先日のエントリーでご紹介させていただいた「戸田議員を追放させない市民集会」に参加してきました。
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駅前情宣から合流
ご自身のサイトにて「正午を挟んで小1時間ほど古川橋駅前で街頭演説とビラまき・署名集めをやる」と書かれていましたので、そこから参加することにしました。私は戸田さんへの事前の連絡もなしでいきなり押しかけ的に登場しました。戸田さんとは偶然ですが以前に一度だけ面識がありましたので、「やあやあ!」という感じで、まるで長年のスタッフだったみたいに自然に受け入れていただきました。
良い意味でも悪い意味でも、近くにいると思った人は何でも受け入れちゃう戸田さん。スパイしようとか思ったらし放題ですが、そもそも開けっぴろげで「何かを隠す」という発想がないので、スパイするまでもないという(笑)。そのへんのおおらかさが戸田さんの魅力でもあるのですが、反面、その大雑把さに今回つけこまれたわけです。秘密主義者は戸田さんとつきあっちゃダメだよ(爆)。
現在、戸田事務所では「戸田を議会から追放させない1万人署名」を展開中です。いかにも手作りのゼッケンを受け取り、ビラまきをさせていただきました。いやー、ゼッケンつけて街頭に立つのは20年ぶりくらいだわ!この日も戸田さんは署名片手に自分から市民にどんどん声をかけまくって、ほいほい署名を集めておられました。自分から駆け寄って署名していく人もいて、バッシング報道の中でも戸田人気健在です。戸田さんのサイトの写真でしか見たことのない「実用新案、戸田の宣伝カー」も実物をはじめて見ました。
で、そのあと、近所の定食屋さんで昼食をとりました。最近は見なくなった「そこらへんにだしてあるおかずを自分で勝手にとって食べる」タイプの定食屋さんでした。昔はたくさんあったのですが今はめったに見かけません。これでもか!とばかりに丸1日分くらい食べて満腹になりましたが、600円少々でした。満足!
お腹もよくなったところで会場に入り、机や椅子を出して設営に入ります。門真在住の関生労組の方も数人手伝いにこられ、市民運動の方と軽く自己紹介と打ち合わせなどしてから作業開始。こじんまりした会場なので、90席ほどでいっぱいになりました。実はこれはかなり「強気」のレイアウト。この段階ではいったいどれくらいの人が来てくれるのか、みなさんはかりかねていた様子でした。以前からの知り合いの方々や、私のような人間をあわせて、いくらなんでも50人くらいにはなるだろうが、一般参加がどれくらいあるものか?街頭で「頑張れ!」と声をかけるのと、会場まで足を運ぶのとでは、天と地ほども違うわけです。ひょっとして誰も来ないのではないか?
なんでも人員や予算、スケジュールなどの関係もあり、宣伝らしい宣伝がほとんどできていないとのこと。従来からの支持者を回っての組織化もほとんどされてない状態らしい。今の戸田さんたちへの弾圧状況では、集会そのものの準備でも大変なご苦労だったと思います。宣伝や組織化が手薄になってもやむを得ないところです。なにしろパソコンでポスター作るところから、議員が自分で全部やってんだから。スタッフの方から、戸田事務所に残っている現金の額を聞いて驚きましたってば。私のほうが、つーか、うちの小学生の娘のほうが戸田事務所より金持ちじゃん!(笑
なごやかで熱い市民集会
行政や議会は『安かろう悪かろう』ではダメ!
しかし、それもこれも全部杞憂でした。開会時間が迫るにつれ、ぞくぞくと人が集まってきました。まったく飛び入りの一般参加の門真市民だけでも40~50人の参加。初めて顔を見る方が戸田さんに「今までは顔がさすと思って出てこなかったけど、今回は大変なことやと思ってでてきたんよ」と言ってくれたそうです。それやこれやで会場はあっという間に満杯となり、それでもまだ人がくるので、急いで壁際に椅子を並べることになりました。入り口付近で立っていた助っ人スタッフなども含めると100人超となりました。たった数人の素人スタッフでよくぞここまで!の大成功です。
集会はまず司会挨拶のあと、主催者の門真市民の会の挨拶と続きます。「いまどき天然記念物みたいな愚直な議員である戸田さんを辞めさせたくない。みんなで守っていきたいと思った」という挨拶でしたが、この方も実は政治運動の経験が全くない市民の方だと後で知りました。
続いて関西各地から駆けつけた、無所属市民派の議員たちがそろって登壇。口々に戸田議員の存在の貴重さを訴えておられました。なんでも政党の後ろ盾もなく、無所属で行政の情報公開を求めたり、その非効率や腐敗を追及するのは本当に大変なことらしいのです。いわばそれまで議会と行政の「お約束」として誰も触れなかったような馴れ合いに切り込むわけですから、市民代表として与野党関係なく周りを全部敵にまわすのです。
まず、市役所などの職員の態度ががらりと変わり、まったく協力してくれなくなる。他の議員からも冷たい視線で見られ、なんの情報も回ってこなくなるという酷い状態だそうです。ちょっとした言葉の端々をとらえてすぐに「懲罰」だとか言い出す。ある女性議員は新人時代、議会の古参女性議員に呼び出しをくらって「あんた、自分の立場がわかってんの?」と強持てで「説教」されたそうです。
市民派の議員がやたら「懲罰」とか「辞職決議」とかくらうのは、そういう裏があったのかと、あらためて地方議会の因習や、与野党を問わない馴れ合い体質、腐敗を認識しました。もっと市民派の議員が増えてほしい。戸田さん自身も今回の事件以前の1期目から「辞職決議」を何回もくらっているそうです。そういうことを知ってから青島元都知事や田中長野県知事の奮闘やその挫折などを見てみますと、また違った視点が見えてきますね。
