反貧困

大阪府警が世界陸上・天皇警備のために「事前逮捕」

Warning Fascism■またしても大阪府警!

 大阪府警はもはや神戸の山口組と並んで、日本を代表する最強の過激団体となってしまったようです。府民の人権を守るために、真面目に公務に励んでいる警官(いたら)にとっては、たまったもんではないでしょう。また、テレビで世界陸上を楽しむのもいいですが、そのために犠牲になった人がいることも知ってほしい。そして是非この記事を思い出してほしいのです。

この弾圧に圧倒的な抗議を!(釜パト活動日誌)
ディーゼル車を運転したので逮捕(つぶやき手帳)
ほら、これに反応しろ!(なのなの勢力)
世界陸上と姑息な逮捕(p-navi info)
「天皇弾圧」(ですぺら)
釜パト声明(アッテンボローの雑記帳)
 ……その他にも多数

 に、しても、今回ばかりはさすがに呆れた。逮捕されたNさんは性格も非常に温厚な方で、日常生活ではむしろ人一倍順法精神が強いくらいの人です。だから府警が適当な容疑をデッチあげるに際しても、そのネタ探しに困ったであろうことは容易に推察できます。

 それでも、人一人を逮捕してしまうという極めて重大な行為の理由なのです。いくらなんでも、もうちょっとそれらしい(せめて右派の人なら支持できる程度の)理由はなかったんかいと思います。これじゃあ思想弾圧・運動潰しのために「何でもいいから適当にひっかけた」ことがあんまりにもミエミエすぎて気の毒なくらいです。要するにせっぱつまって「弾圧上等!文句あんのかワレ!」と開き直ったってことなんでしょう。天皇が絡むと、行政(特に警察)は極端な行動をとることが多いのです。

 私は自信をもって断言しますが、活動現場での弾圧(挑発)は別にして、普通の日常生活でNさんのように温厚な人が逮捕されるのであれば、私やあなた、日本中の成人の99%以上は、いつでも誰でも警察が思い立った時に、正当な理由もなく簡単に逮捕することができるということです。この事実を右派や極右の人も含めて戦慄を持って受け止めてほしい。そんなことを許してはならないのです。この逮捕を容認できるとしたら、それは全体主義的ファシズムの立場しかありません。

 弾圧されたのは左派だから別にいい?反政府なんて取り締まればいいって?政権交代が現実的になっている時に何言ってんですか!民主党政権ができたら、社民党も政府に参加する可能性だってあるんですよ。そうなってからもそんな考えでいいんですか?私たちが今後とも自由に論争を続けるために、ファシズム以外のあらゆる立場の人は、こぞって大阪府警に抗議していきましょう!

■Nさんはなぜ逮捕されたのか?

 Nさんが逮捕された理由は、容疑名とは何の関係もなく、ただその翌日(8月25日)の世界陸上に天皇が来るからです。それだけです。それ以上でも以下でもありません。「天皇陛下の御為に不穏分子を予防拘禁いたしましたぁ!」ってことです。

 今年2月に強行された長居公園テント村の強制撤去の理由も、世界陸上大会に天皇が出席する際に見苦しいということが大きかった。前年のうつぼ公園での大規模な強制排除も、皇族が出席する「世界バラ会議」のためでした。その時は大阪市もその事実を認めていましたが、批判をあびてイベントのイメージを傷つけてしまったため、今回は「世界陸上のためにホームレスを追い出した」と報道されることを嫌っているようです。しかし実際には、いっさいの話し合いを拒否するという拙速な超強硬策をとった理由はそれ以外にはなく、マスコミもそのように報道しています。

 こういう経緯から、天皇も出席する25日当日には、「野宿者を排除して開催される世界陸上抗議」の屋内集会が予定されていました。それとは別イベントとして小規模なデモ行進を予定しているグループもあり、ここではこれまでの大阪府警の行動から考えても、彼らが過剰な警備で暴力的に挑発してくることが予想され、参加予定者には「短気をおこさず我慢して、充分な自制と注意をもつ」ことが呼びかけられていました。また、駅前でのビラまきなどの行動も予定されていました。

 Nさんはここ数年今までにも増して急速に発展してきた野宿者運動を支えてきた一人です。当然このような行動にも一参加者として行動をともにして支えておられました。まさにこのような翌日の準備でてんてこ舞いしているその最中に、「半年以上前に運転した車がディーゼル車だった」という理由でアルバイト中のNさんを逮捕しました。おそらく逮捕時に容疑を告げられたNさんも意味がわからずに「(゚Д゚)ハァ?」という状態だったと思います。そして翌日の準備に使われていた合計3ヶ所を長時間の家宅捜索で占拠した上、運動に関係するものを持ち去ったのです。これが「天皇警備とは関係ない」という人はおりますまい。

