ここは「反『在特会』のサイト」でもないんで、その関係の話題はしばらくお休みします。被害者の救済に取り組んでおられる方には申し訳ない気持ちがありますが、そのうちに様子をみながら適時アップしていきますね。とりあえず、皆さまからのコメントなども読ませていただいて、現時点で思ったことをまとめておきます。
まず、思想云々ではなくて、それ以前に彼らのやっている「行為」が許せないと考えています。たとえ私が極右であって、「在特会」の主張を理解できたと仮定しても、本人ではなくその家族や子供を標的にするような行為は絶対に容認できないと思います。
「在特会」の皆さんは、今後、自分の思想や活動を理由にして、自分の自宅・家族・子供などが、反対の思想を持つ人からの脅迫や攻撃の対象にされても、あるいはただ通常の言論活動をしているだけで暴行を受けても、今後いっさい文句は言えない立場に自分で自分を追い込んだわけですが、はたしてそれでよいのでしょうか?
それとも自分たちだけがそういうことも許される特権階級だと考えているのでしょうか?あるいは「僕たちはこんなだけど、左翼はそんなことしないからきっと大丈夫だよね」と、左翼に甘えるだけ甘えきっているお子ちゃまなんでしょうか?右翼に「在特会」がいるのとまったく同じように、左翼にだって少数ながらおかしな人はいるんだから、それは文字通りちょっと甘い考えだと思いますよ。まあ自業自得の結果になっても、右翼も含めて「在特会」に同情する人なんて誰もいないでしょうが。
今後、もし私が「在特会」なり、たとえ部分的にも「在特会」を支持しているような人と、その思想や主張について議論するようなことがあるとすれば、まずこういう行為を中止・謝罪してから後のことです。それなしに何を主張したところで、そんなのすべてむなしい絵空事だし、ただの奇麗事にしかなりません。そういう口先だけの架空のお話につきあっても仕方がありません。
はっきりと申しておきますが、なんの力も持たない一般民間人や個人の「生活そのもの」や、通常の「言論活動そのもの」を物理的な攻撃対象とする行為は、その方法のいかんを問わずにすべてテロ行為です。テロは「言論」ではありません。闘うなら強者や権力者と体をはって闘ってみろ。かつての新左翼のようにね。そうしたら「弱いものイジメ」などと言わずに根性だけは認めて、ちゃんと批判も議論もしてあげますよ。
私は今でも「在特会」は、絶対安全圏からイジメを楽しむ卑怯でヘタレな「弱いものイジメ集団」で充分だと思います。「あ」さんみたいに「弱いもの」という表現が気になるなら「ヘタレなイジメっ子集団」とでも言えばいいと思います。今回の件(戸田さんへの襲撃)について他の右翼との比較で言っても、たとえば戸田さんが役員をつとめる関生労組の事務所にも、右翼が一人で押しかけてくるなんてことはいくらでもあるわけです。そういうのは確かに「恐いもの知らずのお子ちゃま」といってもいいかもしれない。また、中国大使館や法務省などへの行動で、警察ともめて逮捕者を出すなどという場合は、よしんばそれを批判するとしても「弱いものイジメ」というのは確かにそぐわない。
しかし今回は、もし正しく職責をまっとうするなら彼らを制圧するに充分な数の警察官がいるのです。そして戸田さんはたった一人。彼らの安全は完全に保障されている。だからこそゾンビ集団のように戸田さんにまとわりついて、執拗に暴行を加えようとしているわけじゃないですか。「恐いもの知らず」ではなくて単なる「卑怯者」ですよ。これまでの経験からも、警官の肩越しに相手を殴りつけても、それを目撃した警察が「在特会」を逮捕することは決してない。ところがこちらが「在特会」の暴力に防衛的に反撃しようとしたら、逆にこちらが逮捕さえされてしまう。暴力をふるった「在特会」は、警官の壁の向こうでそれを見てニタニタ笑っていればいい。今回の動画みたいにね。こういう弱いものイジメをする人特有の、醜いニタニタ笑いを見ていると、本当に人間が嫌になりますね。
