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転載】コンピュータ(ネット)監視法の成立を許すな

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 ご存じですか?菅政権がこの震災のドサクサの渦中に「コンピュータ監視法案」を衆議院で通過させ、今まさに参議院で採決強行一制定を狙っています。実は、3度廃案になった「共謀罪」法案の半分を復活したもの。表現・言論の自由やプライバシーを大きく侵害し、ネット検閲社会を招きます。

 江田法相は答弁で、「フリーソフトに重大なバグがある場合に、バグがあるとの指摘を受けながら公開を続けたらウイルス作成罪が成立」つまりプログラムの「欠陥」すら犯罪として検挙する、と強弁しています。成立を許せば、「共謀罪」復活や盗聴拡大、ネットのリアルタイム監視・通信規制も進められます。世論が騒ぎ出す前にスピード成立させようという狙いは許せません。

 震災直後には、政府一総務省が「ネットデマ削除」通達でネット介入を開始しています。しかし、最も大きな「デマ」を言い続けてきた張本人が何を言うのか!なにしろ、人類史上空前の原発大事故で、国・御用学者・マスコミ・裁判所など国家総ぐるみで「原発は絶対安全」「クリーンでエコ」だと言ってきたことが「ずっとウソだった」ことがバレてしまったのですから。むしろ「ネットデマ」と称して、体制に都合の悪い声を潰したいのでは? 実際、「ガイガーカウンターの値が急上昇」などといった書き込みも削除対象にされ、警察の削除要請を受げた事業者が「まるで検閲だ」と怒っています。

 エジプトなどでは、若者が先頭になって独裁政権を倒しました。このとき強力な武器になったのがインターネットです。私たちが隣の仲間と団結し、ネットで呼びかけ、行動すれば、「デマ」も政府も吹っ飛ばし、世界を変えるほどの力になる。政府は、これを一番恐れているのかも。

 かつて「共謀罪」を3度の廃案に追い込んできたのは反対運動と世論の力です。共に声をあげ、コンピュ-タ監視法の制定を、「共謀罪」の復活をやめさせましょう。

★監視警察がパソコンデータを恣意的に犯罪扱い(プログラム作成罪)

 いわゆる「ウイルス作成罪」は、まだ使われてもいない、ウイルスかどうかもわからないプログラム作成を独立して処罰する。「ウイルス」「正当な理由」かどうかは警察が判断する。その監視は恣意的なものになる。

★令状なしで、通信履歴の確保を実質的に強制(通信履歴の保全要請)

 裁判所の令状もなしに、本人にも知らせず、警察が事業者等に通信履歴を60日間保全させる。データ・サーバ本体押収を背景に間接的強制を行うもので、通信情報の任意提出をも加速させる。ネット検閲社会に直結する。

★一枚の令状で端末もサーバ情報も押収し放題(IT捜索差押手続)

 例えば、パソコンでつくったビラを「名誉棄損容疑」とする捜索令状1本で、接続するコンピュータ全ての情報を覗き、差押さえられる。コンピュータ関連の犯罪すべてが対象とされ、憲法35条(令状主義)は崩壊する。

★盗聴拡大や共謀罪新設に道を開く

 コンピュータ監視法を作り、元になっているサイバー犯罪条約を批准すれば、FBIからのインターネット関連犯罪の保全要請を断れない。そしてサイバー犯罪条約は、盗聴法の全面改悪を要求する。
 共謀罪新設とコンピュータ監視法は一体だ。実行行為もなく、被害がないのに処罰する予防刑法の登場。共謀罪の運用には、盗聴やスパイ潜入などの「新たな捜査手法」導人が不可欠。コンピュータ監視法の次に来るのはそんな共謀罪社会だ!

※コンピュータ監視法案には、「強制執行妨害罪」改悪案も一括されています。震災解雇が吹き荒れる中、労働運動への弾圧を重罰化するもので、京品ホテル争議のような自主管理闘争はもちろん、会社に組合旗を立てたりビラをまいたりすることまで弾圧対象とされかねません。これも共謀罪と一体。

<ウイルス作成罪で「犯罪者」にでっち上げられる>

 岡崎図書館の新着図書一覧ページのデータを取得するため、自分が作成したプログラムを使っていたAさんが、2010年5月25日、突然、愛知県警に偽計業務妨害の疑いで逮捕された。

 Aさんがプログラムを作成して図書館のサーバーに連続アクセスを試みたことで不具合を生じたが、それは図書館の蔵書検索システムの技術水準が低く、対応できなかったことによって発生したトラブル。それを警察が図書館に被害届を出させ、Aさんを逮捕した冤罪事件だ(20日間の勾留・取り調べの後、釈放)。

 事件は、図書館のサーバに不具合⇒アクセスする人間を逆探査⇒警察がAさん宅を捜索⇒パソコンを差し押さえ・怪しいプログラム発見⇒コンピュータに疎い警察の取り調べ⇒偽計業務妨害罪で逮捕、としてデッチアゲられた。

 コンピュータ監視法が出来れば、偽計業務妨害罪の代わりにウイルス作成罪適用となり、プログラムを作成していたというだけで、図書館業務にトラブルが起きていなくても逮捕できるようになる。警察が怪しいと思えば、簡単に被疑者にされるのだ。この事件は、ウイルス作成罪の危なさと恐ろしさをよく示している。

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憲法21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
 2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

憲法35条 何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は…正当な理由に基づいて発せられ、且つ捜索する場所及び押収するものを明示する令状がなければ、侵されない。

戦争と治安管理に反対するシンポジウム5

原発震災・挙国一致の下で進む戦争と治安管理を撃て

─共謀罪法案の全面復活を許さない!─

◆日時:6月26日(日)12時~17時(11時半開場)

◆場所:日本橋公会堂(中央区日本橋蛎殻町1丁目31番1号)
 半蔵門線・水天宮前駅徒歩2分、日比谷線・人形町駅徒歩5分、東西線・茅場町駅徒歩7分

◆会場費:前売り券500円・当日700円

◆第1部 挙国一致と戦争・治安エスカレート
・ 提起 丸山重威さん(日本ジャーナリスト会議)
・ 特別報告 鈴木卓馬さん(浜岡原発を考える静岡ネットワーク事務局長)
・ 各領域からの発言

◆第2部 共謀罪法案全面復活との対決へ
・提起 足立昌勝さん、山下幸夫さん 他

最後まで読んでくれてありがとう!

参考リンク

「コンピュータ監視法案」成立に反対する電子署名
共謀罪新設反対国際共同署名

共謀罪について(ブログ旗旗)
共謀罪ってなんだ?
共謀罪ブログ