湯川順夫(翻訳家)
2018 年11月17 日(土)
マクロン政府の燃料税の値上げに反対して全国でいっせいに 円形ロータリ、高速道路の料金徴収所を封鎖 フランスの交通の麻痺
どうして集まったのか?
インターネットで抗議署名が集められ、SNSなどで道路封鎖が呼びかけられた
意味 :従来の労働組合や政党のルートを経由しない運動。これまでデモや政治活 動に参加したことのない地方都市の「普通の貧しい人々」の運動
指導者も代表も誰もいない。運動を「代表する」と称して、政府との「交渉』を 試みて運動を利用しようとした人々の多くは、運動から拒否された。
担い手:
・地方都市に住む中高年の人々
元労働者で年金生活を送る人々、非正規の不安定な仕事をする人々-組合がそれほど組織されていないところが多い→女性が多い(仕事をしているが非正規が多い)
トラックなどの運転手、零細輸送業者、自営職人、自営商人
・大都市郊外の最底辺・最貧困層の移民系の人々ほどではないが、地方で貧しくつつましい生活を送る普通の人々 大都市の中心部は、家賃が高く富裕層しか住めない。
・これまであまり、既存の労働組合運動や左翼政党との関わりがなかつた 「 普通の貧しい人々」。
・非正規雇用で職場に労働組合がないか、あっても弱い。女性の参加が多い
年金生活者はかつて働いている時は労働組合運動と関わりがあったが、今は直接の結びつきがない年金生活
円形ロータリーや高速道路の料金集積所を毎週土曜日封鎖、それを一晩中交代で当直し封鎮を解除されないように見張りをする。
そこに人々が集まり、今まで顔見知りでもなかった地域の人々がはじめて政治などの問題を討論→人々の意識が運動の中で発展していく。
これまで孤立してつながりのなかった人々がはじめて顔を合わせ、話をし、意見を交換。人々のつながりができ、討論を通じてその意識も変化・発展していく。世論調査では、国民の70%がこの運動を支持
どうして黄色いベストか?
フランスでは、交通事故などの緊急事態に備えて、黄色の蛍光塗料のベス トを搭載している。
なぜこれらの人々が怒ったのか
マクロン政府のもとで続く国鉄をはじめとする民営化政策
燃料税がこうした人々の生活を直擊
ローカル赤字線の廃止、公共交通(バス、地下鉄など)の縮小、郵便局や公立病院や学校の閉鎖
→車以外に移動手段がない。しかも近場の施設が閉鎖されて 、必要な用をたすのに車で長距離の移動をする以外にない。そして地方には雇用がないので、長い距離をかけて大都市まで車で通勤しなければならない。
大都市集中で取り残された地方の現実は日本と基本的に同じ。こうした人々が 立ち上がった。
68年5月に獲得された既得権を全面的に取り崩すのが、フランス資本主義の最大の課題 サルコジの右翼政権や社会党連立政権という歴代の政権は、左右を問わずこの課題に取り組んで来た—フランスにおける新自由主義の攻擊
しかし、歴代政権は、労働者人民の抵抗によってあとひとつ既得権を全面解体に成功して来なかった。社会運動や左翼の行き詰まりと同時に、既存の右翼の陣営も「行き詰まり」に。
そこに、マクロンの登場。既存の政権、とりわけ既存の伝統的右翼陣営=旧勢力に代わって、この行き詰まりを根本的に打開する「まったく新しい勢力」として売り出す。
・マクロンのポピュリズム的性格
-旧右翼陣営に代わる新しい勢力を形成。「右翼でも左翼でもない」ということを売り物にして票を獲得。ボナパルテイスト的、ポピュリズム的性格。
社会保障、公共サービスの解体が歴代政府によって続けられてきたが、マクロン政権はそれを受け継ぎ、より全面的にそれを推進しようとしてきた。特に、マクロン政権の特徴は、大企業、富裕届に対する優遇策の推進。富裕層への一連の露骨な減税・免税措置の推進。
これによってマクロン政権の、富裕層とEUエリート層の利害を代表するという本質が大衆的に明らかになり、当初の「人気」は急降下してしまった。
