2019.07.14 三里塚・東峰現地行動-「三里塚勝手連」で発言しました

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 先日、雨のそぼふる中、三里塚(成田空港)闘争の「7.14東峰現地行動」に参加して発言してきました。この集会はかつて三里塚闘争に参加しておられた方にわかりやすい表現で言うとすれば、熱田派系の全国集会に相当するものです。ただし主催は支援団体(三里塚空港に反対する連絡会)です。

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山積みの問題を住民にしわ寄せする空港会社

 現地は市東さんの農地取り上げ問題の他にも、飛行時間制限の緩和による夜間騒音問題に加えて、大幅な増便問題、さらには「空港をもう一つ造る気か」という、芝山町を飲み込んでしまうような第3滑走路計画と、やはり住民や反対運動の力が弱っている暇はない、それではロクなことにならないという実例のような事態が進行しています。

参考
報告:7.14東峰現地行動(虹とモンズーン)
三里塚7.14東峰現地行動(研究所テオリア)
成田空港 飛行制限時間緩和許すな(週刊かけはし)
報告:7・14 東峰現地行動(一社)三里塚大地共有運動の会)
東峰現地行動案内(旗旗・反戦カレンダー)

 詳しい内容は上の動画と、真面目なサイトの報告や、記事末にある集会呼びかけ文を見ていただくとして、当日は司会の山崎宏さん(労活評現闘/横堀地区住民)に話をふられて、三里塚勝手連として発言してきました。勝手連は熱田派・北原派とか関係なし(メンバーが両派混在)ということもあり、毎度お話をふってくれる山崎さんには申し訳なくも断っていたのですが、あまり断り続けるのも悪いかなあという気持ちになって、つい(笑)発言してしまいました。

 ほとんど内容考えてなくて、ぶっつけ本番的な発言でしたので、自分の素直な気持ちだけ述べてきました。緊張して言葉が足りない(やや意味不明)な部分を補って、以下に発言内容を掲載いたします。

三里塚勝手連の発言内容

勝手連の活動(個人参加を増やしたい)

20190714三里塚・東峰現地行動/三里塚勝手連の発言
三里塚勝手連の発言(出典:研究所テオリア

 貴重なお時間をいただいて、私のような者が申し訳ございません。
 毎回、自己紹介からはじめています。三里塚勝手連というのは、ネットで「三里塚闘争を支持する」という一点で、とりあえず連絡をとりあって現地に行こうという集まりです。

 その動機としては、たとえば反原発とか、いろんな国会前とか、沖縄などでも、いろいろな個人の人がたくさん来たり、小グループの人がたくさん来たりしています。でも三里塚闘争というのは、三里塚に元から来ている団体・組織とつながっていないと、なかなか集まれないところがあって、それを個人でも参加できるようにしていこうと。活動としてはまず旗をたてると。集会場に「勝手連」の旗を立てていますので、個人でもそこに来てくれたら大丈夫ですよと、そういう場所をつくる活動をしています。

 毎回「次はたくさん連れてきます」と言ってるんですが(会場笑)…、なかなかです。もう一つのほうの、市東さんの農地取り上げの問題では、知らない人でも「じゃあ行ってみよう」と来てくれるんですが、なかなかこちらのほうまで来てくれなくて申し訳ありません。次こそ一緒に連れてきたいです。

常識感覚を失っている行政(関西生コンの請願行動から)

 先日、関西生コン労組の関係で、警察庁に請願書の提出行動に参加したんですけど、「請願」というのは憲法(16条)にも明記してあって、請願法というのもある。それが「受け取らない」と言うんですね(会場から「えっ!?」「違法じゃないか」と声があがる)。受け取らないっておかしいじゃないですか。法律違反ですよね。で、どういうことですか?というと、「郵便ででも送っとけ」と。そういう扱いなんですよ(会場から「ひでえな…」)。

 なんというか、もうちょっとぼくらね、常識感覚というものを持たないといけないと言いますか、お前らが「過激派」呼ばわりしている側のほうがよっぽど常識的で(会場笑)、お前らいったいどうするんだよと。会議室でもいいから「ちょっとお待ちください」ってお茶だして、担当者が出てきて受け取って「検討いたします」と、それが常識じゃないですか。

 それをいったい何やってんだお前ら!と。受付もしないんですよ。出ても来ないし受け取らない。大阪から関生労組の人が東京まで来たんですが、結局受け取ってもらえなくて、そのまま帰るという。

「まだやってんの」は空港会社にこそ言え

三里塚・機動隊による農家の強制収容
機動隊による農家の強制収容(1971)

 あと、もうだいぶ前のことですけど、裁判所の前で三里塚のビラとかまいてたことがあったんですけど、そうしたら裁判所の年配の職員の人が、ビラを受け取って「まだやってんの」って言って、そのまますっと入っていったんですよ。

 どう思いますか?まだやってんのってね…まだやってんのって!それは空港会社に言えっ!!まだそんなことやってんのか!お前らは!!(会場:拍手)

 一度ね、謝っただろうが、お前らは!農民から土地を取り上げたことを!!謝ったじゃないか!それはもう闘争から離れた人(空港共存派)から、いまでもやってる人(空港反対派)から、政府まで含めて、全員がそのことについて「悪いことだった」と一致しているわけじゃないですか。もうそれは論点にならないですよ。確定した歴史的な事実です。

空港会社と政府の語る「反省」の無意味さ

21世紀になってから(!)新しく土地収容の対象とされた市東孝雄さんの農地
なんと21世紀になってから(!)約束を破って
新しく土地収容の対象とされた市東孝雄さんの農地

 そしてね、もう土地を取り上げて、自分のものにして、物を建てたところにはね、「私たちが悪かったです。もうこんなことはしません」って言うんですよ。そしてね、これから取り上げるところに対してはね、謝っておきながらね、また同じことをやってんだよ!!な、なにを、謝った意味がないだろ!!反省するなら猿でもできるんだっ。

 もう一度、あの裁判所の職員をつかまえて言いたいです。「まだやってんのかお前ら」それは、空港会社に言え!!まだやってんのかお前ら!今は21世紀だぞ!

