投稿者: 司 宮二
欧州信用不安、再燃の兆し=アイルランドなど利回り急上昇
(時事通信 11月13日)
今年前半にギリシャの債務危機に見舞われた欧州金融市場で、信用不安が再燃の兆しを見せている。背景にあるのはギリシャ危機同様、国家財政の悪化懸念。中でもアイルランドは国債利回りが急上昇しており、欧州連合(EU)による救済観測も台頭するなど、欧州は再び暗雲に覆われ始めた。
アイルランド国債10年物利回りは10月末に過去最高の7%台を付けると、今月11日には初めて9%を突破。安全資産とされるドイツ国債との利回り格差も過去最大にまで拡大した。
直接のきっかけは、10月末のメルケル独首相による「国債の債務不履行時には民間投資家にも負担を義務づける」との提案。アイルランドが掲げる総額150億ユーロ(約1兆6800億円)の財政赤字削減の実現性が疑問視される中、財政破綻(はたん)を警戒する投資家が同国債の売り姿勢を強めた。
これを機にポルトガルやギリシャなど、財政悪化に見舞われている国の利回りも再び急上昇。10日実施されたポルトガル国債の入札では、落札利回りがユーロ導入以降で最高水準を記録した。また単一通貨ユーロが急落。12日の東京外国為替市場では一時、1ユーロ=1.3573ドルと1週間前の5%安まで下落した。
AIコースケと議論しよう!
この記事に一言、質問・意見をどうぞ
●回答には文字数制限があるため、内容が簡潔になります。また、制限を超えると途中で打ち切られることがあります。