と言うかヤクザやチンピラ、愚連隊にも、あれより人間的にマトモな連中がいくらでもいるだろうよ。言わば劣化ウランやプルトニウムのような有害無益の連中だ。
◆今の法律に照らして、そして「日本が好き」という感情に照らして
投稿者:かめさん 投稿日:2009年 4月23日(木)13時23分25秒
> 不法入国・不法滞在ですから日本から強制送還されるのは当然です。
「不法入国・不法滞在ですから日本から強制送還されるのは当然です」というのは乱暴すぎる話です。いや、私が勝手に「乱暴すぎる」と言っているのではないのです。そうではなくて、今の日本の法律にてらして乱暴すぎる話なのです。
■彼女の両親の事件
「不法入国・不法滞在という法律違反の重さ」と「十数年もくらし、まじめに働き子どもを産み育て家族でなじんだ日本から追い出されることの重さ」を秤(はかり)にかけるとどうなるかが、論争点だったのです。
両親は法律にもとづく許可を求めた。入管法には、法務大臣の裁量で、たとえこれまでに法律違反があっても「日本にいて良い」と許可することができる(「できる」と言うのだから、裁量の範囲で許可しないこともできる)ように規定があるのです。(出入国管理及び難民認定法の第50条の四)。
別に法律違反を居直って法律を曲げてやってくれと言っていたのではなくて、法律のこの条文にもとづいて認めて欲しいといったが、法務大臣は認めなかった、だから両親は帰国したというのが、両親の事件です。
■その娘の少女の事件
日本国内で生まれた日本国籍の無い赤ちゃんは、生後60日を過ぎると在留許可がないなら、赤ちゃんであっても不法滞在になります。超過滞在のご夫婦から産まれた赤ちゃんには許可が出ませんから、大雑把に言うと「生後2ヶ月の赤ちゃんのときから法律違反をしている」という…。しかし、入管法の第50条の四で決められた裁量で法務大臣がこの少女に「日本にいて良い」と許可したのです。法務大臣に認められれば、そこから先は日本にいても法律違反ではないのです。
「法律違反か、違反で無いか? 違反はすべて強制送還」というような二者択一の硬直した制度では、硬すぎて暮らしている生身の人間のあり様とうまく合わないことがあるので、こういう「大臣の裁量」とかいう柔軟にできる(大臣の頭脳が硬直していなければ、ですが…。)しくみを法律に入れてあるわけです。ですからこれは、「ごね得で法律を曲げた」のではないのです。
この「追い出しデモ」に法務大臣は怒るべきだと思います。「大臣のオレが法律にもとづいて『日本にいて良い』と許可した娘に、オマエラ何すんだ!」と。
■ほんとうに日本を好きですか?
私は左翼ですが、日本が好きです。靖国神社は嫌いですが、焼酎と納豆と米飯と畳の部屋が好きです。たとえ日本の国家権力が滅びようとも、焼酎と納豆と米飯と畳は死守せねばなりません。
さて、愛国心というのは「日本が好きだ」という感情であると同時に、「外国の人にも日本のことを好きになってほしい。好きになってくれると、とてもうれしいし、日本人として誇らしい」という感情ではないのかな?
「好かれたい」というのは媚びることではないのです。媚びるような卑屈なヤツは尊敬されません。そうではなくて、倫理や道義、礼節と仁義をもって誠の心で接するということです。それでこそ日本は世界の人びとから愛され評価されるのです。
ですから、外国人に対して乱暴な口のきき方をしたり、こき使って働かせた挙句にポイッと捨てるようなことをする日本人や日本企業がいることに、私は「許せない!」と感じます。日本に来て働いていた外国人が、就労先が無くなり、今続々と帰国しています。わりと日本が嫌いになって帰って行きます。これが私は悔しい。
世界中に「日本嫌い」をどんどん増やすようなことを主張して、挙句に少女の生活領域に日の丸持ってデモに行く人たちというのは、本当に愛国心があるのだろうか、本当に日本を好きな人たちなのだろうかと、大変いぶかしく思います。
■アメリカだったらどうなったか
もし、そのフィリピン人親子が日本でなく、アメリカ合衆国にいたらどうなっていたか?と考えたことがありますか?
もし、アメリカだったら、親が不法移民だったとしても、アメリカで生まれた少女は出生のときからアメリカ国籍になっていました。つまり、少女は許可も要らずにアメリカにいられるのですよ。そういうアメリカなら当たり前のことが、なぜ日本では大騒ぎになってしまうのでしょうか。この点については、アメリカのほうが日本よりも、懐(ふところ)が広い、大人としての包容力があるのです。
私は、しばしばアメリカ政府を激しく批難する人間です(なんせ左翼ですから)。しかしね、ちょっとくやしいけれど、なんじゃかんじゃ言っても、世界中に「アメリカが好き」という人がたくさんいるということは事実であって、それは羨ましいことです。そのアメリカの「人気」は、カネがあるからとか、カネの力でメディアを支配してるとか軍事的政治的影響力とか、そういうことだけじゃなくて、そういうアメリカの懐の広さや包容力によっても作られていることは、認めざるをえないでしょう。
懐の広い、包容力のある、世界中に「日本が好き」って言ってくれる人がいる、そんな素敵な日本にしたい―そう思う私の気持ちと、「在特会」とかいう愚か者たちが振り回す「愛国心」とは、どこでどうしてこうも違うものになったのだろうか。
◆やはり
投稿者:半さん 投稿日:2009年 4月23日(木)20時28分50秒
悪いのは
あの練り歩きを認め警官侍らせた役人ってことになるかな?