 警察にも言え!まだやってんのかお前ら、そんなことを!たとえ仕事だとしてもね、ちょっとは「あなた方の気持ちもわかりますけど、ぼくらも仕事ですから申し訳ありません」くらいの、それぐらいの態度は示したらどうなんだお前ら!

良心と常識に基づいた人生を生きていきたい

 ちょっと激高してしまいました(頭さげる)。でも、私たちはほんと、えー、今、「お前は左翼か?」と言われたら、自信ないような私なんですけれど、イデオロギーなどよりも、自分の良識、自分の良心、そういうもの従って、常識をもって、自分の人生を生きていきたいと思います。その一環として、これから三里塚に来たいと思います。
 拙くてすみません。どうもありがとうございました。(拍手)

(勝手連発言以上)

集会のよびかけ文

安倍政権打倒!

 安倍政権は世界のどこでもアメリカと共に戦争ができる体制を作るために憲法改悪を目論んでいる。労働者・人民を戦争に動員するためにナショナリズムと排外主義をあおり、挙国一致体制を構築しようとしている。民主主義と完全に対立し、一切の差別と戦争の元凶である天皇制を強化し、戦争と天皇制に反対する者の存在を許さない社会作りである。

 安倍は沖縄の辺野古への米軍新基地建設を、沖縄住民の反対の意志を踏みにじって一方的に推し進めている。そのやり方は一片の民主主義も存在せず、ただ強権をもって進めるのみである。これに対して沖縄の住民はあらゆる手段を使って、体を張って粘り強く闘い抜いている。

 民主主義を破壊し、戦争の道を突き進む安倍政権を打倒しなければならない。

やめろ! 人権・環境破壊の飛行時間制限緩和

 三里塚においては成田国際空港会社が第三滑走路を2030年度までに完成させ、2020年東京五輪・パラリンピックによる便数増加に対応するためだとして飛行時間(現行午前6時から午後11時まで)を1時間延長するという計画を打ち出した。

 1月、夏目誠空港会社社長は、「第3滑走路建設など成田空港のさらなる機能強化について地域の思いをしっかりと胸に刻み、全力で取り組みたい。A滑走路の夜間飛行時間制限緩和もできるだけ早く実施したい」と語った。夏目は昨年より、飛行時間の延長を1年前倒しで19年の冬ダイヤ(10月27日から)実施したいとしていた。

 これについては2月4日の四者協議会(国・千葉県・空港会社・周辺自治体)において合意された。しかし、騒音被害を実際に受ける飛行ルート直下の芝山町・横芝光町住民はあくまで飛行時間の延長を認めることができないと反対している。横芝町住民は「空港騒音断固反対」「わたしたちの静かな生活環境をこわすな」などの看板を掲げ、抗議や不安を強く表明している。

 空港会社は滑走路建設などの用地確保に向けて地元で移転、土地買収の動きを進め、空港会社は現時点で地権者の大多数の同意を得たと発表している。

 用地買収については移転補償や地域振興策などの問題が山積し、飛行時間延長の問題同様、地域の住民の意志と目先の利益のみを優先させる行政の思惑との間には対立があり、空港会社の住民の意志を無視した進め方には懐疑と反発の声が上がっている。

 3月末には横芝光町の水田で航空機の金属プレートが発見された。飛行直下の住民は騒音被害と共にこうした落下物の危険にもさらされることになる。

 住民の生活を破壊し、不安を増大させる第3滑走路建設、飛行時間延長に反対していこう。用地内東峰・天神峰の住民追い出し、農地強奪を許さず、連帯して闘おう!(2019.5.20)

一坪共有地運動に敵対する
所有者不明土地の登記・管理適正化法

 5月17日、参院で「表題部所有者不明土地の登記・管理適正化法」が成立しました。この法は、所有者不明土地(①不動産登記だけで所有者が判明しないか連絡がつかない土地②相続手続きをせず、相続登記をしていない土地)を売却可能にする悪法です。

 例えば、一坪共有者が死亡し、相続手続きをしていない一坪共有地は、この法の適用対象となります。法務局は、所有者が特定できないと認定し、裁判所が選任した管理者による売却が可能となり、売却した代金は供託にするのです。法務省は、この法に加えて、来年には売却がやりやすいように①相続登記を義務化し、期限内に手続きをしていない土地は売却可能②土地所有権の放棄確認の緩和の立法化もねらっています。

 現在行われている一坪共有地の一般社団法人三里塚大地共有運動の会への登記移転がますます重要な取り組みとなってきます。ぜひ御協力ください。

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詳細は三里塚大地共有運動の会ブログを参照してください。
https://kyouyu-undou-no-kai.blogspot.com/