なんでこんなことになるかと言えば、公安警察の右翼に対する活動が、いまだに前近代的な融和と宣撫が中心だからです。戸田さんの手記に「警察は約束を破った。話が違う」と謎の抗議をする「在特会」と、それをなだめる警察幹部の目撃談が書かれていますが、こういう関係を知っている者からしたら、少しも「謎」でも「不思議」でもなんでもありません。今は変わってきているのかもと思っていましたが、20年前と何も変わっていないのだとはっきりわかりましたよ。
まあ、メンツを潰されるまではという注釈はつきますがね。たとえば要人を襲撃して怪我をおわせるとか、右翼が警察のメンツを潰した場合は、左翼以上に激しく弾圧することはある(左翼用語でこれを「回収」と呼ぶ)けれども、それまでは適当にガス抜きさせて、あとはナアナアの関係であり、左翼への弾圧の口実を作ったりとか、そのプレッシャーとして利用したり、今回のように一般市民運動に恐怖感を与えるための、体制補完要員として温存されているのです。発展途上国(特に軍事独裁国家)ではよくある関係ですがね。先進国ではどうでしょうね。日本くらいかもしれませんね。
これは主に公安の発想であり、とりわけ右翼担当の公安というのは、すぐに「一緒に飯食いに行こう」とかなれなれしく言います。けれども、こういう関係は本当によくない。警察にとっても、また、「在特会」みたいなんではない普通に運動している右翼にとってもね。今回の例でも、本当なら2,3人逮捕(つか補導)して、その場で家族に連絡して迎えにこさせるくらいのお灸はすえるべきでしょう。それだけで絶対にこのヘタレどもはシュンとなって騒ぎは一発でおさまりますよ。警察の態度はこの弱虫どもを勢いづかせて騒ぎを煽る結果になっている。
暴力団担当の刑事が、暴力団そっくりの見た目や言葉使いをしているうちに、暴力団員と懇意になって、そこから手入れなどの操作情報をもらして「取り引き」や「駆け引き」をするとか、あまつさえ飲食や金銭などの供与を受けたりしたことがたまに発覚して問題になりますが、右翼担当の公安の態度は、それとまったく同じ構造であり発想なのです。警察がこういう馴れ合いみたいな関係になっては絶対にいけないと思う。私たち一般市民が安心して生活することができないし、公安でなくても警察全般を信用することができなくなる。マル暴担当の刑事さんは、ちゃんと暴力団とははっきり違う、警官にふさわしい見た目と言葉使いで、暴力団にもまた「在特会」にも毅然と対応してほしい。
賭けてもいいですが、「在特会」は自分が劣勢の場面では、逃げ回るばかりで絶対に襲ってきませんよ。イジメっ子の心理というのは例外なくそうなんです。みんなそういう卑怯なヘタレばかりで、根性なんて微塵もない。ただ勇ましいことを言って虚勢をはっているだけなのです。つまりヤクザといっしょ。もしそういう場面に遭遇したら、「命をかけて国を守る」と言っている彼らのやることは、「おまわりさ~ん、たすけて~、カゲキハにおそわれるぅ~(涙目)」と別に何もされていないのに、ションベン垂らして叫ぶだけですよ。そして後から「テロられたぁ」と、事実とはまったく逆のウソを垂れ流すだけでしょうね。これは絶対です。100パー間違いねえです。そのうち私が書いた通りになるから、まあ、見てなさいよ。
と、まとめちゃって申し訳ありませんが、みなさんのコメントなどを読みながら、そんなことを思いました。
ともに暮らす在日外国人は私たちの隣人であり、友人です。
私たちは、多文化共生の街、蕨市における排外主義を決して許しません。
NO MORE HATECRIME!! 生きることは罪じゃない!!
