9月12日、フィリピントヨタ労組の代表が、トヨタ東京本社前で抗議を行った。6年前に、233人が不当解雇され組合つぶしとたたかい続けている。
(「ユニオンチューブ」より)
フィリピン・トヨタ労組は、1998年4月に、フィリピン政府の労働雇用省にも登録された正式の組合である。しかしトヨタは組合の結成直後から管理職の参加を要求して組合に介入し、交渉権を認めなかった。
この非常識な要求が政府の労働委員会(労働仲裁官→労働次官→労働雇用省長官)のいずれの段階でも却下され、組合の勝利が確定するや、その日のうちに理由をつけて組合員233名を解雇、70名を停職処分にした上、フィリピン政府の裁定を無視して交渉にも応じなかった。
解雇撤回のストライキがはじまると、今度は「資本引き上げ」をちらつかせて、アロヨ大統領などの政治家にストを止めさせるよう圧力をかけた上、組合員が「にらみつけた」などの理由で26名を刑事告訴。その上、労働雇用省や貿易産業省などのフィリピン政府の中央省庁にも、ストを止めさせろとねじ込むなど、組合のみならず、フィリピン政府まで完全に見下した態度でやりたい放題。
会社の組合否認・団体交渉拒否については、最高裁が組合勝利の判決を出して確定。国連ILO(国際労働機関)も労使交渉に応じるようトヨタに勧告したが、これらもことごとく無視。フィリピン人とフィリピンの法秩序を完全に踏みにじって小馬鹿にしている。
これでは「日本人はフィリピンを植民地のように思っている」と言われても仕方がない。そういう「反日本人」の方向にならないのは、フィリピン労働者のモラルの高さと共に、日本でも事態に心を痛め、必死でフィリピン・トヨタ労組を応援している多くの人々がいるからだと思う。
トヨタの行動は現地の新聞では大きく報道されている。同じことをアメリカの企業が日本でやったらどんな気がするか、少し想像力を働かせてほしい。どうか、あなたもできる範囲で御協力を!
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