戸田さんの特徴は、そういう全会派がこぞって展開する「市民派いじめ」に対しても、まったくもって「屁のカッパ」、笑い飛ばしてへこたれないとこです。それどころか追求の手はいっさい緩めず、あらゆる情報はホームページなどでどんどん公開してしまう。その結果として、1期目はスレスレ最下位当選だったのが、2期目は他の組織候補を引き離してダントツのトップ当選です。それだけに「暗黙のお約束」を無視する戸田さんは他の旧来型議員からは憎まれるわけで、同時に今まで無視されてきた労働者・市民などの弱い者からは頼られる。その実力と明るいキャラクターは、いまや関西の市民派議会運動の要であり、どうしても不可欠だというのです。
続いて戸田さんも所属する連帯労組からの挨拶がありました。戸田さんの門真での実績、安いだけが取り柄の粗悪な業者を公共事業から追放し、いわゆる「マル適マーク」を受けた業者にしか発注させないようにした事例などにふれた後、議会の「定数削減」などにもふれて、「行政は単純に経費を下げれば下げるほどいいわけではない。『安かろう悪かろう』ではダメです。無駄は省きつつ、金額に見合った品質が必要なのです。単に定数を削っただけでは、議員経費は減るかもしれませんが、議会は居眠りしている、組織票で通ったような議員ばかりになってしまいます。戸田さんのような市民派ではなく、こんな議員こそ無駄で削るべきなのです」という、非常にわかりやすいお話がありました。
戸田さんの「獄中闘争」大作戦
続いて、戸田さんの主任弁護士の永嶋さんより、今回の事件の概要と一審判決、今後の展望などについて説明がありました。
これは余談ですが、永嶋さんは京大出身の弁護士で、いかにも切れ者というか、とてつもなく頭の回転が早い人に見えました。話もすごく理路整然として説得力があり、いかにも「法律家」な人です。が・・・その後のお酒の席で「ある人」からお聞きした噂では、前天皇が亡くなる時の服喪強制に関西人が反発して勃発した、あの伝説の「御堂筋パレード」の中に永嶋センセの姿があったとかなかったとか、なんか踊りまくっていたとかいなかったとか、どうもついでにパクられたらしいとかどうとか、そのような「噂」でございました(/^-^(^ ^*)。
とうていこの日の永嶋センセのお姿からは想像もできないエピソードで、真偽のほどは定かではございませんです。誤解なきように申してきますが、従来の「原則的左翼」なら、こういう行為は絶対に誉めません。むしろ批判されちまいますです。はい。しかし、なんで戸田さんの周りにはそういう人が集まるかなあ。ほんとにもう・・・大好きだ(^○^)/
さて、話をもとにもどしましょう(笑
永嶋さんからは、まず事件の概要と事実経過の説明があり、続いて政治資金規正法の説明がありました。
この中で、永嶋さんから「普通はこんなことをする人はいないのですが」と言いながら、戸田さんのホームページが、本人が逮捕・拘留されて接見禁止(=弁護士以外とは誰にも会わせない)という攻撃が加えられているのに、なぜか更新され続けていたことの「裏話」をされました。
接見禁止をつけられると、その時点ですべての連絡などは弁護士だけが担うことになり、普通の人はそれ以上のことは考えないそうです。しかし、あまり知られていないことですが、一つ一つの手紙などを、いちいち裁判所に提出して許可をとることで、接見禁止中でも手紙を出す道がある。逆に外からも、裁判所に文書を提出して審査させることで、中にいる人間に届ける道が残されているそうです。
それで戸田さんはこの方法を100%活用。毎日(毎日ですよ!)何通もの手紙を書いては、それを片っ端から裁判所に提出し続けたわけです。受け取った戸田事務所では、それをサイトに載せていく。あろうことか、よそのサイトの掲示板にまで「今回逮捕されましたが」なんて「戸田さんの投稿」があったりして、いぶかしがる人もいたくらいです。ネット上ではまるで戸田さんは逮捕されていないかのような状況でした。
で、逆に外からもいろんな情報が毎日(こちらも毎日です)どんどん獄中に届けられる。議会での審議状況も届けられ、それに関する膨大な資料も獄中から取り寄せて、裁判所に審査させる。審査の結果は各文書ごとに結果を郵送で通知する義務が裁判所にあるわけですが、ついに裁判所がその量の多さに悲鳴をあげて、「いちいち郵送してられないから、裁判所までまとめて取りに来てくれないか」と要請してきたそうです。
「普通はしませんけどね」と何回もおっしゃっておられましたが、全く戸田さんらしいエピソードです。
戸田さん弾圧事件の概要
一審判決における法的な争点
それらに続いて、一審判決とその論点の解説がありました。
政治資金規正法については、99年の改正で、組合が寄付できなくなったことを知らない人が意外とおられたようです。企業献金の禁止ばかりが報道されましたが、これについても多少厳しくなっただけで、実際にはいくらでも抜け道があります。私は労働者の福利厚生・権利擁護を目的とする組合と、見返りを求めざるを得ない営利団体たる企業を同列に置くことには反対の立場です。
さて、その上で一審判決の法律的な論点です。
戸田さんの「容疑」は以下の3点。
1)戸田さんの「友の会」は労組から90万円の寄付をうけた
2)戸田さん個人も労組から360万の寄付(組合委員長としての役員給与のこと)をうけていた
3)「友の会」は90万円を収支報告書に記載しなかった
まず1について
(事実経過)
関生労組に所属する個人のうち、「年中火の車」でピーピー言ってる戸田事務所に対して、自発的に「寄付してやろうじゃないか」という人達がいたわけです、そういう人達が毎月200円だか300円だかを積み立て続けて、まとまった金額になった時点で戸田さんに届けにいったという事例。
(戸田さん側の認識)
完全に個人的な自発的意思による個人寄付で、違法性はまったくないと認識されていましたので、そう主張されました。
(一審判決)
寄付が個人による「任意」であること、組合費などとは完全に「別管理」されていたことなど、事実経過は認めたにもかかわらず、そこに「団体の意思」が働いていたと考えられるから、規正法の適用範囲というべきという結論でした。
これはちょっとこじつけっぽい。少なくとも刑事裁判で有罪を下す理由としてはね。これでは、たとえば自民党を支持する企業の会社員や、民主党を支持する労組の組合員が、各々の政党に個人寄付した事例も全部検挙する必要があります。実際にはしてないでしょ?
