映画「沖縄から叫ぶー戦争の時代」上映会&ミニライブ/国立市


イベント詳細


映画「沖縄から叫ぶー戦争の時代」
■ 日 時:2019年4月7日(日)
 16:00~映画上映
 17:30~ミニライブ(大貫佐知子&佐々木健)

■ 参加費:¥1000

■ 会 場:キノ・キュッヘ:木乃久兵衛
 JR国立駅南口下車富士見通り徒歩15分、国立音大付属高校向い、文房具店地下1F
 立川バス、多摩信用金庫前より立川駅南口行き、又は国立循環で約2分「音高前」下車20メートル戻る

■ 主催:キノ・キュッヘ
 問合せ:キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)
 186ー0005 東京都国立市西2-11-32 B1
 TEL 042-577-5971 E-mail para_kino9@m2.pbc.ne.jp

シネマde憲法 映画『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』

花崎 哲さん(憲法を考える映画の会)法学館憲法研究所サイトより)

 2018年2月の名護市長選から8月の沖縄県知事選までのおよそ半年の現地沖縄を捉えた映像ルポルタージュです。現場でなければわからないその時の風、人々の思い、時代をとらえ感じさせてくれます。

 2018年2月、沖縄県名護市長選挙で予想に反して辺野古新基地に一貫して反対してきた稲嶺進さんが破れた。政府は、連日、辺野古への物資の搬入をすすめた。一方で新名護市長の渡具知氏は、学校給食費、保育料の無償化のためにと米軍基地再編交付金の受け取りを決める。そして名護市では、市議会議員選挙が始まる。
 軍事基地の建設は辺野古だけではない。沖縄県の離島(与那国島、宮古島、石垣島)では、自衛隊の基地建設(計画を含む)がすすめられている。人口1500人の与那国島には、160人の自衛隊員がやってきた。宮古島では、農地と県道を挟んだゴルフ場をこわして、陸上自衛隊ミサイル基地が建設されている。石垣島では、市長が2018年7月陸上自衛隊ミサイル基地の受け入れを発表した。
 翁長県知事が亡くなった。翁長県知事は、亡くなる間際に、辺野古新基地建設承認の撤回手続きには入ることを明言していた。そして、県知事選挙が始まる。故翁長氏の遺志をついで立候補した玉城デニー氏が8万票の大差をつけ勝利した。
それでもまだ、辺野古新基地建設はとまらない。
また各地で、自衛隊基地の建設がすすむ。市民への納得のいく説明がないまま。
(映画案内チラシ「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」解説より)

 映画上映の後、この映画の監督をされた湯本雅典さんに話を聞く機会がありました。湯本さんは「このような『沖縄の今=戦争の準備が進められている』ということを伝える映画を作ろうとして沖縄に行ったわけではなかった」と話されていました。しかし、訪れた沖縄の先々で、たとえば辺野古に行ったときに「宮古島は今、自衛隊のミサイル配備の問題で大変なことになっている」と聞いては宮古島に行き、さらに石垣島、与那国島、奄美大島とそれぞれ基地の問題が起きている島を訪ね歩き、その土地土地に生活する普通の人たちに話を聞いていきます。そうした中で「戦争の時代が歩き始めている」というのが湯本さんが感じた実感でした。いわば2018年の南西諸島が抱える「戦争の準備」の場を訪ねるロードムービーになりました。

 湯本雅典さんは元小学校の先生です。行った先々で、人々の話を聞いていくという湯本さんの素直さ、率直さがとてもわかりやすい映画を作っています。そこで出会う人たちも、それぞれ自分の思っていることを、素直に、わかりやすいことばで話してくれます。何か政治的な問題について説明するというのでなく、それぞれの人の生活の延長にある言葉で、今「何に不安を感じているか」「それをどうしようと思っているか」と話してくれます。いつの間にか湯本さんといっしょに頷きながら話を聞いているというような気持ちになります。
 8月の沖縄知事選、デニーさんの選挙運動を支援した若者が言います。「沖縄をどうにかしたいという気持ちの方が強かったんだなと思います」。私たちの映画会に来る人も多くは「今この国を何とかしなければ」「どうにかしたい!」という気持で参加される人が多いのですが、映画を通して、そうした人たちの意欲と結びつくといいなとつくづく思います。

 映画の最後を湯本さんはどうまとめていくのだろうと思いながら、この映画を見ていました。最後は、奄美大島奄美市で、沖縄と同じくこの島でも問題になっている自衛隊ミサイル基地に反対を続けている人から聞いた話でした。
 「ミサイル基地反対のスタンディングをしていたときに、高校生3人が参加してきた。その後の茶話会にも参加してくれた。そのことに活動してきた大人達が多大な期待を寄せてしまったのだろう、『これからの君たちに引き継いでもらって』のようなことを話した時、わたしは『それは違う』と言ったんだ。こんな(ミサイル基地建設)ものは自分たちで終わりにしなければならない、こんな問題を引き継がせてはいけないんだ、と。」
 小学校の先生をし、子ども達に話していた湯本さんの気持ちがそこにぴったり重なったように思いました。そう、自分たちが自分たちで終わりにしなきゃいけないことなのです。私たちも、つい「若い人が来ない」「若い人に伝わらない」と言ってしまいますが、そうではない、自分たちが何をやるかを考え、ひとつひとつやっていかなければならないということなんだ。この映画を見て自然にそうした気持になりました。

【スタッフ】
制作:湯本雅典
撮影:湯本雅典、PEACE
ナレーター:笠原真弓
音楽:ジョニーH、多田弘一
DVDジャケットデザイン:橋本牧子

2019年/ドキュメンタリー/日本映画/61分
予告編:https://www.youtube.com/watch?v=n8gPOhyckUc

湯本雅典さんの公式サイト:https://yumo.blue/?p=475
お問合せ:湯本雅典さん090-6039-6748 yumo@estate.ocn.ne.jp
https://yumo.blue
DVD販売・上映:上映権付きDVDを2000円で販売しています。

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