■ 反戦動画集
5月のG7広島サミットに対し、広島現地を中心に、様々な抗議・反対・要望・提言などの活動が活発に取り組まれた。5月19日の一日だけで、広島市内では7件のデモがあったという。その前後や全国を見てみれば、非常に多様な取り組みが行われた。
サミット会議が行われる日本以外の先進諸国では、日本よりも遥かに巨大な規模で、それぞれの立場から抗議や対抗的な国際会議などが開催され、マスコミも「もう一つの動き」として大きく報道しており、それが普通である。島国日本では、こうした市民の自主的な国際的取り組みが小さいということもあるのだろうが、マスコミもほとんど取り上げない。それも民度に直結する問題だと思うのだが…。
今後の日本のためにもと考え、かろうじてネットに残っているものをいくつかまとめてみた。不都合があれば消しますが、できればご理解いただければ幸甚です。
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G7広島サミット反対現地デモ
■ 日時:2023年5月19日 11:00集合 11:50出発
■ 場所:舟入第一公園(広島市中区舟入町10)
■ 主催:G7広島サミット反対現地デモ実行委員会(詳細)
※市民団体、労組、政治団体など
G7広島サミットを問う市民のつどい 原爆ドーム前集会
■ 日時:2023年5月14日(日)13:00~集会 14:00~市内デモ
■ 会場:原爆ドーム前
■ 主催:「G7広島サミットを問う市民のつどい」実行委員会(詳細)
※市民団体、被曝者、学者・文化人など
G7サミット 日本政府への抗議行動(在日ミャンマー人ら)
■ 日時: 2023年5月19 日(金). 5 月 21 日(日)
両日 13 時 00 集合 14 時デモ出発
■ 場所:広島市・福屋八丁堀本店 西側
■ 在日ミャンマー人コミュニティ
(前略)「G7諸国の多くはミャンマー問題に寄り添っている。しかし、日本は他国と比べてミャンマー軍評議会に対する制裁を行っていない」(…中略…)今回の抗議活動では、ミャンマー軍の主な収入源であるミャンマー石油・天然ガス公社(MOGE)に対する制裁を求め、民主派の国民統一政府(NUG)をミャンマーの正式政府として扱うことや、ミャンマーへの人道支援について軍評議会(SAC)を介さずにNUG政府を通じて提供するよう求めた。
出典:ミャンマージャポン 全文はこちら
G7の気候変動対策の遅れに抗議デモ
5月18日、広島では、サミット開幕を前にG7各国の気候変動への取り組みが不十分だとして抗議するデモが行われました。 G7首脳のお面などをつけたデモの参加者は、先進国による化石燃料への投資が環境対策を遅らせているとと非難しました。
国際環境NGO「FoE Japan」事務局 深草亜悠美次長 「実際、日本を含む先進国は今も化石燃料への投資や開発を続けているのが現状です」 参加者は「気候変動は、より若い世代が影響を受ける」として、G7に出席する首脳に対し、いち早く再生可能エネルギーへの移行を進めるよう訴えています。(TBS NEWS)
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G7サミット粉砕デモ(中核派系)
まあ「広島サミット 警察 訓練」で検索すると、アホほど出てくるわけで、大衆運動に縁のない方にはピンとこないかもだが、明らかに「こういう機会に若手に経験をつませとこう」という訓練的な警備(弾圧)は、すでに「街頭反乱」がなくなった80年代くらいから、警備・公安警察さんがわりと常習的にやってた…んだけど、まだやってるんだなあ。
だいたいその標的になるのは、あまりマスコミや人権団体から、注目されたり文句言われにくい部分ということで、たとえばホームレス(野宿労働者)が差別的に狙われたりしてたんだけど、それも昔みたいに当事者が若くないから難しいだろう。となると、今は中核派が一番お手頃な訓練対象。国内で中核派を救援しなくては!と思う大衆団体は(本人たちの過去の自業自得で)少なくはあるんだけど、対外的には外聞がよくないので、こういうのはやめてほしいんだけどなあ。
