2007年8月

議会・選挙・民主主義

安倍ゾンビ内閣が発足

基本的に森永氏の言う「ゾンビ内閣」だが、福田氏、谷垣氏といった党内のハト派(対米一辺倒だけでなく現実的な国際協調路線も取り得る人)だけは切り捨てた。対米従属的な軍事・外交路線だけはストイックなまでに、何が何でも守り抜く決意らしい。一方、党執行部は「お友達」を横滑りさせて固めた。自分が万一の時は麻生氏を後継にしたいのはミエミエで、福田氏を徹底的に干す構えのようだ。

WiLL HANADAウヨ・サヨ論

曲がり角の保守系論壇誌 老舗は停滞、過激に煽る雑誌が台頭

「歴史はくりかえす。一度目は悲劇として。二度目は喜劇として」(カール・マルクス)。とにかく、「保守系論壇」は、マジで新左翼運動高揚期の末頃と非常によく似た雰囲気になってますね。一見すると盛り上がっているように見えて、実は大半が付和雷同分子にすぎない。彼らは「よりわかりやすいもの」「より過激なもの」へと流れて先鋭化していきます。左翼の場合も、それは運動の進歩ではなく、実は中身の空洞化だったんです。

めでたさも 中くらゐなり 参院選

それにしても、民主党の勝利は「敵失」によるところが大きく、むしろそうではない安部政権の改憲姿勢や教育問題、集団的自衛権や米軍再編問題などへの批判を中心に論戦を挑んだ左派政党の姿勢はもっと評価されていいかと思う。ところがこのあたりの争点は、マスコミの「2大政党制」を中心にした論調にかき消されぎみで霞んでしまった。選挙後の開票速報番組でも、こういう左派政党は従来以上に全く発言の機会が封じられていた。そうそうたる候補者を10人もそろえてネット上では盛り上がっていた9条ネットの存在も、全選挙期間を通して一般マスコミからは全く無視され続けた。なんかわけのわからん「共生党」とかのほうが露出が多いくらいだった。