次に2について
(事実経過)
戸田さんは組合委員長でもあるわけですが、その役員報酬として360万円を受け取っていました。役員給与の支払い方法は、就任時に任期中一括支払いでした。
(戸田さん側の認識)
議員活動とは別の仕事による正規の収入で、個人収入として隠しもしてない。ちゃんと申告もしている。何の問題もない。
(一審判決)
労組役員の仕事も、議員の仕事と切り離して考えられないものだから、議員に寄付したのと同等である。
これは1以上にこじつけ。刑事法的な理屈になっていません。たとえば国会で反対派つぶしに使われた、一連の秘書給与疑惑みたいに、「カンバン貸し」として名前だけの役員だったという認定なら(その事実認定に異議があったとしても)法的な論理としては通ります。
しかし実際に労組の仕事はちゃんとしていた、給与の金額も妥当なものだった、だが「切り離して考えられないから」有罪というのは、要するに「同じノリでやってたから」ってことに過ぎません。地方議会では、議員以外の仕事を持っている人が多い(たとえば会社の社長とか)わけで、こんな曖昧で主観的で玉虫色な理屈は、少なくとも裁判では絶対に通りません。デタラメです。
最後に3について
(事実経過)
実際に記載されていない。
(戸田さん側の認識)
単純ミスであり、その点については謝罪する。だが修正して申告すればすむ問題であって、刑事罰や行政罰を課することはできない。
(一審判決)
ただ失念していただけの可能性を排斥できず、故意があったという検察の主張には合理的な疑いが残る。が、失念したのは被告が正確な収支報告を作成する意思がなかった結果であり(たとえ単純なミスだったとしても)概括的には故意を認定することができる。
ここはもうこじつけというより「おいおい、本当に裁判所が書いた判決文なのか?」と思う。収支報告書の単なる書き間違いまでいちいち罪にならないことはわかると思う。修正すればそれでいい。故意に虚偽を書いた場合のみ罪になる。
で、検察はその「故意」の立証に失敗したわけだ。裁判所も非常にもってまわった悔しそうな言い草でそれを認めている。ここまで読んだ時に、永嶋さんもてっきりこの容疑では無罪かと思ったそうだ。それを「そもそもいいかげんな奴みたいだから」「概括的に」虚偽を書いたのと同じことにするって、なんじゃあ!それは!この裁判官は本当に司法研修所を卒業してんのかぁ?
もし、戸田さんを有罪にするんだったら、議員の「副業」を名目問わず一切禁止、寄付も禁止、議員給与以外の収入を認めないとするより他に方法がありません。総じて一審判決は起訴状を書き写しただけのしろものであり、法的な理屈が通っていない。100歩譲っても、この事件はいわば政治資金の定義を巡っての「見解の相違」を争っているにかかわらず、まるで戸田さんが極悪人みたいに主観的な文章になっている。法的論理が通っておれば、それはそれとして事実認定での争いになりますが、一審判決はとうていそのレベルに達してないということです。
ただ、永嶋さんも「これはもっと支持者から叱ってやってください!」とおっしゃっていましたが、90万円を記載し忘れたことは、敵につけこまれる元になったわけで、これは戸田さんのミスです。本人も非を認めて謝罪しています。懇親会では「このおっさんに、金の管理ができるわけないやろ」という声も出てましたが(笑)。まあ、それは冗談半分の軽口。
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恐るべき「敵味方司法」の実態
最後に永嶋さんから恐るべき話がありました。それは現在の法学界で流通しているという「敵味方司法」という言葉です。
これはドイツの学者が言い出した言葉で、近年になって日本の学者の間でも使われだしたそうです。それはどういうことかと言うと、要するに全く同じことをしても、こいつは政府の「敵」だから逮捕して重罪を課すが、こいつは政府の味方だから黙認して好きにやらせるということ。司法の場がそういう傾向を帯びてきているのではないかということです。つまりは政府や裁判所がその人間の思想言論を基準にダブルスタンダードで臨むということですね。
これは「冤罪」の兄弟であって紙一重であるけれども、ちょっと違う。その法律の本来の趣旨とは全く関係なく、政府の意向で気に入らない人物を叩き潰すために、勝手に任意の法律を道具として拡大解釈して逮捕していくということ。最近ジャーナリズムでよく言われる「国策捜査」と同じ意味です。
「別件逮捕」とも似ていますが、「別件」に対応する法律上の「本件」がありません。別件逮捕自体がそもそも違法ですが、この場合は本人の思想信条こそが本件であって、その思想信条を取り締まるための道具として法律が使われているという構造です。別件逮捕でよく行われる「微罪逮捕」の手法にも似ていますが、これは市民社会でごく普通に行われている行為に、びっくりするような罪名をこじつけて重罪化を狙ってきます。
この手法によって、今までは全く合法でなんの問題もなかった行為が、いきなり「違法」認定されて逮捕される事例が相次いでいます。実際にその「行為」をした人間を全部逮捕していたら、日本中が犯罪人だらけになって、留置所がいくらあっても足りません。ですが、逮捕されるのは政府の意向に反対する思想を持った人間だけであり、それを選抜して逮捕していく。それが「敵味方司法」の実態です。
永嶋さんはいみじくも、「これじゃ法律ではありません」とおっしゃいました。同じことをした人間が、一方は無罪で一方は有罪。それでは法律を制定した意味がないのです。ですから私は「敵味方司法」とは、要するに政府による言論弾圧そのものであって、それ以上でも以下でもないと思います。
魚住昭さんの講演から
警察の憲兵化をどう見るべきか?
