天神峰現闘本部裁判の判決公判があり、千葉地裁まで行ってきました。
現闘本部は前地主からの地上権に基づいて、反対同盟農民が1966年から所有している建物です。表面上は、底地権を取得した空港会社が建物の撤去を求めた裁判ですが、事実上は裁判所を収容委員会の代わりに使った強制執行手続きでした。
しかしこの裁判の極めて特異な点は、仲戸川裁判長が農民への偏見や蔑視を露骨に示し、原告であるはずの空港会社そっちのけで半ば当事者化してしまい、農民との論争を繰り広げたことです。農民は原告ではなく裁判長の司法権力と闘う形となりました。
この流れからも不当判決と同時に、仮執行宣言によりただちに強制執行が開始されるであろうと予想されており、空港会社も判決をまたずに撤去工事に着手。これに対して農民は実力防衛を宣言し、当日はマスコミ多数が取材に来る緊迫した情勢になりました。
判決自体は予想通りの内容でしたが、反対同盟・弁護団の徹底的な反論と運動の成果により、仮執行宣言を付すことは許さず、当面、強制執行はできなくなりました。当日の行動に参加した人々は、判決への怒りと共に、全体的に高揚した勝利の雰囲気につつまれました。