〔長文〕「中国の脅威」より「被曝の脅威」だろ!!

by ときわ列車

常磐在来線主義者中国軍機 自衛隊機に異常接近
(毎日新聞 2014年05月25日)
http://goo.gl/AZN6cn(Web魚拓)

 むしろ自衛隊機が東シナ海(この呼称自体差別を含んでいますが)の上で中露の軍事演習を「監視」していることだって「異常」ではないでしょうか?

 いつも思うことですが、「中国の軍事力増大が…」とか言っている奴らに限って自衛隊による中国軍監視や日米合同演習はスルーしている気がします。「国家権力の一手段としての軍事力」全てを批判しなければダブルスタンダードになってしまいます。確かに中国軍の増強は懸念すべきことかもしれません。しかし、だからといって自衛隊を「国防軍」にしたり、集団的自衛権の行使を容認するのではかえって中国に口実を与え、緊張が高まるだけのはずです。

 それにもかかわらず、歴代政権は中国を刺激するようなことを軍事的にも政治的にも重ねてきました。やはり危機を「わざと作って」戦争がしたいのでしょう。戦争に「勝てば」儲かるのは歴史が証明してますから。もっとも今の日本を覆っているのは根拠薄弱な「自衛隊は中国軍に勝てる説」。あれだけ「脅威だ」と煽っといてそんな説が展開できるなんぞ矛盾です。これは中国への差別的視線があるからできる暴論です。

 僕は「自称」革命的志向の労働者として、日本だろうが中国だろうが、あらゆる「国家権力の暴力独占形態」としての「軍隊」には反対です。でも「帝国主義」の国である日本の労働者としてはまず自国の軍事暴走を止めねばならんと思うのです。僕の姿勢は「革命的祖国敗北主義」と言い得るものかどうかはわかりませんが、かつて中国を侵略した事実からすれば、最近の中国軍の行為は全肯定できないとはいえ、戦争放棄をうたいながら自衛隊という「軍事」を持つ日本に不信感を持つが故のものである側面はあるでしょう。裏を返せば近隣諸国が日本が本当に憲法9条を遵守することを望んでいるということ。ならば、憲法9条の破壊を許さないことが、結果的には中国軍の増大を緩めることに繋がるかもしれません。

 しかし、日本のタカ派はその可能性を否定します。「丸腰になれば中国に乗っ取られる」と。それ自体が差別・排外主義から生まれる妄想であり、差別する相手を支配したがる欲望の表れではないですか!結局のところ中国軍への監視強化も集団的自衛権の行使容認も、「中国を侵略してそこを独占的市場にする」ことが本音にあるからではないですか!!

 さて、日本の政府は本当の意味で自分たちがアジアに与えた戦争被害について反省していないと言われますが、その理由は「反省する方向が間違っている」からではないかと思います。日本の権力層がしている「反省」とは「戦争に勝てなかったこと」であり、その「反省」があるがゆえに集団的自衛権の行使を憲法の解釈変更によってのみ押し切って、米軍と一緒になって世界で戦争をしようとするのです。

 もっとも、そのアメリカとも根源的にはアジア市場を巡って競争し合っています。集団的自衛権に走る一方で、日本の権力は従軍慰安婦や南京虐殺の否定に躍起になり、その姿勢はアメリカからも懸念されています。本当に、一部で言われているように「日本はアメリカの言いなり」ならすぐに日本がかつて侵略した国々にすぐ誠意ある対応をとるはずですが、現実にはそうではありません。集団的自衛権は日本単独でも戦争できるようにするための足がかりであり、スキあらば米軍を出し抜くことまで見据えていると見た方が良いのではないでしょうか?

 さて、ここまで書いてきましたが、僕が何より腹立たしいのは、
こうして「中国の脅威」が煽られることが原発事故を忘れさせ、国内の放射能による健康被害を闇に葬るものの一つであるからです。

 「中国の脅威」の前に楢葉町の「帰還運動」は美化され、中間貯蔵施設問題も相対的に「大したことのない」ものと捉えられてしまいます。安倍首相は5月15日の集団的自衛権に関する記者会見で何度も「国民の命を守るため」と強弁しましたが、まず守られるべきは放射能による健康被害に苦しむ人々、特に甲状腺がんを発症してしまった子どもたちであり、それこそが「いまここにある危機」のはずです。集団的自衛権の行使を容認すればその人々の命が守られるとでも思っているのでしょうか?とんだ思い違いです。

 いや、戦争をするにあたって放射能で健康を損なった人々など「戦力外」であり、それなら中間貯蔵施設を最終処分場にして原発を再稼働させ、処分場で被曝労働漬けにしてしまえば良いとすら思っているように見えます。だからこそ「被曝による健康被害」を福島県民の味方面して隠し、不安の声を圧殺するのでしょう。原発再稼働は武器の製造や核兵器への転用を狙えるものであり、集団的自衛権と原発再稼働と戦争の問題は全て繋がっていると言えます。

 僕はここで改めて、5.31いわき集会への結集を訴えさせていただきます。常磐線の竜田延伸も、原発再稼働も、集団的自衛権の行使容認もまとめていわきからふっとばす集会にしたいです!!

名称:「福島切り捨てを許さない!竜田延伸絶対反対!総決起集会」
日時:2014年5月31日(土)13時
※15時(予定)よりデモ行進(いわき駅前まで)
場所:いわき市・平中央公園(JRいわき駅より徒歩15分)

実は「緊急集会」ゆえに会場の下見が今日になってようやくできたりしたのは内緒です…

ここまで読んでいただいてありがとうございます!

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