by 中野由紀子
先週土曜日。草加さんら旗旗やジグザグ会のみんなと「変革と連帯のための反資本主義連合(準)」主催の講演・討論集会【11.9暴走する安倍政権!私たちはどのように対抗するのか】に行ってきました。
講演は「グローバル資本主義の威嚇と欺瞞ー安倍政権を暴走に駆り立てる根拠」と題して、京都からおいでの同志社大学教員の田淵太一(たぶちたいち)さんが講師です。まだお若い方です。(※我々と同じ年代です=したがって、我々もお若い方々です)
威張った感じや気どりもなく、変な威圧感もない大学の先生です。印象としては「きれいなカンニング竹山…」そこに「かわいい」を足したような。(←これ、絶対怒られるわー)
方々で聞くお噂は、わかりやすいので学生さんたちにも大人気だということと、「関西生コン」のおっちゃんたちが寝ないで理解できる(失礼!)唯一の講師であるとか。要するに、面白くてわかりやすいということですな。経済のことなんかわかんない私にはぴったりなはずです。
レジュメは、スライドで映すものをコマごとに配置したもので、長い文章も特別に難しい言葉もなくて、重要な単語や文章がポンポンとある簡潔なものです。わかりやすい!それとスライドの映像を重ねて見ながら講演は進みます。まずは「デモクラシー・ナウ」と「マイケル・ムーア」で検索してみよう。マスメディアが取り上げない市民目線の報道として高い評価を得ているNYの独立報道番組が「デモクラシー・ナウ」です。
2011年3月にウィスコンシン州で「財政危機」が宣言され、それを理由に州知事が州職員を大量解雇することにした。
で、怒った職員や学生数万人が州議会を取り囲みました。そこにマイケル・ムーアが応援演説に駆け付けたのです。動画があるんですが、これは貼り付けができないらしいのでリンクを貼ります。クリックしてね。面白いのでぜひ見てください。興奮してきますよ。当然、日本にも腹が立ってきて、1%のずるい奴らが金を隠してるんだ!チクショーっ!!ってなります。
◆マイケル・ムーア「米国は破産なんてしてない」
ウィスコンシン州労働デモで演説
マイケル・ムーアは支配階級が二つの賢い(ずるい?)ことをしていると言っています。「情報統制」と「脅迫」です。「世界恐慌が来るぞ!」と脅して人々から100兆円単位の公的資金(税金)を奪い、その後、中央銀行が「量的緩和」で大量の資金をウォール街に流し込み、従来どおりの高い株価を維持しました。脅して金を盗って焼け太りをしたのだと。現代の資本主義を考えるには、この二つがとても大事だということでした。
マルクス経済学なんかじぇーんじぇん知らないんだけど、今どきだとちょっと無理があるらしい。で、ケインズ。マイケル・ムーアとおなじことを言っているんだそうです。最初ケインズって聞いて、オーストラリアの「ケアンズ」と間違えて、草加さんに「ケインズって人?地名?」って聞いたら、目が点になってて返答までに1分くらい間がありましたよ。ギャハハ(≧▽≦)< 馬鹿ですいません!
原発やTPP、沖縄の基地問題、「特定秘密保護法」等々の諸問題も、根底にあるのは「対米従属」で、その手段として使われているのが「極右排外主義」というわけです。戦争や改憲を煽動して、ファシズムによって資本主義体制を維持するという作戦です。その他、アベノミクスの三本の矢の落とし穴や、二重のだまし絵構造、本当に危険な安倍政権など、簡潔でわかりやすい言葉での説明でトントンと進みました。
安倍晋三の発想は、「お金持ちのボンボンが行きづまると、ルールを変えればいいじゃん!となる」のとおんなじだというのも笑えました。講演の詳しい内容は、後ほど、「旗旗」か「ジグザグ会」のサイトに載せる予定ですのでお待ちください。
では、どう対抗したらいいか。何ができるか。まずは【「右でも左でもない」を打破しよう!】ということです。これは我々「ジグザグ会」の一番大きな問題提起でもあります。耳触りのいい「新しい何か」みたいな言い方はもうやめようということですよね。いつだったか、「僕は右でも左でもない。まっすぐに前を向いて楽しく歩いていくだけさ!」とかいうボケた男がいて大笑いしましたけどね。
で、「デモクラシー・ナウ」のように、世界とつながる運動を配信すること。字幕を付けてわかるように見せる。それが結構効くっていうか、バカなマスコミが報じない真実を世界に知らしめることができる。座り込みやデモや闘いの映像を貼りつけておいて、いつでも誰でもどこの国の人でも何度でも見られるというのが大事なんだって。あとは、まっぺんさんたちがやっておられるような「意見広告」もいいんだって。へーって思いました。みんなで闘いの映像を配信しよう!意見広告を出そう!
今は、左翼がただ左翼であるという理由で虐殺・抹殺された「戦前」が目前に迫っているんだって。左翼だけがどんどんやられちゃってる。そんなのはおかしい!「しかし、世界を見れば、私たちが99%である」と田淵先生は言っておられました。
講演・討論集会後の交流会も、楽しいものになりました。田淵先生を囲んで忌憚のない意見が飛び交いました。この交流を持続させようということにもなりました。来年は海外からの闘う労働者をお招きしての国際討論集会を行う予定だそうです。世界中でつながっていかないとバラバラでは闘えないということですね。楽しい勉強でした。皆さんも「田淵太一」さんが講演をすると聞いたら、ぜひ行ってみてください。ホントにスッキリとわかりやすいですから。