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マスコミ報道
広島市内で抗議デモ相次ぐ G7サミット(中国新聞)
先進7カ国首脳会議(G7サミット)初日の19日、開催地の広島市内でデモが相次いで繰り広げられた。サミットへの抗議に加え、参加国にミャンマーの民主化へ支援を求める声も上がった。
市内に拠点を置く市民団体「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」主催のデモには計約350人が参加した。「ウクライナ戦争をあおるサミットの開催反対」などと訴え、市中心部を巡った。(…中略…)
中区では、在日ミャンマー人たち約80人が「助けてください」などと声を上げ、サミット参加国に母国の民主化に向けた支援を求めた。(…中略…)「各国の首脳にミャンマーの現状に目を向けてもらい、軍が自国民の命を奪う現状を変えたい」と涙を浮かべて語った。
市内では夕方までに少なくとも7回の街頭デモが実施された。市民団体などの街頭集会も各地であり「多くの被爆者の声を聞いてほしい」などの訴えがあった。
中国新聞2023/05/20付より引用 全文はこちら
G7広島サミット 「期待と歓迎」とともに「開催反対や不安」の声が上がるわけとは…(東京新聞)
G7広島サミットへの期待と歓迎が高まる中、開催に反対したり不安を抱いたりする声が上がっている。軍拡の中で被爆地を政治利用する違和感や、開催後も平和に近づかないサミットへの失望だ。(…中略…)開幕直前の異論に耳を傾けた。
◆広島から軍拡の発信をしてほしくない
「G7前に日米首脳会談を行って、事実上の軍事同盟を強化することは、核廃絶や戦争廃絶とは方向が違い、広島の心を踏みにじるものだ」
18日、日米首脳会談会場のホテルがある、爆心地近くの広島市中心街。市民団体などが街頭演説し、サミットを前に日米同盟強化を確認する会談の開催に抗議した。
広島市では13日も、サミット自体に反対する集会が開かれた。市民団体「ピースリンク広島・呉・岩国」世話人の新田秀樹さん(59)は、周辺に米軍岩国基地や自衛隊呉基地、アジア最大級の弾薬庫といった軍事施設がひしめくことを指摘し、「さまざまな基地の問題があるにもかかわらず、行政が『広島から平和を発信する』と偽善的なことを語っている」と強調した。
「こちら特報部」があらためて尋ねると、「岸田(文雄)首相は核廃絶の機運を高めると言っているが、現実には日米同盟の強化や北大西洋条約機構(NATO)諸国との連携、つまり軍事強化が主要なテーマ。広島から軍拡の発信をしてほしくない」と説明した。
◆核廃絶 核保有国は本気なのか
集会では、被爆者で、韓国などの「在外被爆者」を支援してきた豊永恵三郎さん(87)=広島市安芸区=も講演。「日本政府は長く在外被爆者を放置してきた。日本は唯一の被爆国というが、いろんな国の人が被爆している。唯一で強調する必要はない」と話し(…中略…)た。
豊永さんは…「サミット開催には絶対反対というわけではない」と話す。ただ、「本気になって将来の核廃絶とか、核を少なくするとか、共同宣言に入れてくれなければ、広島でサミットを開く意味はない。でも核保有国の首脳たちがそれを支持するだろうか。(…中略…)
核を保有する米英仏が参加するサミットで、岸田首相が掲げる「核兵器のない世界」がどこまで議論されるかも不透明だ。集会で、富山大の小倉利丸名誉教授(現代資本主義論)は「G7の各国に核を放棄するつもりがないのに、来日を歓迎するスタンスはおかしい。被爆地である広島と核廃絶は切り離せず、今回のサミットはふさわしくない。被爆地が核を肯定し、軍備増強を加速させるきっかけにもなり得てしまう」と懸念を示した。
14日には、原爆ドーム前からサミット反対を訴えるデモも。参加した被爆二世の西岡由紀夫さん(67)は「国際平和都市広島」のイメージだけが政治利用されかねないことを危ぶむ。「(…中略…)米国のイメージづくりに利用され、実際の核廃絶につながっていかなかった」
◆G7は対ロシア戦争の参戦国会議