■野宿者自立運動への直接の弾圧

 また、とりわけNさんは、長居の強制排除にも、大阪市自身が「出せ」と言った弁明書を提出して逆に回答を求めるなど、力による衝突や対立ではなく、徹底的に「話し合いと対話」を求めてきた人です。だけれども決してみんなに見えない場所での「ボス交渉」や、みんなの思いを裏切るような「政治的妥協」は絶対にしない、行政と話し合う時にも飽くまで「みんなの代表」として話し合うという立場の人でした。あんまり表にでるのは「恥ずかしい」とおっしゃる方で、縁の下の力持ちに徹することが多い人ですが、それだけに立場や思想や考え方を超え、彼に接する誰からも、好かれ、信頼され、頼られていた人です。

 何かしら「粉砕!」を叫ぶ強硬派ではなく、「扇のかなめ」的な温厚な人物を狙い打ちにしたことからも、今の大阪府警公安の皆さんには完全に「違法行為の取り締まり」という使命感が消えうせ、もはやそれとは何ら縁もゆかりもない「どうすれば市民運動を潰せるか」に頭の中が染め上げられていることがわかります。こんなものは治安には何の役にもたたないただの趣味であり、「国家権力を使った弱いものイジメ」にすぎません。みんながこういう正確な実態を知れば、こんな危ない人たちに共謀罪などという「おもちゃ」を与えることに賛成する人など一人もいなくなるでしょう。

■Nさんの「容疑」について

 直接の容疑については、今回ほど「単なる口実」にすぎないことが明白な事例も珍しいです。と、いうか、そもそも事件性がありません。

 道路運送車両法違反という耳慣れない容疑ですが、ざっと眺める限り、この法律は非常に技術的・手続的な法律です。ですから条文を読み込むのも辛く、ざっと眺めて(読んでではなく)みました。そう言えば教習所で聞いたことがあるなあというような内容です。皆さんは、毎日出発前の車の「日常点検」とかしてますか?これからは点検しないで車やバイクを発進させたら、道路運送車両法違反で逮捕されることになるかもしれません(冗談で言っているのではありません大真面目な話です)。

 でまあ、「容疑」事実として具体的にNさんがやったことは、「去年(!)にディーゼル車を運転したことがある」これだけです。どうもディーゼル車というのは大阪市の排ガス規制に適合していないらしい。そう言えばNさんは祭りなどの催し物で、荷物運びや資材の運送などの一番しんどい仕事を率先してやっておられました。その際、スタッフやその知り合いが貸してくれた軽トラを使用することがあったので、その一部がディーゼル車だったのだろうと思われます(まだ詳細はわかりません)。

 私やNさんも含め、決して誰も「排ガス規制に適合しない車を運転してもいい」とは思わないでしょう。しかし、この規制で逮捕されたのは、後にも先にもNさんが史上初であるという事実が、事態の本質を物語っています。たとえばNさんが自家用車としてディーゼル車を保有しており、度重なる警告を無視してこれを日常的に乗り回していたとか、呼び出しにも応じず無視や逃げ得を決め込んでいたとか、そういう悪質な事情があるのなら、逮捕されても仕方ないかなと思う。

 しかし、そういう人も含めて、未だかつてNさん以外に逮捕された人間は一人もいない。これが違法な言論弾圧を行うための口実ではないというのであれば、大阪市の規制が制定された時点に遡って、たとえ1時間でもディーゼル車を市内で運転した人間を全員逮捕しなくてはならない。その中の一人がNさんだったというのなら、まだ話はわかる。だが実際には、その中からNさんだけを逮捕した、実際にはそれは「口実」にすぎないというのが、今回の「事件」の全容なのだ。

 おそらくNさんは、その日に自分が数時間運転したトラックが大阪市内を走ってはいけない車だということさえ知らなかったと思う。知らないからいいという意味ではなく、だったらその時に普通に口頭で警告すれば済む話ではないのか?Nさんは多数の警察官が見ている目の前で、それと知らずにごく普通に軽トラを運転していた。その時には黙って見ておきながら、半年以上たってから、天皇の訪問にあわせていきなり逮捕し、まるで大事件のように家宅捜索までしたのだ。この状態で大阪府警は言い訳なんて絶対にできっこない。

■大阪府警と大阪地裁に抗議の声を届けよう

 この逮捕は多くの人を大変に驚かせ、ホームレス問題に取り組む人々とか大阪の市民運動という枠組みをこえて、日本全国から抗議の声があがっています。それどころか海外からも抗議と心配の声が寄せられはじめたそうで、それを受けて現地の釜パトの会などから出された抗議声明が有志によって英訳されました。それはインターネットを使って世界を駆け巡っています。

