by 常磐在来線主義者
twitterのつぶやきでも書きましたが、本日(24日)の「いわき駅前アクション」は非常に中身の濃いものとなりました。ドローンのことや福井と鹿児島で正反対の再稼働是非判決が出たこともそうでしたが、何より大きかったのはこの問題。
不具合続き契約解除 県、放射線監視装置77台撤去指示(福島民友新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150423-00010000-minyu-l07
4月初めの南相馬市などモニタリングポストに関する報道では単なる「不具合」で片づけられていましたが、以下のブログなどで福島第一原発の異常が指摘されていました。
【厳重警戒】福島で放射線量が急上昇!福島原発付近は線量が20倍以上に!福島原発で何らかの異常か?付近の住民は注意!
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-6020.html
ところが22日になって福島県当局は「不具合が改善しなった」ことを口実に委託先の業者との契約をほとんど一方的に解除し、撤去にまで踏み切りました。国共々「帰還政策」を推し進める県にとって「放射線量を量らない」ことの方がそれこそ「住民の不安を煽る」ことになるはずが、高い数値を出し続けるモニタリングポストの存在から「原発の異常」や「除染の無意味さ」を突きつけられたことで、もはや「無理矢理撤去して線量をとにかく隠す」ことでしか「帰還政策」はできないと判断したのかもしれません。
アクションの後の喫茶店での話し合いの時間にこれのことで大いに議論となり、今後も毎週金曜日にこの問題を徹底追及し、道行く人々に訴え続けることになりました。
未だ収束しない原発、そのせいでどれだけ除染しても下がらない線量。その近くに住民を帰すことのほうが「人権侵害」になると県も国も考えていないようです。考えているのは「賠償を打ち切ること」だけなのかもしれません。
また、19日に行われた地元の「9条の会」主催の講演会も問題となりました。
というのもその時の講師は『世界がもし100人の村だったら』で知られる池田香代子氏。彼女は放射能による健康被害を訴えていた山本太郎さんが2013年7月に実施された参院選に出馬した際、山本さんに対して「デマッター」と発言し、参院選の際に山本太郎に投票しないよう訴えたばかりか、いわゆる「エートス」運動(http://ethos-fukushima.blogspot.jp/)に加担していおり、被曝の問題を国や東電の責任ではなく、「個々人の問題」にしてしまう立場の方だったのです。
ここでは詳細の記述は避けますが、講演会本番でも「エートス」に基づいた話をし続け、さらに甲状腺がんの福島での多発状況についても「今まで調べていなかったから出てきただけ」という「スクリーニング効果」を平然と主張していたのです。
これには「駅前アクション」参加常連の皆さん、特に女性の常連さんが大きく失望。講演会でも挨拶を交わしたある女性2名は口をそろえて「あんな話は良くない」と僕に会うなり言ってきました。裏を返せば、「いわき駅前アクション」の皆さんが抱える原発事故への怒りと被曝問題に対する認識は池田氏の「エートス」主張ぐらいで簡単に覆るほどヤワではないということです!
僕自身、学生時代に池田氏の講演を水戸で聞いたことがありましたが、あの時と比べると「現状を何とかしなければ」という危機感よりも「個々人で考えるしかない」というある種の諦観が見てとれました。安倍首相に対する批判の言葉もどちらかと言えばその「政策」そのものよりも「個人の資質」のレベルで話していたように思います。
こんな池田氏を何故呼んだのかという地元「9条の会」の責任についても追求せねばならないでしょうが、それ以上に駅前で一緒に原発反対を訴え、喫茶店での話し合いで被曝について事実をきちんと話し合った継続の力を実感した今回の駅前アクションでした。
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