蕨市に排外主義は似合わないパレード(わらパレ2010)
【日時】4月11日(日)15:30集合 16:00出発 (4キロ)
【街宣】蕨市西口前 18:00~19:00
【集合場所】中央公園(JR蕨駅西口から左方面、柳橋公園を越えて右手)
【生中継】中継予定は未定です。
【主催】在特会を許さない市民の会 緊急有志
【共催】ANTIFA黒い彗星、西千葉元気っ子?楽部(にしちばアナーキスト)
南埼玉ちきゅうじん会議、ヘイトスピーチに反対する会有志
【その他】
・雨天決行
・パレードです。BGMとして音楽を流します。リクエスト募集中。
テーマは【愛】【平和と共存】【パレード】【反差別】などです。
例曲:『青空』ブルーハーツ
『ラブパレード』オレンジレンジ
『永遠にともに』コブクロなど
・行進時はシュプレヒコールではない【です・ます】調での演説を行います
(予定変更有)場所によってはシュプレヒ・コールもあります。
・一人につき5分程度の【です・ます】調での演説(囁き)、詩の朗読も可
(内容に関して事前にメールや行進直前に主催者に連絡をし、確認をとってください)
・風船,花束,プラカード,拡声器,楽器の持参,コスプレ大歓迎
・差異化を狙っているので服装はなるべく春らしい格好か、明るい格好、原色系 を推奨します。
・当日は撮影が入りますので、顔を写されたくない方はマスク等をご持参下さい
【問合せ】チェ・ダニエル(danielchoi@hotmail.co.jp)
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在特会が4月5日、国連人種差別撤廃委員会に反論文を提出したようです。以下にその全文があります。
http://www.zaitokukai.info/modules/wordpress/index.php?p=157(日本語)
http://www.zaitokukai.info/modules/wordpress/index.php?p=156(英訳)
内容は、嘘と隠蔽に満ち溢れていました。例えば、反論文では、朝鮮学校への抗議活動は、「朝鮮学校とその職員に対してなされたものであり、断じてその子供に向けられたものでない」そうです。もしそうであったら、「スパイの子供」や「キムチくさい」などという言葉が出てくるでしょうか?
さらに、「朝鮮学校の支援者から組織的に実際の暴力を受けているのは我々在特会の方です。事実、私達は言論活動を暴力で妨害され(2009年4月11日)、更には爆発物を投げ込まれて怪我人を出しております(2009年6月13日)。貴殿等が偏向した情報を基に勧告を出す度に、委員会の権威を利用した暴力が増長され、言論の自由が失われていきます。」と、笑わせてくれます。秋葉原での集団リンチについてどう説明するのでしょうか?こうして書くときりがないので具体例はこの辺にしておきますが、どうやら在特会は、草加耕助様の表現を借りれば、「2ちゃんねるで左翼叩きしている時の理屈が、国連で通用すると「本気で」思っている」ようです。
さらに、英訳がまた下手です。まるで受験生の英作文問題の答案のような英文で、英語としてたどたどしく、読んでいて日本語読みながら和英辞典を調べている姿を想像してしまいました(彼らは法律用語などを除いて英文は自力で書くと宣言していました)。例えば、「言及」という言葉の英訳で"mention"と書けばよいところを"expression"と記述していたり、「強く忠告いたします」をそのまま"I strongly advice you,(かなり押しつげがましい表現)"と記述していたりしています。このような大学入試(模擬試験)の答案のような英文を国際機関に提出されて、日本の人権状況と同時に日本人の英語力が問題になりそうな気がしたのは私だけではないはずです。
最後になりましたが、草加耕助様、上記のアドレスでもわかるように在特会のウェブサイトのURLが変更されています。リンク集のアドレスを変更しておいてはいかがでしょうか。
>今回の例でも、本当なら2,3人逮捕(つか補導)して、その場で家族に連絡して迎えにこさせるくらいのお灸はすえるべきでしょう。
ちょっと不思議に思ったのですが、今回の犯人の家族は何か関係あるのでしょうか?
