気がつくのは、朝日・読売が淡々と中立報道をしているのに対して(読売は「極めて異例」という捨て台詞を付け加えているけれど)、産経新聞の悔しさ爆発の突出ぶりですね。ネットでしか見ていないのでよくわかりませんが、「解説記事」なのかもしれません。しかしそれにしても…。
まあ、もともと産経新聞さんは、明確に「反共・保守の立場からの紙面作り」をポリシーとして掲げておられるところです。つまり産経さんを「中道」扱いするのは、むしろご本人に対して失礼なのです。確か、自民党が全国の党員に「保守応援を明確に掲げる産経新聞を購読して経営を支えよう」と通達し、国会で問題視されたことがありましたよね。要するに共産党の赤旗と双璧をなす、自民党の機関紙みたいなものと考えればいいのです。
共産党の「赤旗」も、一般紙みたいな誌面作りをしていますが、ここに「共産党応援の記事が載っているのはけしからん!」と怒る人はいませんよね。それと全く同じ理由で、産経に政府の提灯記事があったとしても、怒ってはいけないのです。もともとそういう新聞なのです。それをわかった上で購読しているなら、その人に文句は言えません。赤旗と同じです。どんな言論も自由なのです。私たちが怒るとしたら、それがあたかも「中立」であるかのように装ったときだけでしょうね。
だから産経新聞にこんな(クソ)記事があっても「サンケイさんがまた何か言ってるよ」状態なわけで、もう何とも思いません。でも一応は産経新聞さんも「政治新聞」ではなくて「報道機関」であるという建前まではお捨てになってはいないのだから、ここまでやると他人事ながら心配です。あんまりイデオロギー爆発な記事ばかりでは、今に偏った思想の持ち主しか読めなくなりますよ。國民新聞(右翼ミニコミ紙)じゃないんだからさあ(笑)。
全閣僚、終戦記念日に靖国参拝せず
安倍内閣の全閣僚が、8月15日の終戦記念日には靖国神社を参拝しない考えであることがわかった。10日の閣議後会見などで、各閣僚がそれぞれ明らかにした。
安倍首相は7日、8月15日の参拝について、首相官邸で記者団に「参拝する、しないについては、申し上げない」と述べたが、周辺は「首相は大事なのは春と秋の例大祭と言っている。8月15日はさほど意味がない」などとしており、参拝しない方向だ。
全閣僚が終戦記念日に靖国参拝せず、首相も行わない方向
安倍内閣の全閣僚が8月15日の終戦記念日に靖国神社を参拝しないことが、10日の閣議後の記者会見などで明らかになった。
安倍首相は参拝について「するともしないとも言わない」として明言を避けているが、終戦記念日の参拝は行わない方向だ。
終戦記念日に閣僚が一人も靖国神社を参拝しなかった年は少なくとも過去20年間例がなく、極めて異例だ。
靖国参拝:8・15は全閣僚が見送り 政権弱体化を象徴?
安倍内閣の全閣僚が10日、そろって終戦記念日(15日)の靖国神社参拝を見送る考えを明らかにしたのは、参院選惨敗による政権弱体化で、国内外の摩擦を少しでも避ける必要に迫られている事情が大きい。
…(安倍首相は)元々は首相参拝を強力に主張してきた。参院選ではこうした「安倍カラー」は支持されず、首相周辺は「当面、首相が参拝する環境にはない」という。政権維持の瀬戸際にある首相に、各閣僚も「右へならえせざるを得ない」(政府関係者)のが実情のようだ。
今年の終戦記念日は「異常事態」全閣僚の靖国参拝見送り
終戦記念日に閣僚が大量参拝するようになった昭和30年ごろ以降、参拝者がゼロとなる年はおそらく初めてという異常事態だ。参拝を見送る理由は日程上の都合や政治信条などそれぞれだが、中国などへの配慮もうかがえることから「なんて意気地がないんだ」(島村宜伸元農水相)とあきれる声も出ている。
……靖国参拝問題をめぐり、これまで内政干渉まがいの介入を続けてきた中国ですら、首相、外相、官房長官以外の閣僚の参拝は問題視しない姿勢を示している。閣僚が終戦記念日にだれも参拝しないのは、かえって不自然ではないか。
……小泉氏の連続参拝で戦没者追悼のあり方に対する国民の関心が高まっただけに、首相や閣僚がだれも靖国に訪れない終戦記念日は、寂しいものになりそうだ。
首相以下、大量の閣僚が参拝するほうが、遥かに「異常事態」じゃん!(°д°)