投稿者: 司 宮二
CIA:「拷問」訴追せず 米大統領報道官「検察官が決定」
(毎日2014年12月11日)
http://mainichi.jp/shimen/news/20141211dde007030024000c.html
米中央情報局(CIA)が海外の拠点などで実施していたテロ容疑者の水責めなど過酷な尋問手法を米上院情報特別委員会の報告書が全面的に批判した問題でアーネスト米大統領報道官は10日の定例会見で「連邦検察官が徹底的に調査し不起訴を決めている」と述べ、関係者の刑事訴追に消極姿勢を示した。
CIAが2001年米同時多発テロ後にテロ防止対策として始めた「強化尋問手法」(EIT)を使った尋問は、「国家の支援する拷問」との批判が人権団体から出ている。潘基文(バンキムン)国連事務総長も「拷問の禁止は絶対だ」と述べ、関係者の訴追に期待を示している。
アーネスト報道官は会見で尋問の犯罪性に関する見解を何度も問われたが「司法省に聞いてほしい」と直接的回答を回避。また、野党共和党からの批判を押し切る形で民主党のファインシュタイン委員長が主導した上院情報特別委報告書の公表についても「米国の道徳的権威の再建に重要な一歩」だと主張した。
米国務省のサキ報道官も同日の会見で、CIAの尋問に対し国際的な調査や訴追を求める声が出ていることについて「米国の司法制度が扱うのに適した問題だ」と述べ、国内で対処すべき問題だとの認識を示した。