続いて、ジャーナリストの魚住昭さんの講演がありました。魚住さんは元共同通信社の記者でもあったわけですが、その経験からマスコミや警察の現状についても興味深いお話が聞けました。
それによると、よく現在の状況を「政府や警察が全国的にハト派狩りをおこなって根絶やしにしようとしている」と言うが(主に左翼的な人はこういうふうに言います)、それは内側から見ると違うのだということでした。
だいたいビラをまいただけで逮捕される世の中がおかしい。そんなことで逮捕していたんでは警察の公平さに対する信頼が損なわれてしまうわけで、長期的に見れば「警察の危機」でさえあるわけです。実は警察・検察官僚のトップでは、むしろそう考えている人が多いというのです。
東京で日の丸・君が代に反対する教員が卒業式を「妨害」したとして摘発された事件でも、警視総監から数えて5番以内のトップクラスの警察官僚(複数)が「式の前にちょっと口論になって、開会が5分遅れたってことでしょ?それが何の罪になるの?」「現場が石原都知事にゴマをすったというだけのことでしょうね」と感想を述べていたそうです。
辻本議員の逮捕にしても、「こんなことで逮捕なんてできるはずがない」「逮捕したら社民党弾圧と言われても仕方がなくなる」という意見が、最後の最後まで検察内部で強かったそうです(これはマスコミでも報道されていましたね)。
これはどういうことかと言うと、たかがビラをまいただけでも眉をつりあげて「逮捕しちまえ!」という極端なタカ派は昔からずっといたというのです。しかし前述したような、市民的な常識感情を重んじるハト派も昔から存在していて、両者がバランスをとっていた。極端なタカ派が突出しようとしたら、それを抑えて常識の線まで引き戻す力が働いた。それが崩れてだんだん現場の正常なバランス感覚が働かなくなってきたということだと。
それを外から見ると、あたかも警察機構全体が政治化して、いっきにハト派狩りに乗り出してきたように見える。しかし実際には警察内部には極端な主張をする人間達がずっと昔からいたわけで、その歯止めになるはずの常識的な勢力が弱体化しつつあると見るべきだということでした。
そう言われてみますと、ことは警察だけではない。通常の官僚機構をみても、たとえば外務省でも穏健な政策を志向する官僚は弱体化している。他の省庁でもおそらくそうだろうことは想像に難くありません。
だいたいが保守政界全体がそう。それは小泉政権下で一気に進んだことは確かですが、安倍政権になってますます酷い惨状です。麻生が「核武装を論議すべきだ」とぶち上げ、下村官房副長官が「河野談話修正」をぶち上げても、それを諌めるられるだけの人が、実力者の中にはいなくなった。要職に残っているのは、火遊び好きのお坊ちゃん議員ばかりです。
これらは政府方針とすら対立する見解なのですから、本心から信念を持ってそう思うのなら政府を去るべき問題であって、小泉政権下でも、こういう場合は別の要人が発言を否定して火消しを行い、諌められて政府に残るというパターンだったわけです。それを総理自身が「問題ない」と容認しているようでは政権担当能力を疑います。これは魚住さん流の分析に従えば、政府が右傾化したというよりバランスの一方が崩れることによって、極論を述べる人に歯止めをかける能力が失われたということになります。政府全体の「国をおさめる」能力が弱体化しているわけです。
ヤクザで言えば、「シャブには手を出すんじゃねえ」的な親分がいなくなって、今までなら鉄砲玉にすぎんかったような奴が「何でもありじゃあ!」と叫んで組長やってんのが、今の日本の現状なわけやね。これで「国が強くなった」とは言えんでしょう。層が薄っぺらになって柔軟性や多角的な問題解決能力を失い、かえって弱体化の途上にあると私には思えるわけです。そういう意味でもまさしく「戦前」ですね。
マスコミの報道姿勢について考える
ちょっと魚住さんの言っていたことから離れすぎました。魚住さの講演内容については、近日テープおこしされて誰でも読めるようになるそうですから、正確にはそちらをご覧いただくとして、もう一つ心に残った箇所は、マスコミの報道姿勢について、私のような左翼側が持っている「誤解」をただされた点でした。
だいたいが武委員長が逮捕された時の記事に見るように、左派系の人間はおしなべて「マスコミなんてもんは、朝日から読売、産経まで、全部が反動的でいい加減なことしか書かないもんだ」と思って腹を立てています。魚住さんはそれも少し違うと言います。
マスコミに載っている記事のうち、実に70%以上は何らかの官僚組織から提供された「官」の情報だそうです。残りの30%は現場から取材してくるわけだけれども、それにしても探偵みたいに自分で全部調べることはできない。それに比べて官が提供する情報は、一定の信頼性があり、「商品」としての価値も高く、すでに取捨選択されて加工済みだし、何よりすべてタダである。マスコミはそれを無料で仕入れて大衆に売ればそれで商売が成り立つわけです。
つまりマスコミの本質とは何かと言えば「国家が発信する情報を一般の階層にむけて伝達する媒体であり、これは良いも悪いもなくそういうものなのだと。ただの媒体であってそれ自体に善悪はないんだということでした。そして、この場合、情報を提供した官僚組織の意図に真っ向から反することは書けない。もちろん書く場合もあるけれども、それは極めて特殊なケースであって、基本は情報を提供する官の意向を反映する記事しか書けないのだと。
「もしもたった今、私が大阪の事件記者に復帰したとしても、武さんや戸田さんの逮捕に否定的な記事は書けない。戸田議員が逮捕されたということと、警察発表によればその容疑は、と、そういう流れの記事しか書くことはできません。この逮捕は不当だとかこれこれの疑問点があるなんてことは書けないのです」というようなお話でした。
ではどうすればいいのか?「マスコミ報道に腹を立てる前に、残りの30%を活用しよう」というお話でした。
