報道によれば、『大阪市の長居公園でホームレスのテントが強制撤去されたことに抗議するため、パリの市民団体メンバーやパリ在住の日本人ら約20人が12日、大阪市パリ事務所を訪れ、同事務所の一室を一時占拠。窓から「大阪の野宿者と連帯を」と記した横断幕を掲げるなどの示威行動を行った』(産経新聞)とのことです。
日本のホームレスの方々や、その支援をしてこられた方々は、フランスでの動きをまったく知らなかったので、長居公園での抗議行動に参加されていた方から「何気なくテレビを見ていたら(抗議行動のニュースが報道され)思わず泣きそうになりました」などの声がよせられています。
大阪事務所側が、訪問団との会談を拒否したために、一時「占拠」騒ぎになったようですが、大阪市役所では、「パリで抗議行動が起こるなんて意外だ。驚いている。あす今後の対応を協議する」と、完全にオタオタした様子です。
すでに排除前からフランスやブラジルなどで、大阪市への抗議行動がおこっていたのですから、本当に「意外」だったのなら、完全に大阪市の勉強不足ですね。
http://bund.jp/?p=331
「ホームレス」の人権問題や、彼らをいかに救済するかは、今や先進各国に共通した世界的な問題になりつつあります。ましてやフランスでは移民の子孫などを中心とする貧困層の不満が暴動にまで発展したことは、記憶に新しいところです。世界中の人々がこの問題に心を痛めているところにもってきての人権三等国まるだしの大阪市の対応ですから、批判が集まっても当然。「大阪の常識は世界の非常識」です。
大阪市は「公園管理」ぐらいの浅はかな認識しかなかったのでしょう。人権侵害として国連の場に持ち込まれる可能性まであるというのに、この程度の認識では、全く事態の管理能力がありません。
私たちは、人間として当たり前の常識、良心が、日本でも当たり前に通用するように、当たり前の行動を、今後も自信をもって進めていきましょう。
野宿者の現状に目をつぶり、耳をふさいでいる人も確かに多いですが、見ている人は見ているのです。