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三里塚二期決戦とならぶ87年必勝の第二の課題、4月統一地方選-上福岡市議選への岩木英二氏の立候補支援については、既にわが同盟は現地上福岡にプロジェクトチームを派遣し、闘争体制に突入している。
2月22日には上福岡勤労福祉センターで、国家秘密法国会上程阻止をかかげた大市民集会が開催されようとしており、この2・22に全国総結集することから3・22三里塚現地闘争に躍り込んでいくのが当面の大衆運動的課題である。
われわれが上福岡市議選に全党の総力をあげてとりくむにあたり、はっきりと意志統一しておかねばならないことは、既に『戦旗』550号「公然-非公然の重層的展開と革命的議会主義について」等で述べられているように、議会が「われわれにとって寿命のつきたものでも、それを階級にとって寿命のつきたもの、大衆にとって寿命のつきたものととりちがえるべきではない」、その全く逆に「きわめて厳しい闘争のなかで、合法的闘争形態と非合法的闘争形態とを組み合わせる義務」を革命党は有しており、「ブルジョア議会やその他の型のどんな反動的な機関にせよ諸君がそれを解散させる力を特たないうちは、諸君はそのなかではたらく義務がある」(以上レーニン『共産主義における左翼小児病』)がゆえに、「プロレタリアートを啓蒙し教育して自立的な階級政党に組織する一手段、労働者の解放をめざす一手段」(レーニン「社会民主党と選挙協定」)として、この選挙戦にとりくんでいかねばならない点である。
わが同盟がゲリラ・パルチザン戦闘の質を高め、非公然的領域の拡大をはかっていこうとするならば、それに比例して、よリ深く、より広く人民大衆の中に分け入リ、武装闘争の意義を述べ、広範な人民の支持を克ちとっていかねばならない。その方法として、そのための手段として、上福岡市議選への取り組みをつうじ選挙活動にも習熟し、これまでを倍する宣伝・煽動の場を獲得すること、それが基軸をなすのである。
又立候補する以上、当選することをめざし奮闘することは当然であリ、4年前の83年選挙での敗北を総括したうえに立って、今度は必ず当選圏内に入るよう、ありとあらゆる手段をつくし、やれることはすべてやりつくす覚悟をもって臨まねばならない。しかもだからといって、人民大衆を政治的に宣伝・煽動し、日帝中曽根の戦争国家計画に全面対決していく内容の提起をおこたり、大衆にこびる選挙を行うのであっては意味がない。
真向うから中曽根の行政改革、教育改革、税制・財政改革を柱とした侵略反革命戦争体制づくりと対決し、「新たな戦前」への回帰計画を打ち破っていくべく、上福岡市民を領導して闘いぬかねばならないのだ。
その最大のポイントとして人民大衆に提起するものが、国家秘密法の3月・4月国会再上程を粉砕する闘いである。上福岡市議会および埼玉県議会が国家秘密法反対の議会決議をあげるための住民運動をまきおこし、署名活動を作り上げていくことによって、国家秘密法の制定に反対する大衆闘争の大胆なうねりの中で、岩木氏の当選をかちとっていきたい。
そもそも国家秘密法は人民の知る権利を規制し、軍事秘密の名の下に表現の自由を侵害していく恐るべき反動立法である。スパイ防止を語りながら、日本労働者階級人民が、現在自衛隊が何を軍事研究し、いかなる作戦計画を立てているのかを知ろうとすること自体が犯罪であると処罰し、それでいて侵略反革命戦争には動員し、有無を言わせず徴兵していく、そういった戦争体制構築のための道具である。
思想・表現の自由、出販、結社の自由のすべてを奪い去っていく治安立法以外の何物でもないのだ。
ここには(1)軍事秘密とされるものの範囲をすべて自民党政府が決め、(2)自衛隊・公務員が職務上知りえた秘密の公表を取り締まるというだけでなく、一般市民が秘密とされるものを知ろうとすることを退ぞけ、(3)もし公表したならそれは外国(仮想敵国としての「労働者国家」)に通報したことと同じものであるとみなし、(4)しかもそれを取り締まるための公安警察の大増強によって人民管理を徹底化するという内容が含まれている。
これを適用すれば横田基地の撤去運動を推進する住民が、飛行機の発着回数をかぞえたら、国家秘密法違反になるというのだ。非核三原則などというウソッぱちをかかげながらそのかげで自衛隊や政府機関が東海村の原子炉などを利用し原爆・水爆の研究を行っているという事実を、事実として公表したら、それはスパイ行為だというのだ。
