by ときわ列車
旗旗の皆様、ときわ列車です。喪中につき新年のあいさつは控えめにさせていただきます。
さて、昨年12月22日に行われた「牛久入管収容所問題を考える会」の年次活動報告会のレポを掲載します。mixiにアップしたものを一部修正の上で転載します。
〔以下、修正つき転載〕
在留カード制度は想像以上に(当然ながら朝鮮人に限らない)「在日」外国人を苦しめるものとなっている実態が次々と浮き彫りになりました。
3年の就労ビザを持っていたはずの外国人が、ある企業との契約において「1年ごとの更新」となったがために、そのビザ自体を「1年に短縮」するという措置がとられたこと…
同じく3年の定住ビザを取得した方が、一度は入管に収容された後「仮放免」となってる弟に仕事を紹介したところ、やはりビザが1年に短縮されたこと…
仮放免者が骨折してしまい、医者に行ったものの何と「門前払い」。その後NGOの介在により手術を受けることはできたものの今度は「入院拒否」…
さらに【日本人】配偶者を持ち、その人との間で子どもができた仮放免者にすら退去強制を迫る実態も…そこでは「仮放免なのに日本人と結婚して子どもまで作るお前が間違っている」と言い放った入管の人間がいたとか……
極めつけは依然として低い難民認定の数。集会で渡された資料によると2013年10月31日までの時点で難民申請者数は2647人。それに対して難民と認定されたのはわずかに5人。認定こそされなかったものの「人道配慮」措置がとられたのは138人。
現在牛久入管収容所に入れられている外国人は250名あまり。定員は700名なのでそれほど多く捕まってはいない印象がありますが、今年7月のフィリピン人一斉強制送還(全75名。うち牛久から28名)と12月のタイ人46名一斉送還(こちらは牛久からの数は不明)を考慮すれば、「送還を推進しているから少なくなっている」という推測も成り立つのではないでしょうか?
日本の外国人政策が「言うことを聞かなければどんな事情があっても出て行かせる」という点で、僕が初めて入管で面会をした2004年当時から何も変わってないどころか、ますますひどくなっていると思いました。参加した外国人からは「日本にずっと住んでいて、子どもも日本で生まれている。そういう事情がある外国人もなぜ【強制送還】するのか?同じ人間なのに」という訴えもありました。長期収容された難民申請者は「収容された2年と4日の間、ほとんど何もできななった。2年と4日分の若さを返して欲しい」と言いました。
ここで、在特会のある言葉についても言及します。メンバーは口をそろえて「在日(朝鮮人)は『普通の』外国人として過ごせばいい」 と言いますが、「普通の外国人」として過ごすということは、入管政策の元に直接さらされるということであります。
かつては「日本人」としての待遇を与えられた人や日本で生まれ育ったその子孫までも「在留カード」制度で日本の権力の管理下に置き、そこから外れないように「行儀よく」過ごすのが「普通の外国人」だと言うならば、それは朝鮮人はおろか全ての外国人を人間扱いしていないということです。
「人格ある一人ひとりの個人」を「人間扱い」せずに単なる「管理物」とする…これは今や福島と沖縄で現在進行形で起こっていることです。「原発」や「基地建設」に反対する人間を不当逮捕したり、カネを使って「管理下」に置いたり…外国人問題は、「日本に住むすべての人間」にとっての「人権問題」であり、けっして他とは切り離せない問題です。
今後もこの入管・難民問題はしっかりと追及していきたいです。
〔転載終わり〕
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