・デモの暴力的破壊行動はやはり問題なのではと言われているが、実態はその反対で、マクロン政権の警察によるデモ弾圧がすさまじくて、デモ隊を襲っているのが真相
ベナラ事件-マクロンのボデイガードが昨年のメーデーデモで参加者に暴行
弾圧の実態(3月下旬段階)
・逮捕者9000人、有罪判決2000人以上、1000人が裁判待ち
・負傷者2200人以上、そのうちの200人以上が頭部にゴム弾・催涙ガス弾の水平撃ち、20人以上の失明者、手足を失う者も
・それだけでなく新たな「破壊活動防止法」を制定—デモの自由の制限
これらの弾圧は、マクロン政権が基本的に民衆の要求に譲歩する気がないことを示している。それどころか、デモ参加者を「社会の屑」呼ばわり。
このマクロンの対決路線は、極右派の当初の目論見を不可能にした。運動に介入し、 運動と政府との仲介をして妥協を引き出して、選挙での票を稼ぐというマヌーバー。 この極右派のマヌーバーは、政府からも運動の側からも拒否され、破綻。
マクロンの運動に対する回答に人々は納得せず
欺瞞的、弾圧続行/大討論会/富裕層への税制上の優遇措置は変えず
国民「大討論会」を提唱 その実態
・フランスは「市民革命』が成し遂げられた国であり、民主主義国だと思われているのに、 なぜこんなすごい弾圧なのか?
それは、フランス資本主義とその国家の歴史的な性格が関係している。フランスは、産業革命を最初に実現して世界の工場となったイギリスに対して、資本主義的近代化で遅れをとる。帝国主義の時代になって、それに追いつこうとしたら、今度はドイツとアメリカに追い抜かれてしまう。
こうして、世界最先端の誇るべき産業をもたないが、絶対王政の時代から世界に進出して海外の植民地だけは多くもっていたので、そこからの搾取でそれなりに金融的には豊かであった。そのためにフランス資本主義は寄生的性格をもつようになる。
ロシアのロマノフ王朝に近代化のための巨額の貸付をしたが、 1917年の十月革命によってその債権の回収が不可能になった。こうしてフランス資本主義はこのようにそもそも脆弱性を抱えていたし、その国家も1871年の普仏戦争以来、第 一次大戦、第二次大戦、インドシナ戦争、アルジェリア戦争と、戦いに勝ったことはない。
「弱い犬ほどよく吠える」と言うが、こうしてフランスの支配層は、労働者に 対してはカルロス・ゴーンにみられるように抑圧的であり、強欲であり、警察・軍隊という国家機構の内部には、グリーンビースの「虹の戦士号」の爆破に見られるような、きわめて強権的な体質を抱えている。
主な労組ナショナルセンター……CGT、CFDT、SUD (連帯労組連合)
主な左翼政党……社会党、共産党、「屈しないフランス」 (メランション)、反資本主義新党(NPA)、「労働者の闘争派」……
1990年代に入っての新自由主義の攻勢の本格化
社会党、CFDTの新自由主義の攻擊に対する屈伏、右傾化(たとえば民営化の受け入れ)
これに対する広範な抵抗が1990年代、フランスの社会運動の「再生」を形成
→ SUD系労組の誕生(←→CFDTの右傾化)、教員組合內の反新自由主義派の勝利、反失業運動(AC!)、DAL (ホームレスの運動)、SOS-Racisme、ジェゼ・ボヴェとフランス農民連盟の反GMO運動、Attac 、……
1995年末の公共部門の広範なストライキ-シラク政権の「譲歩』からEU条約 に対する国民投票でのNONの勝利へ、世界社会フォーラムの運動に合流
世界的な反グローパリゼーシヨンの運動と結合(イタリアの共産主義再建党、 ブラジル労働者や労働組合運動…)
日本と共通する点、違う点
これらの社会運動の再生を担ったのは「68年5月世代」
これら運動+共産党系(CGTも)の運動、「異議申し立て」派の運動
21世紀に入ってこの運動が壁にぶつかる