それに最も成功したのが鈴木宗男だろうということでした。鈴木宗男は小泉登場前はさんざん便利に使われ、与党の実力者としても力を蓄えてきた。しかし政府の方針が変化していく中で、今までなら自由にやってきたことを、突然に「犯罪」として検挙されることになる。もちろん検挙が間違っていたわけではなく、それまでは犯罪どころか実力者だったものが、国の方針が変わることで、コロリと犯罪者に作られていったということです。宗男バッシングのマスコミ報道も、すべては政府・官僚機構の意図を受けて書かれていったものではあるわけです。
そこで宗男は田中角栄みたいにマスコミに腹を立てなかった。逆にマスコミを研究し、マスコミにすりより、いかに自分に好意的な記事を書かせるかに腐心して、自分から情報を発信し続けた。短期間に国政に復活をはたし、今ではバラエティに登場する人気者キャラクターになっていると。
「残り30%の活用」とは、たとえば関生の「シャブコン摘発」や、そこからくる「建設業界の腐敗」などを追及する問題提起などで、これは大変によかったと。こういう社会的に正しく、一般の人にも意義のある運動は、マスコミだって取り上げざるを得ないのだと。だからマスコミを追求するより、社会的に意義のある情報を発信し続けることが大切ではないかという提起でした。
私はこのお話を聞いて、なるほど今までの(戸田さんや関生に限らず)マスコミの酷い記事が合点がいきました。とにかくマスコミは左翼には事実を捻じ曲げた酷い記事ばかり書く。それは朝日も読売も何一つ変わらない。60年安保や70年安保、ベトナム反戦闘争のように、世論からの幅広い支持があった時代でさえそうです。まあ、その時代に作られたこのニュース映像とかこのニュース映像とか見てくださいよ!本当に酷い!これじゃ「政府広報ビデオ」です。
三里塚闘争の記事なんてのは特にそうです。だいたいが「反対派が違法行為を働いたので検挙された」という流れの記事になる。その原因を作った政府・公団や機動隊の違法行為や、それによって農民がいかに迫害されていたかなんて、一行も新聞に出てこない。新聞やマスコミはまったく中立でも公平でもなかった。こういう政府発表の「大本営」記事を平気で書く。
魚住さんは「怒る前に情報発信を」と提起されるし、私もそれは大切だと思う。その点を最も重視することに私も異論がありません。しかし、それに付け加えて、左派の人間も、もうちょっとマスコミに苦言を呈するくらいのことはしてきても良かったように思います。
たとえば右翼とか右の人ってのは、官ではなく民が攻撃対象だから、必然的に「言論弾圧が仕事」みたいなところがあり、マスコミなんてそのターゲットになりやすいわけです。系統的に言論弾圧ばっかりやってきたから、今では天皇制などの分野でその効果が顕著に出てしまい(菊タブー)、すでに彼らの望んだ通りの世の中になってしまった。その反対に、左翼は伝統的にマスコミを大切にするところがあって、マスコミへの抗議なんてのは、産経みたいな最低のところを含めてあんまりやらなかった。言論弾圧というものに対する嫌悪感もDNAにすりこまれている。
だけど、その結果が上のリンク先みたいな映像だとしたら、少しは考えてもいいように思います。間違っている点は細かく注意してもいいんじゃないでしょうか?左翼の情報発信能力が衰えていく中で、結局残っていく「昔の記録」がこの映像みたいなものばかりだとしたら?若い人がこういう記録だけを見て当時を判断しているとしたら?それが政府発表をなぞった偏ったものだと、何人の人が見抜けるというのでしょうか?かつては身近に左翼がいて、実物をみることで、こういう政府べったりの誤った解説が中和され、自分の頭で判断できたのです。今はどうでしょうか?
戸田さんの挨拶と懇親会
深い感動の中で
その後、戸田さん本人からの訴えがあり、この弾圧と闘い、門真市政を本当に市民本位のものに変えていくこと、そのために自分はこれからも市議会で奮闘したいという決意表明を行い、続いて一般参加者から発言者への質疑応答へと進みます。
その最後に司会の方より「私からも一言」と発言がありました。この方はごく普通の「主婦」の方だったのですが、それだけになんの偏見や偏った考えもなく、おかしいことはおかしいと、ごく普通に考えることができる人でした。そして地域の問題を真面目に考えているうちに共産党に参加し、同じように戸田さんと知り合って、最近まで戸田事務所を事務員として支えてこられた方です。そのせいで共産党から「肩たたき」にあって辞めさせられたにもかかわらず、「赤旗」を配る人がいないからと頼みこまれて、しばらくその配達を手伝ってあげたという奇特な方です。
この方が、自分はずっと戸田さんをそばで見ていたこと、何一つ悪いことなんてしていないどころか、門真で市民のために欲得なく頑張ってきたこと、自分の家にまで刑事が家宅捜索にきたこと、このまま戸田の所にいるなら、お前も逮捕してやると言われたんだと思ったこと、家中の写真をいっぱい撮られたこと、でも、この戸田さんの活動を支援したことで逮捕されるんなら逮捕すればいいと思ったことなどを、目にいっぱいの涙をうかべつつ話されました。会場全体が深い感動と拍手の渦に包まれました。
私も上田さんの話にじーんときました 集会参加者 – 06/10/31(火) 12:28
(戸田ホームページ掲示板より転載)
– 事務員さんの家にまで家宅捜索に押し寄せて「あんたも逮捕されるかも知れんで」とは。 一介の主婦だった上田さんにはどんなにかショックだったでしょうか? 長い活動歴を持ってる人で「自分にも災いが及ぶかも」と勝手におびえて戸田さんと疎遠になった人がいます。 そんな情けない「自称活動家」がいるのに、上田さんはいつもけなげに淡々とがんばってました。 上田さんが言った様に、戸田さんは門真だけではない、日本の自治体議員の宝です。 私の知り合いは古川橋に住んでいます。右翼的な考えの人ですが「戸田は支持できる」と言っていました。
最後に中西とも子箕面市議から、集会のまとめと今後の呼びかけがおこなわれ、「1万人署名運動を成功させ、弾圧をはね返そう」という提起が元気良く行われました。
エンドウマメビールで乾杯!