せめて特定の家族名を掲げ糾弾することを避けたうえで
在特会に「不法入国反対」を主張させるよう促すべきだったと思うが・・・
それを怠っても役人はおとがめを受けないように出来てるんでしょうね
◆どちらにも反吐が出る思いですね。
投稿者:スマイス 投稿日:2009年 4月25日(土)09時14分12秒
>>かめさんへ(2)
>入管法の第50条の四で決められた裁量で法務大臣がこの少女に「日本にいて良い」と許可したのです。
この少女に違法性はありませんから、入管法の第50条の四でなくとも、
日本に滞在するのは認めるべきでしょう。
ですから、この少女に対する法務大臣の裁量は当然であり、
A) の違法性がB)の理由で阻却されたわけではないでしょう。
かめさんは、この少女に違法性があると考えられるのかな?
>「法律違反か、違反で無いか? 違反はすべて強制送還」というような二者択一の硬直した制度
戦時国際法を見ても、二者択一ではなく違法性の阻却事例が述べられています。
また、戦数論という考えもあります。
論点は、その違法性が阻却されなかったのは「当然」と私は述べているのですから、かめさんはその反証をするべきでしょう。
>この「追い出しデモ」に法務大臣は怒るべきだと思います。
左も右も少女を前面に出して「稚拙で」「卑劣な」主張を繰り返しているわけで、
五十歩百歩の世界としか私には思えませんが、
この「追い出しデモ」に関しては、私は賛同できないし、
(左、右)どちらにも反吐が出る感情しかもてません。
◆難しい言葉使うんですね
投稿者:かめさん 投稿日:2009年 4月25日(土)12時16分46秒
難しい言葉使うんですね。「違法性の阻却」なんて。
「違法性の阻却」という議論は、例えば、「人に怪我をさせたけど、それは襲われたので自分を守ったので正当防衛だ。正当防衛は違法性が阻却される。」という類の議論ですね。
私は法曹でも法学者でもないので難しい言葉を使って、厳密に正しいことを言う自信はありませんが、無視して返答しないのもなんなので一応お話しましょう。スマイスさんと私との2人だけのやり取りに終始する必要は無いので、皆さんもどうぞ割り込んで下さい。
でも、難しい言葉使って法律論の藪の中に分け入っても、「人としてどうすべきか」の正しい答えは出ないと思いますので程ほどに。
■行政処分は、刑事や民事や戦時国際法とは違いますので。
世間で「強制送還」と呼ばれている退去強制処分や、法務大臣による在留特別許可は、行政処分の一つです。行政処分というのは、例えば保健所が飲食店の営業を許可したり停止したり、公安委員会が運転免許証を発行したり停止したりするようなこと、つまり行政機関が決める処分です。
行政処分は、刑事事件(裁判所が有罪無罪と量刑を決める)とは違います。また、戦時国際法での「これこれは戦争犯罪にあたる」というのとも違います。また、「誰々に悪いこと(不法行為)をされて私が損害を蒙った」という人が、自分に償えと求める民事事件とも違います。
行政処分は、「違法性の阻却」の要件が厳密に問われるというのとは違うのです。
そうでなくて、もう少し広く諸般の事情を考慮して、行政処分の裁量の幅がある権限があるところ(この場合は法務大臣)がその判断するということなのです。その諸般の事情を考慮するときの思考の中身は、「違法性の阻却」の要件を満たすかどうかという思考とはちがっていて、「行政処分の理由となる事実」と「その行政処分で予想される結果」とを天秤ばかりにかけるようにしてなされるはずです。
私は、あえて言えば、少女の日本滞在には生後二ヶ月過ぎからは、形式的にせよ違法性があったと考えています。もちろん今は違法性はもうありません。そして、過去には違法性はありましたが、刑事罰をうけるような犯罪性はまったくないし、他人から償えといわれるような不法行為でもありませんでした。
生後二ヶ月過ぎの赤ちゃんが、犯罪をすることはあませんね。しかし、赤ちゃんでも、その在留の違法性が問われ行政処分の対象になることはあるのです。ここが、刑事事件と違うところです。〔そうすることが妥当かどうかは別の話です。〕現に入管は、赤ちゃんや子どもに対しても、退去強制処分の対象にしています。だからこそ、そういうときにあまりにむごいことにならないように、「法務大臣の裁量で、退去強制処分をやらずに在留許可処分にすることもできるようになっているのです。
入管法50条の四「その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき。」
この条文は、「違法性阻却の要件に当てはまるかどうか」を判断せよと言ってはいなくて、「いろいろな事情を考えて許可することもできますよ」と言っているのです。
あ、「今の法律は間違ってる! 改正すべきだ」という議論は別にしましょう。私だって今の法律は悪法だと思いながらも、しかし、「今の法律にてらしてどうなのか?」をあえて論じているのです。
◆つまり
投稿者:半さん 投稿日:2009年 4月25日(土)21時21分18秒
今回の在特会の「犯罪者」という主張は
完全な誤りってことになるな
役人もそんなことわからないもんかねぇ・・・
一方法政大学のほうはブログを読むと
逮捕者100人達成を目指してるふうにもとれるが・・・
おまわりさんも大変だわw
◇言い訳に回り始めたネオナチ在特会(アフガン・イラク・北朝鮮と日本)
◇「不法」を「糾弾」するヘイトスピーチの「よりどころ」(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
◇「蕨市の不法滞在者追出しデモ」…その正しさは正しいか?(dr.stoneflyの戯れ言)
◇基地外を擁護する蕨警察署(反米嫌日戦線「狼」)
◇たかが不法滞在(革命的美少女愛好主義)
―保守派の人々のブログから―
◇13歳の少女にデモをしかける人たち(喜八ログ)
◇「きれいごと主張」、「奇麗事保守」批判を考える(凪論)
◇奇麗事保守で結構です。(楯追人.blog)
◇カルデロン一家へのデモに嘆く(しあわせのかたち)
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