背後関係がよく分かりません。
下記のページに転載されていたのが検索でヒットして、読んで疑問に思った次第です。
http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/251.html
こちらには「補導」の語がないので、引用者が省いたのか、ブログへのアップ後に変更になったのか分かりませんが、ちょっと気になります。
azamiさん>
たとえば万引き初犯の高校生とか、正式に「窃盗事件」として立件してしまうと酷でしょ?学校も辞めないといけなくなるし、そこまでするほどではないなという時、けれども何もなしでそのまま放免というわけにはいかない。そこで立件もしないし、学校にも通報しないかわりに、親に電話して迎えにこさせるということをやるわけです。親にひきわたして「よく注意して話し合ってくださいね」ということでお灸をすえて終わりです。これが成人になりますと、いまさら親というわけでもないので、奥さんとか旦那さんを呼んで引き渡すということもあります。要するに家族に身元を引き受けてもらって立件せずに放免ということです。
今回の「在特会」のやったことも、正式に「暴行事件」として立件してしまうのは可愛そうかなと。それだと会社や学校も首になったり、離婚に発展したり、それこそ関係ない家族に迷惑がかかる。そこまで求めるのはちょっと可愛そうだと思う。その日のうちによく注意してから身元引き受け人に引き渡せば、翌日に会社を休む必要もないですしね。彼らは自分は絶対に安全だと思い込んで、悪乗りして騒ぎを起こしているのだから、警察としては、ちょっとお灸をすえてあげる、出来心の万引き高校生と同じ扱いをしてあげる程度が適切な対応かなと思います。騒ぎを鎮めるためにも、暴行を働いている本人のためにもね。
でないと、出来心の万引きが、そのうち本物の泥棒になるようなことになりかねないですよ。彼らは自分が国士様だと思い込んで酔っているんだから、取り返しがつかなくなる前に、早めに目をさましてあげないと。すでに被害者に告訴される事例もぼつぼつ出てきているのに。警察がその場で逮捕(補導)しなかったのは、本人のためにも本当によくない。まあ、一番悪いのは、扇動している桜井さんみたいな偉いさん連中です。桜井さんは「小沢一郎をテロる計画を進めている」とマスコミに豪語しているそうですが、やる時には自分一人だけでやってほしいです。それでこそ本当の「国士」だろうと思いますがね。
「補導」という文字を書き加えたのは、この文章が数箇所で引用されてて広まっているのを見て驚き、読み返してみてより誤解を与えない(立件を求めているのではない)ための最低限の加筆として行ったものです。逮捕→立件というのは、それだけで本人の人生が一変してしまうほどの重大事です。左翼担当の公安は、まるで駐禁の切符をきるくらいのお手軽さで逮捕→立件を乱発し、平気で10日とか20日とか拘留しますが、これはよっぽど考えないといけない重大事だと思います。「右翼担当の公安も同じことをしろ」と言っているわけではないのです。警察官らしく、適正に職務を遂行してくれればそれでいい。
なるほど。法律では対応しきれない微罪時の扱いですね。
>学校も辞めないといけなくなるし、
というのは、欠席じゃなくて退学ということなのでしょうか?
立件された場合、そんなに長期に拘束されてしまうわけなのでしょうか?
あまりこういう刑事手続きに詳しくないのですが、在宅起訴、ということにはならないのでしょうか?
>正式に「暴行事件」として立件してしまうのは可愛そうかなと。それだと会社や学校も首になったり、離婚に発展したり、それこそ関係ない家族に迷惑がかかる。
こちらも、立件というのは留置場や拘置所に収容するという前提なのでしょうか?
よく分からないのですが、身元引受人に渡せば当日釈放になるようなレベルの事件でも、
立件となれば長期の身柄拘束が必要になってしまうということなのでしょうか?
とすれば、天涯孤独で身元引受人がいない人の場合、初犯でもかなり重い処分をされてしまうわけですよね。
その場合は弁護士が身元引受人になったりするのでしょうか?