→ 1995年末の公共部門のゼネスト、EU憲章条約をめぐる国民投票(2005年)を否決、CPE (初期雇用契約、2006年)、年金改革(2008年)に抵抗する運動などは大きく盛り上がるのだが、それは危機に立つ政府にとどめを刺すまでには至らなかった。
背景--
CGT, 2018年末、フランス第一位のナショナルセンターの地位から陥落
CGT全国指導部の路線転換(欧州労連への加盟以降)—異議申し立て派から「社会的対話路線」への転換
欧州「緑の党」の現実路線への転換(ドイツ緑の党の指導部=世代交代、68年世代の後退)、イタリア共産主義再建党の連立政権へ の入閣など
以上は、「68年5月」世代が担って来た運動の行き詰まりを意味する。SUD系と90年代の社会運動だけでは、全体を動かすことはできない。
その結果、この間、90年代から続いて来た運動の枠外で、「夜に起ち上がる」ZAD (土地を守る農民、環境保護派の運動、気象変動対策を求める高校生の運動)という新しい運動が出現して来た。「黄色いベスト」の運動も、同じく90年代の運動構造の枠外から生まれた。
これまでの労働運動や左翼の運動に対する「不信」、「反発」がそこにはある。
SUD連合を除く他のナショナルセンターとともに政府との交渉に ナショナルセンターの共同声明 →政府に対して「対話」を呼びかげるとともに、「要求の表現におけるあらゆる形の暴力に反対する」と運動を非難
「下からのCGT派」をはじめとする組合員の猛反発
CGT化学産別の声明-「CGTの恥」、「CGTの役割は、闘争する以外に選択の 道のない人々に対して、静まるよう呼びかける経営者や政府の権力を補助するこ とではなくて、労働者の中にいるべきだ」。
組合員の反発に直面したCGT全国指導部は、共同声明から2時間後に軌道修正し、「暴力」がどこに由来しているのかを明らかにし、「政府が社会に火を つけている。無責任だ」とした。
その後、CGT全国指導部は、政府との対話を拒否し、「大討論会」にも参加しなかった。
全国指導部の路線に抗して、CGTの一部の産別組織や県連が黄色いベスト運動の デモに合流。しかしSUD系労組やCGTのいくつかの産別組織や一部の県連合組 織が要求している、マクロンを打倒する好機なのだから、「黄色いベストの運動」にストライキで合流すべきだとする要求には応えないままである。
1、要求リストは、提起された要求をそのまま総花的に網羅したにすぎない。
相互に関連し合っていないし、統一されていない。
要求の中で「職場』での労働者の権利をめぐる要求はない
——労働時間の短縮など、 とりわけ、道路封鎖でフランス経済を麻痺させ、マクロンを窮地に立たせて いるのにもかからず、そこからさらに追い打ちをかけて、ストライキによっ てマクロン政権に追い打ちをかけてその全面的退却を強制するということは、 ある意味、従来の運動の発想からは当然出て来るのだが、実際にはストライキ の要求はまったく打ち出されていない。
このことの意味するもの
——黄色いベストの運動の参加者は、出発点において、 自分たちの闘いの同盟軍として労働者、とりわけ労働組合をまったく考えていなかった。
2、自分たちはグローパリゼーシヨンから犠牲者であり、それから取り残され ている。それとは対照的に、グローパリゼーシヨンで巨万の富を築いているのは富裕層あり、マクロン政権と現在のEUのエリート層は、それら富裕層を優遇し、貧しい人々により一層の負担の強制しているという認識。
とりわけ、マクロンの進める税制を金持ち優遇であり、それとは反対に富裕層により多くの課税を強制して、社会の富の再分配が必要。社会的・税制的公正を要求している。
この 点で、ブレクジットを支持したイギリス労働者階級、トランプ支持のアメリカの白人労働者の「気分」と共通したものがあることは否定できない。
「移民問題」についての要求のあいまいさ。要求の中の東欧労働者の出稼ぎ労働、移民に対する政策は「上からの統合」?
