by 中野由紀子
岩手県議:小泉氏死亡、自殺か 病院非難でブログ炎上
(毎日 2013年06月25日)
25日午前5時ごろ、岩手県一戸(いちのへ)町平糠の大志田ダムの湖岸で、近くに実家がある小泉光男・岩手県議(56)がぐったりしているのを、偶然通りかかったいとこが発見、110番した。県警二戸署によると、既に死亡しており、自殺の可能性が高いとみている。小泉県議は、自身のブログが「炎上」したばかりで、同署が関連を調べている。
先日、岩手県議のブログがヘイトスクラムにあいました。病院に対するクレームに非難が殺到し、ブログを閉鎖。記者会見し「公人の立場を忘れ、思慮に欠けた不適切な表現を公開した」と謝罪しました。県議会と県には21日までに苦情や議員辞職を求めるメールと電話が計762件寄せられたそうです。
後援会幹部の話では、「先週末、小泉さんから『元気がなくなりました。何も食べられません』と電話があった。騒動を気にして思い悩んでいるようだった」と話したそうです。
ある程度の年齢の大人の男性が、ブログで非難されたことを苦にしての自殺です。どうしてここまで追い詰められてしまったのか。なぜ、あっという間に自殺してしまったのか。ご本人ではないので、想像するしかないわけですが、匿名のなんの責任も取らないで済む見ず知らずの立場の人々の、心ない誹謗中傷や非難を、食事が摂れなくなるほどに苦にして悩んでいたようです。いろんな記事や非難の内容を見ますと、「コイツ、普段からクレーマーだったらしい。いい年して、自業自得さ」なんていうひどいものもありました。
こういうことには年齢も性別も関係ないようで、その人の性格や弱い部分が前に出たりすると、あっという間に亡くなってしまうということがあるようです。政治家にもそういった亡くなり方をした人は多いですね。韓国ではネットの中傷を苦にした芸能人の自殺者が何人も出ています。誹謗中傷、非難を書き込む側は、わりと気楽なものです。匿名ですから、自分にはなんの害も及ばず、他人事なので自分の言い分を好き勝手に書きまくって、せいせいとしたものでしょう。しかし、書かれる側にとっては心身ともに相当な負担が掛かります。
自分と相手のふたりだけのことならまだしも、おおやけにあらゆる人々の目にさらされて、叩かれるわけですから。故人が生前どんな人であれ、家族は冷たくなった夫や父の亡骸を目の前に呆然とするしかないでしょう。もう心臓が止まって、呼吸もしてなくて、命が終わってしまったのです。二度と生き返らないのですから。非難する人も、された人も、この「生き死に」の感覚を忘れたらいけないなと思います。とにもかくにも、小泉県議には心からお悔やみ申し上げます。同時に、これは大きな問題だなと感じます。
※「ヘイトスクラム」とは、ブログなどの「炎上」という言葉が、何かしらブログの書き手が一方的に悪いかのような印象を与えたり、ヘイトなコメントを正当化しかねないものであることから、より価値中立的な言葉として数年前に考案されたものです。あまり広まっていませんが、今後私はこちらの言葉を使いたいと思います。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
さて、この事件を前置きにして、ここからは私の件の話に移ります。
最初の問題提起の日記と、その後の批判・反論の日記を二つ書きました。最初の日記の内容が気に入らない人々によって、私そのものが誹謗のターゲットになりました。心ない誹謗、人格攻撃、果ては「病院送りにする自信がある」などというやくざまがいの脅しを、三つ目の日記でも明らかにしました。
発端は「原発作業員さぶちゃんの話をきく会」の二次会での食べ物の話です。相手側は、余計なお世話だという言い分で、会ったこともない彼らの友人やお仲間を引き込んでの私への誹謗が、繰り広げられました。それはmixiの日記やつぶやきだったり、facebookだったりのおおやけの場所でした。「バカ」だの「中身がない人はかわいそう」だの「この人は人格障害だと思う」だのと、信じられないくらいの言葉が並んでいきましたので、愕然としました。そういうことを経験したことがなかったので、おおやけでのこのひどい誹謗、人格攻撃がたくさんの知らない人に読まれているんだと思ったら、怒り、憤りと共に寒気がしました。