補導の件は了解しました。
てっきり引用時に書き換えられたのかなと思ったもので。
この場合の立件というのは正式な法律用語でなはく、日常会話だとご理解ください。この場合は正式な手続きをして、交番から留置所に送るという意味で使っています。それが48時間を過ぎれば検察留置になり、72時間を過ぎれば裁判所留置になります。普通は家族や本人が警察に逮捕拘留されたというのは驚天動地のことであり、交番でお灸をすえられて終わりというのとでは、天と地ほどの差があるのではないでしょうか。
もし「暴行で逮捕されて10日なり20日なり拘束された」となりますと、その間は会社も欠勤になるわけですし、示談ですんで起訴猶予となったとしても、ただではすみません。学校なら停学や退学、会社でもなんらかの懲戒処分はさけられないところです。処分歴が残りますので、将来にも響きます。懲戒免職や退学になるかどうかは個々の会社や学校の判断ですが、公務員だったらそれだけで新聞に名前が載りかねません。起訴されたら確実にそうなります。
左翼活動家の場合は、世間的な「将来」に重きを置いていない人が多く、そのあたりはまあ、覚悟の上というか、自分の人生を賭けることで活動内容に責任を取りきるという生き方や人生観を持っているわけですが、彼らはどうでしょうね。それだけの覚悟があって、家族との関係もそれを前提に考えているというなら、こっちも告訴などそれ相応な対応をするだけですけどね。彼らの呼びかけ文には襲撃・衝突を前提に「血湧き肉躍る」なんて遊び半分な表現があるようですが、そんな程度の軽い覚悟で、逮捕されてから事の重大性に震え上がるくらいなら、最初からこういう襲撃なんてやめておけと思います。
天涯孤独の人の場合ですが、実際にはそういう人は非常にまれです。まず未成年なら法的な保護義務者が絶対にいます。成人でも法的には六親等内の人は親族として扶養などの義務も発生するようですが、よく考えてみますと、日本人の感覚で六親等といえば「遠縁」というか、ほとんど他人に近いです。都会の人間なら「一度も会ったことがない、名前も知らない」という人がほとんどだと思います。自称「天涯孤独」の人でもそういう親族はさがせば一人はいるものですが、実際には職場の上司とか友人とかが引受人になる場合が多いですね。
微罪で本当に身元引受人が見つからない場合は、被害者の意向を確認するみたいです。私が飲食店をしていた時、数百円を無銭飲食したおじさんがいたのですが、警察より「正式に被害届をだしますか?」という連絡がありました。そういう言い方をするってことは「もういいですよね?」って意味です。そこで私が「もういいです」と言えば「被害届もでていないので釈放」ということになるみたいです。警察が本気で立件したいなら「被害届をだしてください」という言い方になるでしょう。ただしどこの警察でもそういう対応をしているかどうかは知りません。
特定の被害者がいない、たとえば道で大声出して騒いでいたとかの場合は、警察官の判断でしょうね。いずれにしても本人が謝罪・反省して「もういたしません」と言っていることが前提になるだろうと思います。また、初犯かどうかということが非常に大きい。窃盗の前科があって身元引受人もいない人が仕事もみつからず、あまりの空腹に耐えかねて500円のコンビニ弁当を一つ万引きしただけで、立件されて刑務所にまで入れられたという例をテレビで見たことがあります。なんかジャンバルジャンを思い出しました。
あと、在宅起訴というのは私もよく知らないのですが、微罪かどうかというよりも、手続き法違反などの形式犯で、証拠隠滅や逃亡のおそれがない場合などに限られる特例なのではないでしょうか。刑事犯の場合は、起訴後の保釈が認められるかどうかという問題になると思います。少年事件の実務でどういう扱いがされているかについて私は無知なのですが、おそらく大差はないと思います。なお、裁判所は「証拠隠滅や逃亡のおそれがない」という法律上の保釈要件以外に、「公判で罪状をすべて認めて争っていない」という要件を事実上勝手に足しており、こういう裁判所の態度は「人質司法」などと呼ばれて批判されているくらいです。
また、弁護士が身元引受人になるという例は、ないことはないでしょうが、あまり聞きません。身元引受人というのは保証人みたいなものですから、初対面の人間の保証人になんてなれないですよ。かえって無責任ですしね。
なるほど、よく分かりました。
在宅起訴という言葉をたまに聞くのですが、医師の安楽死事件とか、かなり限定された状況でしか適用されないのですね。
それにしても、身元引受人がいるかいないかでここまで変わるとは、意外でした。
六親等というのは確かに広いですね。
そういえば私も五親等までしか面識がありません。
ただ、中には家族などに事件が知られるのを嫌って、あえて身元引受人を頼まず、立件の方を望むという人もいそうですね。
>学校なら停学や退学、会社でもなんらかの懲戒処分はさけられないところです。
これは高校や大学のことでしょうか?