3、賃金・所得の引上げを要求
4、形骸化する代表制民主主義に対して、政治家をより統制し、直接民主主義を要求
政治的にも、新自由主義のグローバルゼーシヨンを推進してきた既存の政治家には裏切られたという意識が強烈に存在。直接民主主義を求めている。
間接民主主義の代議制民主主義のシステムだけでは、こうした政治家を統制できない。直接民主主義のシステムを導入する必要がある。政治家へのリコール制、議員報酬を労働者の平均賃金並みにすること、国民投票の制度の導入など、の要求が打ち出されている。
カタル一ニアの独立住民投票、沖縄の県民投票、原発をめぐる住民投票の問題につながる。
温暖化対策、環境保護には反対しているわけではない
これは、新自由主義のグローパリゼーションに反対し、富裕層への優遇・貧困層への搾取の強化に反対し、富の再分配と公正・正義を求める民衆の反乱
民衆への攻撃を全面的に推進して来たマクロン政権に抗し、この政権を窮地に立たせている。
運動に参加しているある女性の声:「燃料税の税収のうち環境対策に使われるのは20%、私たち市民の税負担は重く て、環境を汚している大企業の負担は軽い。日本はカルロス・ゴーンを逮捕したのに、フランスには正義はない」(運動に参加した33歳の女性、朝日新聞Globe, MAY 2019 No.217 より)
◎一方の評価「これは極右派の運動だ」
当初、国民戦線をはじめとする極右派がこの運動を利用しようとして介入を試 みたことは事実である。しかし、これは成功していない
極右派=「介入」によって政府と交渉して取引、譲歩を引き出す。これを選挙での票獲得に利用
・しかし、これは運動側からも拒否された
・また、マクロン政権の強硬な姿勢、本質的な譲歩はなく、強硬な姿勢を貫く
すさまじい暴力的弾圧
参加者への世論調査
全体の3分の1が、左翼でも右翼でもない「ノンポリ」
政治的立場を表明した人々のうち40%以上が自らを左翼、革命派だと答えた人は15%、右翼だと答えた人は15%以下、極右と答えたのは5%
その後、労働組合や左翼政党が参加
こうした労働運動や左翼政治勢力との共闘の中で、黄色いベストに参加して いる人々の意識も変化していく
労働組合や政党の側からはどのような働きかけがなされているのか
労働組合と極右派の攻防 ミュレでのCGT横断幕問題「ファッショで はなく、ファッショを(怒れ)を」
何よりも、自分たち自身が運動を立ち上げた 運動の中で人々の意識は変わる
イギリス、アメリカとの違い-移民排除の「カリスマ」的政治家を受動的に選択し、それに委ねるところにとどまる
・なぜ、「右翼の運動」というような評価が生まれるのか?
ブジャード運動(1950年代の自営業への税負担の軽減を求める極右運動)からの連想—マリーヌ•ルペンの父はこの極右運動の議員だった
フランスの左翼と民族主義
フランス革命とその国歌、第一次大戦後のフランス共産党の成立、第二 次大戦後のド・ゴールのアメリカからの独自外交とモスクワに忠実なフ ランス共産党インドシナ、アルジヱリアと社会党、共産党
「屈しないフランス」(メランション)のナショナリズム路線
国歌と国旗
一般の中に根強く存在する人種差別
2月16日(第14週)のデモで、思想家アラン・フィンケルクロ ートの発言に対する、「汚いユダヤ人J、「汚い人種」のヤジ
SUDを除く労働組合ナショナルセンターの最初の共同声明
「あらゆる形の暴力に反対」
◎もう一方の評価
従来の「労働組合」運動や左翼の運動との違いを強調
自分たちの自前の運動であることの意義を高く評価。
この運動を支持し、参加する労働組合や左翼の動きを、外からの介入として反発する気分
日本の反原発運動の中での、青年たちの労働組合に対する反発
ドイツの緑の 党の「世代交代」
今日の時代における全世界的に共通する課題
2 0世紀の運動と21世紀の運動の断絶・亀裂(エンツォ・トラヴェルソ)
新旧二つの運動の亀裂
◎この亀裂をどうすべきなのか?