ここで集会はいったん閉幕し、引き続き同じ場所で机を移動して、第二部の懇親会にうつりました。
二部に残ったのは30人くらいだったかな?一人千円の会費制で、簡単なおつまみとエンドウマメビールで乾杯したあと歓談しました。
やはりいつものように知り合いがほとんどいないので、寂しい思いをしていましたが、全員で自己紹介をする段になって、「旗旗というサイトをやっています」と自己紹介したら、沢山の方から「いつも見てます!」と言っていただき、名刺をたくさんもらいました。
中でも、私と同じく全くの個人参加の方から「お会いできて光栄です」と言っていただいたのは嬉しかった。なんでも有象無象の掲示板をいつもROMっている人らしいです。ただ「光栄です」はいくらなんでも大袈裟すぎて驚いてしまい、とっさにお返事できなかったのが悔やまれます。そんないいもんではない。ただのおっさんですから。
関生関係の人は本当に「旗旗」を細かいところまでよく見てくれているので、驚くやら恐縮するやらでした。
もうちょっと頑張らねば・・・。
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参考
関連リンク
◇速報!戸田議員を議会から追放させない10.28門真市民集会!!(KU会通信)
◇戸田ひさよしの自由自在ホームページ
◇連帯ユニオン
◇連帯ユニオン関西地区生コン支部(関生労組)
◇無効な対立構図(魚住取材ノート)
◇正義という病(魚住取材ノート)
◇門真市役所
補足と訂正
戸田さんのサイトの「ちょいマジ掲示板」より転載
●話がへたなもので・・
上田 – 06/11/1(水) 17:22 –
実は集会の後から熱を出してしまい、その後急性腸炎でダウンしていて久しぶりに掲示板を見ました。
私は人前でお話するのが大の苦手で、いい間違えてしまったのかもしれません。
公安の刑事さんは口に出して「あんたも逮捕されるかも知れんで」とは言ってません。
私がそのように感じただけですので、訂正させてくださいね。
でもほんとに多くの方が集会に来てくれて良かったと思います。
●そうですか。公安さんごめんなさい。
集会参加者 – 06/11/3(金) 6:43 –
公安の刑事さんは口に出して「あんたも逮捕されるかも知れんで」とは言ってません。
私がそのように感じただけですので、訂正させてくださいね。
わかりました。私も決め付けてしまいました。
連帯労組の事務員さんが現に逮捕されてるので、(業務として送金事務をしただけなのに明らかに過剰逮捕です)てっきり先入観を持ちました。公安さんには申し訳なかったです。
でもほんとに多くの方が集会に来てくれて良かったと思います。
うん良かった。早く体調を回復して仕事に私生活に励んで下さい。
ファンより。
●あ、やはりそうでしたか
草加耕助 – 06/11/3(金) 13:27 –
自分のブログには最初「…と言われたんだと思った」という表現してましたが、集会参加者さんの投稿を読んで「と思った」の部分を消してしまいました。今から再修正しておきますね。
うーん、しかし簡単に人の意見や発言に引きずられてしまう私っていったい・・・。
公安さん、ごめんなさい。けど許さへんで!
●参考までに:ジキルとハイド?三井警部補のお人柄と「業績」
戸田 – 06/11/3(金) 13:55 –
たしかに三井警部補ら公安刑事らの上田さんへのあたりは紳士的で柔らかいものでした。(戸田に対しても表面的にはそうでした。~本質は不当な逮捕と接見禁止拘留)
ただこれが表面的なもので、本質的には「あんたも逮捕されるかも知れんで」と思わせて威嚇するものであった事は言うまでもありません。警察に踏み込まれたら誰でもそう思うことは先刻ご承知なのが彼ら権力です。
こういった威嚇にビビリ上がって、すっかり警察に迎合してデッチ上げ供述書を作って戸田非難に加わった御仁も現にいるのですから、普通は効果絶大で、たまにそれが効かない人もいるということ。
公安刑事の対応については、以下の「自由論争掲示板」記事を参考までに再掲します。
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●ジキルとハイド?「親父は共産党から警官に」の三井警部補のお人柄と「業績」
戸田 – 06/9/19(火) 23:05 –
さて、大阪名物、公安三課のみっちゃんこと大阪府警警備部公安3課の光井弘警部補です
が、なかなか人格に巾のあるお人です。
なんていう様子を見るとすごく凶暴ですが、戸田へのガサ入れや逮捕・取り調べでは「センセ(先生)、センセ」と大変「紳士的」で、健康にも気遣いしてました。事務員さんに対しても当たりが柔らかかったので、この動画を見てびっくりしてます。ジキルとハイドというか、公安刑事としてはよくある二面性でしょうね(戸田さんも怒りまくってる時は似たようなもんよ、との声もあり)。
戸田への取り調べの時、一回だけそういう凶暴性を窺わせた時がありました。戸田が「黙して語らず」を続けていたんで、変化を与えて揺すぶるつもりだったのでしょう、声を荒げて怒鳴り上げ気味に非難し追及するというパターンを取ったんです。戸田としては、「やっと本性を出してきたな。全国連寝屋川支部の人にはこれを倍するやり方で連日責め立てたんだろう」、と内心ニンマリとしながらファイトを燃やしました。三井警部補の方では、これは逆効果だと気付いたみたいで。翌日からはまた丁寧な調子に戻りました。
その三井警部補は、ある人の取り調べで本人が言うには、「シベリア抑留されて『洗脳』されて帰国後に日本共産党に入ったが、その後警官になった父親を持つ公安刑事」、という(反革命の)系譜を持つんだそうで、それを集会の場でバラされると逆上するという性癖があるようですが、そんな面白い話は戸田の調べの時には全く無しで、自分のことは「戸田先生より少し年下」という事しか語ってくれませんでした。