もし、日帝権力が旧日本軍の七三一部隊のようなものを作り上げ、細菌戦争の研究・開発を行っており、それを侵略反革命戦争に使用しようとしていることをジャーナリストが知ったら、マスコミを通じ暴露し、人民大衆に知らしめることは、人民の正義の行為である。そういうジャーナリズムを守らねばならないし、育まねばならない。
しかるに国家秘密法が国会を通れば、それらの行為は全部スパイ行為となり、国家にそむく犯罪行為として重刑に処せられることになるのだ。
国家秘密法という法律を制定しようとすること自体が、中曽根の戦争準備の行為である。こんな悪法は絶対に成立させてはならない。全人民の力で必ず打ち破らねばならないのだ。
又中曽根は現在税制改革をかかげ、売上税の導入をはかり、利子非課税制度(マル優)の廃止をもくろんでいる。そればかりか年収600万円以下の部分に対する税率を引き上げつつ、国民の5%にしかあたらない年収2000万円以上の高額所得者の税率は、減税しようとしている。
十万人首切り計画にもとづく国労解体攻撃、国鉄分割・民営化法案の実施は、87年4月からだ。
われわれは国家秘密法の暴露をつうじつつこれらのすべての中曽根の悪業、戦争国家計画の全内容を上福岡市民に対し暴露しきり、侵略反革命戦争に反対し、海外派兵に反対する全人民的政治闘争の一翼をなす闘いとして岩木選挙を闘い抜く覚悟である。集票運動一般としでではなく、政治的な目的意識性をもった宣伝・煽動の闘い、ゲリラ・パルチザン戦闘の正義性を訴えきれる政治的内実をもった闘いとして、革命的左翼の思想性にもとづく選挙運動を推進するのだ。
もちろん選挙である以上当選しなければならない。当選をめざし、ありとあらゆる手段をつくし闘うのでなければならない。それゆえ、なるべく大衆に受け人れられやすい形態をとり、上福岡市民の感情を逆なでするだけでしかない対処をとってはならないが、かかる原則性にもとづき闘いぬき勝利して、はじめて革命的意義が生み出されてくることを確認したい。
上福岡選挙はまさに革命的議会主義の主体化をかちとる闘いである。しかもわれわれの選挙運動に対する知識は未だあさく、きわめておぼつかないものである。革命戦争が、戦争をつうじ戦争を学ぶことを原則とするように、選挙運動もその渦中で学ぶことを原則とする以外ない。現在のわれわれがなしうる全てのことをやって勝利しよう。
核心的なことは、そこでの攻防をつうじ人民大衆の中に分け入っていくすべを学ぶことであり、人民大衆との関係性を豊富化し、われわれが自らを人民大衆のうちに普遍化させていく手段として、これをやりきるということである。非公然戦闘の拡大、非公然領域の拡充と対をなす公然領域の拡大、人民大衆のなかに分け入り、人民の海をおよぐ戦略的武装の一環として、断固として岩木氏の勝利をもぎとろうではないか。
三里塚二期決戦、統一地方選―岩木選挙とならんで、さらに第三に10月天皇訪沖阻止闘争が予定されるが、この闘争に対する取り組み方は、86年3・25以降の右翼との攻防の総括をかけたものとして指定される。
核心となることは沖縄現地の闘いといかに結びつき、沖縄委員会の再建まで含めた展望において、この闘いを如何に組織していくのかにかかっている。
わが同盟は知ってのとおり72年5・15沖縄返還にさいし、5・13神田遊撃戦を組織し、沖縄返還粉砕、沖縄の侵略反革命前線基地化阻止の旗幟を鮮明に掲げ闘いぬいた。128名の現住建造物放火罪適用という重弾圧をうけ、のちのアダチ分派につらなる組織的混乱をもまねかしめたわけだが、この5・15体制の成立以降15年、沖縄はヤマト資本の侵略の前にその土地の最も美しいところを奪われ、又米軍政なき米軍政の存続によって未だ基地の町と化し続けている。安保-日韓体制のキイ・ストーンとしての沖縄に、侵略戦争の張本人戦犯ヒロヒトが、かつての日本帝国主義の捨て石としての全島焼土化の自己批判もないまま赴くということを、一体誰が許せるというのか。
国体に参加などというのは、ヤマトが沖縄に対し再支配を確立したことを宣言にいくというだけのことだ。
ゆえにわれわれは3・25をひきつぎ、必ずこれを粉砕する。だが今度は、右翼民間反革命との総対決も戦略的に対象化しきり、天皇もろとも右翼民間反革命も粉砕し、4・18~4・22の結着も同時につけるのだ。この戦争は言葉の真の意味での戦争であり、殺し殺される相互絶滅戦である。それをも見こし、それをも覚悟して流血をいとわず闘いぬく覚悟を固め、沖縄人民への歴史的血債を必ずや償還しきろうではないか。