阪神大震災で誰も言わない「倒壊の阪神高速撤去最優先で生き埋め救助放置」の事実

倒壊した阪神高速

by 戸田ひさよし

 大阪府門真(かどま)市議の戸田から「旗旗」読者の皆さまへ。メール便で同一内容を既読の方にはご容赦。

 1995年の1/17 (火) 早朝に起こった「阪神淡路大震災」。
 当時、イトーキの下請け組み立て設置作業員として門真市の「ホクシン」という会社で仕事していた戸田は、特に神戸方面での被害の甚大さに驚いたが、特に印象強かったのが、「阪神高速道路の高架がゴロッと倒れてしまった情景」だった。

 そして1/17直後の (土) (日)に戸田は250ccのスクーター(トランク付き:ホンダのフリーウェイ)に乗って神戸大の友人らがやっているボランティア活動に参加したのだった。

[Sponsor Ads]


 その時期は、まだ消火し切れずに至る所でブスブスと黒煙が上がっており、がれきの下に生き埋めになっている人も残っており、一刻も早く重機を使ってガレキ撤去・生存者救出をしないといけない時期だった。

 ところが、現地で驚き呆れたのが、「命の綱」とも言うべき重機を最も大量投入していたのが、「阪神高速の倒壊部分の撤去工事」だった。

 この「撤去工事」の酷い点は、

▲「生存者救援・火災現場解体という最優先作業」への重機投入を大幅に阻害しただけでなく、
■「倒壊によって片側ががら空きになった道路空間を使って救援・避難車両を通行させる大チャンス」をあえて潰して、「阪神高速敷地の左右両面を完全に通行不能にしてしまった」事である!

 行きも帰りも、スクーターですら大渋滞で牛歩スピードになってしまう現場体験をした戸田がこの目で見たのは、

震災で倒壊した阪神高速

●「黒煙が立っている現場に比べて何ら緊急性が無い撤去工事」のために、「ガラすきになっていて車がどんどん通行できる6車線もある一般道部分の全てがユンボなどの重機の作業部分として完全に通行止めにされている」事実だった。

▲市街地にある広大な幹線道路を全く不条理に塞いで、周辺道路の大混雑をもたらしたのが、この「倒壊高架の撤去工事」だった!

 現地で戸田がすぐに感じたのは、
▲「地震での倒れない日本の優れた高層建築技術」という「日本すごい宣伝」の虚偽性を「論より証拠」で強烈に突き出した「高速道路高架の倒壊の画像」を一刻も早く消し去りたい!という(当時の「自さ社政権」の背後の)権力支配層の「政治的意図」によって、「倒壊高架道路の一刻も早い除去」が最優先にされた、という事だった。

■「広大な範囲の各地点地点において総計何百台もの重機を投入して人命救助のためのガレキ撤去をしないといけない時期」に、「高速道路高架の倒壊の情景を人目から消す事を最優先して、そちらに貴重な重機を大量投入した」のだ!

ーーーーーーー

震災で倒壊した阪神高速

 この事実について、戸田はずっと指摘してきたが、これほど明白な事実にも拘わらず、マスコミ報道でこの問題を指摘するものは皆無だった。
 それは「リベラル派ジャーナリズム」として知られる人たちや団体においても同じだった。
 いや、それだけではない。
 左派・リベラル派の活動家や文筆家でさえ、有名無名を問わず、この問題に触れた人は、戸田が知る限り、誰もいない。

 「阪神淡路大震災の時に何が起こったか」を伝えるありとあらゆる講演会や写真展、ドキュメンタリー番組や多数の書籍に中にも、この件は全く触れられていないようだ。

 震災当時、次々に緊急重大な事が起こっていって、この件を問題にする余裕が無いままに時が過ぎ、そして誰もが忘れ去ったか、「知らないままになった」のかもしれないが、戸田としてはその扱いが不可思議に思えてならず、ずーっと心の底に溜まっている。

 1995年1月当時といえば、「ウィンドウズ95」がたぶんまだ発売されていないし、「ネットでの発信」自体が存在しない社会だった。
 戸田が電子メールを使い、各種のHPを見るようになったのは、たぶん1997年頃からで、自分のHPを作って情報発信するようになったのは1999年春からだ。

 そのため、この「1995年の阪神淡路大震災での出来事」は、今までHPに書く事が無く、「HP内検索」しても出てこないのだが、「あれから24年経った2019年の今」、この事を「記録として後生に伝える」ためにも、こうして投稿する次第である。

1/23 (水)12:23(1/24は戸田の63歳誕生日!)


  • 戸田ひさよし(門真市議・鮮烈左翼「革命21」)
  • toda-vmax@hige-toda-hige.com
    * ヒゲー戸田HP http://www.hige-toda.com/
  • 事務所;大阪府門真市新橋町12-18 三松マンション207
    * TEL;06-6907-7727 FAX;06-6907-7730

5件のコメント

アメブロ「みんななかよく」のkuronekoです。
引用して記事を書きました。
当時は自社さ政権なので非自民の人たちも、建設業界に近い自民党系の人々も、厳しく追及する意欲が薄かったんですかね。
人命救出に使う重機を使われてしまったかどうかは、関係者の証言が欲しい気がしますが、道路の渋滞は戸田さんの経験したことだけに貴重な証言だと思いました。
うちでは「証拠隠滅論」を言っていたのですが・・・。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
戸田 ひさよしsouka
「市民の絆・大阪」など市民運動や、連帯ユニオンという硬派の労働組合にも所属しながら、市議5期を務めた前大阪府門真市議の戸田です。現在その豊富な実績ノウハウを各方面の社会運動や市民生活向上に役立てるため「社会運動の何でもサポーター事業」=「戸田アソシエーション」を運営中!いろんな情報をお届けします!