シンポ:コロニアリズム(植民地主義)が奪う心身の健康/上智大&オンライン


イベント詳細


【シンポジウム】コロニアリズムが奪う心身の健康

たとえ植民地支配が終わっても、いったん奪われた文化や故郷、破壊されたアイデンティティや家族関係などが簡単に回復されることはない。故郷喪失者として、安心、自明性、居場所なく生きることを余儀なくされ、構造的暴力にさらされる。

過覚醒不眠、身体表現性障害、適応障害、アルコールや薬物等への依存、家族の機能不全、閉塞した怒りや過剰防衛から生じる暴力、高い刑務所収監率や(特に若年層の)自死率の高さなど、世代間伝達トラウマによるものと思われる現象が後を絶たない。

コロニアリズムとは「歴史的な過去のできごと」とみなされがちだが、世代を超えて今なお、被植民者たちの心身の健康は「静かに」深く奪われ続ける。過去形になることがないコロニアリズムの現実を再考し、そこから解放されて健康を回復するために、いかに社会構造や政治状況を変革していくのか、ともに考えていきたい。

■ 日時:2025年1月17日(金)17:00開場 17:30~19:30
 ※対面および Webinar 配信(英語同時通訳あり)

■ 参加申し込み:対面·Webinar 共通
 こちらより事前の申し込みお願いします

■ 会場:上智大学四谷キャンパス 2号館17階 1702 国際会議場
 〒102-0094東京都千代田区紀尾井町7-1
 アクセスとキャンパスマップ

■ 参加費:無料

■ 登壇者:
・鄭暎恵(ちょん·よんへ) 社会学者
1960年三河島生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。韓国·米国·カナダ·中国延辺·ブラジルの大学やDVシェルター等で、構造的暴力とメンタルヘルス、インターセクショナリティと解放について研究。ジェンダー論、エスニシティ論、アイデンティティ論。

・Michael Doyle (マイケル·ドイル) オーストラリア·シドニー大学准教授
オーストラリア北西部Kimberely地域の先住民Bardi族。1998年からアボリジニへの健康サービス普及に従事。2008年からは同分野の研究者。特に、アルコール·薬物の濫用で刑事司法システムの適用を受けた、Torres海峡の島民たちを対象とする健康サービスの向上を目指した。アボリジニ·コミュニティによる組織委員会メンバーとしても活動。

・蟻塚亮二(ありつか·りょうじ)
精神科医、医療法人社団メンタルクリニックなごみ理事長
1947年生まれ、弘前大学医学部卒。弘前市·藤代健生病院院長を経て、2004年に沖縄県に移住し沖縄協同病院心療内科部長などを歴任、沖縄戦による晩年発症型PTSDを発見して、2013年ケンブリッジ大学で開かれた「島の戦争研究会」などに報告。2013年4月から福島県相馬市·メンタルクリニックなごみ所長。著書に『沖縄戦と心の傷』、『戦争とこころ』、『悲しむことは生きること』など。

■ 討論者:
・石原真衣(いしはら·まい)北海道大学准教授
北海道大学アイヌ·先住民研究センター准教授、北海道サッポロ市生まれ、アイヌと琴似屯田兵(会津藩)のマルチレイシャル、北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。文化人類学、オートエスノグラフィ論、先住民フェミニズム。著書『〈沈黙〉の自伝的民族誌』(2020)が大平正芳記念賞を受賞。編著『アイヌからみた北海道150年』(2021)など、

■ 進行:権香淑(おん·ひゃんすく)
 上智大学教員、グローバル·コンサーン研究所所員

■ 主催:上智大学グローバル·コンサーン研究所
 https://dept.sophia.ac.jp/is/igc/detail.php?n=2024026
 問い合わせ] 03-3238-3023 i-glocon@sophia.ac.jp

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