by jrlアニメ
さて遅くなりましたが先月まで放映されていたアニメをレビューしていきます。
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推しの子
ヤングジャンプで連載している漫画が原作のアニメです。ここまで実際に観るまで内容が想像できないアニメも珍しいです。
トップアイドルの双子の非嫡出子として転生したアイドルオタク(トップアイドルの主治医とその主治医が看取った患者)がSNS全盛時代の芸能界で奮闘する姿で描いています。母と同じアイドルの道を目指す妹と、妹に母と同じ道を歩んでほしくないと思いつつ母の死の真相を突き止めるべく芸能界に潜り込む兄の暗闘、いうまでもなくかなりダークな内容です。
ネット上のバズの問題を扱っている場面はかなり生々しく、ネット上の誹謗中傷が原因で自殺した木村花さんのお母様が放映の中止を求めたのも納得できるものでした(ここでは放映の是非の議論は控えます)。
私や草加様のように好きでやっているサイトはネットで誹謗中傷されようと捨て置けばよいわけですが、注目されることが死活問題の登場人物たちはそうもいきません。必然的に自分がどう思われているかを調べてしまい、気に病んでいくネット社会の病理を見事に描き出していました。
資本主義社会における娯楽というのはお金で夢の時間を買っているわけで、そういった意味でエンタメは「嘘」の塊といえるのです。続編の制作も決まっているので観る予定です。
鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
2021年に放映されたアニメの続きです。刀鍛冶の里における上弦の鬼との闘いが間延びしている感覚はあるものの迫力満点で描かれます。
一時期の過熱とも呼べる人気はないものの十二分に楽しめました。柱稽古編も制作予定だそうなので観る予定です。
スキップとローファー
今期のPAワークス枠です。「古見さんはコミュ症です」の古見さんが才色兼備でなかったらこのような感じであろうかと思ってみてしまいました。
普通の、安心してみていられる青春アニメでした。
ゴールデンカムイ
2020年に放映されたアニメの4期目です。昨年放映中にスタッフの方が急死し、今年の4月まで放映が延期されていました。
シリアスな話でありながら、突然コミカルな雰囲気になるのが笑いを誘います。原作は昨年完結し、最終章まで制作するするとのことで楽しみです。
ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP
2020年に放映されたアニメのアナザーストーリーです。
最近レース後に優勝者が歌って踊るシーンが少ない気がしますが、ストーリーの本筋からすると些末なものですしレース直後にそんなあるのかと疑問に思っていたので気になりません。
今月からは「呪術廻戦」「政宗くんのリベンジR」などを見ていく予定です。
(jrl アニメ)
今期は「推しの子」が全部もっていった感じがしますね。
第一話は90分ありましたが、2時間半の映画を観たくらいの体力と精神力を奪われました。JRLさんも「ここまで実際に観るまで内容が想像できないアニメも珍しい」とおっしゃっていますが、2話目以降の展開も含めて何度もだまされた。
よく言われていますが、通常の30分×3話だと、1話目で「はいはい、そういうオタクなアニメなのね」と思って見るのをやめる人も多かったでしょうし、実際90分版にしても、リア充系の方を中心に、最初の15分から30分あたりでやめた人も多かったそうです。
たまに原作ファンから「騙されたと思って3話まで見てくれ!」というアニメはありますが、実際に他の番組を潰してまで、実績のない新作アニメを初回90分にするのはあまりなく「絶対にここまで見てくれたら」という自信の表れでもあったのでしょうし、実際私も持っていかれてしまいました。
良かった点などを具体的に書こうとすると、もう何を書いても全部ネタバレになってしまう!
事前の番宣(PV)なども原作未読の人にはさっぱり内容がわからないもので、初回はオープニング映像さえない。
感想やリアクションを見ても、最初は「SPY×FAMILY」くらいのノリで、ほんわかとした気分で見ていた初見の人々が、途中から「え、え、ええええっ!これってそういう話なの?!」とパニくっていました。で、「そういう話」だと思って2話目からの続きをみれば、また予想外のいろいろな要素が出てきて、展開が予想できず、飽きさせません。
このへんでやめますが、実際の事件との類似で問題になった「ネット上の誹謗中傷」について少し。これは「竜とそばかすの姫」でも描かれていましたね。
原作でそのエピソードが掲載されたのはかなり以前のことで、事件がおこったのはすでにプロットを決めて描き進めていた後のことであり、類似は全くの偶然であるとは作者の弁だそうです。たとえそうでも遺族のショックな気持ちはわかります。そのことは誰も異を唱えられません。
その一方で、たとえばイジメが原因で子供を亡くした方や、様々な殺人、自殺、天災などで亡くなった方もおられ、そういうシチュエーションの物語を(死者を冒とくするようなものは論外ですが)一切書いてはいけないのか、加害者への怒りが含まれて一般に訴えるようなものでもダメなのかと言われると、それも違うような気がします。
今のところ私もケースごとにしか考えられず、すっきりとした答えはでませんが、少なくとも私は、差別や誹謗中傷など、「言論の自由と己の正義感」を振りかざした、そして軽い気持ちで放った、たった一行の文章や言葉でも、充分に「言葉で人が死ぬことだってある」そして世界中で多くの人が死んで(言葉に殺されて)いる、さらにその何十倍、何百倍もの人が苦しんでいるということを、改めて認識させられされました。
そういう時に「気にしない」というのは実際にはなかなか難しいです。勇気をもって社会化し糾弾するとかはもっとしんどいんです。私の体験から言えることは、とりあえず自分の心と命を守るために、いっさい見ない、聞かない、離れるなど、自分をコントロールしようとする様々なものをシャットダウンすることを考えてください。逃げることは全く恥でも負けでもありません。現実の会社や学校などではまた別の問題もあるでしょうが、ネットならそれも方法だと思います。
私を含め、何度も間違うのが人間です。とりわけ政治的な分野では差別や中傷は酷い状況が今も続いています。コメント欄を承認制にしたのはそういう理由、特に私や関係者以外の全くの第三者への中傷や、真偽不明の批判(噂話)などが実際に書き込まれたという事情があります。ご理解をお願いしたいと思います。また、他人の加害書き込みだけでなく、自分自身への戒めとすることも忘れないようにしたいと思います。
草加様
コメントありがとうございます。
第一話だけでかなり疲れたのは私も同じです。しかし疲れてなお引き込まれるものがあの作品にはありました。ここから2期はどうなっていくのか今から楽しみでもあります。
変なコメントがなくなったなあと思ったらそういう事情がありましたか…
私のサイトでもよくわからない話を掲示板上でし始める人が時々いらっしゃいます。私のサイトの内容をまともに見ていないような(見せる内容を作れと言われたらそれまでですが)コメントが来ることもあります。
私もネット上の誹謗中傷についてはケースごとの判断かと思っています。ノーリスクで他人を攻撃する(自分の正義感を手っ取り早く満たしてくれる)免罪符を求める人がネット上にはたくさんいますが、管理人様のおっしゃるように「軽い気持ちで放った、たった一行の文章や言葉でも、充分に「言葉で人が死ぬことだってある」そして世界中で多くの人が死んで(言葉に殺されて)いる、さらにその何十倍、何百倍もの人が苦しんでいるということ」をせめて意識していきたいと思います。
今夜はこのあたりで失礼いたします。