 今やホームレス問題は、日本を除く先進各国どこの国でも共通に、「解決すべき社会問題」として広く認識されています。希望者にボランティアを斡旋するような団体のメニューにも、ホームレス支援はメジャーな課題として当たり前に入っています。日本のように「自己責任」扱いで社会問題として認識されず、ホームレス本人はおろか、それを支援するボランティアにまで偏見の目が注がれたり、大阪市や東京都のように行政自身がホームレスに迫害を加えている(だからホームレス運動が行政と闘わざるを得なくなる)国のほうが異常です。そういった意味で、今回の事件も海外の人々を驚かせ、その注目度も高いようです。

 個別の事情を無視して「逮捕→収容→送還」を繰り返す日本の入管政策が、「日本は人身売買の最大の受入国であり、被害者を保護せずに犯罪者扱いしている」と世界から指弾されたのも記憶に新しいところです。日本の常識は世界の非常識。今や人権は国際化しており、中国や北朝鮮などの「国内政策」が人権侵害として指弾されるのと全く同じように、日本の人権政策だって非難の対象になるのです。

 しかし、いくら海外から指摘されようが、他ならぬ日本の私たちが黙っていたのでは話になりません。自分たちの問題は自分たちで解決するように頑張ってこそ、はじめて海外からの指摘も意味をなすわけです。海外から頑張るしか方法のない北朝鮮ほどではないのですから、ここで当事者である日本の私たちが頑張らないと嘘です。

 ふざけきった大阪府警に抗議の声を届けよう!すでに多くの勇気ある人が、ヤクザまがいの大阪府警に電話までかけて抗議しておられます。また、本来ならこういう事件性のない異常な逮捕権の濫用をチェックするのが裁判所の役目です。みすごされがち(というか、ほとんど諦めて放置されている)ですが、ノーチェックで令状を発布した裁判所に抗議し、職務怠慢を戒めることも大切だと考えています。

(追記)
ニャンケさんのブログで、この「容疑」に関する説明があって、やっと具体的にわかりました。

首都圏や関西など地方の政令指定都市では排ガス規制があって、数年前から、キャタコンという装置をつけたディーゼル貨物車輌以外は乗り入れが禁じられた。そのあと追い討ちをかけるように、たとえキャタコンが装着されていても、一定の年式よりも古い貨物車輌は車検を通さないというお触れが出た。これでどれほどの環境への効果があったのかは疑問だが、悪法も法なり、そういう条例が出てしまえば従うしかない。だが、この条例の流れの源流はあの石原慎太郎だ。作家であり、東京都知事であり、頭は決して悪くないはずなのだが、彼はテレビにコップに入っている煤を持って登場して、こんなものをごはんにかけて食べられますか?とアジっていた。思わずメシを噴き出した。石原みたいなセレブはごはんにハイオクガソリンならかけて食えるんだろうか?

参考サイト

この弾圧に圧倒的な抗議を!(釜パト活動日誌)
N君を返せ~大阪で予防拘禁的な不当逮捕(レイバーネット)

ほら、これに反応しろ!(なのなの勢力)
大阪府警、メチャクチャやねん(ニャンケのブログ)
世界陸上と姑息な逮捕(p-navi info)
「世界陸上」やるためにN君を逮捕!(A&U大阪)
世界陸上、そして姑息な逮捕(モジモジ君の日記。みたいな。)
ディーゼル車を運転したので逮捕(つぶやき手帳)

緊急抗議行動!(フリーターユニオン福岡)
世界陸上弾圧に抗議する緊急街頭行動(フリーターユニオン福岡)
大阪府警による弾圧を許すな!N君を今すぐ返せ!(広島瀬戸内新聞ブログ版)
刑事法は何のためにあるのか~自由を守るため?それとも自由を縛るため?(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士)

「天皇弾圧」(ですぺら)
大阪府警による弾圧を許すな!N君を今すぐ返せ!(反貧困でつながろう)
釜パト声明(アッテンボローの雑記帳)
大阪府警による弾圧を許すな!N君を今すぐ返せ!(あおざかなの買い物日記)
世界陸上の影ので起こってる出来事(fwapy바람꽃風ノ花)
反世界-陸上(ユニオンぼちぼち立命館分会)

コメント

    • 土岐幸一
    • 2007年 8月 28日

    日本は夜警国家ではなくて、警察国家へと推転しているのだろうか?
    この逮捕だけで、そう断言することはできないまでも、その要素を色濃く持っていることだけは、間違いないでしょう。

    こうした弾圧を打ち破るのは、民衆の更なる闘いしかないと思われます。
    犠牲は伴うのですが、自由とか権利は闘ってこそ勝ち取られるものです。
    それらは天から降って来たり、地から自然と生まれてくるわけではない。
    誰が語ったかは忘れましたが、アメリカの独立戦争の時だったと記憶しているのですが「自由と民主主義という木は、人間の血を肥やしにして育つ」と、述べています。

    この真理のために人は多くの血を流さねばならのですが、悲しいながらそれが現実だと了解しています。
    そして、流された多くの無名の人々の血に、私は頭を垂れるのみです。

    では、では。

  1. 2007年 8月 27日
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  5. 2009年 3月 14日
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