相手側は、「自業自得だ、(←自己責任論?)そっちが謝ってからの話だ。謝ったらこちらも悪いところがあれば収める努力をしてもいい」というような言い分でした。なんで謝らなければならないのか、あっけにとられましたが、私の書いた最初の問題提起の日記が気に入らなかったのでしょう。「生意気だし、上から目線だし、大きなお世話だ!」といったところでしょう。それと同時に、自分のことは早々に棚上げして、多数で私を踏み始めました。日記に関しては、年齢は関係なくおかしいことはおかしいと言うべきだし、私にはその時の怒りをおとなしく綴るのは難しいことでした。
これは、さぶちゃんのことも考えて、今まで書かなかったことですが、今回ははっきり書きます。二次会での参加者の中では、原発作業員のさぶちゃんと私のふたりだけがお酒が飲めませんでした。「さぶちゃんを囲む会」とは名ばかりのように、皆さんはお酒を召し上がっていましたが、途中、さぶちゃんは他の場所にも顔出ししなくてはならなかったので、さぶちゃんのみ、早めの退席となりました。さぶちゃんを見送る時、さぶちゃんは私のバッグの中に二千円をねじ込みました。さぶちゃんは合図するように、「自分も飲まないし、ゆきちゃんも飲まない。飲まないのはふたりだけだから。ゆきちゃんの酒代は僕が払うから出さなくていい」と小声で言い、足早に出ていきました。
原発作業員の労働の過酷さ、被曝のことや安い給料を、さっき聞いたばかりなのに、その二次会で、主役のさぶちゃんに酒代の心配をさせていることにも気づかない人々の図々しさに腹が立ち、なんでだか涙が流れました。泣いてしまった私に気づいたのは前の席にいた男女二人だけだったと思います。もちろん、今回のいじめの加担者ではありません。いよいよ酒飲みどもの様子に腹が立ち、食べ物が山のように残っているのとが相まって怒りの日記を書きました。
「いい年して全然ダメな人たち!!」を書きました。怒られようが、生意気だと言われようが言わなくちゃと思いました。声に出してその場で言えなかった自分も恥じました。でも、見ず知らずの年上の皆さんになんて言うのですか?言えないよ、普通!それを「その場でなぜ言わなかったか、日記なんかに書きやがって」といわんばかりの誹謗、人格攻撃が始まりました。私は最初から連絡先などの本名を出していましたので、のちほど、卑怯な人たちの本名(あるいはペンネーム等)を出させていただきす。でないと対等な立場になりません。(名前を出すことは人格攻撃ではありません。誰に何をされたのかはっきりさせることを人格攻撃とはいいません)
その他の、【会ったことも話したこともないあちら側のお仲間やお友達の方々もどんどん加わって】の誹謗が続きました。今回は、その方々も本名のわかる方は本名を、わからない方は呼び名かハンドルネーム?を出させていただきたく思います。「自分は友人の助太刀をしただけで、実際はそこにいなかったわけで、関係ないわ」は通じません。それなりの責任を感じてもらわないとなりません。
いじめられて自殺する中学生たちが、命の最後の最期に、誰にも言えなかった・言わなかったいじめをしていた相手の名前を書き連ねた遺書を残し、「絶対に許さない!」と心で叫んで、たったひとりでビルの屋上から飛びます。首をくくります。どんな気持ちでしょう。その気持ちは「(いじめを)された側」にしかわからないことです。ケンカや批判、反論はルールを持ってするものでしょ?ルールと言ったって、「ディベート」の授業でもない限り、そんな難しいものじゃなく、「そこまでいったらまずいよ」って注意したりするものでしょ?「人格攻撃」までいかないようにするのが大事なんじゃないでしょうか。私は今回のことで特にそれを強く感じました。
草加さんとは、あえてこの件については話さないできました。ですが、私は「旗旗」をずっと手伝ってきたので、どうにもならない思いで話しました。草加さんからは「感情だけで物事を語らないこと。ルールある批判、反論はいいが、絶対に人格攻撃はしないこと。本気で相手を尊重するのなら、年齢や性別に関係なく言わなければならないことはむしろはっきり言うべきだということ。」この3つをいつも言われました。私は人間ができていないので、なかなか実行できていなかったかもしれませんが、今回の件で、この3つは、生きる上で本当に大事なことなんだな、ということがしみじみとわかりました。
