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反貧困

賛同要請】江東区による竪川河川敷公園での野宿者強制排除に反対する抗議声明

【拡散歓迎】
「江東区による竪川河川敷公園での野宿者強制排除に反対する抗議声明」に賛同をお願いします! 
 (「山谷ブログ」2012/02/06より

 以下の声明に賛同署名を募っています。
 以下の項目を
 Email: san-ya(アットマーク)sanpal.co.jp
 郵送: 東京都台東区日本堤1-25-11山谷労働者福祉会館気付
 FAX: 03-3876-7073
 まで送って下さい。第一次集約は2月15日(水)です。
 ご協力よろしくお願いいたします。

——————-
◆私たちは「江東区による竪川河川敷公園での野宿者強制排除に反対する抗議声明」に賛同します。

1.(個人賛同の場合)
    名前:
    所属・肩書き(あれば):
    名前の公開:可・否

  (団体賛同の場合)
    団体名:
    公開:可・否

2.賛同メッセージ
    公開:可・否

———- 以下、声明です ————-

江東区による竪川河川敷公園での野宿者強制排除に反対する抗議声明

 江東区の竪川河川敷公園で、暴力により野宿者を追い出そうとする動きが進行しています。昨年末から江東区は公園内の15軒の小屋に対し行政代執行の手続きをはじめ、現在(2月6日)、対象地に一軒だけ残った高齢の仲間の小屋に対し、代執行の令書を出しています。行政代執行に強いられる形で公園の他の地域に移動した仲間の小屋、約15軒、に対し、区は100人のガードマン、作業員を動員し、周囲を取り囲むフェンス設置を暴力をもって強行しました。これにともない、事前に何の説明もないまま、公園の1/3が封鎖されるという事態にまでなっています。公園にフェンスで閉じ込められ、野宿の仲間は仕事にいくこともままならない状態が続いています。

 公園や河川敷などの公共空間の野宿の小屋は、失業や貧困などの社会の矛盾が凝縮して現れたものです。野宿の小屋は、それらの矛盾に対し貧者が作り出した抵抗であり、具体的な解決策でもあります。野宿を生み出す社会の問題に目を向けず、ただ小屋を排除することで公園を”正常化”しようとするのなら、それは何の解決も生まないどころか、おびただしい数の貧者から屋根を奪い、死に追いやることになるでしょう。私たちは、江東区の野宿者排除に反対し、以下のことを求めます。

1.公園の封鎖を今すぐ解いてください

 1月27日以来、竪川河川敷公園の3分の1(約1kmにわたる範囲)が封鎖され、通行できない状態になっています。この封鎖により、野宿の仲間たちはフェンスで閉じ込められた中、仕事にいくこともままならず、出入りを制限されての暮らしを強いられています。竪川河川敷公園は、2.5kmにわたって伸びる公園であり、周囲に住む人々にとっての生活道路としての機能も果たしてきました。公園の封鎖により、多くの人々が不便を被っています。

 しかも、この封鎖には何の法的根拠もありません。にもかかわらず、責任部署である水辺と緑の課の荒木課長は「私の一存で封鎖を決めた」と開きなおっている始末です。区が公園を封鎖したのは、自らのなりふり構わぬ野宿者の強制排除を覆い隠し、また、追い出しに対して反対の声をあげている野宿者の存在を世間に知られないようにするためです。しかし、もはや手遅れ。問題の所在は誰の目にも明らかとなっています。区は、直ちに公園の封鎖を解かなくてはなりません。

2.ガードマン、職員の暴力について区は謝罪を

 1月27日、竪川河川敷公園の1/3が封鎖され、フェンス設置が強行される際、区の職員とガードマンによってすさまじい暴力がふるわれました。区による一方的な封鎖に対し、説明を求め抗議する野宿者や支援者を、暴力的に排除。殴る蹴る引きずるなどの暴力行為が吹き荒れました。

 特に、トスネットという会社のガードマンの暴力は突出しており、制服のワッペンを剥がして暴行に及ぶなど、警備業法に明らかに違反した行為すら目撃されています。区の水辺と緑の課は、ガードマンに暴力的な業務を命ずるだけでなく、自らも暴力行為を率先して行うなど悪質な行為を繰り返しました。