戸田としては、自分は黙秘しつつ、相手の「話芸」はいろいろ聞きたいと思ってたんですが、戸田に対しては非常にワンパターンで退屈な語りかけだけ。退屈させて戸田に何か言わせていこうというのが作戦だったのかもしれませんが。表情は大変豊かでしたけどね。 「戸田はしゃべりたがりだから、そうした方がいい」と思ったんでしょうね、きっと。
こういった不当弾圧やりまくりの「業務熱心な」大阪府警警備部公安3課の光井弘警部補については、戸田HPの連帯弾圧特集の中でその「業績」を永久保存をしてあげましょう。ネタが増えたらまた追加していきますから、ネタをお持ちの方は戸田までお寄せ下さい。
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◆釜ヶ崎パトロールの会HP内の釜パト動画分室より
<取り調べの際の会話を暴露され逆ギレ そんなんでいいのか大阪府警!?>(2004/3/20)
今日はイラク戦争開戦1周年の国際反戦統一行動の日。失業も戦争も同じ問題の裏表であるという思いから、釜パト有志で扇町公園での集会・デモに参加してきました。
デモ出発を待つまで、会場のはしっこで有象無象有志でアピール交換などしていたところ、間近に立っている私服刑事数人がどこかで見た顔であることに気付きます。この間の一連の弾圧の責任者前川雅弘や、K君の取り調べ担当ミツイがいることを確認。ジャージの上下にガムをクッチャクッチャと噛みながらこちらをねめつけている奴もいるなど、およそ勤務中の公務員とは思えない態度です。
で、腹に据えかねたK君が、取り調べ中の会話を披瀝。
「オレの親父は満州義勇軍で、戦後にシベリア抑留された。『洗脳』されて帰国後に日本共産党に入った」(ほうほう)
「でも、共産党では食えなくて警官になったんだ」(なんだそりゃー!!!)
「(だから)オレには共産党の血が流れているんだ。お前らの先輩や!」(絶句・・・)
不当な取り調べの内容を報告しているだけですが会場からは思わず失笑が洩れます。
で、恥じ入って退散するかと思いきや、ミツイほか数名がものすごい形相でずんずんK君に向かって進んでくるではありませんか!
「○×ー!!(K君の名前)○×ー!!」、「言ってはいかんことをいったなー!」、
「覚えとけよー!!!」、「何を言っとるんじゃボケ-!!」
なんていうか、もお、警備担当の警官も呆れ顔でした。ていうか、ヤクザ同然。
妨害?にめげず、デモは数分遅れで出発。前川・ミツイほか府警本部公安三課ご一行は途中まで付いてきて、今度は何を思ったか「K!元気だせ!」と謎の挑発を繰り返しましたが(トラメガの電池が切れかけで音が小さかったからと思われ)、回りの警官から「みっちゃん、みっちゃん」となだめられ、途中で帰っていきましたとさ。
みっちゃん親父=日本帝国主義のアジア侵略の先兵→一時、共産主義者(?)に→戦後再転向し、復活した日帝の人民抑圧機構に就職→21世紀の現在、息子はイラク侵略派兵状況下で、「銃後を守り、不逞の輩を取り締まる」公安刑事に・・・という感じでしょうか。
取り調べのとき、この「経歴」を自信満々に語っていたそうですが、なんだかなぁ。
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・・・私に対する家宅捜索、逮捕、取り調べの担当者は、大阪府警警備部公安3課の光井弘警部補ですが、この光井警部補らの公安チームこそは、左派的な労組・大衆運動団体に対して、数々のデッチ上げ弾圧、コジツケ弾圧を行ってきた部門です。
その端的な例を挙げれば、門真市の隣街の寝屋川市での、「部落解放同盟全国連寝屋川支部へのデッチ上げ弾圧事件」です。
これは、同支部の青年役員が、就職した会社で労災で仕事ができなくなり、そのことを理由に解雇通告を受けたため、たしか2~3人の仲間と一緒に会社に行ってかけあった結果、解雇予告手当金を支払わせて円満解決した、それだけの話を、なんと光井警部補らの公安チームが無理やりに、「企業への金銭恐喝事件」にデッチ上げ、役員らを逮捕した、というとんでもないものでした。
光井警部補ら公安3課は、この常人では考えもつかないデッチ上げ弾圧をするために、その会社に無理やり被害届けを出させたり、さもさも凶悪事件であるかのように演出するために、マスコミにたっぷり情報操作リークをしていきました。そうした作られた雰囲気の中で、逮捕された人たちは1年近くもの間、接見禁止で勾留されたのです。
幸い、この事件は、今年のたしか7月だったと思いますが、大阪地裁で完全無罪の判決が出され、それには、さしも悪らつな検察側も控訴を断念せざるをえなかったほどです。
しかし、デッチ上げの張本人の光井警部補ら公安3課は、これほどの人権侵害をしておきながら、当事者への謝罪はおろか、一片の反省すらせずに、今度は連帯ユニオン関生支部と私への弾圧に矛先を向けているわけです。
また、光井警部補は、12月13日火曜日午後2時40分から4時25分までの私への取り調べの中で、○○さんのことを取り上げて、「事務員さんもまだ勾留中や、気の毒にな」とうそぶきながら、「ま、生コン支部について他にもいろいろ聞きたいこともあるしな」、と思わせぶりにニヤリとしながら、こちらの表情を探りました。これなどは、まさに「語るに落ちる」であって、○○さんの逮捕・勾留の目的が、本件の範囲をはるかに超えた、生コン支部への情報収集、その強要にあることが如実に示されています。
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なかなか興味深い話でしょ。
こんにちは。
当日はご参加頂き本当にありがとうございました。もっともっとお話したかったのですが、裏方の仕事があって、あまりお話できず、大変残念です。
またぜひ事務所に遊びにきてください。
あと、この驚くべき文才とすばらしい構成に感服いたしました。当方の戸田のページからリンクを張らしていただいてよろしいでしょうか。