20日程度の欠席では進級には響かないことが多いと思うので、懲罰としての停学や退学を指しているということですよね。
私も、学校外で起きた事件(や妊娠)を理由とした学校の懲戒処分の話は聞いたことがありますが、実際にそういうことをする例は結構あるのでしょうか?
だとしても、これは人権侵害なのではないでしょうか?
会社の場合、無断欠勤の一種とみれば、ある程度の処罰は仕方ないのでしょうが……
例えば左翼活動家の場合、逮捕・立件されたために学校から懲戒処分を受けたりする例もあったのでしょうか?
それに対し、新左翼の人とかは、どんなスタンスだったのでしょう?
ひいー。夜までレスはないと思っていたらさっそくに……ありがとうございます(笑
> 身元引受人がいるかいないかでここまで変わるとは、意外でした。
うーん、というか、初犯かどうかというのが大きいんじゃないですかね。起訴されて裁判になってもそうですし。何度同じ事をしても、身元引受人を呼んで謝れば終わりなんてほど、世の中は甘くないですよ。
> 中には家族などに事件が知られるのを嫌って、あえて身元引受人を頼まず、立件の方を望むという人もいそうですね
何とも言いようがありませんが、普通は逮捕立件されたら家族にはばれると思いますよ。完全黙秘で身元不明なら別ですけどね。そしたら今度は行方不明ということになりますね。左翼活動家は完全黙秘が前提なので、警察に面が割れていない人には、そういう例がたまにありますが。
> だとしても、これは人権侵害なのではないでしょうか?
それはケースバイケースでしょうね。妊娠とかなら争う余地はありそうですが、一方的な暴力事件をおこして、相手に怪我を負わせたとなりますとどうでしょうか。停学・謹慎くらいは仕方ない気もしますが。
> それに対し、新左翼の人とかは、どんなスタンスだったのでしょう?
もちろん基本的に不当逮捕=不当処分ということになります。ですが実際の対処はいろいろで、むしろ現実的な判断をしていたと思います。
まず、72時間以内に釈放される可能性を前提として、救援の人間が欠勤届を提出し、無断欠勤という懲戒の口実をなくします。しかし現実的には長期拘留や起訴までいったら、よほど特殊な職場とか、運動の必要性がある場合を除いて、懲戒処分前に自主退職など、できるだけ有利な条件で退職を考えることもさけられないと思います。
ですが、組合や職場での活動で処分された場合は、徹底的に争う、むしろその救援活動を通じてさらに運動を広めていくくらいだと思います。逮捕などもされていないのに、政治活動をしているだけで処分されるという思想統制の場合は人権侵害そのものですから、これに準じます。
これに対して、大学の場合は近年まで、学生の政治活動にともなう逮捕で処分されるということはありませんでした。全共闘運動の頃も、それを理由に処分とは聞いたことがありません。つーか、参加者の数が多すぎて処分できないということもあったでしょうけど。私も学生時代に一度逮捕されましたけど、何の処分もありませんでした。ただし、サークル活動報告などでの「不当逮捕糾弾集会」の告知は拒否されましたが。
ところが今、法政大学では、学内の政治活動や、大学側の一方的な通告や規制に従わなかった学生が、そのことを理由にして、あきらかに公安警察と連動・連携しながら処分されています。マスコミでは「中核派などの学生」と表現されていますが、その「など」の中には一般学生も含まれているのです。彼らは特に機動隊とぶつかるような「過激」なことをしたわけでもないし、ごく普通の学内運動そのものが思想弾圧されているとしか見えません。これは明らかに不当であるし、徹底的に弾劾されるべきだと思います。