 そもそもガードマンの多くは雇用条件も賃金もそれほど良くなく、その多くは非正規雇用の労働者です。この貧しい者(ガードマン)を使って、より貧しい者である野宿者を暴力で排除させようとする区の姿勢は、絶対に間違っています。区は自らの暴力行為と、ガードマンに暴力行為を指示したことについて、謝罪すべきです。

3.野宿の小屋に対する行政代執行を止めてください

 2月6日現在、代執行の対象地に一軒だけ残った小屋に対し、行政代執行の令書が出されています。代執行の期日は2/6~2/10。その小屋に暮らすAさんは、60代半ばで体の調子があまりよくありません。移動する意志はあり、自分のペースで引越しの準備をしていますが、期日までに終わるかどうか不透明です。このような状態のAさんに対し、代執行による強制排除を行うことに何の意味もありません。

 また、代執行に強いられる形で一月の終わりに代執行対象地から移動した仲間たちの小屋に対しても、新たに警告書が貼られています。これらの小屋にも、再び行政代執行を行おうというのでしょうか?しかし、このようなやり方を繰り返して何になるというのでしょう?代執行の手続きを今すぐに止め、これからも行わないよう求めます。

4.野宿者についてのデマを流すのを止めてください

 江東区は、竪川河川敷公園の封鎖について、ホームページ上で「住民の安全をまもるため」と主張しています。しかし、これまで何年にもわたり、竪川河川敷公園に野宿の小屋はあり、地域で暮らす人々との間に一定の関係ができていました(挨拶を交わしたり、衣類や食べ物の差し入れなど)。暴力的な封鎖をして、それをテントのせいにするのは、野宿者と地域で暮らす人々との関係を悪化させるためとしか思えません。

 また、江東区では少年らによる野宿者襲撃が数多く起きています。2011年12月11日には、区内の公園で野宿する仲間が襲われ、肋骨3本を折る大怪我を負っています。野宿者を暴力で追い出し、なおかつ「野宿者は危険」というデマを、区自らが流すことは、少年らによる野宿者襲撃を煽ることになります。このようなデマを流すことを直ちに止めるよう求めます。

5.区は「だまし討ち」による強制排除の責任をとり、真摯な話し合いを

 今回の一連の強制排除が起こる前、江東区水辺と緑の課は「話し合いを行う」「強制的なことはしない」と繰り返してきました。その言葉を信じ、工事の支障にならないところに移動した仲間に対し、区は行政代執行による強制排除の手続きを進めました。

 これではだまし討ちです。区は、このような道理に反する自らの行いについて謝罪し、責任をとるべきです。また、このような嘘をつき強制排除を行うことを2度と繰り返すことがないようにしつつ、真摯な話し合いを求めます。

6.貧者を追い出して進む街の再開発に異議あり

 竪川河川敷公園の排除は、近隣地域の再開発が進行する中で起こっています。墨田区に建設中のスカイツリーのオープンを5月に控え、近隣の区で再開発に伴う環境浄化と野宿者排除の動きが目立って増えています。

 墨田区では「スカイツリーオープンまでには小屋は出ていかせるからな」とガードマンが言って廻り、追い出しが強まっています。竪川河川敷公園の全面改修工事も、スカイツリー目当ての観光客を誘致するためという側面があります。改修工事により作られた、竪川河川敷公園のカヌーカヤック練習場は、有料の施設であり、私企業にその運営が委託されています。

 こうして、公共空間が企業に売り渡され切り縮められる中、貧しい人々が追い出されていきます。これは、街全体を富める者のために作り替えることにほかなりません。私たちは貧者を追い出してこじゃれた施設を作る再開発に反対します。

竪川河川敷公園野宿者有志
山谷争議団・反失実
山谷労働者福祉会館活動委員会

【連絡先】東京都台東区日本堤1-25-11 山谷労働者福祉会館気付
電話 03-3876-7073(FAX兼)
メール san-ya@sanpal.co.jp
ブログ http://www.jca.apc.org/nojukusha/san-ya/