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アイヌ文化から北方諸島の問題を考える/神保町


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アイヌ文化から北方諸島の問題を考える
2012年・アイヌ文化から北方諸島の問題を考える夕べ(出典:虹とモンスーン
■ 「北方領土」頓挫した日ロ交渉

 日本政府は毎年2月7日を「北方領土の日」と定め、エトロフ以南の千島列島を「日本固有の領土」と主張し、ロシアに対して「返還」を求めてきました。安倍前首相はプーチン大統領と通算27回もの会談を重ね、共同経済活動を実施したり、「4島一括返還」から「2島先行返還」へと政府方針を転換したりして、島々の「返還」に執念を燃やしてきました。

 しかしロシアでは「返還」に反対する世論が高まり、「改正」憲法に外国への領土割譲の禁止も盛り込まれ(日本との話し合いは継続を表明)、安倍政権の思惑は挫折しました。あとを受けた菅政権はこの問題をどうするつもりなのか、まったく見えてきていません。

■ 日ロ交渉の大義はどこにあるべきか

 日ロ交渉は枠組みを解体的に組み直さない限り進展しません。両国とも千島(クリル)列島がもともとアイヌ民族のものであった歴史的事実に立脚すべきです。島々の名はアイヌ語であり、「ハボマイ」は「流氷が退くと小島がそこにあるところ」という意味、「シコタン」は「大きい集落のある地」、「クナシリ」は「(森が多く遠くからは)黒く見える島」、「エトロフ」は「岬の多い島」という意味です。

 島々を奪われたアイヌ民族の自治を回復してこそ日ロ交渉に名誉ある大義が生まれるのであって、勝手に「領土」として編入した島々を互いに自分のものだと言い争う交渉は浅はかであり不当でもあります。

■ 北方諸島問題解決の方向

 ロシアは北方諸島に米軍基地ができることを懸念し交渉停滞の要因になっています。日本は北方諸島に日米安保が適用されず米軍基地がつくられないことを約束するとともに、ロシアに対し島々を軍事化しないよう迫らなければなりません。非軍事化はアイヌ民族の望むところでありましょう。日本とロシアは戦争と先住民族抑圧の歴史を反省・謝罪した上で平和条約を締結すべきでしょう。

 アイヌ民族の先住権-自治権を実現するため、政府間交渉へのアイヌ民族の参加が保障されなければなりません。アイヌ民族の北方諸島への越境権・自由往来権を実現するとともに、乱開発には反対しつつ、アイヌ民族による自治のもとで、島々を自然と人間の共生の地、アイヌ民族・ロシア人・和人ら諸民族の共生の地としていきましょう(北方諸島在住のロシア人は先住民族アイヌに関しては理解があるようです)。これに加えてなお日ロが国家的な統治をしたいのであれば、共同統治の道も考えられましょう。

 アイヌ民族をめぐる昨今の動きとしては、①アイヌ施策推進法のもとで昨年ウポポイ(白老のアイヌ文化施設)が開業したこと、②盗掘された遺骨のアイヌ民族への返還を裁判で訴えられない限り当局がなかなか進めないこと、③紋別のアイヌ民族による先住権を掲げた「無許可」サケ捕獲と道による告発、浦幌のアイヌ民族によるサケ漁の先住権の確認を求めた提訴があります。このようなことについても討論ができればと考えています。

■ 日時:2021年2月6日(土)14時開始 17時終了

■ 会場:神保町区民館(ひまわり館)2階洋室
 ※「みどりの会」で借りています
 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2丁目40
 JR「水道橋」駅10分、地下鉄各線「神保町」駅5分
 https://www.city.chiyoda.lg.jp/shisetsu/kuyakusho/jinbocho-shuchojo.html

■ 参加費 1000円

■ お話 結城幸司さん(アイヌ・アート・プロジェクト代表)
 1964年釧路市生まれ。木版画、木彫り、語り、音楽によりアイヌ文化復興の活動に取り組む。アイヌ文化の創作者集団「アイヌ・アート・プロジェクト」代表(2000年設立)。2008年の「先住民族サミット」inアイヌモシリで事務局長を務める。木版画をアニメーション化した『七五郎沢のキツネ』(すぎはらちゅん監督)が東京ショートアニメーションフェスティバルの観客賞を受賞(2016年)。2020年公開の映画『アイヌモシリ』(福永壮志監督)に主人公・カントの父・コウジ役として出演。

■ 主催 アイヌ文化から北方諸島の問題を考える実行委員会
    TEL・FAX 03-3485-6736

■ 集会への賛同をお願いします
 賛同費 個人1000円 団体3000円
 郵便振替口座 00110-0-660065
 加入者名 グループ“シサムをめざして”
 通信欄に「2・7賛同」とお書き下さい/お名前公表の可否をお書き下さい

 1月10日時点での賛同
  朝日健太郎(先駆社)/国富健治(新時代社)/グループ“シサムをめざして”(首都圏)/品川平和市民

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