>何とも言いようがありませんが、普通は逮捕立件されたら家族にはばれると思いますよ。
あ、そうですね。同居の家族ではなく別居の親兄弟とかのつもりで書きました。
>一方的な暴力事件をおこして、相手に怪我を負わせたとなりますとどうでしょうか。停学・謹慎くらいは仕方ない気もしますが。
ただ、基本的に学校はこの場合被害者ではないですので、個人的には処罰する権限があるという考え方は合点がいかないのです。
公立であっても私立であっても、学校は司法機関とは認められていませんので、学校外で起きた事件に対する懲戒処分は、私刑の一種のような気がします。
ちょっと検索してみると特別権力関係論とか色々と法学上のややこしい話が出てくるようですので、学界でも諸説があるのだと思いますが。
そういえば最近、飲酒運転で懲戒免職とした役所が、裁判で負けたという話がありました。
これも職場外の事件に対して職場が司法権をもつ例ですね。
この種の場合、拘留期間と関係なしに処分していますから・・・
法政といえば、昔は左派というイメージが強かったそうですが、この間の附属高校の暴力教師の事件といい、最近は方針が大きく変わっている印象がありますね。
最近、國學院大學が新左翼の牙城となっていると知って、イメージとのギャップに驚いたことがあります。
民主党政権になったとはいえ、しばらくは学生運動受難の時代が続きそうですね。
なんだかチャットみたいになってきましたけど(笑
そういえば70年代半ばに「昭和女子大事件」というのがありました。右翼的な学風の同校が、学生が学外で政府の法案に反対する署名運動をしていたことを理由に停学処分し、さらに処分に反対したら退学にしたという。ちょうどこの頃は最高裁が政権べったりというか、自民党べったりな判決を連発していた時代です。今はその頃よりちょっとマシになっていると思いますが。
> 特別権力関係論とか色々と法学上のややこしい話が出てくるようですので、学界でも諸説があるのだと思いますが。
いや、懐かしいですねー。そういえば習ったなあ。
「特別権力関係論」は戦前の理論でして、学会ではすでに時代遅れとする人が大半なのに、最高裁だけはいまだにこの理論を採用しているみたいに教わりました。刑務所と受刑者の関係などをその典型としますが、特別権力関係論の本質は、その関係の内部における「罪刑法定主義の排除」を本質とするのです。
私が学生だった時代は、ちょうど高校生の頭髪規制(男子は全員丸刈り坊主頭とか)が吹き荒れた時代で、そういう校則の有効性が、自己決定権の問題とからめて議論されていました。「憲法(人権)は校門の前で立ち止まる」とか言われていましたっけ。
まあ、各種の法律論はこのあたりが私の限界。ぼろを出す前に、あとは詳しい方に譲るとします(笑
> 國學院大學が新左翼の牙城となっていると知って、イメージとのギャップに驚いたことがあります。
あそこはカクマル派の拠点じゃなかったっけ?まあ、カクマルは他派からは新左翼(というか左翼そのものの)仲間とは認識されていませんから、「新左翼の牙城」という表現は私からすれば微妙なんですが。
確かに革マル派はかなり異質な集団という感じを受けますね。
ただ4~5千人と勢力が大きいので(3大勢力の残り二つ、中核派と革労協の人数は探しても分かりませんでした)、結構存在感があります。
あ、あとこのサイトのリンク集では革マル派も新左翼に入ってますし……