他にも草加さんからは「ネットは現実のための道具なんだから、現実の活動がネットに振り回されてちゃ駄目だ。mixiもfacebookもTwitterも、楽しいことだけに使ったらいいんじゃない?」とも言われました。「草加さんはネットで悪口とか言われないんですか?」と聞いたら、「うーん、しょっちゅう言われる。メールでも来るし」と言う。「そんな時どうするんですか?」とたずねると、「まあ、もちろんちゃんとした批判は読んで考えるけど、ただの悪口とか誹謗は読まないから」「え!読まないの?」「うん。読まないから腹も立たないしぃ、Twitterもあんまり読んでないしぃ、facebookも使ってないしぃ……」とのことでした。また仕事に忙しく、ネットのくだらない誹謗や人格攻撃に、いちいちカッカとしている暇なんてないわけで、そんなのは飄々と受け流していて、私みたいに気持ちが乱れないのでしょうね。
そんなふうになれたらいいなとは思うのですが、まだまだ修行中の私なので、ルールを無視した「いじめ」の延長のような誹謗や人格攻撃、どんどんエスカレートする書き込みには、本当にショックを受けました。
竹薮組を名乗っておられる皆さんのリーダーである竹薮みさえさんは、直接、その酒宴にいらしたわけではありません。しかし、お仲間をかばって、真実、事実を見たわけでもないのに、ご自分のブログに、友人の証言を基に、私が「誤解したのだろう」といった趣旨のことをお書きになりました。仲立ちをしたつもりでいたのでしょうが、それを続けると自分の生活が壊れるようで怖いと言って、話を一方的にやめてしまった。日記をアップした時には、最初の提起者のmiz-pさんこと水田さんに、いろいろを収めてくれるように頼まれていたのでしょうか、「宿題が終わったようでよかったです」だったか「合格点をもらったようで」だったか、元気に書かれていましたね。
これも今まで書きませんでしたが、こんなことを経験したことのなかった私は、誰にも相談できず、気持ちが追いつめられてしまい、自分を見失いそうになってしまいました。知り合いの精神科医に相談し、ひと通りのことを説明し、私の書いた日記や、誹謗、人格攻撃の数々も全部見てもらいました。「これはひどい。関わらない方がいいでしょうが、あなたの気持ちになれば許せないでしょうから、どこで落とすかが難しいね」と言われました。腹も立つのが当然だ、しかし、どこかで区切りをつけて離れないとずっと苦しいでしょう、ということです。
そのとおりだと思いましたが、その時点ではとにかく追いつめられていながら、腹が立って仕方ないという状態でした。医師は、「素人分析で、自己愛性人格障害とはまたすごいね。これは簡単に言ってしまえばナルシストということですよね。その人は鏡に写った自分のことを言ったのではないのかな」とおっしゃいました。私もそう思います。ハンセン34さん(杉山勝樹さん)の、私への素人精神分析は、そのままご自分のことであろうということです。医師でもないのに、いいかげんなことは言わない方がいいと思います。
それから、竹薮みさえさん(サカヱさん)。私の生活や心は壊れないとでもいうのですか?あなたが不調であった時は、私もそうやって心療内科に通って自分を守ることをしていたのです。自分だけが苦しいのではないと思いますよ。今回の誹謗、人格攻撃に関わった皆さんも全員、「大袈裟な…」なんて思わないでください。心が弱っていたり、いろんな事情が重なったりしていたら、うつ状態になって簡単に死んでしまう人もいます。私は相談した精神科医の、適切な安定剤の処方や診察で、今日までいられますが、通院はまだ続いています。それなのに、皆さんは自分のことはもうすっかり棚に上げて、肝心なことはだんまりを決め込んだままなのに、それ以外は黙ることもなくペラペラと政治を語り、差別を非難し、なにごともなかったように気ままにつぶやいておられる。自分さえよかったらいいのですね。ずいぶんと元気じゃないですか!