また、もしもいつか消えそうな恐れがありましたら、まるままコピーして取り込んでしまいたいぐらいの素晴らしさです。
ぜひともリンクの許可を頂きたいと思い、図々しいと思いながら、コメントさせていただきました。よろしくお願いいたします。
また、蛇足ですが、xoopsによるページそのものの構成にも感服いたしております。これは戸田のページではなく、個人のページですか、ワタクシも利用しておるのですが、なかなかここまでうまくいきません。またいろいろとご教授ください。
本当にいろいろとありがとうございました。
戸田事務所事務員 吉岡孝
吉岡様、先日はお世話になりました。
旗旗へのリンクについては、戸田事務所に限らずどなた様もご自由にどうぞ。連絡や許可などの必要ありません。「荒らし依頼」などの不法なものでない限りは、どんなふうに取り上げていただいても結構です。
また、戸田事務所様や関生・連帯関連のページなど、闘う仲間のサイトでしたら写真も含めて「まるままコピーして取り込」むのも差し支えありません。その場合はこちらへのリンクもつけておいてください。
xoopsはですね、オーシャンネット様で配布されておられるテーマスキンを使用しています。あとは公式サイトなどを読み、詳しい情報が載っていて、自分でもできそうなことを取り入れ、それにあわせて内容を作っています。
決して「自分がしたいことにあわせて作っている」わけではなく、その逆ですので、ある意味できて当たりまえだったりします。
◇オーシャンネット http://hello.oceannet.jp/
◇xoops公式サイト http://xoopscube.jp/
興味深い発言がされた集会のようですね。
永島さん、魚住さんの発言は、別の観点からものごとに焦点を当て、この戸田さんへの刑事弾圧の意味を考えているようです。
私は永島さんの発言を、興味深く読ませてもらいました。「敵味方司法」の思想ですか。「成る程」ということです。
しかし、国策=支配者の抑圧を打ち破って人間は歴史をつくってきたと、私はラディカルな地点で考えています。抑圧と抵抗という構造は、今後も続くでしょうが、そして多くの被抑圧者に犠牲が生まれることは確かですが、その中でしか人間の尊厳が守られないだろうし、新たな思想、文化が開花していくとはないと思います。
「ごく普通の『主婦の方』」の発言の中に、私はその息吹を感じています。
ちょうど去年の今頃に、「管制塔カンパ運動」で示された人間の正の可能性を、私は今再び思い起こしました。
人間が歴史に対して啓かれ、世界に対して啓かれていく方向性において、私も生き続けたいと考えています。
今後ともこうしたエントリーが、立ち上げられるよう期待しています。
土岐さん、コメントありがとうございます。
どんな弾圧も、結局は人を黙らせることはできない。私もそのような方向性において生き続けていきたいと私も思います。
しかし「命を賭ける」だけの決意はまだないので、殺されたり拷問されたりしない程度に(笑
思うに自分の考えを表明するだけで、何かの「決意」を必要とし、弾圧をも覚悟しないといけない今の世の中の異常さについて、私のような活動家あがりの人間は、今、一般の人に加えられている抑圧をほんの少し早めに経験させられたせいで鈍感になっているように思います。「政府なんて昔からそんなもんだ」という感覚とでも言うのでしょうか。
土岐さんのような決意や達観を持った人はもちろん必要なのですが、そのへんの道を歩いているおっちゃんやおばちゃんが「それおかしいんちゃうの?」と思ったら、何一つ「決意」なんて必要とせず、ごく普通に「おかしいんちゃう?」と言えることが当たり前なんではないでしょうか?
土岐さんの生き方は尊敬しますが、そういうごく普通の感覚を取り戻すことも必要だと思います。私たち活動家あがりの人間は、警察の異常な思想弾圧については、もっと本気で大騒ぎして「大変だあ!」と叫んでまわるような当たり前の正常な意識を忘れているんではないでしょうか?
言いたいことが言えなくなる世の中が「いずれくる」んではなく、すでにそういう世の中に私たちは生きているわけです。
なにがしかの「決意」が必要だったり、「匿名」もしくは逆にみんなが注目するほど「有名」にならないとものを言えない。これは絶対におかしいではありませんか。
私たちは言論の自由についてはもっと敏感になるべきです。たとえそれが右翼の言論であろうとも、人権侵害そのものを目的としたヘイトスピーチを除いては、断固守られるべきです。
こういうことを書くと怒られるかもしれませんが(つーか、確実に怒られると思うけれども)、たとえば今、部落解放同盟にかけられているネガティブキャンペーンに正面から論陣をはって守ろうとしている人は、左翼側にさえほとんどいない。全く広がりを持たない。そういうことをしているのは、今まで解放同盟内部にいた左翼少数派の人によるもので、解放同盟内の多数派批判とセットになったものばかりです。
あるいは国労だって、国鉄分割民営化にいたるまでは、総評内における官公労の「本工(=正社員)労働組合」として、自分たちの権利ばかりを守る組合として存在し、下請けの下層労働者の権利を守ろうとは言えないでしょう。そのへんで政府による「ぬくぬくと楽しようとしている」みたいな嘘のキャンペーンを跳ね返していく力が弱くなった、全労働戦線による支援の広がり、当事者以外の「国民的支援」が今ひとつ広がらなかった一因のように思います。
このように、解放同盟や国労などに対し、それを支持しつつちょっとした「苦言」を呈することさえ、ある種の「決意」を必要とするような左派側の現状で、どうして「言論の自由を守れ!」という私達の主張に幅広い支持が集まるというのでしょうか?
右翼に対しても、無原則な野合はしない、野中広務と政治的にお付き合いしたり公安刑事と会食とかは絶対にしない。けれども彼らの言論の自由さえも断固として守る立場にたつ。そういう原則的立場が必要だと思います。今の左派は、それとは正反対のことをしているのではありませんか?