(…中略…)西岡さんは…「母は被爆者で、父は宇品から中国へ出兵した。原爆の被害と、侵略の加害の両面を持つのが広島だ。そうした両面に向き合わないで、都合の良い広島のイメージをサミットで政治利用することは許されない」
18日には東京の新宿駅東口広場でも、市民団体主催の広島サミット反対デモが行われた。
参加者らは「NO G7 NO War」と記されたのぼりを掲げ、「ウクライナ戦争を止めろ」「即時停戦を働きかけろ」と声を張り上げた。(…中略…)「G7は対ロシア戦争の参戦国会議だ」とも主張。マイクを握った男性は「G7は戦争を早く終わらせるべきだ」と述べた。広島の集会にも参加した女性は「広島の核廃絶の思いを台無しにする」と訴えた。
そもそも、G7はどのように成立したのか。(…中略…) こうした歴史を経てきたサミットだが、13日の広島集会は「G7を広島で終わらせよう」という宣言を採択した。「主権平等の原則で課題解決に臨む国際社会に真っ向から対立する」と位置付け、「軍事同盟を既成事実化し、気候変動とジェンダーの課題に取り組むポーズを示し、自分たちのリーダーシップを誇示する情報戦の舞台」と断じた。
登壇したピープルズ・プラン研究所の白川真澄さんは「冷戦終結後の国際潮流はグローバル化だが、その司令塔を担ってきたのがG7だ」と語った。広島サミットでは、「経済安全保障」を名目に掲げ(…中略…)中国を排除する動きに注目。「米国に追随し、日本も輸出規制を強化する方針で、そこにインドも巻き込む。今回のG7は世界的な中国包囲網を敷き、米中対立の激化を招いてしまう」と指摘した。
◆沖縄サミット開催後も基地の島変わらず
G7の現状には、00年にサミットが開かれた沖縄の人たちも複雑な思いを抱く。広島集会に参加した「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の高里鈴代共同代表(83)は、取材に対し「沖縄サミットは振り返れば、県民の声を沈静化させるためのものだった」と嘆く。
1995年の米兵による少女暴行事件を受け、大規模な県民集会で米軍基地の縮小を訴えた沖縄。だが、辺野古新基地の工事は今も続いており、陸上自衛隊の駐屯地が置かれた宮古島・石垣島にはミサイル部隊が配備されている。
高里さんは言う。「サミットから23年が経過し、米軍のみならず、自衛隊まで増強された。岸田政権は防衛費増額にかじを切り、この広島サミットは軍事同盟強化の場になる。核廃絶への合意には遠く、何の意義もない」
(…後略…)
東京新聞2023/05/19より引用 全文はこちら
レイバーネットTV「G7広島サミット徹底批判じゃけ!」
レイバーネットTV第184号「G7広島サミット徹底批判じゃけ!」
出演:池田五律、稲垣豊、小倉利丸、京極紀子、岡原美知子
被曝者たちの想い
以下のニュースにあるように、被曝者の「広島サミット」への期待は大きく、事前の反応は好意的なものが多勢でした。「オバマ訪問が第一歩で、今度は小さくても更に一歩を」という、ごくごく素朴な想いがあったと思う。
- “被爆地サミット”首脳への期待【G7広島サミット(日テレ)
- 【核兵器】廃絶訴え続け… 91歳被爆者G7サミットへの思い (NNN)
- 英語で証言「核をつかわれ起きたこと」被爆者 小倉桂子さん 各国のリーダーにヒロシマを知ってほしい(広島TSS)
- G7広島サミットへの期待「歴史を知るきっかけになるだけでも」(広島TSS)
もちろんそんな「広島ならでは」の「画期的な成果」は何もなく、反動のあまり失望が大きいことに、日本人の一人としても心が痛みます。
むしろロシアへの戦争圧力を確認することが主要議題の一つになるだろう時に、それをなんでわざわざヒロシマでと思う。「無難なアメリカ追従」しかできない岸田首相の、ただの思いつきで、そこに深い決意があるはずもない。被曝者には惨い仕打ちで心からお気の毒だった。単にヒロシマの平和イメージだけ拝借した首相の自己満足なのだろうけど、それにしても惨い。
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