本当に恐ろしい。一番恐ろしく残酷なのは人間です。いや、そうでない人もたくさんいるのだという希望を持って、心を保ち直すように努力している日々です。今となっては、反省する必要も、謝る必要もないですが、自分たちのしたことを忘れないでいてください。忘れたふりをしても事実は残りますよ。逆に、自分がたったひとりで、会ったこともない人も加わっての多勢での誹謗、人格攻撃をされたらどういう気持ちがしますか?想像してください。
そして私自身は、どんなに悔しくても意地が妬けても、どこかで落としどころの区切りを付けないとならない。集団でのいじめは、たとえネット上であっても、どんなに小さな出来事からであっても、人を「死に追いやる」ことがあるという感覚を持ってもらいたいと思います。ましてや50代、60代、70代のすることではないですよ。恥を知ってください。
さきほど書いたように、私は最初から本名を名乗っています。こんな連中のせいで死ななくてよかったとしみじみと思うので、遺書に名前を連ねて心を残して悔しくて死んでいく子供たちになぞらえて、このくだらない集団のそれぞれのお名前、あるいはペンネームを明示させていただきます。
嫌らしいようですが、そうしないとうやむやにされてしまう。だんまりで終わりにされてしまいます。自分は関係ないと思ってもらっては困ります。晒すのではなく、責任を問うということです。
◆同席した方々で私を誹謗、人格攻撃をした方々・・・野崎保志さん(hoshi1917さん)、杉山勝樹さん(ハンセン34さん)(fb杉山勝樹)さん、前田照美さん(テルミンさん)、橋本浩さん。
◆お顔も知らないが加担した方々(同調して「いいね!」ボタンを押した方やmixiでのつぶやきやコメントも含みます)・・・水田敏彦さん、mizu-pさん、平塚加代子さん、安倍敬文さん(tuffyさん)、Yasuko Maedaさん、内山貴子さん、Harumi Shimadaさん、中村隆幸さん、石原克也さん、ビルシャナ さん。
◆組長さんの竹薮みさえさん(サカヱさん、@misaeyabuさん)。
ざっと覚えている限り13名もいました。証拠が残らないようにいろいろと消した方もいたようですが、手元の資料にしっかり残っていました。理不尽にやられたら、やりかえすために「証拠保全」は重要です。
ただおひとり、お仲間でありながらこの集団には入らず、少し離れたところから見てくださった「Tさん」にはお礼を申し上げたいと思います。お仲間同士でありながら、加担しないのは、なかなか難しいことであったと思います。さぶちゃんを応援してくださる言葉もいただきましたし、ブログにもひと言メッセージをいただきました。また、追いつめられた時に送ったメッセージにも、短文ではありましたが、「ネットの怖さは充分承知しているつもりです」というお返事をいただきました。この方の、集団のいじめに迎合しない誠意は、救いにもなりました。ありがとうございました。
また、さぶちゃんからは、「今度のことでゆきちゃんが傷つくことは本望でない。僕はいいんだけど、ゆきちゃんは傷つかないように気をつけてください」とメールをもらいました。私はさぶちゃんに申し訳なくて謝りました。
こののちに、またこの人たちに、あることないこと、もっとひどいことを言われたり書かれたりしたとしても、「気の毒な人々だなぁ」と感じるだけです。そして、この人たちがどんなに立派なことを言っていても、私には白々しく虚しく聞こえるだけです。(お前が言うか!って突っ込み入れます、心の中で)
そして、ただひたすらに軽蔑するのみです。
ーーー
<参考-これまでの経過>
◆「原発作業員さぶちゃんの話をきく会」に行ってきました
◆「さぶちゃんの話をきく会」(第二回) いい年して全然ダメな人たち!!
◆飯が天である ~たいせつなこと(その2)~
◆『アナキズム』第16号、発売されました!
◆言いたいことは言いましょう
コメントを残す