by 中野由紀子
朝夕は秋風がそよいで、そろそろ夏の疲れが出る頃ですね。
みなさんは大丈夫ですか?
私は今日、疲れた身体を癒すべく「サムゲタン」を食べました。レトルトの。まあ、甘からず辛からず旨からずみたいな。
韓国料理に詳しいチェ・ソーカに聞いたら、「レトルトはおいしくないよ~」って。さらっと言われました。買う前に教えといてください。
さて、もろもろ忙しく、初めの頃のように頻繁にはログインできなくなったmixiですが、「三里塚に集まろう(仮)」コミュができまして、副管理人を仰せつかったもんで、暇を見つけて入るようにしています。
以前は、トップ画像に日の丸がひらひらしてるチックな右のお若い方などから、
「ねえさんは雅楽や古い日本の文化が好きなようですが、なんで左翼なんですか?」
なんていうメッセージをいくつかいただいたりしてたわけですよ。
左翼だって日本の伝統文化が嫌いというわけじゃないに決まってますよ。それとこれとは別です。個人の好き嫌いもあるしね。
それに私は「ねえさん」じゃないですからね?なにか勘違いしていますよ!
仕方ないので、「まずは山谷のお手伝いから始めましょう」とかなんとか返信しとくわけです。
最近は「在特会」関連の方々からも好かれているチックです。
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というわけで、今日は私のライフワークであるところの「雅楽(ががく)」についてちょっと書きます。
「雅楽」は1200年以上の歴史を持つ、世界最古のオーケストラのひとつです。西洋のオーケストラが、ここ400年くらい?の歴史であることを考えれば、その歴史の深さに驚かされます。
簡単にいえば、「雅楽」は中国、朝鮮半島、南アジアから伝わった音楽が日本でアレンジされていったものです。一般的に「雅楽は皇室の音楽」と思われていますが、そうではないのです。初めは普通に庶民の中で楽しまれていたものでした。
そのあたりの難しい歴史は置いといて…
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雅楽のメロディーの特徴的なところは「不協和音」です。
一斉に‘なにが起こったんだ!’と思うほどに吹き鳴らされる楽器。
えぇーい!うっさい!! と思いますが、しばらく聴いていますと、あれが心地いいのです。
普通なら気分の悪いはずの不協和音が、なんで気持ちいいのでしょうか。
1/fゆらぎみたいな?
とにかく身体の奥底になんらかの影響を及ぼすのだと思います。
古典雅楽のCDを聴いていますと、なにやらぼんやりしてきまして、頭がからっぽな感じになり、ついには寝てる!(ええぇー?)ということがよくあります。最後まで聴けたことがない的方向。
また、雅楽の公演(舞楽、演奏)を見ていますと、ふと気づくと自分の手足がどこにあるのか、自分は誰なのかという当たり前の感覚がわからなくなる瞬間があります。(本当にあるんですよ、奥さん!)
「無になる」という表現に近いでしょうか。修行をしたわけではないのでわかりませんが。
「雅楽」はそういうなんとも不思議な音楽なのです。
私が初めて本物の「雅楽(舞楽)」を見たのは、20代中ごろです。
「還城楽(げんじょうらく)」というちょっとこわい面を着けた演者の舞いでした。荘厳な雰囲気と緊張感、きらびやかな装束に一気に興奮したのを覚えています。その独特の調べと太極拳のようなゆるやかな舞い姿が頭から離れず、すっかり惹きつけられてしまいました。
「雅楽」は、「歌舞伎」や「能」のように足を大きく踏み鳴らすことがないのです。動きは大きく、足も高く上げるけれども、ドン!と乱暴に踏むことがないのです。そこに究極の美しさみたいなものを感じちゃったわけです。
私の好きな「納曽利(なそり)」という二人舞いは竜の面を着けます。トントコトントコと懐かしいような太鼓のリズムとメロディーはいつ聴いても涙が流れます。
ご存知のとおり(ご存知でない?)、年がら年中「酒乱」の父のおかげで、母は働きづめで不在の家に安心なんてものはどこにもなく、
おまけに預けられていた家で奉公人みたいにこき使われていた私にとって、年に一度の近所の神社のお神楽やお祭りだけが、現実から逃避できる唯一の安息の場でありました。
舞台にかぶりついてお神楽を見ました。色とりどりの衣装や面、太鼓、笛、鈴、舞人などにワクワクしました。その忘れかけていた子どものころの感覚が、雅楽を見たときによみがえったということでしょうか。いつか「全国お神楽巡り」がしたいほどです。
あなたの街の自慢のお神楽情報、お待ちしています。(注・私は無宗教です)
楽器三管(篳篥:ひちりき、笙:しょう、龍笛:りゅうてき、など)のこと、舞いのこと、舞ったら死ぬ!といわれてる曲のこと、古典以外の雅楽のこと、装束や面のこと、雅楽から生まれたことわざや言い回しなど、書きたいことはたくさんありますが、今日はこのくらいにしましょう。
そうして私は、「雅楽は皇室の音楽ではありません!ミンナ、マチガッテルヨー!(外国人風で)」ということを普及するために、毎日、一軒一軒のドアを叩いてパンフレットを配るのです。(ウソです)
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