中国 : 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の脱北者を強制送還してはならない
21人の北朝鮮の人びとが、同国を脱出し中国経由で大韓民国へ向かう途上、不法滞在したとして中国東北部の長春市で拘束されている。この事態を受けて、「中国政府は、彼らを強制送還してはならない」とアムネスティ・インターナショナルは述べた。
21人は2月8日、瀋陽市の複数の場所で警官に連行された。韓国入国を支援する韓国組織と接触した人たちもいると言われている。中国当局は21人に対し、「2月20日までに北朝鮮に送り返す」と話しているという。
北朝鮮の国民は、国の許可なく国外に出ることはできない。韓国人と接触したり渡韓を企てて捉えられ送還された場合は、いっそう厳しく罰せられる。ときには、処刑される。
北朝鮮は、先の金正日総書記の死去と息子である金正恩による承継という指導体制の過渡期にある。この不安定な時期に当局は、「越境者は糾弾し厳罰に処する」という声明を出した。
これにより、今回の脱北者が置かれた状況は、いっそう厳しくなった。もし送還されれば、不法越境者として拘禁、拷問、さらに処刑の危険さえある。
国際法は、国に戻れば迫害や拷問、死に直面する危険がある場合、直接であれ第三国経由であれその国への強制送還を禁止している。しかし、中国は、密入国の北朝鮮人を亡命希望者としてではなく、経済移民と見なす。経済移民ならば、送還は許されると考えているようだ。
また、中国は国連難民条約に加盟しているが、国連難民高等弁務官事務所が国内の北朝鮮人に接触することを認めていない。
「中国当局は、彼らを国内や他国が保護し、国連の難民機関あるいは他の難民支援団体と接触できる機会を与えなければならなりません」とアムネスティのサム・ザリフィ部長は述べた。
アムネスティ発表国際ニュース
2012年2月14日
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=1052
3月1日集会のお知らせ 北朝鮮の人権問題と日本国憲法の精神
講演:伊藤真さん(伊藤塾塾長・弁護士)
■日時 2015年3月1日(日)
第1部:伊藤真さん講演 10時30分~13時00分
第2部:北朝鮮の強制収容所に関する最新情報 13時30分~15時00分
■参加無料・予約不要.第1部または第2部のみの参加も可
■会場 専修大学・神田キャンパス1号館101号室
http://www.senshu-u.ac.jp/univguide/profile/access.html
第1部では,「司法試験受験指導のカリスマ」「護憲派・9条派弁護士」として知られる伊藤真さんに,日本国憲法の理念と北朝鮮の人権問題との関わりを語っていただきます.
第2部では,シン・ドンヒョクさんが証言を訂正した問題や,北朝鮮当局による強制収容所の隠蔽工作などについて,当会が得ている最新の情報をみなさんと共有したいと思います.
主催:NO FENCE(北朝鮮の強制収容所をなくすアクションの会)
Tel: 070-5459-9817
http://nofence.jp/
人権問題に左も右もない、というのは一応正論ではありますが、現実問題として、やはり右派色の出ている集会には左派の方は来にくいというのは、逆の立場を考えてみれば仕方がない面もあると思います。その意味で、このノーフェンスの集会は皆様方左派、また9条擁護の立場の方々に是非ご参加いただければと思います。直前の紹介ですみませんが、よろしくお願いします