遺骨返還闘争を継続し、アイヌ民族の先住権・自決権を実現しよう
私たちは昨20年7月の白老「民族共生象徴空間」開設反対の闘いを基軸に取り組んできました。また、2月「北方領土の日」廃止を掲げた集会と抗議行動、7月北大文学部人骨事件糾弾集会と大乗寺イチャルパ、秋にはアイヌ民族遺骨返還要求を中心にした集会と各大学への申し入れ・抗議行動をおこなってきました。こうした闘いをふまえて、2021年の運動方針を確定しなければなりません。以下、全国集会に向けた提起です。
第1に、「象徴空間」に反対します。「象徴空間」の国立アイヌ民族博物館の学芸員などには多くのアイヌ民族の若者が登用されアイヌ民族作製の刺繍や彫刻品などが展示されています。こうしたこともあってか民族の評価(賛否)も分かれています。
しかし、アイヌ民族同化・抹殺政策の歴史が明示されていないとアイヌ民族や労働者・人民は批判しています。私たちは、天皇制国家によるアイヌモシリ侵略と大地略奪、同化・抹殺政策、特に遺骨略奪と差別研究の歴史を明らかにせず、「異文化」を楽しむだけの観光施設に過ぎない「象徴空間」を弾劾します。
第2に、アイヌ民族遺骨返還の闘いに引き続き取り組みます。各大学に残された遺骨は勿論の事、「慰霊・研究施設」に収容されている遺骨も全てコタン(郷里)に返還するよう大学・文科省を追及します。
東大は遺骨だけでなくアイヌ民族の血液や、琉球民族、朝鮮人の遺骨も保管しています。また、京大は琉球民族、奄美人、朝鮮人などの遺骨を略奪し、阪大は朝鮮人の遺骨を略奪したことがわかっています。こうした差別研究の真相を明らかにし、差別研究を根絶しましょう。琉球民族、奄美人の遺骨返還運動に連帯し、共に返還に向けて闘いましょう。ヤマト国家の植民地主義を弾劾し、自決権(自己決定権)獲得をかけた闘いを支持し連帯します。
第3に、「アイヌ施策推進法」を弾劾し、アイヌ民族の先住権・自決権獲得の闘いを支援し連帯します。そもそも「アイヌ施策推進法」にはアイヌ民族の権利が何ひとつ明記されていません。
アイヌ民族はサケを獲る権利を求めて立ち上がり、権利認定を求めて提訴しています。私たちは提訴を支持し、アイヌ民族の先住権・自決権を明記したアイヌ民族法の制定を政府に要求し運動を強化します。
第4に、「北方領土の日」廃止に向けた闘いは私たちの原点です。ロシアは日米安保体制に対抗して、クナシリ、エトロフに最新鋭地対艦ミサイルを配備し、軍事演習を繰り返しています。20年7月の「改正憲法」には「領土の割譲」を禁止する条文が盛り込まれました。私たちはアイヌ民族の先住権を無視した日ロの「領土交渉」に反対します。そして、日本政府や全野党が繰り返す領土ナショナリズムを弾劾します。
憲法改悪、東京オリンピック・パラリンピックに反対しましょう。辺野古新基地建設・琉球弧の軍事植民地化に反対し、日米安保条約を破棄しましょう。ピリカ全国実の前進をかちとりましょう。
■ 日時:2021年1月31日(日)
9時30分~15時40分 集会後デモ
■ 会場:札幌エルプラザ・大研修室B、C
〒060-0808 札幌市北区北8条西3丁目
JR札幌駅北口徒歩3分
■ 主催:ピリカ全国実行委員会
011-375-9711
■ 資料:1000円
【内 容】
1.基調報告(ピリカ全国実)
2.メイン報告者(敬称略)
・川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(ピリカ全国実代表)
「北方諸島にアイヌ民族の自治区を」(仮題)
・貝澤耕一(アイヌ(=ひと)の権利をめざす会共同代表)予定
「アイヌ民族の先住権を取り戻そう」(仮題)
・知花昌一(沖縄読谷村僧侶)
「琉球の現状と自己決定権の闘い」(仮題)
3.報告者(敬称略)
・木村二三夫(平取アイヌ民族)
・葛野次雄(静内在住アイヌ民族)
・川上ひろ子(札幌在住アイヌ民族)
・東大のアイヌ民族遺骨を返還させる会
・京大・アイヌ民族遺骨問題の真相を究明し責任を追及する会
・阪大・人骨問題の真相を究明する会
・ピリカ全国実・札幌圏
4.集会決議文採択
5.集会終了後デモ
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