辺野古アセス、受託全4社に天下り 競争入札なく高落札率
(琉球新報2012年1月26日)
米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた環境影響評価(アセスメント)関連事業で、防衛省が2009年度~11年度に発注した全13事業を受託した4社に同省OBが天下っていることが25日、分かった。契約金額は計約35億7千万円に上る。08年度にアセス関連事業(計約4億6千万円)を受託した別の1社へも同省OBが天下っている。ほかに同事業の孫請け会社も天下りを受け入れた。
第三者による客観性が求められる辺野古アセスで、同省と受託業者の密接な関係がさらに鮮明になった。
13事業の受託業者を決めた入札は全てで「プロポーザル方式」か随意契約を取っている。競争入札はなかった。落札率はほとんどが98、99%台。一方、08年度はほとんどが公募型や簡易公募型の競争入札だった。
プロポーザル方式は、随意契約の一種で、発注者が業者に「技術提案書」を提出させ選定。明確な業者選定理由が見えにくく不透明さが指摘されている。競争性がなく、落札率は100%に近づく。アセス業者への天下りについて琉球新報社は25日、沖縄防衛局に対しコメントを求めたが、同日、返答はなかった。
防衛省OBの天下りが分かったのは、09~11年度に受注した、いであ(東京都)、沖縄環境保全研究所(うるま市)、日本海洋コンサルタント(東京都)、日本工営(同)。08年度に環境現況追加調査を受託したパスコは09年8月に防衛省OBが再就職した。
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