まずこの運動は、きわめて大衆的な民衆によるマクロン政権に反対する運動であり、 マクロンを窮地に立たせるところにまで追いやっている。フランス民衆の圧倒的支持を受けている。ここから出発すべき。
次に運動の勝利の展望という観点から考えるべきである。この大衆的運動は、マクロン政権を窮地に追いやっているが、新自由主義を体現するこの政権を打倒するまでに到達するには、労働組合を含むさまざまな社会運動や左翼の政党の合流が不可欠である。
どちらか一方が絶対に正しく、他方が絶対に間違っている、と考えるべきではない。 これまでの運動がさまざまな限界をもっていて今日に至っている、それに対する不信から生まれている21世紀の運動はいまだ形成途上であり、未だ不確定なままである。
古い運動の中で活動し、その限界を突破しようとして来た勢力はどうすべきなの か? 二つの運動の間の架け橋を試みる必要がある。共同の闘いの中で相互の経験 と理論を交換、討論を積み上げ、長い時間をかけて共同で新しい運動と展望を練り上げていく必要がある。
今回の闘いの現実の展望からしても、両者が収斂して合流していく必要がある。
二つの陣営のうちのどちらか一方の勢力だけでは、マクロン政権を決定的に後退させることはできない。「みんないっしよに」(tous en ensemble!)
この試みが始まっている(資料参照)
◎実際に運動の合流に向けてどのようなどのような試みがなされているのか?
・コメルシーの黄色いベスト運動全国集会の呼びかけ(1月26日)
・それを受けた社会運動と左翼政党の共同アピール(2月7日)
・パリでの共闘委員会でのアピール(3月16日)
・サン・ナザール全国集会のアビール(4月5日〜6日)
◎運動の変化
・コメルシーの集会アピール2月5日のストライキの呼びかけ 労働組合の運動への参加共同のデモ、封鎖へ
「ファッショではなく、ファッショ(怒りを)を」←→極右派
・女性の参加者の増大
・「下からのCGT派」系組合+ SUD系の組合、教員組合などの参加
・気象変動をめぐる高校生の闘い/フォード自動車工場での闘い/ゾグルノ一ブルの空き家占拠闘争、アノレジェリア、スーダンでも民衆の決起
◇黄色いベスト運動と社会運動との合流を強化・拡大していくこと
◇OCGT全国指導部の路調路線を変更させていく闘い
◇極右派との闘い、人種差別主義、民族排外主義との闘い
◇RIC (市民のイニチアチブにもとづく国民投粟)の要求が提起している問題を具体的な闘いに
代議制民主主義(間接民主主義)の形骸化、空洞化に対してどうすベか?黄色いベストの人々は、政治家を選んだ後は、何もできなくて議員たちが裏切っ ても何もできない代議制システムでは不十分だと考えている。
議員の報酬を労働者の平均賃金にし、任期と途中でもリコールできるようにするだけでなく、重要問題について自分たちの意見を直接に表明できる「住民投票」、「国民投票』という直接民主主義を求めている。スペインのカタルーニアの人々が自分たちの運命を自分たちで決定しようとしたようにだ。
これは、原発問題や沖縄問題とも深く関連してくる民主主義の問題として重要である。「黄色いベスト」の運動を支援するということは、今日、全世界で問題になっている「民主主義の危機」、グローバリゼーションによる民主主義の空洞化、これまでの代議制民主主義のさまざまな弱点、限界の問題を取り上げ、それを具体的な要求にまとめ、そうした要求を実現する闘いを展開していく必要がある。
◇新しい運動がもっている運動における民主主義の要求を尊重しつつ、二つの合流の合流を時間をかけて追及していく
・「代表』を自称するものに対する拒否
・労働運動、失業者の運動、ホームレスの運動、移民の運動、
・人種差別主義に反対する運動、フェミニズムの運動、
・性的マイノリティの運動、気象変動をめぐる闘い
この諸戦線は何によって統一されていくのだろうか
反資本主義の闘いのなかで、新自由主義の今日のシステムに手を付ける闘いの 中で
2018年11月29日
フランスの代議士諸君、我々は諸君に人民の指令をお知らせする。これらを法制化せよ。
このリストは網羅的なものではないが、早期に実現されるはずの国民投票制度の創設という形で引き続き、人民の意思は聞き取られ、実行に移されることになるだろう。
代議士諸君、われわれの声を国民議会に届けよ。
人民の意思に従え。
この指令を実行せしめよ。
黄色いベストたち
湯川さんがレジュメに添付してくださったその他の資料一覧です。量が多いため、後日、PDFにてここに掲示します。しばらくお待ちください。