投稿者: 司 宮二
投票率5割なら舛添氏、7割なら“劇的な結果”
(出典:月刊PRESIDENT 2014/2/17)
http://president.jp/articles/-/11813
「自民党が都知事選告示前に行った世論調査によると、舛添要一氏が細川護煕氏にダブルスコアをつけて勝っていた。日本弁護士連合会前会長の宇都宮健児氏が脱原発などを掲げたため、反原発票が分断されたのが大きい。この差を選挙期間中に逆転するのは極めて難しい」(全国紙東京都知事選挙担当記者)
2月9日投開票の東京都知事選挙は、脱原発を掲げる細川護煕、小泉純一郎両氏の「元首相連合」が、政権与党の自公両党支持の舛添要一氏に挑む構図。浮動票頼みの細川氏に対し、自民党後援会や創価学会といった組織票を握る舛添氏が優位に立っている。
「自民党本部は選挙前の調査で細川氏に大差をつけていることがわかりホッとする一方、楽勝ムードで気が緩むことを避けるため“調査結果をあまり外部に漏らすな”と幹部が釘を刺しているぐらいです。ただし舛添圧勝が確実なのは投票率が50%程度のとき。投票率が70%近くになれば、大量の浮動票が細川氏に流れるため劇的な結果に結びつく可能性もあります」(前出選挙担当記者)
しかも相手は2005年の郵政選挙で自民党に歴史的大勝をもたらした“小泉劇場”の主役、小泉元首相。その“弟子”安倍晋三首相には、何をしてくるかわからないという恐怖感があるはずだ。
「普天間基地移設問題と原発問題は安倍政権にとって極めて重要な問題。ところが、普天間移設にからむ名護市長選では自民党の候補が敗北。もし都知事選でも自民党が負けたら、安倍政権への審判が下されたともいえ政権基盤が大きく揺らぐ。このため名護敗北の悪い流れを食い止めようと安倍官邸は必死。いつも冷静な首相の女房役の菅義偉官房長官が選挙前に“小泉さんをぶっ潰す”と発言し、感情的になっていたが、小泉劇場の怖さを知り抜いているからだ」(官邸関係者)
全国紙政治部デスクも言う。
「官邸と自民党は、選挙前から細川氏の高齢問題と佐川急便からの借り入れ問題をマスコミにどんどんリークしています。選挙前の世論調査で細川氏の支持が伸びなかったのは“細川氏は年寄りでダーティー”というネガティブキャンペーンが功を奏した面もあります」
とはいえ、選挙結果にかかわらず「即原発ゼロの小泉」というブランドはすでに定着しており、小泉氏の言動に首相が今後も手を焼かされるのは確実だ。
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与党、「脱原発」票の行方注視=投票率も気掛かり-都知事選
(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201401/2014012600192
東京都知事選(2月9日投開票)で、自民、公明両党が「脱原発」支持層の投票行動を注視している。「原発ゼロ」の主張が重なる宇都宮健児、細川護熙両氏で獲得票が二分すれば、自公両党が支援する舛添要一氏に有利になる可能性が高いためだ。
—(中略)— 自公は投票率にも神経をとがらせている。
過去の都知事選の投票率は、衆院選と同時に行われた前回は62.60%だったが、それ以前はほとんどが50%台。自公は徹底した組織戦を展開しており、投票率が低いほど有利と踏む。自民党は「55%を超えるかどうかがカギ。それを上回る無党派票の多くは細川氏に流れる」(幹部)と見ている。(後略)
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細川氏佐川問題追及の張本人 あれは「デッチ上げ、無茶苦茶」
(週刊ポスト2014/02/07)
http://www.news-postseven.com/archives/20140127_238429.html
東京都知事選挙に立候補した細川護煕元首相の最大の弱点とされるのが、熊本県知事選出馬の前年(1982年)佐川急便からの1億円借り入れ問題だ。当時、連日国会で細川氏を追い込んだのが“参議院のドン”こと村上正邦・元自民党参議院議員会長だった。細川氏は結果的に首相を辞任することになったが、村上氏がこの問題の真相を語る。
「私は参議院の予算委筆頭理事だったから、調査チームを作って国会を空転させるための時間稼ぎをしてやろうとした。そりゃ、徹底的にやったよ。検察に収容中の佐川の社長(当時)まで尋問してね。細川さんも困って、毎朝7時頃に『予算委員会、よろしく頼みますよ』なんて本人から電話かけてきたぐらいだ。
ただ今だからいうけどね、 あれはデッチ上げ(笑い)。 あの頃、細川さんを引きずり降ろす材料を探していて、細川さんが熊本県知事選に出る前に佐川急便から1億円借りていたという情報が入った。
当時、佐川が政治家に資金を貸すという名目で事実上、返さなくてもいい金を渡していたことは知っていたから、これは倒閣できると思った。ただ、実際には細川さんは借入金を佐川にしっかり返済していたんだよね。あとからそれを証明する貸し付け記録も出てきたし。
聞いた話では、検察が押収していた佐川の貸し付け記録には、借りっぱなしになっている自民党の大物たちの名前が連なっていて、だからこそ、検察も資料が出せなかったんだ。細川側が証拠として出していたのが、いかにも雑な領収書だったから、そんなものは偽物だって糾弾したんだよ。実は細川さんだけがちゃんと返していて、追求する自民党側は佐川から金をもらったままだったんだから、無茶苦茶な話だよ。
しかし当時、細川政権は内部でも対立が生じていて、みんなで細川さんを庇おうという動きがなくなった。そうなると政権弱体化はあっという間。本当は辞めるような話じゃなかったんだ。自民党が倒閣のために首相のスキャンダルを利用して、政権から下ろした成功例かな。
しかし、その後も細川さんとは付き合いがあってね。細川さんが政界引退して数年後、中曽根(康弘)さんと3人で、湯河原に宿とって、『細川さん、焼き物やっている場合じゃないよ、まだ若いんだから』って2人で ハッパかけたんだ。細川さんは『あんたには随分攻められたなあ』って笑ってたけどね。」
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